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攻防戦
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「おい。ちゃっかり乳首をいじるな」
近嗣の手が美羽の胸をまさぐる。
「……これはやる流れ……」
「んっ……おい……やめろって……」
「みぃちゃん感じてる……」
美羽は目を細めると、近嗣の胸に手を伸ばしてギュッと摘んだ。
「っ……!」
近嗣が、ビクッと震える。
「チカは強いぐらいが感じるんだよな」
美羽がクツクツと笑えば、近嗣は美羽の耳をハムッとかじる。
「っ──チカ……」
「いい加減俺に抱かれて……」
耳元で喋られて美羽が身じろぐ。
「逆だろ? チカが僕に抱かれろ」
今度は美羽が近嗣の首筋をカプッとかじる。
「っ……みぃちゃん……」
「ほら、そんないい顔をするんだから……」
近嗣は、美羽の股間に手を伸ばしてさする。
「んっ……変な触り方するな……」
「いい顔ならみぃちゃんだってしてる……」
お互いに見つめ合ってキスをする。ねっとりと舌を絡ませてするキスはケンカし合っているかのように二人とも一歩も譲らない。
「んっ……ふっ……ねぇ、みぃちゃん、俺たち……このままじゃセックスできないね……」
「っ……ぁ……チカがさせればいいだけの……話だろ?」
お互いの尻を揉み合う。
「俺はみぃちゃんを気持ち良くさせてあげたいんだ……」
「僕だってチカをぐずぐずになるまで攻め立てたい」
譲るつもりはないと見つめ合う。
「「…………」」
そして、同時にため息をついて下を向く。
二人とも男の象徴がスラックス越しでも窮屈そうだ。
「そうだ! いい事を思いついた」
美羽がニヤリと笑えば、近嗣は首を傾げた。
「先にイッた方が受け入れる側になろう」
美羽の言葉に近嗣は少し考えてから頷いた。
二人で下半身を曝け出して扱き合う。
自慰とは違う相手にやられる動きが気持ちいい。
「んっ……チカ……ガチガチだな……そろそろイクんじゃないか?」
「みぃちゃんこそ……」
お互いにニヤリと笑い合えば、扱く手の速さも速くなる。
そして、キスしながら同時に達してしまった。
◆◇◆
近嗣は、美羽の手伝いをちゃんとしていた。
「この資料であってる?」
近嗣の手元にあるファイルを見ながら美羽が頷く。
「ああ。それだ。それから──数年前のファイルも取ってくれ」
近嗣は、数個のファイルを抱えて美羽の所に持っていくと、生徒会長の机の上に置いた。
「ありがとう」
「うん……」
近嗣は、美羽が机に向かって何かに記入している所を盗み見る。
いつ見ても完璧なカッコ良さがあるのが美羽だ。
この澄ました顔を歪めてみたいと思う。それも、抜き合う時以上に蕩けそうな顔が見たくてたまらない。
男である以上、美羽を抱きたいと思うのは当然で自分が抱かれるという事を考えた事がない。
所有権を主張するように付けた鎖骨の痕は、シャツで隠れて見えない。それがもどかしい。
三年生である美羽は、来年にはこの学校を卒業していなくなる。
美羽の実力なら、県外の良い大学に行けて当然だ。そうなると、今のように会ったりもできなくなってしまう。
心も体も全てを近嗣のものにできたなら、安心できるような気がした。
◆◇◆
美羽は、待ちくたびれて副会長の机に突っ伏して眠ってしまった近嗣を見て微笑んだ。
年下である近嗣が可愛くて仕方がない。
噂は嘘ばかりだ。深く付き合ってもいない奴らの僻みや妬みで曲げられた噂だ。近嗣は、そんな悪意を受けても真っ直ぐだった。
近嗣の事を知れば知るほど、美羽は近嗣を好ましく思う。
普段は無口であまり表情の変わらない近嗣が、美羽にだけ見せる表情がたまらなく愛おしい。
ふにゃりと崩れた顔や、擦り寄る仕草……その全てが美羽の心をくすぐる。
ぐずぐずに攻め立てて泣き出しそうな顔をする近嗣が見れたなら、どんなに心が満たされるのかと思う。
学校を卒業したら、今のように会えなくなるのはわかっている。
(チカと離れたらダメになるのは僕の方だ……僕は、チカの全てが欲しい……)
そっと近嗣の頭を撫でた。
ふわふわな茶色の髪はとても触り心地が良くて好きだ。
「う……ぅん……? あ……みぃちゃん……おはょぅ……」
頭を撫でられて寝ぼけながら体を起こした近嗣に、チュッとキスを贈る。
無反応の近嗣にまだ寝ぼけているのかと思いながら美羽はクスクスと笑った。
「終わったぞ。帰るんだろ?」
「あ……うん……」
柔らかく笑った近嗣を見て、やっぱり抱きたいと思った。
近嗣の手が美羽の胸をまさぐる。
「……これはやる流れ……」
「んっ……おい……やめろって……」
「みぃちゃん感じてる……」
美羽は目を細めると、近嗣の胸に手を伸ばしてギュッと摘んだ。
「っ……!」
近嗣が、ビクッと震える。
「チカは強いぐらいが感じるんだよな」
美羽がクツクツと笑えば、近嗣は美羽の耳をハムッとかじる。
「っ──チカ……」
「いい加減俺に抱かれて……」
耳元で喋られて美羽が身じろぐ。
「逆だろ? チカが僕に抱かれろ」
今度は美羽が近嗣の首筋をカプッとかじる。
「っ……みぃちゃん……」
「ほら、そんないい顔をするんだから……」
近嗣は、美羽の股間に手を伸ばしてさする。
「んっ……変な触り方するな……」
「いい顔ならみぃちゃんだってしてる……」
お互いに見つめ合ってキスをする。ねっとりと舌を絡ませてするキスはケンカし合っているかのように二人とも一歩も譲らない。
「んっ……ふっ……ねぇ、みぃちゃん、俺たち……このままじゃセックスできないね……」
「っ……ぁ……チカがさせればいいだけの……話だろ?」
お互いの尻を揉み合う。
「俺はみぃちゃんを気持ち良くさせてあげたいんだ……」
「僕だってチカをぐずぐずになるまで攻め立てたい」
譲るつもりはないと見つめ合う。
「「…………」」
そして、同時にため息をついて下を向く。
二人とも男の象徴がスラックス越しでも窮屈そうだ。
「そうだ! いい事を思いついた」
美羽がニヤリと笑えば、近嗣は首を傾げた。
「先にイッた方が受け入れる側になろう」
美羽の言葉に近嗣は少し考えてから頷いた。
二人で下半身を曝け出して扱き合う。
自慰とは違う相手にやられる動きが気持ちいい。
「んっ……チカ……ガチガチだな……そろそろイクんじゃないか?」
「みぃちゃんこそ……」
お互いにニヤリと笑い合えば、扱く手の速さも速くなる。
そして、キスしながら同時に達してしまった。
◆◇◆
近嗣は、美羽の手伝いをちゃんとしていた。
「この資料であってる?」
近嗣の手元にあるファイルを見ながら美羽が頷く。
「ああ。それだ。それから──数年前のファイルも取ってくれ」
近嗣は、数個のファイルを抱えて美羽の所に持っていくと、生徒会長の机の上に置いた。
「ありがとう」
「うん……」
近嗣は、美羽が机に向かって何かに記入している所を盗み見る。
いつ見ても完璧なカッコ良さがあるのが美羽だ。
この澄ました顔を歪めてみたいと思う。それも、抜き合う時以上に蕩けそうな顔が見たくてたまらない。
男である以上、美羽を抱きたいと思うのは当然で自分が抱かれるという事を考えた事がない。
所有権を主張するように付けた鎖骨の痕は、シャツで隠れて見えない。それがもどかしい。
三年生である美羽は、来年にはこの学校を卒業していなくなる。
美羽の実力なら、県外の良い大学に行けて当然だ。そうなると、今のように会ったりもできなくなってしまう。
心も体も全てを近嗣のものにできたなら、安心できるような気がした。
◆◇◆
美羽は、待ちくたびれて副会長の机に突っ伏して眠ってしまった近嗣を見て微笑んだ。
年下である近嗣が可愛くて仕方がない。
噂は嘘ばかりだ。深く付き合ってもいない奴らの僻みや妬みで曲げられた噂だ。近嗣は、そんな悪意を受けても真っ直ぐだった。
近嗣の事を知れば知るほど、美羽は近嗣を好ましく思う。
普段は無口であまり表情の変わらない近嗣が、美羽にだけ見せる表情がたまらなく愛おしい。
ふにゃりと崩れた顔や、擦り寄る仕草……その全てが美羽の心をくすぐる。
ぐずぐずに攻め立てて泣き出しそうな顔をする近嗣が見れたなら、どんなに心が満たされるのかと思う。
学校を卒業したら、今のように会えなくなるのはわかっている。
(チカと離れたらダメになるのは僕の方だ……僕は、チカの全てが欲しい……)
そっと近嗣の頭を撫でた。
ふわふわな茶色の髪はとても触り心地が良くて好きだ。
「う……ぅん……? あ……みぃちゃん……おはょぅ……」
頭を撫でられて寝ぼけながら体を起こした近嗣に、チュッとキスを贈る。
無反応の近嗣にまだ寝ぼけているのかと思いながら美羽はクスクスと笑った。
「終わったぞ。帰るんだろ?」
「あ……うん……」
柔らかく笑った近嗣を見て、やっぱり抱きたいと思った。
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