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そろそろ、洞窟出ます Ⅶ

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 しばらく二人で歩き、下の層へ続く扉を開けた。
 そして階段を降りる前にフォンシルに引き止められる。
 どちらが先に言うのか迷ってたが、グランは自分からは言うべきじゃないと思って黙っていた。

「気づいているか?」
「はい」

 何度も何度も、気配を探った。
 だけれども、見つからない。

「少し前から、アルフの気配がない」

 フォンシルが、眉をひそめながら小さく自分へ確認するかのように言う。
 王族の証拠でもあるという、王族間だけで得られる察知能力だ。
 徐々に確信していく不安からか、普段のフォンシルなら絶対にしないだろう、グランの腕に手を回してきた。
 その手に安心させるかのように、グランは強く重ねて握りしめる。

「フォンシル様。まだ、わかりません」
「まさか……そんな……」

 アルフが、死んだとでも言うのだろうか。
 ここまで来て?
 グランは、信じたくなくて、その言葉を発することが出来ない。

「……行きましょう」
「でも……」

 グランは分からない未来など考えたくない。
 震えるフォンシルに対して、まっすぐ目を見て言う。

「真実を知ってから、未来を考えましょう」

 その言葉に小さくうなずき、支えられていた体をグランから離す。

「そうだな。……すまない。動揺した」

 強くうなずき合い、ゆっくりと階段を降りる。

 すると、そこは………。






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