10 / 28
10
しおりを挟む
ん─?狭い…動けへん。
なんで?部屋の暗さに目が慣れへん。
でも、この体の上にある重さ…
誰かの手や足が乗っかてるで?
久しぶりや─
息子らと寝てた時の重さやな。
でも、息子らとちゃう。
家の匂いが違う。
寝息が違う。
目が慣れてきた。
るぅちゃんとけいちゃんや。
そうや…昨日はいろんなことがあったな。
この歳で初体験があった。
何歳なっても、初体験があるんやな。
嬉しい初体験や。
3人で…なんてあると思わへんやん?
2人から身体責められて愛撫されて…
自分から、相手の身体に触れてみたいなんて思う日が来るなんて思わへんやん。
”イク”ってことを経験できる日がくるなんて…想像もしたこと無かった。他人事で未知の体験やったのに。
ゴソゴソ…2人が動いた…起きた?
ん?…大丈夫みたい。
隙間できた。
今のうちに、そーっとベッドから抜け出した。
リビングから、バルコニーの方みたら広い…。
出たい…寝室のドアは閉まったまんまやし
ちょっとだけ…。
温い空気。
空見上げた。
ぼーっとしてきたなぁ。
ん…気持ちイイ…。
空が明るくなってきたなぁ
部屋は静かや
勝手に、朝ごはんでも作るか
冷蔵庫開けてみた。
使えそうな材料だして
道具も調味料も…って、何て綺麗に整理整頓されてるんや!
誰が見ても、何処に何があるかわかるって素晴らしい!
白ご飯あるし…
昨日のかしわのソテーあるな
昨日の野菜スープあるな
本日の朝食
中華粥
だし巻き
野菜スープ
キュウリの浅漬け
テーブルの準備できた。
後は並べるだけ。
まだ起きひんなぁ…
ふと、バルコニーに目やったら
おひさま出てる。
またバルコニーで、座って空見てたら…
バァン!
「はな?!」
「どこや?」
2人が起きてきた。
ドア壊れんで?
部屋の中で何かウロウロしてる
どうしようか…と見てたら
あ…るぅちゃんと目が合った。
「はな?!」
ベランダに出てきた。
「おはよ?って裸足やん?ウッ…苦しいわ…」
るぅちゃんとけいちゃんがぎゅうぎゅうして離してくれへん。
「2人とも、どしたん?」
「花を抱きしめて寝てたはずやのに、けいを抱きしめてて…花が消えたかと思ったんや…」
「花に抱きついて寝てたはずやのに、るぅに抱きしめられてて…昨日のことが夢?って思って…」
大っきい2人がまたシュンってしてる。
大型犬が耳もしっぽも垂れてる感じやん。
「消えてないやろ?夢ちゃうやん?居るよ?」
「「うん…」」
「あんな?朝ごはん作ってんけど…食べよ?」
いつまでも、シュン太郎の2人に
「おはよ…チュッ」
ってしてから手を繋いで部屋に一緒に行った。
イスに座らせてから
朝食を並べたら…
2人が目パチパチして
黙ってる。
「あ ─もしかして苦手やった?あかんかった?」
「ちっ違うで?はな?違うねん。びっくりしたんや…な?るぅ!」
「…。」
「な?るぅ?おい?るぅ!!」
「…っ!う…うん。びっくりしてた。」
「ほな、ええねんけど…。」
「「「いただきます!」」」
「…ウッマ…花…おかゆさん美味い」
「花…この野菜スープって僕のやつの残りやんな?」
「おかゆさんの、かしわは夜の残り使わせてもらってん。スープも使わせてもらってん…けど、トロミつけるから味濃ゆくした。きゅうりは、まだ漬けが浅いかも知らんけど…。勝手にごめんなぁ…」
「勝手にとか気にしんといて?誰かに作ってもらって食べる朝ごはん…るぅと暮らしてから初めてや。」
「いつも、2人やったから…けい…俺ら…どうしよ?…花ありがと…う…」
え?るぅちゃん?
けいちゃん?
「え?あの?あたしこそありがとう?とりあえず冷めちゃうから食べて?な?」
「「うん」」
朝からやのに、やっぱりいっぱい食べてくれた2人。
キレイに残さず食べてくれて嬉しいな。
「花?ありがとうな美味かった!俺、きゅうりあんま好きちゃうねんけど…アレは美味かった!」
「ありがとうな、花。きゅうりのやつ、僕も好き。あれどうやって作るん?」
「しょうゆ、みりん、ごま油、粉末だしを混ぜてレンチンしたら放置。その間に、きゅうり適当に切って塩揉み。放置のやつ冷めたらきゅうり入れてちょっとモミモミしたら冷蔵庫」
「え?そんな簡単なん?」
「うん?簡単やで?」
「花、バルコニーで何してた?」
「ん?ぼーっとしてた。」
「そうか…花…ここ来て?」
るぅちゃんが言う”ここ”って…
お膝やんな?
「俺のとこは、来てくれんのか…」
って、シュンとしてるし…
「ちゃうよ?ちょっと恥ずかしいって言うか…あの…うん…」
ウダウダしてるあたしをるぅちゃんが、強制的に座らせた。
「あははは…可愛い…花。」
真っ赤になってるあたしを見て笑ってるけいちゃん。
ギロって睨みつけたのに、
何で?
ニコニコしてキスをひとつ。
そしたら、
「あ!狡っ!俺も!」
顔中にキスをした。
それから、2人は見つめ合ったあと
とてもとても
優しいキスをしてる。
………心の真ん中が
ポカポカしてな
…やっぱり
………困ってる。
なんで?部屋の暗さに目が慣れへん。
でも、この体の上にある重さ…
誰かの手や足が乗っかてるで?
久しぶりや─
息子らと寝てた時の重さやな。
でも、息子らとちゃう。
家の匂いが違う。
寝息が違う。
目が慣れてきた。
るぅちゃんとけいちゃんや。
そうや…昨日はいろんなことがあったな。
この歳で初体験があった。
何歳なっても、初体験があるんやな。
嬉しい初体験や。
3人で…なんてあると思わへんやん?
2人から身体責められて愛撫されて…
自分から、相手の身体に触れてみたいなんて思う日が来るなんて思わへんやん。
”イク”ってことを経験できる日がくるなんて…想像もしたこと無かった。他人事で未知の体験やったのに。
ゴソゴソ…2人が動いた…起きた?
ん?…大丈夫みたい。
隙間できた。
今のうちに、そーっとベッドから抜け出した。
リビングから、バルコニーの方みたら広い…。
出たい…寝室のドアは閉まったまんまやし
ちょっとだけ…。
温い空気。
空見上げた。
ぼーっとしてきたなぁ。
ん…気持ちイイ…。
空が明るくなってきたなぁ
部屋は静かや
勝手に、朝ごはんでも作るか
冷蔵庫開けてみた。
使えそうな材料だして
道具も調味料も…って、何て綺麗に整理整頓されてるんや!
誰が見ても、何処に何があるかわかるって素晴らしい!
白ご飯あるし…
昨日のかしわのソテーあるな
昨日の野菜スープあるな
本日の朝食
中華粥
だし巻き
野菜スープ
キュウリの浅漬け
テーブルの準備できた。
後は並べるだけ。
まだ起きひんなぁ…
ふと、バルコニーに目やったら
おひさま出てる。
またバルコニーで、座って空見てたら…
バァン!
「はな?!」
「どこや?」
2人が起きてきた。
ドア壊れんで?
部屋の中で何かウロウロしてる
どうしようか…と見てたら
あ…るぅちゃんと目が合った。
「はな?!」
ベランダに出てきた。
「おはよ?って裸足やん?ウッ…苦しいわ…」
るぅちゃんとけいちゃんがぎゅうぎゅうして離してくれへん。
「2人とも、どしたん?」
「花を抱きしめて寝てたはずやのに、けいを抱きしめてて…花が消えたかと思ったんや…」
「花に抱きついて寝てたはずやのに、るぅに抱きしめられてて…昨日のことが夢?って思って…」
大っきい2人がまたシュンってしてる。
大型犬が耳もしっぽも垂れてる感じやん。
「消えてないやろ?夢ちゃうやん?居るよ?」
「「うん…」」
「あんな?朝ごはん作ってんけど…食べよ?」
いつまでも、シュン太郎の2人に
「おはよ…チュッ」
ってしてから手を繋いで部屋に一緒に行った。
イスに座らせてから
朝食を並べたら…
2人が目パチパチして
黙ってる。
「あ ─もしかして苦手やった?あかんかった?」
「ちっ違うで?はな?違うねん。びっくりしたんや…な?るぅ!」
「…。」
「な?るぅ?おい?るぅ!!」
「…っ!う…うん。びっくりしてた。」
「ほな、ええねんけど…。」
「「「いただきます!」」」
「…ウッマ…花…おかゆさん美味い」
「花…この野菜スープって僕のやつの残りやんな?」
「おかゆさんの、かしわは夜の残り使わせてもらってん。スープも使わせてもらってん…けど、トロミつけるから味濃ゆくした。きゅうりは、まだ漬けが浅いかも知らんけど…。勝手にごめんなぁ…」
「勝手にとか気にしんといて?誰かに作ってもらって食べる朝ごはん…るぅと暮らしてから初めてや。」
「いつも、2人やったから…けい…俺ら…どうしよ?…花ありがと…う…」
え?るぅちゃん?
けいちゃん?
「え?あの?あたしこそありがとう?とりあえず冷めちゃうから食べて?な?」
「「うん」」
朝からやのに、やっぱりいっぱい食べてくれた2人。
キレイに残さず食べてくれて嬉しいな。
「花?ありがとうな美味かった!俺、きゅうりあんま好きちゃうねんけど…アレは美味かった!」
「ありがとうな、花。きゅうりのやつ、僕も好き。あれどうやって作るん?」
「しょうゆ、みりん、ごま油、粉末だしを混ぜてレンチンしたら放置。その間に、きゅうり適当に切って塩揉み。放置のやつ冷めたらきゅうり入れてちょっとモミモミしたら冷蔵庫」
「え?そんな簡単なん?」
「うん?簡単やで?」
「花、バルコニーで何してた?」
「ん?ぼーっとしてた。」
「そうか…花…ここ来て?」
るぅちゃんが言う”ここ”って…
お膝やんな?
「俺のとこは、来てくれんのか…」
って、シュンとしてるし…
「ちゃうよ?ちょっと恥ずかしいって言うか…あの…うん…」
ウダウダしてるあたしをるぅちゃんが、強制的に座らせた。
「あははは…可愛い…花。」
真っ赤になってるあたしを見て笑ってるけいちゃん。
ギロって睨みつけたのに、
何で?
ニコニコしてキスをひとつ。
そしたら、
「あ!狡っ!俺も!」
顔中にキスをした。
それから、2人は見つめ合ったあと
とてもとても
優しいキスをしてる。
………心の真ん中が
ポカポカしてな
…やっぱり
………困ってる。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
じれったい夜の残像
ペコかな
恋愛
キャリアウーマンの美咲は、日々の忙しさに追われながらも、
ふとした瞬間に孤独を感じることが増えていた。
そんな彼女の前に、昔の恋人であり今は経営者として成功している涼介が突然現れる。
再会した涼介は、冷たく離れていったかつての面影とは違い、成熟しながらも情熱的な姿勢で美咲に接する。
再燃する恋心と、互いに抱える過去の傷が交錯する中で、
美咲は「じれったい」感情に翻弄される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる