攻め×攻め事情

おみなしづき

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攻めたい美羽

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 美羽は、近嗣の素肌に手を伸ばした。
 胸をするりと触る。

「少し焼けたな……」
「みぃちゃんはパーカー着てるから……それほどでもないね……」
「チカのこの体は、僕のだ──」

 近嗣の肩に顔を寄せて、チュッと音を立ててキスをする。

「こんなとこで……やばいよ……」

 やばいと言いつつも、美羽を止める気にはならない。首筋もペロリと舐められた。

「……しょっぱい……」

 目を細めた美羽に近嗣の顔が真っ赤に染まる。

「そりゃ……海にも入ったし……汗だってかいたから……汚いよ……」
「僕は少し怒っている──」

 美羽が近嗣のまだ勃ってもいない胸の突起をギュッと摘んだ。

「あっ──!」

 痛みの他に、何かを感じて大きな声が出てしまい、慌てて口元を手で覆う。
 今度は優しく指の腹で撫でる。

「んっ──」
「体をこんな無防備に、誰にでも晒すんじゃない……」
「それって──……」

 やきもちの延長なんじゃないかと思っても言わなかった。これ以上、美羽の機嫌を損ねないようにしたかった。
 美羽の独占欲がこんなに強いとは思わなかった。口元を隠していたお陰でニヤけそうなのがバレない。
 美羽は、近嗣の海パンをずり下ろして、勃ち上がりかけている近嗣のモノを晒すと、それを見てニヤリと笑う。握り込んで上下に動かした。
 
「みぃ……ちゃん……っ」

 遠くで楽しそうな笑い声が聞こえた気がして、いけない事をしているような気分になってくる。

「はっ──……すぐイッちゃいそうだよ……」

 こんなシチュエーションだからか、興奮は最高潮だ。

「僕のも一緒にしよう……」

 美羽も海パンをずり下ろして、近嗣のモノに重ねて一緒に握り込む。

「チカも握って……」

 二人の手を重ねて一緒に上下に動かせば、どんどん気持ち良くなる。
 美羽が上目遣いで近嗣を見上げた。

「──っ!」

 その挑発的な目を見た瞬間に近嗣は達してしまった。

「ごめん……! 先に……っ」
「いい……僕もイク……手を止めるな……っ!」

 今度は美羽が達する。
 荒くなった呼吸を整えていれば、美羽は二人の白濁でぐちゃぐちゃになったモノを何度も撫でる。美羽は白濁まみれの自分の手をチラリと見てニヤリと笑った。

「動くなよ──」

 美羽が近嗣の背に手を回す。

「み、みぃちゃん……?」

 美羽は、そのまま近嗣の尻に手を伸ばした。
 クプと飲み込まれるように指を挿れられて、近嗣は思わず美羽に縋り付く。

「ちょ、そこはっ……!」
「大きい声を出すな。この前のお返しだ。どうだ指を入れられた感想は?」

 耳元で美羽の囁く声が聞こえる。

「……痛いよ……」
「最初だけだ。もう少し奥か?」

 美羽が指を動かすと、違和感がすごい。

「……あれ? この辺じゃないのか……?」

 暫くして、近嗣の気持ちのいいであろう所に触れても近嗣の反応は薄かった。

「おい……気持ちよくないのか?」

 中でうごめく感じは気持ちいいとは言えない。

「それほどは……」
「僕が下手みたいじゃないかっ!」

 美羽が頑張っても近嗣は勃ちもしなかった。一度出してしまったのも悪かったかもしれない。

「みぃちゃん……俺……色々無理……」

 こんな場所でこんな恥ずかしい事をされるとは思わなかった。
 近嗣は、ギュッと美羽に抱き付いていた腕に力を込めた。

「そんなに力を入れられると動き辛いんだが……」
「もうやめて……」

 美羽は、小動物のようにフルフルと震える近嗣の真っ赤な顔を覗き込んでクスクスと笑う。

「チカは可愛いな……こんないい顔が見れるならもっとしたいな……」

 美羽の声音はやけに嬉しそうだ。

「もっとこっちだったか? チカのいい所はどこだ? おかしいな……僕の時はあんなに──」

 そこで失言したと気付いたのか、今度は美羽が真っ赤になった。
 近嗣がニヤける。

「みぃちゃん、気持ち良かったんだ……」
「うるさい、黙れ。──立ちながらやろうとしたのは無謀だったな。後ろを向いてくれないか?」

 近嗣は、フルフルと首を横に振って拒否の意味を表す。

「仕方ないな……こんな所じゃ集中してできない。場所と体勢が悪かったな……」

 美羽は、舌打ちして指をズボッと抜く。
 近嗣は、違和感から解放されてほっと息を吐いた。
 ずらされていた海パンを尻を守るようにすぐ上げた。

「続きは次にしよう」
「次は……いつ?」
「──今日、泊まっていいんだろ?」

 美羽が少し照れながら言った言葉に近嗣の顔がパァッと明るくなる。
 近嗣が、返事の代わりに美羽にキスすれば、美羽は優しく笑って近嗣の背を撫でた。

「あ。でも、次はみぃちゃんの番だからね……」
「今の続きというのなら、まだチカの番だからな」

 ニッコリ笑顔で言う美羽に、近嗣は唇を尖らせていじけてしまった。次の主導権を握るのは自分だと近嗣は心の中で誓っていた。
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