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寵姫ローザと国王陛下の婚約者
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「ハーレムの文化が無い国では偏見を持って見られる事もありますが、そもそもハーレムとは女同士、助け合って王の御子を育てる場であることが理想です……。そなたらのどちらが先に身籠るかは分かりませんが、どちらに王の御子が宿ろうとも、御子が無事に誕生した暁には祝福し、助け合って王の御子を育てるのです」
「さすが王太后様! 私もまさに、その通りだと思います!」
「おお、フローラ。分かってくれましたか」
赤髪の伯爵令嬢の言葉に気を良くした王太后リオネーラ様は笑みをこぼした。
「はい!もちろんです! 私、王太后様のお言葉に感銘を受けてしまいましたわ! ローザもそうでしょう?」
「え? ええ」
突然、フローラから同意を求められ驚いたが、戸惑いながら頷けば伯爵令嬢は、我が意を得たりと言った様子で満面の笑みを浮かべた。
「王太后様、偶然にも私とローザは王立学園時代に同じクラスだった学友同士なのです。後宮でも仲良くやっていけますわ!」
「そうですか。それは喜ばしいこと……。あなた達は立場が違うとはいえ、王を気づかい、王の御心を癒すのも大切な役目です。くれぐれも女同士で下らない諍いを起こして、王の御心をわずわらせないようにするのですよ?」
「もちろんですわ!」
「はい」
どうやらフローラは後宮の最高権力者で、国王陛下の母君である王太后リオネーラ様に気に入られたいらしい。王太后様の言葉に全て同意し、あからさまに持ち上げている。
フローラの性格と立場なら、寵妃である私を疎んじてもおかしくないと思っていたけど王太后リオネーラ様の意向が優先されるなら、セリナや私が心配していたような事態にはならなさそうで胸の中でホッと息をつく。
「それと、国外視察をしていた第二王子のライガが間もなく帰国します。第二王子の帰還を祝うと共に、国王陛下の婚約者が後宮入りしたことを祝ってパーティを開催します。あなた達もそのつもりで準備をしておくように」
「分かりましたわ!」
「はい……」
「有能な正妃や寵妃ともなれば外交面でも国王陛下の役に立ったり、内政面でも良い影響がある物です。それぞれの立場に相応しい立ち振る舞いをするよう心がけるのですよ?」
「もちろん、レオン陛下の婚約者として恥ずかしくないように尽力いたしますわ!」
「私は、陛下のお役に立てるとは……」
国王陛下の正妃となることが決まっているフローラはすでに心構えも、相応のマナーも習得しているのだろうけど、私は有能な寵妃として外交や内政で国王陛下に影響を与えるなど考えたことも無かった。
「さすが王太后様! 私もまさに、その通りだと思います!」
「おお、フローラ。分かってくれましたか」
赤髪の伯爵令嬢の言葉に気を良くした王太后リオネーラ様は笑みをこぼした。
「はい!もちろんです! 私、王太后様のお言葉に感銘を受けてしまいましたわ! ローザもそうでしょう?」
「え? ええ」
突然、フローラから同意を求められ驚いたが、戸惑いながら頷けば伯爵令嬢は、我が意を得たりと言った様子で満面の笑みを浮かべた。
「王太后様、偶然にも私とローザは王立学園時代に同じクラスだった学友同士なのです。後宮でも仲良くやっていけますわ!」
「そうですか。それは喜ばしいこと……。あなた達は立場が違うとはいえ、王を気づかい、王の御心を癒すのも大切な役目です。くれぐれも女同士で下らない諍いを起こして、王の御心をわずわらせないようにするのですよ?」
「もちろんですわ!」
「はい」
どうやらフローラは後宮の最高権力者で、国王陛下の母君である王太后リオネーラ様に気に入られたいらしい。王太后様の言葉に全て同意し、あからさまに持ち上げている。
フローラの性格と立場なら、寵妃である私を疎んじてもおかしくないと思っていたけど王太后リオネーラ様の意向が優先されるなら、セリナや私が心配していたような事態にはならなさそうで胸の中でホッと息をつく。
「それと、国外視察をしていた第二王子のライガが間もなく帰国します。第二王子の帰還を祝うと共に、国王陛下の婚約者が後宮入りしたことを祝ってパーティを開催します。あなた達もそのつもりで準備をしておくように」
「分かりましたわ!」
「はい……」
「有能な正妃や寵妃ともなれば外交面でも国王陛下の役に立ったり、内政面でも良い影響がある物です。それぞれの立場に相応しい立ち振る舞いをするよう心がけるのですよ?」
「もちろん、レオン陛下の婚約者として恥ずかしくないように尽力いたしますわ!」
「私は、陛下のお役に立てるとは……」
国王陛下の正妃となることが決まっているフローラはすでに心構えも、相応のマナーも習得しているのだろうけど、私は有能な寵妃として外交や内政で国王陛下に影響を与えるなど考えたことも無かった。
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