何でもない日の、謎な日常

伊東 丘多

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↑の話の続き ボツった、ホラーをちょい供養

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 そのまま、小学校に上がり高学年になった。

 クラスは違う時はあったが、凪夜との関係は変わらなかった。
 お互いに必要としていたし、何でも言い合える親友だった。
 だった、と過去形なのは、春人が凪夜に対して親友でいたい、という気持ちが変わった訳ではない。

 隠し事、が出来たからだ。
 その頃から、お互いに性格が逆になっていった。
 凪夜は、何でも要領よくハッキリ物事を決めていく優等生。
 春人は反対に内向的になった。
 内向的と言っても、今までが問題児だったので少し普通になった程度だが。

 なぜなら、普通では見えないものに興味を惹かれていったからだ。

 でも、まわりには言えない。
 その隠し事が罪悪感になって、自分を表現するのを抑えてしまっている。
 親しい人にも少し霊感がある、としか伝えていない。

 そっちの方が、上手くいくと思った。
 中学校に入り、高校生になっても、声が聞こえる。
 人の声じゃない。
 それは、森に住む、何か、だった。



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