交際0日同棲生活

おみなしづき

文字の大きさ
上 下
5 / 33

家賃の代わりに

しおりを挟む
 裸にされてシャワーを掛けられて、全身を洗われた。
 髪も全部だ。

「正親さんの髪……柔らかくて触り心地がいいです。猫っ毛ですね」
「無駄にサラサラして邪魔な時あるんだよな」
「僕はこの髪好きですから」
「あっそ……」

 照れるじゃんか……。
 たっつんは、相変わらず嬉しそうだ。

 正直に言おう。
 人に洗ってもらうのって気持ちいい……。
 髪も体も何もしなくても綺麗になった。

 ちゃぷん……ぽちゃ。

 お湯に浸かりながら、背後にいるたっつんの肩に頭を乗せた。
 たっつんの胸に背中を預けながら、広げている足に手を置く。
 大きな椅子に座っているような感覚だな。たっつん椅子だ。

 このフィット感がまたいい。
 リラックスモード全開だ。
 たっつんは嬉しそうに背後から俺を抱きしめている。
 腰に回った手も嫌じゃない。

 この状態ってどうなんだ?

 いきなりセックスから始まっちゃったから、たっつんと何をするにもあまり抵抗がない。

 お風呂ってこんなにも気持ち良かったかなぁ。

「はぁ……気持ちいい……」

 あ……思わず声に出てしまった。

 ぽちゃん。

「ふふっ。それなら毎日僕が洗ってあげますよ」
「それじゃ俺……ダメ人間になる気がする……」

 なんでもしてくれるから、たっつんに甘えちゃいそう……。
 腰に回っていた腕がギューッと力強くなった。

「そうなって下さい……僕がいなきゃ生きていけなくなってしまえばいいんです……」

 耳元にチュッとキスされてゾクッとした。
 本気……なのかな……?

「やだよ……俺はダメ人間にはなりたくないから洗わなくていい」
「そんなぁ……」

 たっつんは明らかにがっかりする。
 また罪悪感が襲ってくる。
 俺は、たっつんのがっかりした顔見るの嫌なのかな……。

「でも……毎日洗わなくていいってだけで……気持ち良かったから……た、たまに洗って」
「はい!」

 こんな事でたっつんの顔はパァッと明るくなってニコニコと上機嫌だ。

 ぽちゃん……ちゃぷ……。

 時々動く俺達に合わせてバスタブのお湯の音が浴室に響く。

「そういえば、たっつんは新入社員のはずなのに、どうしてこんなマンションに住めるんだ? 家賃を聞くの怖いんだけど、半分出すよ」
「ちょっとした投資とか家賃収入がありまして……色々と資産運用をしているんです。このマンションも持ち家です。結構儲かっているんでお金は心配いりませんよ。正親さんは、僕の元に帰ってきてくれるだけでいいんですよ」

 ニコニコしながらすごい事言ってるな……それで会社員になるってのか……。
 詳しく聞いたら引く話の気がするのでそれ以上聞くのはやめた。

「それでも、俺は年上だし、ただでお世話になるのも気が引けるよ。家賃がいらないなら他に何かして欲しい事はないのか?」
「ありますけど……本当にいいんですか?」
「家賃の代わりにする事なんだから、遠慮なく言ってくれよ」

 じゃないと俺の気が済まない。
 掃除も洗濯も料理だってたっつんがやってくれていて、俺のやることがない。
 手伝おうとしても断られるしな……。

「聞いたら、絶対してくれるなら言います」

 そんなに難しい事なのか?
 ちょっと自信がなくなって、何を言われるのかとドキドキとしながら頷く。

 ちゃぷ……。

「それなら……一緒に暮らしている間は、僕がキスしてって言ったらして下さい」

 照れながら何言ってんだ……。

「そんな事できるかよ……」
「言ったら必ずしてくれる約束です。して下さいね?」
「やっぱり家賃払うよ……」
「ダメです。約束は守るものでしょう?」

 う……居心地が悪い。
 仕方なく了承すれば、たっつんは嬉しそうに微笑む。

「今して欲しいですけど、正親さんが僕の肩に頭乗せてるの嬉しいんで、そのままでいて下さいね」

 ちゃぷ……。

 たっつんの指がそっと俺の両乳首を摘んだ。

「あっ……何するんだ……」
「そのままで……」

 スリスリと乳首を擦られて勃ち上がった先っぽを指の先で器用に転がす。
 水面から出ていた首筋に吸い付かれたり、舐められたりすればゾクゾクが止まらない。

 チュウゥ……ペロ……ベロリ……チュッ、チュッ、チュク。
 ちゃぷ、ちゃぷ、ぽちゃん。

「んっ……あっ……はっ……」
「乳首が気持ちいいって勃っちゃいましたね。こっちはどうかな?」

 股の間に手を伸ばされれば、勃ち上がり掛けていた俺のモノをギュッと握った。

「物足りないみたいですね」

 お湯の中で、上下に動かされれば、なんとも言えない気持ちよさでビクビクと震える。
 たっつんは、あっという間に硬く勃ち上がった俺のモノを嬉しそうに扱いた。

 そのまま顔を横に向けられて舌を絡めるキスをされた。乳首もいじられたままだ。
 気持ちいい……。

「んっ……んんっ……はっ……ぁ……」
「正親さん……キスが甘いです……顔が赤く染まってトロンと蕩けた顔しちゃってますね……」
「たっつんだって……嬉しそうな顔してる……」
「ははっ……めちゃくちゃ嬉しいです……」

 乳首をいじっていた手が俺の尻の蕾に回って、ズブブッと指を挿れられた。

「ああっ──!」
「お湯……入っちゃいますね……」
「あっ! あんっ、たっつん……前と後ろの両方はだめだよ……!」
「ふふっ……正親さんのココは、ギュウギュウ締め付けるから……お湯が入る隙間なんてなかったですね……」

 ちゃぷ、ちゃぷん、ぽちゃ、ぽちゃ、ぽちゃん。

「はっ、あ、んんっ……!」

 やばい……イキそう……。
 そう思った瞬間に手を止められて、指を抜かれてしまった。

「あん……」

 物欲しそうに見つめれば、たっつんはペロリと上唇を舐めた。
 腰に当たるたっつんのモノも硬く大きくなっている。

「たっつんも我慢できなくなった?」
「このままだとのぼせちゃいそうですね。ベッド行きましょ?」

 ギュッと抱きしめられたら、俺はコクリと頷いてしまっていた。

 あれ? 結局パジャマ着ないで裸で寝たんですけど……。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ラブハメパークは年中無休で営業中♡

BL / 連載中 24h.ポイント:2,087pt お気に入り:102

【R18】孕まぬΩは皆の玩具【完結】

BL / 完結 24h.ポイント:99pt お気に入り:101

彼氏持ち大学生がストーカー犯に遭遇して人生終わる話

BL / 完結 24h.ポイント:106pt お気に入り:29

神は可哀想なニンゲンが愛しい

BL / 完結 24h.ポイント:92pt お気に入り:32

あれで付き合ってないの? ~ 幼馴染以上恋人未満 ~

BL / 連載中 24h.ポイント:5,516pt お気に入り:167

攻め×攻め事情

BL / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:162

【BL】かつて大聖女様と呼ばれていた俺は現在男ですが何か。

BL / 連載中 24h.ポイント:106pt お気に入り:2,115

処理中です...