同室のイケメンに毎晩オカズにされる件

おみなしづき

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おかわり

12夜目

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「ユキ……ユキ。お休みでも朝食はいつも食べるよね?」

 ユサユサと起こされてボーッと目を覚ませば、俺を起こすニコニコ顔の浬だ。
 なんだ……昨日のは夢だったのか……。

 ──チュッ。

 夢じゃなかったね……。
 起きてるのに普通にキスしたね。

「ユキ、おはよう」
「かぃり……おひゃよぅ……」

 噛んだ……また朝の挨拶噛んだ……。
 浬がプルプル震えた。

 ──ガバッ!

 ええ! 朝から口内を舐め回す濃厚なキッスやめてぇー!

「んんっ……! んん、んんんっ……!」

 どうにか浬を引き離す。

「ぷはっ! はぁ……はぁ……目ぇ覚めたわ!」
「だって……可愛いから……」
「お前、遠慮なくなったな!」
「恋人だもーん」

 だもんじゃねぇ。

「朝食抜いて、一回やる?」
「アホか! 朝食の方が大事だわ!」

 叱られてクゥーンと耳も尻尾も垂れた犬のような浬にほだされそうになる。
 浬を見ないようにして支度をした。

     ◆◇◆

「ユキ、ちょっと買い物に付き合ってよ」

 朝食を食べ終わって、部屋で漫画を読んでいたら浬に誘われたので街に出た。
 本屋に行きたかったらしい。
 街の本屋はそこそこ大きい本屋で、本だけじゃなく文房具や雑貨もある。

 いつも参考書などの勉強コーナーに行く浬と、漫画コーナーへ行く俺は別行動だ。

 お。この漫画新刊出たんだ買おう。
 俺も異世界転移とかしたいな──って、したら浬と離れ離れ?
 それは……ちょっと……悲しいかも……。
 いや、浬の事だ。俺と一緒に転移する可能性もあるな。
 それで、俺より優秀で目立つ……浬に殺意が湧くな……やっぱり神様、異世界行きはなしの方向で。

 なんて考えながら漫画を買い終わると、ふと文房具や雑貨に目が行った。
 近付いてよく見れば、毛並みの良さそうな白黒パンダ柄の犬の置き物がある。
 五百円玉より少し大きいぐらいの小さい陶器の置物だ。
 チョンとお座りしていて耳がちょっと垂れていて、つぶらな瞳が可愛い。

 浬にそっくり!

 思わずブホッと吹き出して、周りから変な目で見られて咳払いで誤魔化す。

 そっと手に取って眺め回す。
 へぇ……ボーダーコリーって言うんだ。
 手のひらに乗せたら情が湧いた。
 可愛いな……そのまま会計へ持って行った。

 買い物が終われば、参考書を選ぶ浬を見つけて観察する。
 高い所まで手が届く浬が羨ましい……。
 中身をペラペラとめくりながら、真剣な表情で参考書を吟味しているようだ。
 イケメンはこんな場面も絵になる。

 しばらく浬を眺めていたら、俺に気付いてパッと笑顔になった。
 イケメンがワンコになった。
 その尻尾仕舞えって言いたくなるよね。
 わかりやすいやつ……。

「ユキは買い物終わった?」
「終わったよ」
「それなら僕もすぐに買ってくる」
「浬はもういいのか?」
「大丈夫」
「じゃあ出入り口の所で待ってるな」
「わかった」

 出入り口の外で待っていれば、浬が何冊かの参考書を抱えてこっちに来る。
 参考書をそんなに買うなよ……。
 少し重そうだ。
 浬から参考書を奪う。

「あっ……ユキ」
「持ってやる。行くぞ」
「ふふっ……うん!」

 部屋に帰ると、自分の勉強机の端っこにそっと犬の置物を置いて微笑んだ。

     ◆◇◆

「ん……んん……ぁ……」

 なんだ? 何か股の間に違和感が……。
 ヌルッとして、ピチャっとして……ペロペロ……って……。

 ハッと覚醒する。
 もうさ、寝ている間に浬にされる事に驚くことはないと思っていた。
 けれど、俺の股の間に入って俺のモノを遠慮なく舐めている浬を見たら驚くよね。
 俺は甘かったよね。

 何をされたのだか、俺のモノは既にギンギンで、気持ちいいです!と主張している。

 チュッ……ペロリ……ツーッ……パクッ、ジュブッ、ジュボッ、ジュボッ──

 先っぽにキスされて舐められて、裏筋を何度もなぞられて咥えられた。

「……んっ……ふっ……」

 やばい……気持ちいい……。
 人に舐めしゃぶられるのってこんなに気持ちいいの……?

 浬は、また新しい快感を俺に与えてくれる。

 浬の頭が俺の股の間で上下に動く。
 そのたびに浬の髪がサラリと揺れる。
 その光景も色っぽく見えて興奮を誘う。

 付け根に添えていた手をゆっくりと動かされた。
 俺のモノは、浬の唾液でぬるぬるで、グチュグチュと音がする。

「はっ……! くっ……ぅ……!」

 これ……俺が起きたのわかってる⁉︎ わかってない⁉︎
 途中でやめる可能性は……

 ジュボッ、ジュポ、ジュルッ、ジュブ、ジュブッ──
 ヌチュ、ヌチュ、クチュ、クチュ、キュッ──

 やめる可能性はないみたいね!

 やばい……イク!

「かいりっ……! イクよっ……!」

 浬に教えてあげたのに、何事もないかのようにそのまま続けられた。

「ばっか……! 出るって……!」

 ドクンッと俺のモノが脈打った。
 浬の口内で射精した……。
 浬は、俺の精液を一滴残らず搾り取ってゴクンッと飲み込む。
 ペロリと上唇を舐めた浬がいやらしい。

 はぁはぁと一生懸命呼吸を整える。

「ふふっ……起きたね」
「起きるわ! 何してんだ!」
「ユキが起きないから……いたずら?」

 いたずらの範疇を超えていますよ!

「起きたから、やっていいよね?」

 え……これから本番なの……?

「マジかよ……」
「いいでしょ? ユキはイッても、僕まだイッてないよ。可哀想だと思わない?」

 ワンコがキューンと鳴いている……。

「起きるまで挿れないで待ってたんだよ? だめ?」

 耳を垂らしてつぶらな瞳で俺を見るな。
 俺がこんな浬に弱いのを見抜かれているんじゃないだろうか……。

「──やれよ……」

 嬉しそうに尻尾を振って飛びつかれた。
 今日も俺は浬に美味しく頂かれた。

     ◆◇◆

「ふぁぁ……浬?」

 朝、あくびをしながら起き上がれば、浬が犬の置物をまじまじと見つめていた。

「ユキって犬好きだったっけ?」
「ああ……それね。犬は好きってわけじゃないけど……そいつは好き」
「え⁉︎ 僕よりも⁉︎」
「何言ってんだ……」
「だって、ユキはまだ僕に好きって言ってくれていないのに……こいつには好きって言った……」

 ぶはっと吹き出してしまった。
 どこに嫉妬してんだ。
 お前そっくりな犬の置物だぞ。

「ユキ! 笑い事じゃないよ! 僕の方が好きでしょ⁉︎」
「アホか」

 用意をして朝食へ。
 浬がブツブツ言いながら部屋を先に出た。

 ふと犬の置物を見つめて撫でる。

「好きだよ」

 なんてね。
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