彼女ができたら義理の兄にめちゃくちゃにされた

おみなしづき

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勉強会 *

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「あっ……! ぅん……は……!」
「ハル……」
「……りょう……ぁ……あんっ……!」

 今日も俺は、涼に突かれながら喜ぶ。
 前よりもずっと積極的に涼の首に腕を回して喘ぐ。

「あぁ……! りょう……もっと……!」
「え……?」

 涼の動きがピタリと止まった。

「なんだよ?」
「いつもそんなこと言わないから……」
「ダメなのか?」
「ううん……可愛い」

 蕩けそうな笑顔を見せる涼に笑顔を返せばキスされる。
 あの学校での情事でどうしてこんなことをするのかとずっと考えていた。
 そして気付いたのは、涼の求めるもの。
 単純だった。俺が欲しいんだ。
 
 けれど、俺は涼が好きなのかすらわからない。
 嘘でも好きだと言ってあげられたらよかったのに、それすらもできなかった。
 言葉をあげられない俺は、涼にあげられるのは体しかない。

「もっと……涼が思うままにしてよ……」
「ハル……!」
「あっ! ぁんっ……! ……りょう! もっとだよっ……!」

 涼の動きが激しくなれば、ベッドの軋む音も激しくなる。
 今日みたいにトロトロになりながら快楽に身を任せてしまえば、学校での涼の行為も大した事がなく思えた。

 快楽で気を失ってしまって起きた時、思いっきり涼に文句を言ってやろうとしたけれど、泣きそうな顔で俺を見ていた涼に気を削がれた。
 またそんな顔して……。

『学校でこんな事すんなよ……家だけにしろよ……』
『え……それだけ……?』
『エロ……変態……』
『ふふっ……なにそれ……』

 涼は俺の肩に顔を埋めてしばらくそのままだった。
 そっと髪を撫でてやった。
 俺は、また涼を許してしまった。
 自分はとことん涼に甘い。

 しかも、まんまと学校ですら涼の事を思い出してしまうようになった。
 酷い時は学校で勃ってしまい、トイレに逃げ込んで抑えこむ。
 その度にガッカリしている。全部涼の思うままだ。

 時間が経って冷静に考えれば、あの時、涼はわざと俺に酷いことをしているように思えた。
 何故か? それも簡単だ。こうやって一緒にいる時の涼は優しいからだ。
 普段優しい涼が酷い事をする理由は、誰かに渡したくない……忘れてほしくない……だ。

 ばかだなぁ……俺は、こんなにも涼のものなのに。

 涼が俺のモノに手を伸ばして扱くと、絶頂に追いやられる。

「あっ! あぁ! りょう……イクよ! あっ! まって……はっ! りょうもいっしょに──!」
「ハルッ! 僕もっ……イクよっ! ハルがっ……かわいすぎてっ──いっしょにイクよっ!」

 二人同時に絶頂を迎えれば、そこにあるのは、はぁはぁと荒い息遣いだけだった。
 涼は、俺の出した白濁を丁寧に舐めとって自分の後処理もする。
 それから俺の隣で横になる。
 こちらを見ながら微笑んだ。

「ハル……なんか今日……すごかったね。嬉しくてすぐイッちゃった」
「ばか……」

 そっと涼の方に身を寄せて背に腕を回してその胸の中に顔を埋めた。
 涼は、そのまま俺の背に腕を回して抱きこむ。

「何これ……ハルが可愛すぎる……」

 嬉しそうにする涼にこれが正解なんだとわかる。
 こうやって受け入れてやる事が俺に出来る事なんだろう。
 涼の体温にうとうととしてくる。

「眠い……このまま寝てもいいかな……母さん達、部屋まで来るかな……」
「来ないと思うけど……せめて服着よ」
「着せて……」

 眠い目を擦りながら、涼に服を着せてもらって一緒に眠った。

     ◆◇◆

 中間試験の一週間前に久嗣と彰人と一緒に雅哉の家に勉強しに行った。

 雅哉に教えられた住所を見ながら三人で雅哉の家を訪ねた。
 三人で高層マンションに口を開けて立ち止まる。

「ここで……あってんのか?」
「多分……」
「…………」

 恐る恐る中に入って、広いエントランスホールにあったインターフォンを押す。
 鍵が開いたらしく、中に入ってエレベーターに乗った。
 雅哉の部屋の玄関らしき場所でもう一度インターホンを押せば、中から雅哉が出迎えた。

「おう。入れよ」

 さらに中に入って驚く。
 広い玄関口には、観葉植物と高そうな絵画。
 床は……何これ……大理石じゃないよな……?

「何やってんだ? 来いよ」
「「「お……邪魔します……」」」

 さすがの彰人も俺達と同じ反応だ。
 中に入っても驚くばかりだ。
 広いリビングは、白を基調とされていて、大きな白いソファに大きなテレビ。
 テレビで見たどこかのバーのようなキッチンのカウンター。
 雅哉はカーテンを閉めるけれど、自動って……。

「どこでやる? そこのダイニングでいっか」

 椅子に座るように勧められて、真っ白な高そうなダイニングテーブルに萎縮しながら座った。

「雅哉の親って何してんの……?」

 久嗣の質問に雅哉は、苦笑いする。

「外資系企業のお偉いさんと、また別の海外事業部。両親ともいつも海外に行ってていないんだ」
「え? じゃあ、ずっと一人なのか?」

 思わずそんな事を聞いてしまった。

「一人じゃないよ。ハルがいた……」

 優しく微笑む雅哉に胸の奥がキュッと鳴った気がした。
 雅哉がいつも俺の家に来ていた事を思い出す。

「ほら、始めるか」

 しんみりなりそうな雰囲気を壊すように雅哉が笑った。
 みんなで教科書を開いて勉強する。
 雅哉の教え方は優しかった。
 彰人に教えられるのは雅哉しかいなくて、彰人はそれにとても喜んでいるようだった。

「だからさ、こっちの計算式をこっちに応用するんだよ」
「そうか……! こうすれば良かったのか……」

 普段クールな彰人が目を輝かせていた。

 しばらく勉強すれば、あっという間に帰る時間になった。

「ありがとな! 明日もよろしく!」
「ああ。またな」

 それが何日か続いて、土曜日は、泊まり込みにしようと決まった。
 外泊の許可を母にもらってから涼の所へ行く。
 妙に緊張するのはどうしてだ?
 涼の部屋に行けば、快く入れてくれる。

「涼、あのさ、明日友達の家で勉強会だから、外泊になるけど、いいよな?」
「え……」

 うぉ……笑顔が消えた……。

「誰の家……?」
「……久嗣っていうんだけど」

 間違っても雅哉の名前は出せない。

「ふーん……。その子は……ちゃんと友達なんだよね?」
「当たり前だろ? それに、彰人ってやつも一緒だから」
「二人じゃないんだ。なるほどね……わかった。いいよ」

 どうにか涼の許可ももらえた。すごくホッとした。
 涼は、ニッコリ笑った。

「その代わり……今日は、いっぱいサービスしてね」
「う、うん……」

 その日は、涼が満足するまで付き合わされた。 
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