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タクト編-4 とびきりのクズだったが一目惚れし人生を変えられた俺のこと
しおりを挟む「タクト、ちょっといい?」
講義終わりにシャツを引っ張られる。後ろに座っていたヤツだ。スルーしてそのまま行こうとすると、ゴツゴツとしたネイルがシャツに食い込む。
「いや、忙しい」
「5分だけでいいから」
うぜぇな。
シュウと話してから、極力コイツらと接触しないようにしてきた。
「ほんとに、ちょっとでいいから」
「……すぐ終わらせろよ?」
「うん、こっち」
すぐって言ってんのにわざわざ移動すんのかよ。
グイグイと引っ張られ空き教室まで連れてこられる。
「で? なに?」
立ってるのもダルくて適当に座ると、その前に仁王立ちされる。
「なんでアイツなの?」
「は?」
「だから、なんであんな奴なの? おかしいよ、こんなのタクトじゃない」
はぁ? 何いってんだよこの女。まじで頭オカシイ。こんなのって何だよ、いつでも俺は俺だし。アイツってミコトのことだよな。
「確かにちょっと顔は可愛いかもだけど、でもアイツより可愛い子なんていっぱいいるじゃん。タクトは誰のものにもならない、だから皆のタクトだったのに。そうだよ、前のタクトに戻ってよ、また皆と……ううん、私と遊んでよ!」
目の前で甘ったるい香水の匂いを撒き散らしながら、意味不明の言葉をギャンギャンと耳障りなトーンで喚いている。あまりに意味不明すぎて未知の言語に聞こえてくる。
「抱いてくれるだけでもいいって思ってたけど、アイツより私の方が可愛いでしょ。抱き心地だって断然いいはず。今までだってどっかフラフラしてても絶対また私のところに戻ってきてくれたじゃない。今だってそうでしょ、ねぇ」
「は? ほんとに何言ってんの?」
「あの子だっていつまでも勘違いさせてたら可哀想だよ」
「誰がなんの勘違いしてるっつーんだよ」
「だって、だって……」
ちっ、話し通じねーな。
「確かにお前のことは抱いたな。でもそれってお前だけじゃねーよ。最初からそんな気はねぇって、お前もお前らで知ってたはずじゃねーの、ってかそういう前提じゃなかったのかよ」
言っていて自分で自分のクズさに吐き気がして笑ってしまいそうになる。
「……分かってる。分かってた。けど、タクトのこと好きなんだもん。抱いてもらったら期待だってするし、いつかは、もしかしたらって思っちゃいけないの?!」
「期待されても応えらんねー……わりぃな」
一瞬目が大きく見開きすぐに涙が浮かび上がる。まさか俺が謝るとは思っていなかったようだ。
「どうして、どうしてよ! 誰でもいいなら私でもいいでしょ! なんで、なんであんなヤツなの!」
「俺のことはどんな事言ってもいいけど、アイツのことはお前が、お前たちがどうこう言うな。俺がアイツがいいんだ。俺が選んだ。どうしてとか言われても……じゃあ聞くけどお前はなんで俺がいいんだよ?」
「え、だって、タクトは何でもできるし、かっこいいし、お金もあるし……」
「それって俺じゃなくてもよくね? 全部俺にくっついてるもんじゃん。それがあれば中身は誰とでも寝るクズでもいいって? へぇー」
バチン
今度は平手が飛んできた。避けるのは簡単だったけど、それも違う気がしてそのまま受け止めた。
「好きになる気持ちは止められない、中身がどうでも、外見やそれ以外しか見てないって思われても、それでも好きは好きなの!」
泣いたり叫んだり忙しいな。
以 前はそんなことに熱くなる意味も気持ちも分からなかったけど、今はなんだかそれが分かるような気がする。まだまだこんな風に自分の気持ちをさらけ出して言葉にすることは難しいけど。
「好きは好き……か」
「え?」
「いや、うん、そうだよなって……」
「タクト?」
好きは好き。
なんでかなんて理屈じゃない。一番意味不明と思っていた感情にこんなに振り回されて、イラついて、まさに一喜一憂して。あぁ、でもみんなそうなんだな。
「ごめん、俺もそうだから。アイツとはまた友達になっただけ。でも俺はアイツがいい。だからもうお前と、いや、誰とも寝る気はねーよ。……今まで、あー……ありがと」
怒るわけでもなく、なじるわけでも、責めるわけでもなく、ただ、するりと口から言葉が出た。
目の前の彼女は、うわぁあぁん、と声を上げながらひとしきり泣いたあと、
「わかった……」
ポツリとつぶやいてトボトボと去っていった。
それからは、前と同じように絡んでくるやつには全部同じように話した。
怒るやつ、泣くやつ、ときにはなぜか大笑いされた。それっきりとなったヤツも多かったけど、友達にって言ってくるヤツもいた。でも断った。セフレだったことは変えられない。ミコトが気にするかもしれない、不安げな顔をさせる要素は絶っておきたかった。ぼっちになるのは覚悟していたけど、なぜか相変わらず囲まれることも多い。つるんでた野郎たちの顔ぶれは少し変わったけど、楽しいと思える時間が増えた。あんなにいつもイラついていたのは何だったんだろう。両腕にベタベタと巻き付かれることもなく、身体が軽い。そして、ミコトのあの変な笑顔はほとんど見ることがなくなり、俺を見かけると自然に近寄ってきてくれることが増えた。
まだあの男が隣にいることが多いのだけが不満だけど。
**
「タクト、俺、先に向こうに行くことにしたから」
ちょっと会いたいから時間もらえる、そんなメッセがシュウから来たのは数日前のことだった。
「向こうって?」
「海外だよ、お前も卒業後に行くんだろ」
「まぁ……うん。え、でもお前興味ないって」
「事業継承のこと? それは今でもキョーミない。でもさー、やってみたいこと出来たんだよね」
「なに?」
「結婚」
「え?」
目を点にした俺をからかうように、それでも隠しきれない喜びと幸せなオーラを纏いながら目一杯の笑顔を向けてくる。
――創業者一族だからって跡継ぐつもりなんてない、優秀なやついっぱいいるんだからそいつらから選んで社長やらせればいいじゃん! 俺は俺のやりたいことをやる。もしそん中で継ぎたくなったら継ぐよ。
せっかく受かった大学を早々に休学して唐突に旅に出たときの言葉を思い出す。シュウはいつだって自分に素直で合理的で行動派だった。だからこそ、こんなにひねくれた俺とも友達でいられたのかもしれない。
「結婚ってあの人か?」
一度だけ見せてもらった画像には、おおよそ大学の講師とは思えぬ優男が映っており、唯一メガネだけがインテリジェンスを醸し出していて、いろんな意味で驚いた記憶がある。
「そ、俺が卒業したらって言ってくれたんだけど、でも俺が待ちきれなくなっちゃった。必要な勉強はもう出来たし」
「でも卒業は?」
「いいんだよ、別に向こうでまた勉強したくなったらするし。大学入り直してもいいし。でも今はすぐにでもあの人に会いたい、側にいたいんだ」
シュウは大学のゼミ講師だった人と大恋愛をした。
その人はシュウと知り合う少し前から海外の大学の研究室に誘われていたらしい。それは正に大抜擢とも言えるものだったが、シュウと離れがたいと断り続けていたのをシュウが知り、大激怒。自分が足かせになるつもりはないと追い立てるように海外へ送り出したのが半年前、ちょうど俺がミコトと別れて落ち込んでいた時期だった。自分だって大変なときに俺を励ましてくれていたのかと、知ったときには申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「え、でも結婚って」
「あっちでは出来るんだってさ。本当はあの人を送り出した時に、俺は別れたつもりだったんだけど……毎日メッセと電話が来て、わざわざ一時帰国してまでプロポーズしてくれたんだ。……もともとあの人と居られれば別に形にはこだわらないと思ってはいたけど、こうやって形あるものを貰って、制度の中でも俺と繋がっていたいって思ってくれてたんだって思ったら、もう待てなくなった。すげー嬉しかった」
そうして、左手薬指を愛おしそうにさする。そこにはシンプルながらも輝きを放つ指輪がはめられていた。
「ま、そんな訳で今日はしばしのお別れ報告!」
――それに、また会えるから。会いたいと思えばさ、ほら、俺等『人間』なんだから。言葉もあるし、海だって渡れる。
そう言って俺の唯一の親友は、それからすぐ恋人の元へ飛び立っていった。
**
シュウを見送ってからなんとなく落ち着いたような落ち着かないような日々が続いた。俺の中でシュウ言動が巡る。
「結婚……か……」
なんでもいい、側にいられれば、あの笑顔を一番近くで守れるなら。
だけど。
それと同時にいつも自分だけのミコトだと何かに縛り付けておきたくなる気持ちは消せない。一度離れてしまった、いや、離してしまった代償は大きく俺は未だ「友達」ポジションのまま、手すら握れていない。だけど、このまま友達に甘んじているつもりはないことはミコトにも宣言済みだ。
ミコトの隣にもう一度立ちたい。そしてもう二度と離したくない。それ以上にもう自分の中のミコトへの想いが溢れそうになっていた。
タクトは初めて自らの馴染のブランドの担当者へ電話を入れた。あの透き通るような心に釣り合うものを探し出したかった。そして、それが見つかったら、その時は再び覚悟をする時だ。
**
ヨシヤさんにセットしてもらった足でミコトを迎えに行く。車を降りてからキョロキョロと辺りを見回しながら歩くミコが可愛い。逸る気持ちが心持ち歩くスピードを早くしてしまっていたらしく、ミコトがパタパタと付いてくる。
「どこ行くの?」
好奇心いっぱいの様子に、思わず手を取る。
「こっち」
友達となってから初めてミコトに触れる。
ああ、ミコトだ。俺より少し小さい手を離れないよう優しく握る。これからの事にどんな反応をするだろう。怖い……怖い。お願いだ、俺を拒まないでくれ。
祈るような気持ちと共に、俺はミコトをエスコートしていった。
**
――ありがとうございます。
そう言って頭を下げるミコトに思わず抱きついていた。チャンスを逃すつもりはない、アイツはそういうつもりで言ったんじゃないことは百も承知だ。
驚いた顔のミコトに畳み掛け押しに押していく。
早く、早くお前に伝えたい。
「愛してるよ、ミコ」
ずっとずっとお前に言いたかった。言葉にして伝えられることが嬉しい。
好き、好きだ、好きだ。もう離さない。
もう一度ぎゅっと抱きしめてそのままつむじにキスを落とす。静かに涙しているミコトには悟られないように俺も下瞼から溢れそうな熱いものを必死に瞬きをして押し留めた。そしてようやく取り戻したミコトの温かさを腕の中に感じ、戻ってきてくれたことに感謝した。今度こそ、今度こそ絶対に失わないようにしないと、そのためには何でもすると自分の中で決意と覚悟をする。
**
刻印が終わった指輪がミコトの左薬指にある。
二度目のプロポーズはホテルのスウィートルームを花でいっぱいにして行った。
跪き、一輪の薔薇とともに愛を誓ったときのミコトのことは忘れない。大きな瞳をさらに大きく見開き、みるみる赤くなる顔と潤む瞳がゆっくりと緩み俺の一番好きな笑顔となった。緊張で少し冷えた俺の指先と反対に、熱くすこし汗ばんだ手の平が心地よかった。
どうしてこの存在を手放せたのか、今でもあの時の自分が信じられない。
自分の恋心と独占欲と嫉妬心に無自覚で、翻弄される心のままにミコトを傷つけていたことをちゃんと謝りたかった。それでもあの頃の俺をまたミコトの前にさらけ出すようでなかなか言い出せずにいたが、バスルームでキラキラと指輪を見つめる、俺の指輪とあのピアス――新しく買い直すと言ったのに、『これがいい』と付けてくれている――とだけを身に付けているミコトが愛しくて可愛くて嬉しくて、泡と一緒に俺の過去も流れてくれるのではとそんな気持ちで切り出した。それでも今までの俺の所業を思うと、話しながら胸がつかえて途切れ途切れとなる。俺のポツポツと話す言葉をじっとこちらを見つめながらミコトは聞いていた。話し終わると、ゆっくりと俺を抱きしめてくれた。
「もういいんだよ、タクト」
「良い訳ないだろ」
「そりゃあ傷つかなかったって言ったら嘘になるけど、でもあの時間は俺達には必要だったんだと思う。お互いに色々考えられたし、ね」
「お前は何も悪くなかっただろ」
「ううん、俺だってちゃんとタクトに言えなかったもん。もっとちゃんと俺の思ってることを伝えれば良かった」
「優しいな、お前は」
「そんなことないよ、俺は俺でタクトとどう接するのが正解なのか分からなかったから。自分に自信なくて……それでタクトのことを随分イラつかせてたと思う」
何を言ってもクズな俺をかばってくるミコトを見つめる。そんな俺にミコトはニコッと笑顔を見せてくれる。
あぁ、この笑顔だ。
陽だまりのような、全てを包みこんでくれるような、この笑顔なんだ。
堪らずその唇にキスをする。何度か軽く啄んで、最後にちゅっとリップ音を立てて離すとぽわぽわした赤い顔で見つめてくる。深いキスはこれからなのに、このままだと確実にのぼせる未来しか見えないため、あとはベッドで堪能することにする。以前ならミコトの状態も確認しないまま自分の欲のまま貪っていた。ちゃんと『待て』ができるようになったのも俺としては成長の証だ。
「ありがとう、ミコト、愛してる」
「うん、俺も」
ベッドの上で頬を染めながら俺を見上げるミコトに再度たっぷりのキスを降らす。そして首筋に俺の所有印を刻みつけた。
ミコトに会えたから俺は変われた。
あのまま生きていたら間違いなくとんでもないクズ野郎のままだった。そして愛が何かわからないまま、だるく満たされない心のままだった。初めてミコトの視線を捉えたときから、きっとずっと惚れていた。一目惚れなんてお伽噺かナルシストのほら話だと思っていたけど、今なら信じられる。そしてそれで人生が変わるって話も。
こうして実際に俺が経験しているから――。
とびきりのクズだったが一目惚れし人生を変えられた俺のこと――タクト編 完
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