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世の中には、色んな考えの人がいる ⑤
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「待って! 決断が早すぎる!」
「お前が言ったのに?」
それはそうだが、もう少し考えないのだろうか……。
敬語も忘れて叫んでしまった。
「例えばですけど、その従兄弟が見つからなかったら、とか。? その時に、僕が逃げ出してるかも、とか?」
「ないな。王族は繋がっているので、基本的にいる場所はわかる。それに、もうお前はマーキングした。逃れられない」
いつの間に!
そういや、精神干渉された時にピリッとしたな、それか……。
まぁ、逃げようともしてないから良いが。
「では、よくある、自分の方が王にふさわしいみたいのは?」
「……知らないのか? アルフは強い唯一無二の一級冒険者だ。私よりも国王にふさわしい」
従兄弟はアルフという名前なのか。
聞いたこと無いな。
「もう、疑問はないか?」
もう決定事項のようだが、悩んでいるグランに付き合ってくれるらしい。
さっき戦いを挑まれた事も忘れて、何か他にないか考える。
もう、意地だ。
何としてでも見つける。
「あっ! 派閥争いはあるでしょう? たいてい、あります!」
これで、どうだ、と突きつける。
「そうだな。それに関しては、私が加護を持ってしまった事で軋轢が生まれ始めている。確かにこれ以上、宮廷が二分されているのは、まずい……」
おおっ。
見つけられたは良いが、まずい風向きになってきた。
すべての悪の元凶は自分だと言うのに。
「あー、それは、従兄弟さんに会ってから考えましょう」
脳天気なフリで話をそらそうとするが、フォンシルは考え込む。
「……現況、優先順位として、王は男がなることになっている」
「はい。そうですね」
「では、私が女性になれば良いのではないか? そうすれば、皇位継承がアルフの次になる」
「はあ?!」
確かに、王族は性別を変えられる魔法が使えるが実際にする人は少ない。
王宮の管理のもとで行わなくてはならないし、それに。
「宮廷魔法師二人の事前検査、立ち会いが必要では?」
「それは、女性から男性になる場合だけだ。生命が宿ってる場合もあるから、念入りにチェックをする為であって、男性には必要ない」
「…………はい」
この人は、国王だけじゃなく、自分の性別にも興味がないようだ。
ひとつ歯車が外れると、こんなにも困難な道へ行かなくてはならないのか。
いや、自分のせいではあるが。
今さら、軽い気持ちで名付けてしまった事を猛反省する。
「では、さっそく行う。……ピーター!」
「はい」
「手順も多く、大掛かりな魔法になる。手伝え。」
「お前が言ったのに?」
それはそうだが、もう少し考えないのだろうか……。
敬語も忘れて叫んでしまった。
「例えばですけど、その従兄弟が見つからなかったら、とか。? その時に、僕が逃げ出してるかも、とか?」
「ないな。王族は繋がっているので、基本的にいる場所はわかる。それに、もうお前はマーキングした。逃れられない」
いつの間に!
そういや、精神干渉された時にピリッとしたな、それか……。
まぁ、逃げようともしてないから良いが。
「では、よくある、自分の方が王にふさわしいみたいのは?」
「……知らないのか? アルフは強い唯一無二の一級冒険者だ。私よりも国王にふさわしい」
従兄弟はアルフという名前なのか。
聞いたこと無いな。
「もう、疑問はないか?」
もう決定事項のようだが、悩んでいるグランに付き合ってくれるらしい。
さっき戦いを挑まれた事も忘れて、何か他にないか考える。
もう、意地だ。
何としてでも見つける。
「あっ! 派閥争いはあるでしょう? たいてい、あります!」
これで、どうだ、と突きつける。
「そうだな。それに関しては、私が加護を持ってしまった事で軋轢が生まれ始めている。確かにこれ以上、宮廷が二分されているのは、まずい……」
おおっ。
見つけられたは良いが、まずい風向きになってきた。
すべての悪の元凶は自分だと言うのに。
「あー、それは、従兄弟さんに会ってから考えましょう」
脳天気なフリで話をそらそうとするが、フォンシルは考え込む。
「……現況、優先順位として、王は男がなることになっている」
「はい。そうですね」
「では、私が女性になれば良いのではないか? そうすれば、皇位継承がアルフの次になる」
「はあ?!」
確かに、王族は性別を変えられる魔法が使えるが実際にする人は少ない。
王宮の管理のもとで行わなくてはならないし、それに。
「宮廷魔法師二人の事前検査、立ち会いが必要では?」
「それは、女性から男性になる場合だけだ。生命が宿ってる場合もあるから、念入りにチェックをする為であって、男性には必要ない」
「…………はい」
この人は、国王だけじゃなく、自分の性別にも興味がないようだ。
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いや、自分のせいではあるが。
今さら、軽い気持ちで名付けてしまった事を猛反省する。
「では、さっそく行う。……ピーター!」
「はい」
「手順も多く、大掛かりな魔法になる。手伝え。」
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