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愛を込めて
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やっとここまできた。
タキシードを着た高部の父と、ウェデングドレスを着た母を見て笑いが止まらない。
花音さんとお見合いをしてきっかけを作り、理由を付けては四人で出かけた。
何度も二人にさせて、お互いに意識するように仕向けた。
そのうちに二人きりで会うようになっていった。
これがうまく行かなければ、結婚するはずだった。
あの時のナオの涙を見て、絶対に結婚するものかと心に決めた。
その結果がこれだ。妊娠までしてくれるなんて嬉しくて仕方ない。
二人とも結婚は二度目だからと結婚式は控えめだった。
涼は、私を睨んでいる。
それを見てクスクスと笑う。
「言ってくれれば良かったのに……」
「本当にくっつくかわからなかったし、言えない事情があった」
涼に高部が春樹君を好きだと知られたら、邪魔される可能性もあった。
後でものすごく文句を言われそうだけれど、それはそれだ。
血の繋がっている弟と血の繋がらない弟の好きな人が同じだなんて、複雑な家庭ができたものだ。
自分で仕組んでおいて面白かった。
「ナオさんそろそろ来るかな?」
「ああ……こちらに連れてきて」
「結婚しなくて済んでよかったね」
「涼もな」
私も涼もこれで干渉されなくて済む。
涼に連れられてやってきたナオの姿を見ながら、愛おしいという気持ちがあふれてくる。
「私はこの先もずっと……ナオだけのものだ……」
「はいっ……!」
ポロポロと涙をこぼして感動するナオの顔を見て、どれだけ不安にさせたのかと思い知る。
その分、この指輪に想いを込めた。
そっと左手を取って指輪をつけてやると更に泣いてしまった。
あまり泣き顔は見たくない。
けれど、今は泣きながらも幸せそうで微笑ましい。
「ナオ……命がある限り、君を愛し続ける事を誓おう」
「輝さん……! お、俺も……誓います!」
愛おしいという気持ちはどこから来るのか……。
ナオの潤んだ瞳に誘われるように、そっと誓いのキスをした。
◆◇◆
「輝さん……起きて下さい。時間になってしまいますよ」
「ん……んん……ナオ……?」
朝起こしに来たナオが幸せそうに笑う。
その顔を見るとたまらなくて、ナオに手を伸ばしてキスをする。
「ふっ……んん……」
こぼれる吐息に欲情しそうになる。
胸の頂きをイジろうとしてもナオの服が邪魔だ。
「ダメです……時間が……あ……」
そう言いながら、抵抗せずに頰を赤く染めるナオが可愛い。
「ふふっ……もう少しだけ……」
腕を引っ張ってベッドにナオを組み敷いた。
眼鏡を外して深いキスをして、ナオの物欲しそうな顔を見てニヤリと笑う。
「ナオは我慢できないだろう?」
「でも……時間……」
「そうだね……時間に間に合うようにイカせてあげよう」
すぐに服を脱がして、キスしながら胸をイジる。
それと同時にナオのモノを扱いてすぐに勃たせる。
「あっ……!」
快楽だけを引き出す行為にナオが身悶えた。
「ナオの弱い所は全部知っている……ほら、ここだ」
足を開かせて尻の蕾に指を入れてピンポイントで気持ちの良い所だけを攻め立てる。
「ああっ……! あんっ……あきらっ……さん!」
もうイキそうだと体がビクビクと震える。
こんなにも素直な反応をされれば、自分のモノも完璧に硬くなる。
イカせるだけにしようと思っていたのに我慢できなくなった。
「挿れる……」
「え⁉︎ あ、ああっ──! はっ、あんっ、ダ、ダメですよっ! じ、じかんっ……! ふっ! はっ! そんな……! は、はげしいっ……! イッ、イッちゃうっ……!」
「ほら、すぐにイキなさい! 時間がないんだろう⁉︎」
ガツガツとナオの気持ちいい所を容赦なく攻め立てる。
朝からナオを快楽に染めて、乱れる姿に夢中になる。
「あ、あんっ! イクよっ! ああっ、はっ──あ、あきらぁぁぁっ──!」
私の名前を呼びながらイクなんて可愛すぎて腰が止まらない。
絶頂へ向かってしまうのは、ナオだけじゃない。
「くっ! そんなに締めるなっ!」
「イッてっ! あきらも……イッてっ!」
もう一度ナオをイカせると同時に自分も果てる。
抱き合って重ねた手にお互いの指輪がキラリと光った。
ナオと迎えるこんな朝がとても幸せだ。
────────
*あとがき
楽しく書かせて頂きました。
ずっと幸せでいて欲しいふたりです。
また別の作品でも会えたら嬉しいです。
最後までお読み頂き心から感謝致します。
本当にありがとうございました。
タキシードを着た高部の父と、ウェデングドレスを着た母を見て笑いが止まらない。
花音さんとお見合いをしてきっかけを作り、理由を付けては四人で出かけた。
何度も二人にさせて、お互いに意識するように仕向けた。
そのうちに二人きりで会うようになっていった。
これがうまく行かなければ、結婚するはずだった。
あの時のナオの涙を見て、絶対に結婚するものかと心に決めた。
その結果がこれだ。妊娠までしてくれるなんて嬉しくて仕方ない。
二人とも結婚は二度目だからと結婚式は控えめだった。
涼は、私を睨んでいる。
それを見てクスクスと笑う。
「言ってくれれば良かったのに……」
「本当にくっつくかわからなかったし、言えない事情があった」
涼に高部が春樹君を好きだと知られたら、邪魔される可能性もあった。
後でものすごく文句を言われそうだけれど、それはそれだ。
血の繋がっている弟と血の繋がらない弟の好きな人が同じだなんて、複雑な家庭ができたものだ。
自分で仕組んでおいて面白かった。
「ナオさんそろそろ来るかな?」
「ああ……こちらに連れてきて」
「結婚しなくて済んでよかったね」
「涼もな」
私も涼もこれで干渉されなくて済む。
涼に連れられてやってきたナオの姿を見ながら、愛おしいという気持ちがあふれてくる。
「私はこの先もずっと……ナオだけのものだ……」
「はいっ……!」
ポロポロと涙をこぼして感動するナオの顔を見て、どれだけ不安にさせたのかと思い知る。
その分、この指輪に想いを込めた。
そっと左手を取って指輪をつけてやると更に泣いてしまった。
あまり泣き顔は見たくない。
けれど、今は泣きながらも幸せそうで微笑ましい。
「ナオ……命がある限り、君を愛し続ける事を誓おう」
「輝さん……! お、俺も……誓います!」
愛おしいという気持ちはどこから来るのか……。
ナオの潤んだ瞳に誘われるように、そっと誓いのキスをした。
◆◇◆
「輝さん……起きて下さい。時間になってしまいますよ」
「ん……んん……ナオ……?」
朝起こしに来たナオが幸せそうに笑う。
その顔を見るとたまらなくて、ナオに手を伸ばしてキスをする。
「ふっ……んん……」
こぼれる吐息に欲情しそうになる。
胸の頂きをイジろうとしてもナオの服が邪魔だ。
「ダメです……時間が……あ……」
そう言いながら、抵抗せずに頰を赤く染めるナオが可愛い。
「ふふっ……もう少しだけ……」
腕を引っ張ってベッドにナオを組み敷いた。
眼鏡を外して深いキスをして、ナオの物欲しそうな顔を見てニヤリと笑う。
「ナオは我慢できないだろう?」
「でも……時間……」
「そうだね……時間に間に合うようにイカせてあげよう」
すぐに服を脱がして、キスしながら胸をイジる。
それと同時にナオのモノを扱いてすぐに勃たせる。
「あっ……!」
快楽だけを引き出す行為にナオが身悶えた。
「ナオの弱い所は全部知っている……ほら、ここだ」
足を開かせて尻の蕾に指を入れてピンポイントで気持ちの良い所だけを攻め立てる。
「ああっ……! あんっ……あきらっ……さん!」
もうイキそうだと体がビクビクと震える。
こんなにも素直な反応をされれば、自分のモノも完璧に硬くなる。
イカせるだけにしようと思っていたのに我慢できなくなった。
「挿れる……」
「え⁉︎ あ、ああっ──! はっ、あんっ、ダ、ダメですよっ! じ、じかんっ……! ふっ! はっ! そんな……! は、はげしいっ……! イッ、イッちゃうっ……!」
「ほら、すぐにイキなさい! 時間がないんだろう⁉︎」
ガツガツとナオの気持ちいい所を容赦なく攻め立てる。
朝からナオを快楽に染めて、乱れる姿に夢中になる。
「あ、あんっ! イクよっ! ああっ、はっ──あ、あきらぁぁぁっ──!」
私の名前を呼びながらイクなんて可愛すぎて腰が止まらない。
絶頂へ向かってしまうのは、ナオだけじゃない。
「くっ! そんなに締めるなっ!」
「イッてっ! あきらも……イッてっ!」
もう一度ナオをイカせると同時に自分も果てる。
抱き合って重ねた手にお互いの指輪がキラリと光った。
ナオと迎えるこんな朝がとても幸せだ。
────────
*あとがき
楽しく書かせて頂きました。
ずっと幸せでいて欲しいふたりです。
また別の作品でも会えたら嬉しいです。
最後までお読み頂き心から感謝致します。
本当にありがとうございました。
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