同室のイケメンに毎晩オカズにされる件

おみなしづき

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8夜目

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 今日は浬の方を向いて寝ていたらしい。

 ほっぺや唇にキスされて目覚める。

「ふふっ……相合い傘……嬉しかったな……」

 そうかよ……。
 なぜか照れ臭い。

 それにしても、浬は本当に性欲強いんだな……。
 俺も慣れてきているのは困る。

 そっと手を取られた。

 なになになに⁉︎

 いつもと違う動きをされると軽くパニックになる。

 なんと、浬は俺の手を浬のモノに触れさせた。
 人肌の生々しい感触に心の中で慄く。
 自分以外の人のモノ触ったの初めてだ……。

 そのまま俺の手に自分の手を重ねて上下に動かされる。
 硬い! デカイ!
 下手したら握ってしまいそうだ。

「……ユキの手……気持ちいい……。ユキにしてもらったら……これ以上に気持ちいいんだろうな……」

 やるわけないだろ!

「今はこれで我慢だ……」

 我慢しているようには見えない……。

「ユキの手だと……いつもと違って……すぐイキそう……」

 上下に動かすのが速くなった。
 浬のモノも大きくなった気がする。

「……イクッ──!」

 浬は、俺の手で射精したようだ。
 後始末しながら、ちゃんと俺の手も拭いてくれた所は褒めておこう……。

     ◆◇◆

 のっそりと起き上がる。
 先に起きている浬を見つめて考える。
 話し合いが必要な気がする。

「ユキ! 起きるの早いね」
「浬……」
「うん? なに?」

 ニコニコと悪気のカケラも感じない笑顔が俺を見つめる……。
 がっかりしていた浬を思い出すと強く言えない。
 なんでなんだ……。

「お……おはよぅ……」
「おはよう」

 結局朝の挨拶しかできなかった……。

     ◆◇◆

「ユキ。僕日直だから、先に帰ってもいいよ」

 放課後、一緒に帰る約束をしていた浬にそう言われた。
 それなら帰るかと思ったけれど、浬は教室の端に置いてあった段ボールを持ち上げた。
 中身は最後の授業に使った資料らしい。
 こういうのって重いんだよな……。
 段ボールだけじゃなく、段ボールの隣にあった袋に細かい物も入っているようだ。

「それ、どうしたんだ?」
「これ? 先生が準備室に返して来いって」
「もう一人のやつは?」
「あとは日誌書くだけだったし、僕だけで大丈夫だから帰したよ」

 お人好しだ。

「寄越せ」

 浬の持っていた段ボールを奪う。
 やっぱり重かった。

「あ……ユキ……いいよ」
「お前はそっちの袋の持って来い」

 そのままスタスタと歩き出せば、浬は大人しく袋を持ってきた。
 隣に並んでニコニコとなんだか嬉しそうだ。

「ユキって男前だよね……」
「何言ってんだ?」
「僕より小さいのに……」
「は? 馬鹿にしてんの?」

 違うとわかっていても意地悪言いたくなる。

「ち、違うよ! カッコいいと思ってるって事だからね! この前みたいに怒らないで!」

 浬の慌てて否定する姿が可愛いと思ってしまう。

「そうかよ……」

 少し照れ臭い。

 二人で社会科準備室に到着だ。
 ごちゃごちゃと物がいっぱいある。
 その辺に段ボールを置く。

「ユキ、ありがとうね」
「別に……」
「ふふっ」

 浬が嬉しそうなのは、そんなに悪くない。

 また教室に戻れば、もう誰もいない。
 浬が自分の机に向かって日誌を開く。
 俺は、その隣に座った。

「ユキ?」
「いいから。日誌も早く書け。待っててやるから……」
「うん!」

 なぜか恥ずかしくて浬の顔が見れない。
 机に突っ伏して浬が日誌を書き終わるのを待った。
 そのうちに寝不足気味だったせいで、いつの間にか寝てしまったようだ。

 浬に終わったと起こされる前に、頭にそっとキスされたのは……気のせいだ。
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