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第一章:王都第43特別地区
+++第十三・零話:43地区の夢、老人の気づき
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長いスケジュールで行われた、あの開発会議から一週間がたった。
結局、今回の会議において第43部隊は目立った成果を上げることができなかった。
そう、最終日の追い上げもむなしく――――いや、前半のことも考えれば良くも悪くもならなかったというのは幸いだろう。
結局・・・・いつも通りの、喫茶”マルグリット”に戻ることができたのだ。
フェルスたちが関係を修復したことで、緩やかな時間の流れが戻る。
「―――――――邪魔をするよ⁇」
そんななかで――――物語は、43地区に現れた予期せぬ来訪者によってふたたび押し曲げられた。
現れた人影――――セシルにとって見覚えのあるその顔に――――彼は驚愕の表情を隠せなかった。
(このばあさん―――!)
ガラムバトの一件で――――。
「―――ローシブシ・ナルノルカ・・・言っておくけど、別に悪意があるわけじゃないからね?」
周囲からの反応を読んでか、彼女はそう事前に断っておくことにしたようだ。
なにが目的なのか・・・・まさかここまで一息つきに来たっていうこともないだろう。
「・・・・・・わかっている。が、そのうえで・・・一応俺は王国軍兵士のままであると伝えておく」
「そうか、ま、こんなところにいるってことはそうなんだろうけどねぇ。
それからこれも誤解があるようだけど、私も別にあんたを恨んだりしちゃいないよ」
「・・・・」
―――――信用できねえよ。
あの日俺がなにを見たと思ってる?
お互いに、恨み恨まれるだけのことをしただろ。
(・・・・・・。)
セシルがしばらく黙っていると、その感情を読み取ったかのようにフェーラルスが彼らの間に割って入る。
あのときと同じように、しかし今回は幾分の余裕をもって、老人の出方をうかがった。
「まあ、部下たちのことは置いておくとして・・・・あたしハルガダナ・・・あんたには感謝すらしてるんだ。
人生の最終盤に、必要な気付きをもらえた・・・」
(なんの話をしてるの――――いや)
「でしたら放っておいてくれないでしょうか?
あいにく私の部下は、あねたに感謝はないので」
「・・・・」
フェーラルスの毅然とした対応は、先の一件から俺が43部隊としてより結束したと認めてくれているのかもしれない。
ありがたいことだ。実際、俺が言いたかったことも同じ。
老婆はその返答に少し戸惑ったようだが、どうやらそれは大きな問題ではないようだ。
「・・・・!
ああ、そうだね。
その通り、なんだろうけどね」
「・・・・・・・・バウッ‼」
このタイミングで、しばらく大人しくしていた【エレ丸】がテーブルの傍で吠え出した。
「――――魔獣⁇なぜここにいるんだい⁇」
「ああ、休日は人手が足りないことがあるので・・・たまに手伝ってもらうんです」
「――――⁉」
フェルスの返答は、さすがのナルノルカ中将位の経験にもなかったのだろうか?
「まったく、無茶苦茶だね第43地区は・・・・」
その反応も無理はない。
エレ丸は、普段パトロールなどに従事する”護獣”。
かなり利口だが、世界を見ても給仕係をもこなすなんて稀だろう。
「・・・・・・バウバウ、ウゥ・・・ワウ‼」
「なんだよ・・・敵じゃないって、いまはな」
「・・・バウ‼バウバウ‼」
「・・・・・?」
(なにが、言いたいんだ・・・?)
吠え続ける彼を見て、疑問がわくのも当然だ。
エレ丸は人間の感情をくみ取るのが上手いし、あまつさえ指示を無視するなんてありえない。
だとすれば、俺になにか伝えたいことがあるのか?
「―――バウバウバウ‼」
その仮説を裏付けるような猛き吠え声。
きっとこいつは、さっきから俺に向かって吠えていたのだろう。
(・・・・そう、だよな)
開発会議での一件で俺はなにを学んだ?
俺はなぜ、彼女の来訪を頭ごなしに否定するのだろう。
感情的になっても意味はないと、気が付けたはずだ。
「――――話の途中でした。
今日はどんな御用でここに?」
「――――セシル君⁉」
「まあ、話くらい聞こうぜ」
フェルスが仇敵と会話することに抵抗がありそうなのも、仕方がないけどな。
「・・・!
あ・・・ああ、そうだった。
まあどうってことなんだけど、先日はエデリア中将位が無礼をしたと聞いてね。
それを、一応謝りに来たんだ」
「そうでしたか、それはそれは・・・・」
しかし結局、その会話についてはそれで終わってしまう。
裏を返せば、いまとなってはその程度の出来事だったのだろう。
「あとは・・・・」
ここで少しさすがに少し考えた中将だった。
しかし、答える際の彼女の顔に迷いはなかった。
「興味があったというのもある。
人間族と亜人族・・・・二つの種族が共生するこの場所に――――」
「――――そんなこと・・・でたらめを言わないでくださいッ‼」
「・・・・・そう言われるのも、もっともだ」
一触即発の雰囲気―――そう、部隊の人間だけじゃない。
この空間にいる人の中には、ガラムバトでの惨事を認識している人間もいる。
一度起きたことは変えられないのだ。
しかし、人は変われることも、俺は知っている。
「―――あんたはさっき、俺に感謝をしていると言いましたよね?」
「・・・・・。
ああ、言ったね」
「それが、あの町の住人たちにもなのか・・・俺にはわからない。
だがあそこにいたことで・・・・あなたの考えが変わったというなら、ひとつ・・・・聞いてほしい頼みがある」
「・・・・頼み⁇」
ナルノルカだけではない。
フェルスやこの場の視線が俺に集まる。
「いや・・・大したことでもないんだが――――海に、行きたいんだ。
この地区の子どもたちを連れて・・・できれば泳げるともっといい」
(それって―――私があのとき話した夢――――――!)
考えたこともなかったが、王国軍本隊の協力を得れば・・・・あるいは可能になるかもしれない。
(でも、そんな―――――)
「―――それが、いまの俺の夢です。
そしてそれは俺のためだけじゃない・・・きっと、あの町で苦しんだ人たちにもあんたの思いが届くはず」
「――――ッ!」
彼の信念深い語気に触れ、それまで否定的だったフェーラルスの心さえもが揺れ動く。
憎悪、軽薄――――彼女らはセシル・ハルガダナよりはるかに長く王国の愚行に触れてきた。
だからこそ、それらの感情は誰にとっても根深く残っているものだ。
(でも――――)
ここで、フェーラルスもまた変化の必要に気づいていた。
そう・・・次の刹那には、彼女はセシルとともに―――ローシブシ・ナルノルカ中将位に対して頭を下げていたのだ。
「私からも、お願いします。
これは私たちにとって、大切なことなんです」
「――――――――‼」
まさかの出来事。
これまでではありえなかったことが起きているが、誰も彼らの決定を非難することはなかった。
(・・・・きっと、彼女らが私を許せる日など来ないだろう)
「とりあえず、頭を上げてくおれ?」
それでも、こうして頼むということ・・・その意味こそ重要なんだろう。
こんなに胸が熱くなるとは、ナルノルカ自身も想像していなかった。
(それが許されるのは、人に心があるからだ)
そうである以上、どれだけ縛られても・・・・重々しく芽生えた感情は抑えられい。
「――――さて。じゃあさっそくだけど、話し合いを始めなきゃいけないねぇ?」
「・・・・!
じゃ、じゃあ・・・・・!」
「ああ、私にできることなら協力させてもらうよ?
海なんて、私も最後に行ったのは数十年前さねぇ」
そう言ってはにかんだ中将位の表情は、兵士というより人間そのもの。
いつの間にか、この場にいる全員が一体となって喜んでいるのも、まったく仲の良いこの43地区らしい。
(羨ましい、なんて思いたくなかったってか?)
老人は静かに自嘲する。
「・・・・だけどあんたら、王国の地理は頭に入ってんのかい?」
「・・・?
いや、俺は出身が北というくらいで・・・そこから王都まではなんとなく」
「だろうね」
予想通りの答えに、ナルノルカは一息ついた。
「海があるのは大陸の西岸・・・王都からだと列車で直通だが、三日はかかるだろう」
「はあ⁉
そんなに遠いのか??」
衝撃の事実。
それまでは平然と振る舞っていたつもりだろうが、コーヒーカップを片手に誰かがそう叫んだ。
そして同じく開いた口が塞がらない俺と反対に、フェルスは恥ずかしそうに顔を紅潮させた。
「ご、ごめんみんな。私もさっきは興奮してて我を忘れちゃってたけど・・・・実は海までって結構かかるんだよ」
(まじかよ・・・・)
直通列車とはいえ、子どもを、それも大勢連れてとなれば距離が長いほど難易度は上がる。
俺の考えにより説得力をもたせるように、ナルノルカは制服から地図を取り出した。
「・・・・これを見な?
都は王国の中心、やや北西方部だ。
あんたの故郷がある北の辺境地は山岳地帯になってるね・・・東境を超えると、そこは帝国の支配下でフロンティア。
南は肥沃な平原だが、その先も他国が支配してる」
「つまり、海に行くには・・・」
「西方に進むしかないね。
でも、そんな遠出が許可されるとは思えない。
老人のコネもあるが、限界だろう」
「・・・・・」
(そうか)
恨みがましく地図を眺めるセシルたちに、ナルノルカ中将位はしばらく黙ってから口を開いた。
「一つ疑問なんだけがね、外に出るだけなら・・・あんたたちだけでもなんとか出来そうなもんだ」
知識は別として、実力だけなら折り紙付きだろう。
見張りの兵を欺くなんて造作ないこと。
本当にやろうと思えば、いくらでも可能のはず。
「まあ、私たちだけならそうしてるかもしれません。
でも、子どもたちが一緒なら話は別でしょう。
対立を煽るようなやり方・・・口が裂けても言えませんから」
(・・・・そりゃ、そうさね)
あまりにも納得できる返答に、ナルノルカは思わず口を閉ざす。
「―――――では、海がだめとして・・・山ならどうか?」
そこで、部屋を突き抜けていくように・・・・透き通る勇声が届いた。
「―――ッ!
ミレイユ、あんたどうしてここに⁇」
「すみませんナルノルカさん・・・もとは別の用事だったのですが、どうも興味深い話が聞こえてきたので」
そう言うと彼女は、集団の中に迷いなく、俺の方を見た。
「やあ、一か月ぶりくらいかな・・・・・?」
「ーーーーーーーーーー!!!!⁉??
ーーーーーッ⁉ーーーーーーーーーえ、は・・・はあ??」
「ーーーーー??
なぜ逃げる・・・・?
握手だよ、握手」
テーブルの影に隠れた俺の方までわざわざ歩み寄ると、彼女は再びこちらに手を差し出す。
「・・・」
促されるまま、彼女の手を握り返す。
現れた人物・・・ミレイユ・エリクアッツェ。
フェーラルスの話によれば、俺は彼女の気まぐれで生かされた・・・そう言っても差し支えない。
敵か、味方か・・・・。
「そんなに警戒しないでくれ。
話を聞いたが、私はぜひきみたちに協力しようと思ったよ。
ナルノルカさんと二人で要請すれば、おそらくは外出許可が下りるだろう」
「・・・・ありがたいですが、理由を聞いてもいいですか?」
「ははは、変わらないな。
私がそうしたいと思ったから、理由なんてそんなものさ。
ルールの範囲内であれば、私は私の心の向きに従いたい」
縮こまる俺ーーーーーしかし駆け引きがあるとは思えない。
さわやかな表情でそう言うと、彼女は続いて少し神妙にそれを変えた。
「それで・・・私の案はどうだろうか?
確かに海は好奇心の的だが、それは山であってもそうだろう?
視界の奥にある象徴的な存在・・・きっといい経験になると思うのだが」
「そ、それはその通りですがね・・・」
真剣にぐいぐいと語りを続ける彼女を前に、俺は少し気圧される。
フェルスのほうを見ると、真剣に彼女の話を聞いているらしい。
「安心しな、セシル・ハルガダナ・・・なにかトラウマがあるようだけど。
この子は、いい意味でも悪い意味でも・・・裏表がないからね」
裏表がない、か。
すると、いままさに顎に手を当てなにかを考えこむのは・・・。
「本心だよ。
・・・きっと力になるだろう」
「・・・・」
まあ、俺がこうして生きていることがなによりの証明なのかもしれない。
そして、彼女が言ったことはたしかにいい案かもしれない。
「山地であれば・・・そうですね。ちょうど地区を通る小川の上流に、良いハイキングコースがあると聞きます」
フェルスも俺の思った通り、彼女の意見に同意した。
「決まりだな」
「ええ・・・・・・ッて、はあ⁉
そんな簡単に⁉」
「なんだ、不満か?
私としても現実的かつ、目的にもかなった案だと考えるが」
「・・・・いや、それはそうですが」
(そういう意味ではないのだが・・・・)
いざそうと決まると、恐怖も現れる。
提案が却下されれば、それこそ43地区にとって失望を与えるだろう。
だが、その考えさえ彼女には筒抜けのようだ。
「セシル、きみほどの人間が少し気負い過ぎではなかろうか?
結果がどうあれ、男であればドンと構えて周りを安心させるものだ」
「・・・・・・」
そんなこと、俺には到底無理だろう。
しかし、目の前の彼女は俺より男らしいようで、彼女の言葉一つ一つから自信が受け取れる。
ミレイユ・エリクアッツェ大将位、そしてローシブシ・ナルノルカ中将位も・・・・俺はいま、彼らと出会えてよかったと思えている。
最初は敵として、しかし現時点ではこうして・・・案を出し合い、一つの目標に向かって協力している。
あの彼女らが、地区の子どもたちのためにーーーーー。
そう、この事実だけで、俺は最大限に感じることができる。
第43地区・・・俺たちのやっていることが、決して無駄なことではないと。
*
*
*
*
*
*
*
――――――こうして。
三人の協力によって、43地区の子どもたち計六人に対してある許諾が出された。
【実験的な域外適応調査】という名目での外出である。
そして、一週間というスピード感を持った実施。
これはローシブシ・ナルノルカ中将位の人望実績と、ミレイユ・エリクアッツェ大将位の実力があってのことである。
「―――――うまくいくいったようだね」
魔道具越しのセシルの声を聞いて、エリクアッツェはそう悟った。
「お陰様で・・・直接お礼を言えずにすみません。
ナルノルカ中将位にも、よろしくお願いします」
「ああ、それは良いよ。
きみも最近動いてばかりだったはず、ゆっくり休みたまえ」
「お気遣いありがとうございます。
しかし、俺にはまだたくさんやることがありますから・・・まあ、程々にやりますよ」
(・・・!)
頼もしく感じる彼の返答に目を細めつつ、彼女は手元の書類に目を向けた。
「原案だが、報告書を見た。
実は私の部下がきみたちに同行していたが・・・・・「危険」だと、そう感じたらしい」
「・・・・・」
"
「――――――セ、セシル・ハルガダナッ!」
調査当日――――といっても、もう地区の外に出てからしばらくたったころ。
セシル・ハルガダナに、同行していた王国兵の一人が近づいた。
「・・・・?
なんだよ、騒々しい。
子どもたちの監視はどうした」
「そのことだよ!
私が王国軍の兵士だと話したら、43地区に来いと誘われたぞ⁉」
(・・・・はあ?)
子どもの心とは、つくづく純粋である。
セシルはその報告に、少し嫉妬を感じた。
(・・・・・)
「あっそ、なんだよ仲良くやってるみたいじゃないか」
「そういうことを言ってない。
どう答えたらいい、教えろ!」
軽くあしらえば、彼女はそれを二倍にして食い下がる。
なぜそんなに悩む必要があるのか―――このとき、セシルには本当にわかってはいなかった。
「いや、正直に無理だと伝えたら良いんじゃないか?」
「・・・・・」
「はあ⁉
馬鹿なこと言うな、そんなこと言えるわけ無いだろ」
「――――????」
「もういいッ!
自分で考えるッ」
(なんなんだよ・・・)
"
「・・・・・。」
いま考えれば――――――――――――。
そんなセシルの心を、ミレイユは結論付けた。
見ていた資料を机に置き、ひとつ浅いため息をついた。
セシルには見えていないはず――――しかしその表情には、笑みがこぼれる。
「仲良くなってしまい、心を・・・王国軍への忠誠までもを奪われる、そんな危険を感じたそうだ」
(・・・・・)
そうだったのか―――。
「―――それを俺に話して、どうなると?」
「いや、話しておくべきだと思っただけだ。
不要なら聞き流し、そのまま捨ててくれて構わない思い出だよ」
ミレイユ・エリクアッツェ・・・・彼女はなにを考えているのか。
だが、俺が思っているほどのロボット人間ではないようだ。
「捨てるつもりはありません。
俺にとっても、大事な時間でしたから」
(ああ、そうだろうな)
エリクアッツェは魔道具の前で、さらに口角を緩めた。
「結局、正義なんて主観でしかないんだ。
信じるものは自分で決め、きみはきみの道を進むと良い。
・・・・・その方が、私にも都合がいいからな」
彼女はそうまとめ、結論に入る。
しかしセシルには当然、まだその真意は不明だ。
「・・・・?
どういう意味ですか」
「私はきみと戦いたい。
もう一度、お互い万全な状態で・・・そのためには、全力を出せる環境がいるだろう?」
「・・・・・・?
・・・!、、⁇⁉⁉」
(やっぱり、聞こえていなかったか―――)
この場を設けて良かった。
エリクアッツェ大将位はセシルの反応にそう感じると、静かに胸を高ぶらせた。
(―――――は?)
しかし、当の本人はもちろん・・・・まだそれを消化できずにいた。
(なんだそれ、いったいあのとき、俺が寝てる間になにがあったんだよ⁉)
「じゃあな、セシル。
きっとまた会うことになるさ、そして次は――――敵として、かもしれないな」
魔道具による通信が終わると、セシルは近くの長椅子に倒れるように寝転んだ。
(もう、意味がわからんッ!)
・
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