収穫祭の夜に花束を

10月も終わりに近づいてきたある日、魔女は路地で子どもを見つけた。
何かに使えるだろうと連れ帰った魔女は、自分と同じ赤い瞳を持つその子どもを気に入る。
その子どもにサンと名前を付け、左目に魔法の花の種を植えた。

子どもに植え付けた花の芽がでるまで、あと一週間。

魔女は綺麗な花を咲かせるために子どもに親切にしてやった。
子どもは初めて触れた他人の優しさに感動して残りの一週間魔女に尽くすことを決める。


誰からも必要とされなかった子どもと誰も必要としてこなかった魔女の、日々を過ごす中で少しずつ変わっていく気持ちと生まれた願いの物語。


※小説家になろうとノベルアップ+にも同じものを投稿しております。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,157 位 / 192,157件 ファンタジー 44,585 位 / 44,585件

あなたにおすすめの小説

皇弟殿下お断り!

衣更月
ファンタジー
小国であるフランシス王国は、唯一、聖女が生まれる貴重な国として各国と良好な関係を築いている。 聖女は能力別に、”治癒の聖女”と”浄化の聖女”に振り分けられ、さらに実力に応じて1等級から3等級にランク付けされる。 中でも1等級聖女は僅か3名。 うち1名、シルヴィアは未成年者であることもあり、秘匿扱いの聖女だ。 でも、自由奔放な性格から隣国の公爵に目を付けられてしまった。 独断と偏見で高位貴族は無理!と拒否するシルヴィアと、絶対に諦めないストーカー気質の公爵のお話。 全13話

終焉のヴァルハラ 〜英雄はなぜ英雄となったのか〜

真希ひろい
ファンタジー
 とある森の中、一風変わった平屋がひっそりと建っていた。  その名は「ヴァルハラの家」。  それは、かつて世界を救い、国を守り、多くの伝説を残した英雄たちが余生を過ごすための場所。  そして今、その家には、数人の老いた英雄と一人の少年が暮らしていた。 少年は、英雄たちの死を看取る中で知る――彼らがどのような思いで英雄となったのか、その背景に隠された苦悩と決断の瞬間を。 これは、英雄たちの「過去」と少年イヴァンの「未来」を繋ぐ、切なくも温かい物語。

魔兵機士ヴァイスグリード

八神 凪
ファンタジー
惑星歴95年。 人が宇宙に進出して100年が到達しようとしていた。 宇宙居住区の完成により地球と宇宙に住む人間はやがてさらなる外宇宙にも旅立つことが可能となっていた。 だが、地球以外にも当然ながら知的生命体は存在する。 地球人の行動範囲が広がる中、外宇宙プロメテラ銀河に住む『メビウス』という異星人が突如として姿を現し、地球へ侵攻を開始。 『メビウス』は人型兵器を使い、地球からもっとも遠い木星に近い宇宙居住区を攻撃。実に数千万の命が失われることになった。 すぐに対抗戦力を向ける地球側。 しかし、地球人同士の戦争やいざこざが多少あったものの、比較的平和な時を過ごしてきた地球人類にこの攻撃を防ぐことはできなかった。 さらに高機動と人間を模した兵器は両手による武装の取り回しが容易な敵に対し、宙用軍艦や宙間戦闘機では防戦一方を強いられることになる。 ――そして開戦から五年。 日本のロボットアニメを参考にして各国の協力の下、地球側にもついに人型兵器が完成した。 急ピッチに製造されたものの、『メビウス』側に劣らず性能を発揮した地球性人型兵器『ヴァッフェリーゼ』の活躍により反抗戦力として木星宙域の敵の撤退を成功させた。 そこから2年。 膠着状態になった『メビウス』のさらなる侵攻に備え、地球ではパイロットの育成に精を出す。 パイロット候補である神代 凌空(かみしろ りく)もまたその一人で、今日も打倒『メビウス』を胸に訓練を続けていた。 いつもの編隊機動。訓練が開始されるまでは、そう思っていた。 だが、そこへ『メビウス』の強襲。 壊滅する部隊。 死の縁の中、凌空は不思議な声を聞く。 【誰か……この国を……!】 そして彼は誘われる。 剣と魔法がある世界『ファーベル』へ。 人型兵器と融合してしまった彼の運命はどう転がっていくのか――

異世界で【神の愛娘】となりました 

あさのうみうし
ファンタジー
どうやら私は死んでしまったらしい。 浮遊魂となって漂っていたら異世界に呼ばれたとかマジですか。 それにしても異世界の神様ってなんという超絶美形。 この世界の聖女になって欲しいってことだけど。 聖女って……あんまり嬉しくないよね。 * 異世界に聖女候補として呼ばれたものの、一人だけ聖女転生に同意しなかったことで、まさかの【神の娘】となりました。 神様の加護が厚過ぎて、これもうほぼ神様レベルだよ! * 神様の娘がお伴(神獣)を携えて、暇に任せて無双していきます。気の向くまま、思うまま。助けたい者だけを助けます。 いーのいーの。だって私は神様じゃなくて、その娘だもの。 *「小説家になろう」様にも掲載しています。

アサの旅。竜の母親をさがして〜

アッシュ
ファンタジー
 辺境の村エルモに住む至って普通の17歳の少女アサ。  村には古くから伝わる伝承により、幻の存在と言われる竜(ドラゴン)が実在すると信じられてきた。  そしてアサと一匹の子供の竜との出会いが、彼女の旅を決意させる。  ※この物語は60話前後で終わると思います。完結まで完成してるため、未完のまま終わることはありませんので安心して下さい。1日2回投稿します。時間は色々試してから決めます。  ※表紙提供者kiroさん

貴方の傍に幸せがないのなら

なか
恋愛
「みすぼらしいな……」  戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。  彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。  彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。  望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。  なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。  妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。  そこにはもう、私の居場所はない。  なら、それならば。  貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。        ◇◇◇◇◇◇  設定ゆるめです。  よろしければ、読んでくださると嬉しいです。

【取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

宙(そら)に舞う。 〜レイとリュウ〜

星野そら
ファンタジー
宇宙(そら)本編。  阿刀野レイと阿刀野リュウの兄弟は、辺境の惑星ベルンで暮らしていた。  兄のレイは、荷物や書簡、人などあらゆるものを運ぶ『クーリエ』だ。やばい宙域であろうが、たとえ途中で海賊に襲われようが、指定された場所に、指定された時間までにきちんと荷物を届けることで知られ、その整った容貌から『美貌のクーリエ』として高い評価を得るようになっていた。  レイはそれだけの操船技術を持っていた。  一方、弟のリュウは、連合宇宙軍の士官訓練センターへの入校が決まったばかり。これから宇宙軍士官を目指すための訓練を受けることになっていた。  リュウは、宇宙軍に入るつもりはなく、兄と一緒にクーリエとして働きたいと思っていたのだが、レイはリュウと一緒に働くつもりはなかった。  「クーリエなんてつまらない配達屋だし、自分と一緒に宇宙を飛んでいると危険だ」と知っていたから。  レイには知られてはならない過去があったのだ──。