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後日談 オラはロリと日本さ行ぐだ 1

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 ※全三話です
 
 モネアがナッジ家であの衝撃アイテムを見つけていた頃。
 ライネベルテは、ドルーガの部屋で昼寝をしようとしていた。

「なんだ、せっかく遊びに来たのに昼寝すんのか?ロリ?」
「はい!いいじゃないですか。ドラ様が側にいたら良い夢が見られそうなんですもの!」
「まぁいいか。オラも食後で眠くなってきたし…腹一杯食える夢がいいなぁ…ぐう」
「え?!もう眠りましたのドラ様?!早っ!」

 ドルーガは横になったと思ったら、すぐにグースカと眠っていた。

(もう!夜はさすがに一緒のベッドって訳にはいかないから昼寝に誘ったのに…。これじゃイチャイチャできないじゃないの!)

 ちなみに彼女が想像するイチャイチャとは…頭を撫でてもらったり、ぎゅーっと抱きつきながら寝る事だった。純な子である。

 ブツブツ文句を言いながらも旅の疲れが出たのか、ライネベルテは彼の隣でスヤスヤと眠るのだった。




・・・・・・・




「………おーい、起きるのだー」
「………うーん……なぁに……?」

 ライネベルテは、夢の中で謎の声が聞こえていた。眠くて起きるのも面倒なので、目を瞑ったまま答えた。

「起きんのかい!せっかくわしが素敵なプレゼントをやろうとしているのに」
「何?何かくれるの…?今眠いんだけど。ていうか、誰?」
「横着なヤツなのだ。もういい、そのまま聞け。
 わしは…まぁ偉い存在なのだ。今回お主達が頑張って、魔獣からこの国を守っただろ。何か褒美をやろうと思ったのだ。さあ、何がいい?」

 それを聞いても、ライネベルテはまだ寝ぼけている。

「えー…特に何も…じゃあ…ドラ様ともっと仲良くなりたい…」
「何なのだ…欲がない子だな…それならどこか連れてってやろう。デートさせてやるのだ。どこが良い?」
「うーん…じゃあ大阪にある◯◯◯…」
「よしきた、任せるのだ」

 そう言って謎の声は聞こえなくなり、ライネベルテはまた眠った。

 次に彼女が目を覚ますと、そこは…

「…えっ?!ここって◯◯◯?何で?!」

 前世でよく訪れていた、某水族館が目の前にあった。ライネベルテは慌てて自分の手足を確認する。

「このちっちゃいけど細くて綺麗な手足…良かった、ライネベルテね。てっきり前世の姿に戻ったかと思ったわ。
 …って、きゃっ!素敵なワンピースだわ」

 彼女は他所行きの可愛い花柄のワンピースを着ていた。すると、後ろから予想外の人の声がした。

「あ、ロリじゃねぇか。コレは一体どうなってんだ?」
「その声はドラ様ですわね。どう、って言われても……
 ってえええええ?!!その服素敵ーーーーーっ!!!」

 振り返った途端に興奮するライネベルテ。
 そう。彼、ドルーガは…おそらくイタリア産の上下ブラックスーツを見事に着こなし、その場に立っていた。

「この服ちょっと窮屈なんだが…まぁ後にするか。それよりココはどこだ?」

 彼は辺りを見回し困惑しているが、彼女も同じだった。

「ここはロリが前世でよく来ていた場所ですわ…っていうか、これは夢じゃないのかしら?
 まあどうでもいいわ!とりあえず抱きつかせてドラ様!!」

 そう言うと返事を待たずにドルーガに抱きつくライネベルテ。

「ああ…スーツに遮られたパツンパツンの筋肉も…最高だわ………」
「…筋肉を褒められるのは嬉しいが、現実を見ようぜロリ。前世で…って事はココはニホンなのか?」
「ええ、そのようですわね」
「そうか!じゃあ美味いモンが沢山あるんだな!何処にあるんだ?!!」

 ドルーガはここが日本だと知るや否や、ワックワクし始めた。

「それなら繁華街に行けば…いえ、ちょっとお待ちくださいませ。
 電車に乗ったりご飯を食べるのにはお金が…」

 そう言って、ライネベルテは身につけていたポシェットの中身を見た。
 …財布が入っている。開けてみると、水族館のチケットとけっこうな金額が入っていた。誰が入れたのだろうか。

「…やっぱりこの水族館に行け、という事なのかしら?
 いいわ。ドラ様、まずは近くで腹ごしらえしましょう!美味しいお店を知ってますの。その後またここへ戻ってくればいいわ!」

「?スイゾクカン?
 よくわかんねぇけど…美味しいモンがあるなら行こうぜ!」

 そしていざご飯へ!と向かう二人だった。
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