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第11話 董卓さん、ワクワクする
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皆と色々まわった後、エルフ族の居住地を新たに作る事になった。
なにせ、敷地が馬鹿みたいに広く、持て余し気味だ。
このまま行くとここら一帯わしの領地になりそうだ‥
気持ちを強く持たないとな‥
前世の様には絶対に戻らん!
作戦会議室
董卓「ゴリア殿、実は先の戦いで鎧がボロボロになってしまってのぉ。妖精達は壊れたら直せないって言ってたのじゃ。何かいい案はなかろうか?」
ゴリア「うむ‥鎧と言えばドワーフですかね。彼らは一流の腕を持つと言われています。ただ、山が荒れかけてからは見かけません。」
董卓「‥山?何か大事な事を忘れている気がする‥」
カオル「‥⁉︎ 山の精霊さんですよ!すっかり忘れてました!」
ゴリア「なんと、山の精霊に会われたとは‥やはりあなた様は‥。そうであればまずは山の精霊に会いに行ってみてください。良い助言が貰えるかも知れません」
こうしてわしらは山の精霊に会いに山に戻る事にした
山の麓
董卓「さて、またこの獣道を通るのか‥」
カオル「頑張りましょう!」
道なき道を進み、やっと祭壇にたどり着いた
山の祭壇
董卓「おおーい、山の精霊よ!遅れたが狼族は倒したぞ!」
董卓が叫ぶと辺りは霧に包まれ始めた
山の精霊「‥我の事完全に忘れておったな」
董卓「そ、そんな事は決してないぞ!」
山の精霊「‥まぁよい。それよりも狼族の件、本当に感謝致す。これでドワーフが戻って来てくれれば良かったが難しそうじゃ‥」
カオル「どうしたのですか?」
山の精霊「あやつら、ダークオークと手を組んだみたいじゃ‥」
カオル「ダークオーク?」
山の精霊「最近、新たに現れたオーク族じゃ。オーク族のような優しさがない殺戮が趣味の種族。脅されたか分からんがドワーフ達はその集落にいる」
董卓「ふむ‥ならばそこに向かうしかないのぉ」
董卓「祭壇は私の友のエルフ族に管理してもらう。それで良いか?」
山の精霊「おお、なんと!感謝致す!」
カオル「でも、その鎧で戦えますかね‥?」
董卓「まぁ、攻撃を喰らわなければよい!なんとかなる!ガッハッハ!」
山の精霊「‥その鎧が直るまでのツナギとしてこの鎧を使って下され」
そういうと山の精霊は地面から鎧を取り出した。
山の精霊「これは山士の鎧。山に生きた者が使っていた鎧じゃ。わしが魔法をかけておるから自然の力には耐性がある。使ってみて下され。」
董卓「おお、ありがたい!」
山の精霊「それでは御武運‥」
そういうやいなや山の精霊は消えていった‥
カオル「場所‥聞けなかったですね」
董卓「ふむ‥一度戻るか」
こうしてまた山道を戻るのであった
城内作戦会議室
董卓「という事で、ドワーフ達に会いに行く。ダークオークとやらとは話が出来るか分からんが‥」
ゴリア「ダークオーク‥私達も聞いた事がありません。恐らくは私達の村をさらに超えた場所にあるのでしょう‥」
カオル「長旅になりそうですね」
モビル「それでしたらこちらをお持ち下さい。」
董卓「なんじゃ、この長方形の板は?」
カオル「これって‥⁉︎」
モビル「はい、カオル殿の時代にあった『携帯電話』と呼ばれる物です。ただ、この私としか話を出来ません。」
董卓「カオル殿の時代にはこんな物が普通にあるのか‥」
モビル「それからこちらを‥」
董卓「これはなんじゃ?」
モビル「転送装置『いつでもカエル君』です。」
モビル「このカエルの頭を押せばこちらに戻って来れます。一度に10人まで一緒に転送可能です。董卓様とカオル様に一つずつお渡し致しますね。」
モビル「一度使用すると24時間は使用できませんので、使う場所と時を考えて使用してください」
董卓「うむ、わかった!」
モビル「それからかなりの魔力を消費して作りましたので城はしばらくこれ以上の発展は出来ません。ご理解下さい。」
カオル「す、凄いものを作り出したね‥これならどこにいてもすぐに帰れる」
董卓「‥‥凄すぎてついていけん」
董卓「でも、だいぶ旅の不安要素がなくなったな」
モビル「はい、私めの戦闘能力を犠牲に作成致しました。この城は他の方の戦闘力がだいぶ上がりましたので私めは完全に裏方にまわります。」
カオル「モビル、ほんとに、いつもありがとう」
モビル「あぁ、なんとありがたき御言葉!これからも色々開発していきます!」
モビルは身体中が赤くなりながら喜んだ
董卓「さぁ、それでは早速出発しようかのう!」
カオル「えっ、もうですか?」
董卓「うずうずしてきてのぉ‥さぁ行くぞ!」
カオル「は、はい!」
ゴリア「いってらっしゃいませ!」
リア「‥‥」
董卓一行は急ぎ足で城を出て行った
数分後‥
ジリリ‥
モビルの頭の上から音が聞こえて来る
ガチャ
モビル「はい、モビルでございます。いかがなされましたか?」
董卓「おぉ、本当に会話が出来る!凄い、凄いぞ!」
モビル「用件は?」
董卓「ガッハッハ、そんなものはないぞ!また、かける!」
ガチャン
モビルは頭の上に受話器を戻した
数分後‥
ジリリ‥
ガチャ
モビル「はい‥」
董卓「ガッハッハ、わしじゃ、わしじゃ!」
ガチャン
ジリリ
ジリリ
ガチャ
モビル「‥‥はい。」
カオル「ごめん、もう董卓さんに携帯持たせないから!」
モビル「はい、そうしてください。」
遠くの方でぶつくさ言っている董卓の声がする
1時間後‥
ヒィーン
シュン
董卓「おぉ、一瞬で戻れた!」
ヒィーン
シュン
カオル「うわわわ、す、凄い、凄い!」
モビル「董卓様、カオル様、これはおもちゃではありません。以降、無駄に使用しないで下さい!」
モビルはめちゃくちゃ怒っている‥
董卓「すまん、すまん!つい新しい物は試したくてのぉ!」
カオル「ごめん、モビル!この『いつでもカエル君』はあまりにも魅力的でつい‥」
モビル「今日はもうらそちらは使えないので、出発は明日にしてください。それではごきげんよう」
モビルは去って行った
董卓「‥‥もう無駄使いはしない様にしよう」
カオル「‥そうですね」
わし達の出発は明日に延期になった
翌朝
董卓「さて、本当に出発じゃ!行ってくる!」
モビル「いってらっしゃいませ。董卓様、カオル様」
出発しようとすると、リアが駆け寄ってきた
リア「ちょ、ちょっと待って下さい!私も連れて行っては頂けないでしょうか?」
董卓「急にどうしたんじゃ?」
リア「私もエルフの戦士。この場でゆるりとしているより、お役に立てるかと!」
カオル「かなり危険な旅かもしれませんよ?」
リア「承知の上!お願い致します!」
董卓「わしらは嬉しいが、ゴリアはどうじゃ?」
ゴリア「‥‥役に立てるなら是非連れて行って頂きたいです。ここは私らで守ります!」
董卓「わかった!よし、リア殿、ついてまいれ!」
リア「ははっ!」
こうして3人での旅が始まった。
山の精霊の力を借りて山は一瞬で越える事が出来た
そしてエルフの村まで順調にたどり着いた
リア「地図によるとここから真っ直ぐ行くと泉があるみたいです。」
董卓「ふむ、まずはそこまで目指そう」
わし達はまたひたすら進む事にした
董卓「ここいらは動物が沢山いるのぉ‥」
リア「そうですね、まだ荒らされていない証拠です。少しほっと致します。」
カオル「あっ、あれが泉かな。」
リア「おっ、確かにそうです!やっと着きましたね!」
わしらは泉で一息つけようと泉に真っ直ぐ向かった
草原の泉内
董卓「おぉ、綺麗なところじゃ!‥ん?誰かおるぞ‥?」
カオル「誰か倒れてますね!急いで助けましょう!」
カオルは走り出した!
そこには、子供ぐらいの身長だか顔は成人男性の人間に近い人が倒れていた
カオル「だ、大丈夫ですか⁉︎」
?「う‥う‥」
カオル「しっかりしてください!」
?「‥う、う、うるさい!」
カオル「えっ⁉︎」
?「ひ、人が気持ちよく寝てるのになんで起こすの⁉︎新手の嫌がらせ⁉︎」
カオル「す、すいません!た、倒れているのかと‥」
?「あーもー、何?なんかよう?」
カオル「ぼ、僕達もここで休もうかと思いまして‥」
董卓達はやっと近くまできた
董卓「か、カオル殿‥足が速くなられたな‥」
リア「なかなか追いつけなかったです‥。ん、その方はもしや‥ドワーフではないか!」
カオル「あっ、やっぱり‥そうかと思いました。姿はアニメとかと一緒ですね‥」
ドワーフ「なんだよ、ドワーフだよ!悪いか!」
カオル「わ、悪くないですよ、というかドワーフさん達に用があったんです!」
董卓「ドワーフ殿、わしの妖精の鎧を直してくれんかのぉ‥」
ドワーフ「いきなり頼み事か!名前も名乗らずに!」
董卓「こ、これは失礼した!わしは人間族の董卓じゃ。この世界に最近転生された」
カオル「同じく人間族のカオルです。私も転生しました」
リア「私はエルフのリア。宜しく頼む」
ドワーフ「へぇ、転生した人間ね。人間なんて初めてみた。あぁ、すまん。俺も名前言ってなかったな、俺はドワーフのエリックだ。」
カオル「エリックさん、改めてお願い致します。董卓さんの鎧を直してくれませんか?」
エリック「‥とりあえず、見せてみろ」
董卓は妖精の鎧をエリックに渡した
エリック「重いな‥おぉ、凄い魔法がかけられてる、さすが妖精族。なのにここまでボロボロとは‥お前らどんな戦闘してきたんだよ。」
董卓達はエリックにこれまでの経緯を説明した。
エリック「なるほどな‥お前らが狼族を倒してくれたのか‥俺もすんなり草原の泉にこれたのもあんたらのおかげか‥」
エリックはしばらく黙考している
エリック「‥‥無理だ」
カオル「そ、そんな‥」
エリック「俺1人ではこの鎧は直せない。仲間の力が必要だ。」
カオル「仲間はどこに?」
エリック「‥ダークオークに捕まっておる。仲間が捕まった時、わしは1人でここで寝ていて助かったんだ」
エリック「お願いだ!狼族も倒したあんたらなら、ダークオークから仲間を助け出してくれないか!」
董卓「ガッハッハ、その願い叶えてやる!」
エリック「本当か⁉︎」
董卓「そもそも最初からダークオークに会いにいくつもりだったからな!」
エリック「あぁ、こんな嬉しい事はない‥みんなが捕まって以来、俺はこの泉から出られないでいた。ありがとう」
董卓「ふむ、わしは良いやつじゃ。困っておる者を助けない訳にはいかん!」
エリック「ありがとうございます‥!」
カオル「ダークオークはどこにいるんですか?」
エリック「このまま、真っ直ぐ行くと途中から砂漠になる。そのさらに先に奴らの国がある」
董卓「国‥?この世界に来てから国と呼ばれる所を見ていないからないものだと思っていた」
リア「ここら辺の国は全て滅んでいて、小さな集落、私達みたいな村だけで構成されています。」
カオル「‥という事はかなり巨大なコミュニティっていう事だね」
エリック「で、出来そうか‥?」
董卓「任せろ、必ず助け出す!」
リア「今回は正面から行くのは危険です。まずは国の場所と大きさを確認しに行き、その後、体勢を整えて突き進みましょう!」
董卓「そうじゃな、ここは落ち着いていかねば」
カオル「エリックさんはここで待っていてください。危険な旅になるかも知れません。」
エリック「‥いや、俺も行くよ。自分の身は自分で守るから安心してくれ。こう見えて戦いも出来る」
エリック「それにもう、後悔したくない」
董卓「ふむ、おぬしの心意気感動したぞ!ならば止めまい!共に闘おうぞ!」
また新たな旅の仲間が増え、わし達はダークオークの元へと向かった。
しばらく歩くがまだまだダークオークの国までは時間はかかりそうだ。
日も暮れて来たし、どこかで休憩しようかのぉ‥
しばらく歩くと野宿するには丁度いい岩場が見つかった
董卓「よし、今日はここで寝るぞ!」
カオル「さ、賛成です‥さすがに疲れました‥」
リア「そうですね、隠れる場所もあるので絶好の野宿の場所です。」
エリック「俺も賛成‥久しぶりに歩いて疲れたよ」
董卓「ふむ、異論は無しじゃな。それでは準備をしようか」
董卓達は野宿する為の準備を始めた
カオル「董卓さん、今日はカレーにしましょう!キャンプと言えばカレーです♪」
董卓「カレー?‥とはなんじゃ?」
カオル「そういえばまだこの世界では食べてませんでしたね。カレーの正体は食べてからのお楽しみです♪モビルにカレー粉とスパイスを作って貰ってるので美味しく出来ますよ!」
こうしてカオルはカレーを作り始めた
リア殿とエリック殿は周辺の探索に出かけた
ん‥カオル殿と2人きり?‥こ、これは愛を確かめ合う絶好の機会ではないか⁉︎
いやいやいやいや、董卓よ、落ち着け!
まだ旅は終わっていない‥が、我慢じゃ!
カオル「‥董卓さん、今2人きりですね」
董卓「‥そ、そうじゃな」
カオル殿⁉︎ま、まさか‥!
カオル「久しぶりに2人きりだとなんだか照れますね‥色々、董卓さんと出会ったの最近なのに、ずっと前から知っている様な感じがします」
カオル「運命の相手だったりして‥」
カ、カオル殿‥まさか‥これは誘われてる?
董卓「そ、そうかも知れんな、う、運命の相手かもしれん」
カオル「だといいな。僕、董卓さんの事好きですから」
董卓「カ、カ、カオル殿⁉︎」
いきなりのこ、告白⁉︎
わ、わしも気持ちを伝えねば!
カオル「ゲームでは1番好きでした!あっ、前もこんな話しましたね。」
董卓「ゲ、ゲームの話か‥」
もう、カオル殿!胸が裂けるかと思ったわい!
岩場の影
リア「ええい、じれったい!」
エリック「よもや2人はそういう関係か?」
リア「まだじゃ!だか、恐らく2人はお互い通じあってるのに発展しない‥」
エリック「‥まぁ、同性だと難しいよね。俺達みたいな種族とはちょっと違うよ」
リア「くぅ~!私が2人を諦めたのにじれったいと2人とも奪いたくなる!」
エリック「リア‥落ち着いて。それしたらここに置いてかれるよ」
リア「た、確かに‥ん?エリック殿をよく見ると可愛いのぅ‥どうじゃ、一緒に沐浴でも?」
エリック「断る!」
エリック「明日も早いから戻ってねるわ」
リアはエリックにも振られ、この世の終わりみたいな顔で、呆然と立ち尽くしている‥
第11話 完
なにせ、敷地が馬鹿みたいに広く、持て余し気味だ。
このまま行くとここら一帯わしの領地になりそうだ‥
気持ちを強く持たないとな‥
前世の様には絶対に戻らん!
作戦会議室
董卓「ゴリア殿、実は先の戦いで鎧がボロボロになってしまってのぉ。妖精達は壊れたら直せないって言ってたのじゃ。何かいい案はなかろうか?」
ゴリア「うむ‥鎧と言えばドワーフですかね。彼らは一流の腕を持つと言われています。ただ、山が荒れかけてからは見かけません。」
董卓「‥山?何か大事な事を忘れている気がする‥」
カオル「‥⁉︎ 山の精霊さんですよ!すっかり忘れてました!」
ゴリア「なんと、山の精霊に会われたとは‥やはりあなた様は‥。そうであればまずは山の精霊に会いに行ってみてください。良い助言が貰えるかも知れません」
こうしてわしらは山の精霊に会いに山に戻る事にした
山の麓
董卓「さて、またこの獣道を通るのか‥」
カオル「頑張りましょう!」
道なき道を進み、やっと祭壇にたどり着いた
山の祭壇
董卓「おおーい、山の精霊よ!遅れたが狼族は倒したぞ!」
董卓が叫ぶと辺りは霧に包まれ始めた
山の精霊「‥我の事完全に忘れておったな」
董卓「そ、そんな事は決してないぞ!」
山の精霊「‥まぁよい。それよりも狼族の件、本当に感謝致す。これでドワーフが戻って来てくれれば良かったが難しそうじゃ‥」
カオル「どうしたのですか?」
山の精霊「あやつら、ダークオークと手を組んだみたいじゃ‥」
カオル「ダークオーク?」
山の精霊「最近、新たに現れたオーク族じゃ。オーク族のような優しさがない殺戮が趣味の種族。脅されたか分からんがドワーフ達はその集落にいる」
董卓「ふむ‥ならばそこに向かうしかないのぉ」
董卓「祭壇は私の友のエルフ族に管理してもらう。それで良いか?」
山の精霊「おお、なんと!感謝致す!」
カオル「でも、その鎧で戦えますかね‥?」
董卓「まぁ、攻撃を喰らわなければよい!なんとかなる!ガッハッハ!」
山の精霊「‥その鎧が直るまでのツナギとしてこの鎧を使って下され」
そういうと山の精霊は地面から鎧を取り出した。
山の精霊「これは山士の鎧。山に生きた者が使っていた鎧じゃ。わしが魔法をかけておるから自然の力には耐性がある。使ってみて下され。」
董卓「おお、ありがたい!」
山の精霊「それでは御武運‥」
そういうやいなや山の精霊は消えていった‥
カオル「場所‥聞けなかったですね」
董卓「ふむ‥一度戻るか」
こうしてまた山道を戻るのであった
城内作戦会議室
董卓「という事で、ドワーフ達に会いに行く。ダークオークとやらとは話が出来るか分からんが‥」
ゴリア「ダークオーク‥私達も聞いた事がありません。恐らくは私達の村をさらに超えた場所にあるのでしょう‥」
カオル「長旅になりそうですね」
モビル「それでしたらこちらをお持ち下さい。」
董卓「なんじゃ、この長方形の板は?」
カオル「これって‥⁉︎」
モビル「はい、カオル殿の時代にあった『携帯電話』と呼ばれる物です。ただ、この私としか話を出来ません。」
董卓「カオル殿の時代にはこんな物が普通にあるのか‥」
モビル「それからこちらを‥」
董卓「これはなんじゃ?」
モビル「転送装置『いつでもカエル君』です。」
モビル「このカエルの頭を押せばこちらに戻って来れます。一度に10人まで一緒に転送可能です。董卓様とカオル様に一つずつお渡し致しますね。」
モビル「一度使用すると24時間は使用できませんので、使う場所と時を考えて使用してください」
董卓「うむ、わかった!」
モビル「それからかなりの魔力を消費して作りましたので城はしばらくこれ以上の発展は出来ません。ご理解下さい。」
カオル「す、凄いものを作り出したね‥これならどこにいてもすぐに帰れる」
董卓「‥‥凄すぎてついていけん」
董卓「でも、だいぶ旅の不安要素がなくなったな」
モビル「はい、私めの戦闘能力を犠牲に作成致しました。この城は他の方の戦闘力がだいぶ上がりましたので私めは完全に裏方にまわります。」
カオル「モビル、ほんとに、いつもありがとう」
モビル「あぁ、なんとありがたき御言葉!これからも色々開発していきます!」
モビルは身体中が赤くなりながら喜んだ
董卓「さぁ、それでは早速出発しようかのう!」
カオル「えっ、もうですか?」
董卓「うずうずしてきてのぉ‥さぁ行くぞ!」
カオル「は、はい!」
ゴリア「いってらっしゃいませ!」
リア「‥‥」
董卓一行は急ぎ足で城を出て行った
数分後‥
ジリリ‥
モビルの頭の上から音が聞こえて来る
ガチャ
モビル「はい、モビルでございます。いかがなされましたか?」
董卓「おぉ、本当に会話が出来る!凄い、凄いぞ!」
モビル「用件は?」
董卓「ガッハッハ、そんなものはないぞ!また、かける!」
ガチャン
モビルは頭の上に受話器を戻した
数分後‥
ジリリ‥
ガチャ
モビル「はい‥」
董卓「ガッハッハ、わしじゃ、わしじゃ!」
ガチャン
ジリリ
ジリリ
ガチャ
モビル「‥‥はい。」
カオル「ごめん、もう董卓さんに携帯持たせないから!」
モビル「はい、そうしてください。」
遠くの方でぶつくさ言っている董卓の声がする
1時間後‥
ヒィーン
シュン
董卓「おぉ、一瞬で戻れた!」
ヒィーン
シュン
カオル「うわわわ、す、凄い、凄い!」
モビル「董卓様、カオル様、これはおもちゃではありません。以降、無駄に使用しないで下さい!」
モビルはめちゃくちゃ怒っている‥
董卓「すまん、すまん!つい新しい物は試したくてのぉ!」
カオル「ごめん、モビル!この『いつでもカエル君』はあまりにも魅力的でつい‥」
モビル「今日はもうらそちらは使えないので、出発は明日にしてください。それではごきげんよう」
モビルは去って行った
董卓「‥‥もう無駄使いはしない様にしよう」
カオル「‥そうですね」
わし達の出発は明日に延期になった
翌朝
董卓「さて、本当に出発じゃ!行ってくる!」
モビル「いってらっしゃいませ。董卓様、カオル様」
出発しようとすると、リアが駆け寄ってきた
リア「ちょ、ちょっと待って下さい!私も連れて行っては頂けないでしょうか?」
董卓「急にどうしたんじゃ?」
リア「私もエルフの戦士。この場でゆるりとしているより、お役に立てるかと!」
カオル「かなり危険な旅かもしれませんよ?」
リア「承知の上!お願い致します!」
董卓「わしらは嬉しいが、ゴリアはどうじゃ?」
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董卓「わかった!よし、リア殿、ついてまいれ!」
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董卓「ふむ、まずはそこまで目指そう」
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リア「おっ、確かにそうです!やっと着きましたね!」
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カオル「誰か倒れてますね!急いで助けましょう!」
カオルは走り出した!
そこには、子供ぐらいの身長だか顔は成人男性の人間に近い人が倒れていた
カオル「だ、大丈夫ですか⁉︎」
?「う‥う‥」
カオル「しっかりしてください!」
?「‥う、う、うるさい!」
カオル「えっ⁉︎」
?「ひ、人が気持ちよく寝てるのになんで起こすの⁉︎新手の嫌がらせ⁉︎」
カオル「す、すいません!た、倒れているのかと‥」
?「あーもー、何?なんかよう?」
カオル「ぼ、僕達もここで休もうかと思いまして‥」
董卓達はやっと近くまできた
董卓「か、カオル殿‥足が速くなられたな‥」
リア「なかなか追いつけなかったです‥。ん、その方はもしや‥ドワーフではないか!」
カオル「あっ、やっぱり‥そうかと思いました。姿はアニメとかと一緒ですね‥」
ドワーフ「なんだよ、ドワーフだよ!悪いか!」
カオル「わ、悪くないですよ、というかドワーフさん達に用があったんです!」
董卓「ドワーフ殿、わしの妖精の鎧を直してくれんかのぉ‥」
ドワーフ「いきなり頼み事か!名前も名乗らずに!」
董卓「こ、これは失礼した!わしは人間族の董卓じゃ。この世界に最近転生された」
カオル「同じく人間族のカオルです。私も転生しました」
リア「私はエルフのリア。宜しく頼む」
ドワーフ「へぇ、転生した人間ね。人間なんて初めてみた。あぁ、すまん。俺も名前言ってなかったな、俺はドワーフのエリックだ。」
カオル「エリックさん、改めてお願い致します。董卓さんの鎧を直してくれませんか?」
エリック「‥とりあえず、見せてみろ」
董卓は妖精の鎧をエリックに渡した
エリック「重いな‥おぉ、凄い魔法がかけられてる、さすが妖精族。なのにここまでボロボロとは‥お前らどんな戦闘してきたんだよ。」
董卓達はエリックにこれまでの経緯を説明した。
エリック「なるほどな‥お前らが狼族を倒してくれたのか‥俺もすんなり草原の泉にこれたのもあんたらのおかげか‥」
エリックはしばらく黙考している
エリック「‥‥無理だ」
カオル「そ、そんな‥」
エリック「俺1人ではこの鎧は直せない。仲間の力が必要だ。」
カオル「仲間はどこに?」
エリック「‥ダークオークに捕まっておる。仲間が捕まった時、わしは1人でここで寝ていて助かったんだ」
エリック「お願いだ!狼族も倒したあんたらなら、ダークオークから仲間を助け出してくれないか!」
董卓「ガッハッハ、その願い叶えてやる!」
エリック「本当か⁉︎」
董卓「そもそも最初からダークオークに会いにいくつもりだったからな!」
エリック「あぁ、こんな嬉しい事はない‥みんなが捕まって以来、俺はこの泉から出られないでいた。ありがとう」
董卓「ふむ、わしは良いやつじゃ。困っておる者を助けない訳にはいかん!」
エリック「ありがとうございます‥!」
カオル「ダークオークはどこにいるんですか?」
エリック「このまま、真っ直ぐ行くと途中から砂漠になる。そのさらに先に奴らの国がある」
董卓「国‥?この世界に来てから国と呼ばれる所を見ていないからないものだと思っていた」
リア「ここら辺の国は全て滅んでいて、小さな集落、私達みたいな村だけで構成されています。」
カオル「‥という事はかなり巨大なコミュニティっていう事だね」
エリック「で、出来そうか‥?」
董卓「任せろ、必ず助け出す!」
リア「今回は正面から行くのは危険です。まずは国の場所と大きさを確認しに行き、その後、体勢を整えて突き進みましょう!」
董卓「そうじゃな、ここは落ち着いていかねば」
カオル「エリックさんはここで待っていてください。危険な旅になるかも知れません。」
エリック「‥いや、俺も行くよ。自分の身は自分で守るから安心してくれ。こう見えて戦いも出来る」
エリック「それにもう、後悔したくない」
董卓「ふむ、おぬしの心意気感動したぞ!ならば止めまい!共に闘おうぞ!」
また新たな旅の仲間が増え、わし達はダークオークの元へと向かった。
しばらく歩くがまだまだダークオークの国までは時間はかかりそうだ。
日も暮れて来たし、どこかで休憩しようかのぉ‥
しばらく歩くと野宿するには丁度いい岩場が見つかった
董卓「よし、今日はここで寝るぞ!」
カオル「さ、賛成です‥さすがに疲れました‥」
リア「そうですね、隠れる場所もあるので絶好の野宿の場所です。」
エリック「俺も賛成‥久しぶりに歩いて疲れたよ」
董卓「ふむ、異論は無しじゃな。それでは準備をしようか」
董卓達は野宿する為の準備を始めた
カオル「董卓さん、今日はカレーにしましょう!キャンプと言えばカレーです♪」
董卓「カレー?‥とはなんじゃ?」
カオル「そういえばまだこの世界では食べてませんでしたね。カレーの正体は食べてからのお楽しみです♪モビルにカレー粉とスパイスを作って貰ってるので美味しく出来ますよ!」
こうしてカオルはカレーを作り始めた
リア殿とエリック殿は周辺の探索に出かけた
ん‥カオル殿と2人きり?‥こ、これは愛を確かめ合う絶好の機会ではないか⁉︎
いやいやいやいや、董卓よ、落ち着け!
まだ旅は終わっていない‥が、我慢じゃ!
カオル「‥董卓さん、今2人きりですね」
董卓「‥そ、そうじゃな」
カオル殿⁉︎ま、まさか‥!
カオル「久しぶりに2人きりだとなんだか照れますね‥色々、董卓さんと出会ったの最近なのに、ずっと前から知っている様な感じがします」
カオル「運命の相手だったりして‥」
カ、カオル殿‥まさか‥これは誘われてる?
董卓「そ、そうかも知れんな、う、運命の相手かもしれん」
カオル「だといいな。僕、董卓さんの事好きですから」
董卓「カ、カ、カオル殿⁉︎」
いきなりのこ、告白⁉︎
わ、わしも気持ちを伝えねば!
カオル「ゲームでは1番好きでした!あっ、前もこんな話しましたね。」
董卓「ゲ、ゲームの話か‥」
もう、カオル殿!胸が裂けるかと思ったわい!
岩場の影
リア「ええい、じれったい!」
エリック「よもや2人はそういう関係か?」
リア「まだじゃ!だか、恐らく2人はお互い通じあってるのに発展しない‥」
エリック「‥まぁ、同性だと難しいよね。俺達みたいな種族とはちょっと違うよ」
リア「くぅ~!私が2人を諦めたのにじれったいと2人とも奪いたくなる!」
エリック「リア‥落ち着いて。それしたらここに置いてかれるよ」
リア「た、確かに‥ん?エリック殿をよく見ると可愛いのぅ‥どうじゃ、一緒に沐浴でも?」
エリック「断る!」
エリック「明日も早いから戻ってねるわ」
リアはエリックにも振られ、この世の終わりみたいな顔で、呆然と立ち尽くしている‥
第11話 完
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爽やかな声と暖かな気持ちで接してくれる彼に惹かれていく。勇気を出して告白した蓮だが、彼と気持ちが通じ合うことはなかった。
彼が残してくれたものを胸に秘め、蓮は大学生になった。偶然にも駅前でかずとらしき声を聞き、蓮は追いかけていく。かずとは蓮の顔を見るや驚き、目が見える人との差を突きつけられた。
うまく話せない蓮は帰り道、かずとへ文化祭の誘いをする。「必ず行くよ」とあの頃と変わらない優しさを向けるかずとに、振られた過去を引きずりながら想いを募らせていく。
色のある世界で紡いでいく、小さな暖かい恋──。
悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
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主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
Stay Here (After Rain2)
萩香
BL
After Rainシリーズ第2弾。幼なじみの桂に思いを寄せる後輩が現れて、修史は…?
せつなくロマンティックなボーイズラブストーリーです。
※未読の方は、「After Rain」を先にお読みください
家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
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