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第1話 新人くん、それは爆弾だよ!!

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「川上学(かわかみまなぶ)さん、新人の研修来てくれませんか?」
「あぁ、もちろんだ。どんな原石が待っているのやら」

実験室にて。

「ワイすごいもの発見したンゴ!みてみ」

そう言う新人の実験を川上さんが拝見することになった。
硝酸アンモニウムに何やら突っ込んだようだ。

「で、こうするんや」

「いかん、それは爆弾だ!」
「え?ワイもこの量で試すん初めてやけどなんか花火みたいでおもろいねん」

くっ、間に合うか…せめて私が壁になって…この詐欺科学者は最悪どうなろうともいい、自業自得だ!だが私の部下は別だ!彼女だけは絶対に守らなくては!!

「ドカァアアアン」

「ニュースです。先日科学者に偽装したネット民が「ワイ科学者並に天才なんだが」と言ってスレを立て、天才科学者川上学さんを死亡に追いやったとのことで逮捕されました」

「え?お母さん、学さんって学校の授業に出てきたダークマターの真実に1番近づいたとされる有名な科学者だよね…それとホワイトホールの観測に成功したとか…」

「あら…残念ね…あの人が次世代のアインシュタインと呼ばれて科学を大きく進歩させるって言われてたのに…結局ダークエネルギーのことは分からずじまいだったわね」




ここはどこだ…私は確か新人研修員に爆発させられて…しん…だのか…まだ意識があると言うことは脳は機能しているが内臓の機能が停止した状態か…

はぁ、相対性理論の間違いを提唱していた途中だと言うのに…新たな物理法則は途中で終わるか…あるいは助手が続きを進めてくれるか…

「ん?もう1度疑問に思うがここは本当にどこだ?内臓の機能が停止しているのなら視界が開けるはずはない。脳がエラーを起こし幻覚を見ている状態か…走馬灯か…」

よく考えると死ぬ寸前に追いやられた人物が死後の世界を見たと言う事例はかなり多く存在する。つまりここは死後の世界。実に興味深い。人間には魂があり、それが別の空間あるいは世界に飛ばされることが証明されたわけか…

有名な実験で、死んだ後と前では体重が変化する。それが魂の重さだ。とする論文もあるぐらいだからな。そんなこともあるだろう。

「はぁ、今のこの状況を論文にできればどれだけ良かったことか…死んでいるならもう手遅れだな」

そこで謎の怪物が姿を見せた。
「手遅れなどではない。今から始めるがいい」
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