上 下
7 / 10
第2章 アニメ第1話から大バズり

第7話 思い出した!私、主人公じゃん!!

しおりを挟む
周りには、一緒に馬車に乗っていたであろう。乗客が私を囲んで心配していた。
「よかった。目が覚めたみたいね」


あれ、私何して…確か作者にアニメのキャラクターにされて…それで記憶を送られて…いや、正確には、今私は学園に向かっている途中だ。そこで10年前の転生させられる前の記憶を思い出したってところか。

今から学園!?いきなり!?流石アニメ。インパクトがあるところから始めるねぇ。
ってことは今撮られてる?見られてる?いやぁはずかしぃなぁ。どこから撮られてるんだろう。下からとかやめてよねっ!スカートなんだから。

作者:下から撮ってます。

御者(馬車の運転手)が「そろそろ王都に着きますよー」と皆に知らせた。流石アニメ。不要なシーンを極力減らして視聴者を飽きさせないようにする工夫だろうか。一瞬で着いた。

私、ここはアニメの世界って知ってるからめちゃくちゃメタい発言出来ちゃうんだよなぁ。気をつけよ。

ていうかここって異世界?それとも現実世界の人が作ってるから現実世界みたいなもの?もしこれがネットに載せられたら異世界転生って書くのか現実世界って書くのか分からないよぉっ!

アニメの世界だけどアニメは現実のものだし…アニメの中のキャラたちは、自分がキャラって知らないから異世界にいることになってるけど。私の場合自覚してるから現実世界の物として扱われるんじゃ…そしたらここは広い目で見て現実の物。まあでもメタ発言しちゃうと今は異世界転生よりも他のジャンルの方がランキングに載りやすいからここは現実世界ってことにしておこう。

その方が私の財布が潤う。

そういえばリュックに手鏡があるんだった。こっちの世界の記憶があるから見る必要もないと思うけど…改めて見てみるか。

わぁ!サラサラの白い髪!凛とした目つき!キリッとした顔立ち。なんてクールなんだろう。私にぴったりだねっ。



作者:そのアホみたいなテンションの高さでクール系が似合うわけないだろ。



すると御者からの知らせがあった。

「王都トラウム王国に到着いたしました!」

「トラウムかぁ、ドイツ語で夢って意味だったか…あれ?なんで知ってるんだ?作者め!今無理やり私に言わせただろ!」

作者:すみません。

主人公は馬車を降り、あたり一面を見渡した。

「うわぁ!めっちゃ綺麗!!作画担当頑張ったんだろうな!!どれぐらいの予算かけたんだろう!!現実世界と区別つかないっていうか、現実世界では目が悪かったからむしろこっちの方が綺麗に見えるぐらいだよっ!」

何しようかな。できるだけアニメ1話のインパクトが必要だよな。そうだ!いっちょ服でも脱いでやりますか!!
しおりを挟む

処理中です...