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第17章 海と大地の狭間に
第652話 双子神の社にて
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先ほど村人から聞いた話からすると、地元の住民から『お二人』と呼ばれている若い男女が二人で揃って姿を消し、住民達も探しているらしい。
村人達の話では『縁談を嫌がっていた』ということだけど、さすがに部外者の一般人が詳しい事情を知っているとは思えないから、これはあくまでも噂話だろう。
そんなわけで鵜呑みには出来ないけど、その話が本当だと仮定したら駆け落ちの可能性が高いな。
女性の方は身体が丈夫では無いという事だが、この言い方だと『寝たきりでベッドから起き上がれない』とか、そこまで病弱ではないにしても、長旅が出来るほどに元気では無いと言うところだろうか。
その場合、あまり遠くには行っていない筈なのに見つからないとなると、やっぱりどこかの用水路の底で一緒に沈んでいるとか、そういう最悪の事態も頭をよぎるな。
もちろん全くの他人事なんだけど、それでも聞いてしまったからには気になるのはオレの性分なんだから仕方ない。
とにかく先ほど言われたように若い男女二人組には気はつけておこう。
それで見つけた時に何をするかは、そのときに決めるつもりだから、いつも通りに行き当たりばったりだけどな。
そんなわけで一度気分を切り換え、改めて周囲を確認すると、干拓地のあちこちには大きな水たまりが出来ていて、やはりまだまだ干拓は完了していない状態らしい。
塩害とかでいろいろと農民達も苦労していそうだな。
そんなとりとめの無い事をあれこれと考えていると、街道の交わるところにポツンと立つ小さな建物が目に入った。
どうやらあれがさっき村人達が口にしていた、海と大地の双子神の寺院らしいな。
もしも話を聞いていなかったら、何も考えずにそのまま通過した何でも無い建物だ。
地方神の寺院なので小さなものだな――などと思った時、よくよく目を凝らすとそのはるか先、海と干拓地を仕切る堤防に覆いかぶさるように建てられた馬鹿でかい石造の建物が目に入った。
直線距離では五キロほど先に位置するその建物は、今まで見てきたどの大寺院にも引けを取らない立派なものだ。
元の世界で言えば写真で見たことのあるヨーロッパの海に突き出た教会にも似た凄い建物だった。
ただよくよく見ると寺院は堤防で陸に繋がっている様子だが、周囲はまだ干拓されていないらしく、海水がかなり押し寄せてきているらしい
よくまあそんな不便なところにわざわざ大寺院を建てたものだと感心してしまうよ。
元の世界だったら世界中から観光客が押し寄せる値するような絶景だけど、この世界ではただの観光目当てで旅行が出来るなんて、例外的なごく一握りの人間だけだ。
ただそれでも巡礼者らしき人間が堤防の上をひっきりなしに動き回って出入りしている様子だから、やはり信徒にとっては神聖な場所なのだろう。
どうやらいまオレの目の前にある小さな社は地元の住民が気軽に訪れて礼拝しているところらしい。
まあ大寺院だとひょっとしたらオレの事を知っている相手がいるとか、下手をしたら神様の化身まで出てくるかもしれないから、むしろこんなこじんまりした所の方がまだ安心出来るだろう。
もっともそんな小さな寺院でも、そこを仕切っている相手がとんでもない狸だったりする事もあるけどな。
そういうわけでオレはちょっとばかり警戒しつつ、社の玄関をくぐった。
中は見た目通り、よく言えば清貧、ぶっちゃけ貧相な礼拝所だ。
正面に男女の絵が描かれ、後は粗末な演壇と椅子が幾つか並んでいるだけという最低限度の設備があるだけ。
オレは霊体を感知する『霊視』や魔法を見る『魔法眼』の魔法を常時自分にかけているのだが、それでも特別なものは何も感じられない。
唯一の救いは掃除が行き届いている事ぐらいだな。
そう思ったところで、奥の方から声が聞こえてくる。
「おや。お客様ですか?」
「ああ。すみません。旅の者なのですが、少しお話をさせてもらいたくて、勝手にお邪魔させてもらいました」
見たところ相手は五十歳前後の男性だ。
この世界の基準なら立派な高齢者だな。
「ほう。こんな小さな社にわざわざ旅の方がこられるとは珍しいですな」
まあ少し先に行けば立派な大寺院があるのだから、こんなところに来るのは地元の住民が殆どなのだろうな。
そして出てきた男は窓からずっと先に見える大寺院を指差す。
「よろしければあちらの『水止めの寺院』を訪れた方がいいですよ」
なるほど。あの大寺院は堤防と寺院が一体化している形なので『水止めの寺院』というのか。
「私のような卑しい助祭風情より、よほど信仰心に長けた立派な司祭様達が大勢おられますから」
「え……あなたは司祭様ではないのですか?」
「ええ。そうです。わざわざ来ていただいたのに、出てきたのが私のようなしょぼくれた老人一人だったので失望させてしまいましたかね」
そう言って男は自嘲気味に笑う。
これだけの年で司祭ではないとすると、若い頃から信仰に人生を捧げてきたワケではなく、元は農夫だったけど引退した後で宗教に帰依してそれで地元の住民用の小さな社を預かっているのかもしれないな。
このほんのたわいの無い出会いが、この地域に深入りする切っ掛けになるとこの時のオレは想像だにしていなかったのだが。
村人達の話では『縁談を嫌がっていた』ということだけど、さすがに部外者の一般人が詳しい事情を知っているとは思えないから、これはあくまでも噂話だろう。
そんなわけで鵜呑みには出来ないけど、その話が本当だと仮定したら駆け落ちの可能性が高いな。
女性の方は身体が丈夫では無いという事だが、この言い方だと『寝たきりでベッドから起き上がれない』とか、そこまで病弱ではないにしても、長旅が出来るほどに元気では無いと言うところだろうか。
その場合、あまり遠くには行っていない筈なのに見つからないとなると、やっぱりどこかの用水路の底で一緒に沈んでいるとか、そういう最悪の事態も頭をよぎるな。
もちろん全くの他人事なんだけど、それでも聞いてしまったからには気になるのはオレの性分なんだから仕方ない。
とにかく先ほど言われたように若い男女二人組には気はつけておこう。
それで見つけた時に何をするかは、そのときに決めるつもりだから、いつも通りに行き当たりばったりだけどな。
そんなわけで一度気分を切り換え、改めて周囲を確認すると、干拓地のあちこちには大きな水たまりが出来ていて、やはりまだまだ干拓は完了していない状態らしい。
塩害とかでいろいろと農民達も苦労していそうだな。
そんなとりとめの無い事をあれこれと考えていると、街道の交わるところにポツンと立つ小さな建物が目に入った。
どうやらあれがさっき村人達が口にしていた、海と大地の双子神の寺院らしいな。
もしも話を聞いていなかったら、何も考えずにそのまま通過した何でも無い建物だ。
地方神の寺院なので小さなものだな――などと思った時、よくよく目を凝らすとそのはるか先、海と干拓地を仕切る堤防に覆いかぶさるように建てられた馬鹿でかい石造の建物が目に入った。
直線距離では五キロほど先に位置するその建物は、今まで見てきたどの大寺院にも引けを取らない立派なものだ。
元の世界で言えば写真で見たことのあるヨーロッパの海に突き出た教会にも似た凄い建物だった。
ただよくよく見ると寺院は堤防で陸に繋がっている様子だが、周囲はまだ干拓されていないらしく、海水がかなり押し寄せてきているらしい
よくまあそんな不便なところにわざわざ大寺院を建てたものだと感心してしまうよ。
元の世界だったら世界中から観光客が押し寄せる値するような絶景だけど、この世界ではただの観光目当てで旅行が出来るなんて、例外的なごく一握りの人間だけだ。
ただそれでも巡礼者らしき人間が堤防の上をひっきりなしに動き回って出入りしている様子だから、やはり信徒にとっては神聖な場所なのだろう。
どうやらいまオレの目の前にある小さな社は地元の住民が気軽に訪れて礼拝しているところらしい。
まあ大寺院だとひょっとしたらオレの事を知っている相手がいるとか、下手をしたら神様の化身まで出てくるかもしれないから、むしろこんなこじんまりした所の方がまだ安心出来るだろう。
もっともそんな小さな寺院でも、そこを仕切っている相手がとんでもない狸だったりする事もあるけどな。
そういうわけでオレはちょっとばかり警戒しつつ、社の玄関をくぐった。
中は見た目通り、よく言えば清貧、ぶっちゃけ貧相な礼拝所だ。
正面に男女の絵が描かれ、後は粗末な演壇と椅子が幾つか並んでいるだけという最低限度の設備があるだけ。
オレは霊体を感知する『霊視』や魔法を見る『魔法眼』の魔法を常時自分にかけているのだが、それでも特別なものは何も感じられない。
唯一の救いは掃除が行き届いている事ぐらいだな。
そう思ったところで、奥の方から声が聞こえてくる。
「おや。お客様ですか?」
「ああ。すみません。旅の者なのですが、少しお話をさせてもらいたくて、勝手にお邪魔させてもらいました」
見たところ相手は五十歳前後の男性だ。
この世界の基準なら立派な高齢者だな。
「ほう。こんな小さな社にわざわざ旅の方がこられるとは珍しいですな」
まあ少し先に行けば立派な大寺院があるのだから、こんなところに来るのは地元の住民が殆どなのだろうな。
そして出てきた男は窓からずっと先に見える大寺院を指差す。
「よろしければあちらの『水止めの寺院』を訪れた方がいいですよ」
なるほど。あの大寺院は堤防と寺院が一体化している形なので『水止めの寺院』というのか。
「私のような卑しい助祭風情より、よほど信仰心に長けた立派な司祭様達が大勢おられますから」
「え……あなたは司祭様ではないのですか?」
「ええ。そうです。わざわざ来ていただいたのに、出てきたのが私のようなしょぼくれた老人一人だったので失望させてしまいましたかね」
そう言って男は自嘲気味に笑う。
これだけの年で司祭ではないとすると、若い頃から信仰に人生を捧げてきたワケではなく、元は農夫だったけど引退した後で宗教に帰依してそれで地元の住民用の小さな社を預かっているのかもしれないな。
このほんのたわいの無い出会いが、この地域に深入りする切っ掛けになるとこの時のオレは想像だにしていなかったのだが。
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