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何されたの? *
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雅哉とあんな事があったせいか、気分は最悪だった。
絨毯の上に横になって、雅哉が出て行ったドアを見つめていた。
これからどんな顔をして雅哉に会えばいいんだ?
次に雅哉に会った時、今までと同じであって欲しいと思う。
大きなため息をついて、ボーッとしていたら、部屋のドアがガチャリと開けられた。
涼が心配そうに覗き込んできた。
「今、雅哉がすごい勢いで帰ったみたいだけど、何かあった?」
あり過ぎて反応できない。
「ハル?」
「あ……ああ……ちょっと……ケンカ。大丈夫だから、放っておいて」
ゴロリと反対むきになって、涼に背を向けた。
出て行って欲しいと言ったつもりだったけれど、涼は少しの沈黙の後、部屋の中に入ってきた。
俺の背中側に座り込んだ気配がした。
「ハル? もしかして──雅哉に告白でもされた?」
「は⁉︎」
驚いて上半身を起こし、涼の方に体を向ける。
「やっぱりそうなんだ。雅哉なんてただのヘタレだと思ってたんだけどね──(煽りすぎたか?)」
「涼は、雅哉の気持ちを知っていたのか?」
涼は、その質問に答えずに、目を細めて視線を俺の下半身に向けた。
「ねぇ──勃ってるね。何されたの?」
しまった!
慌てて涼に背をむけてそこにあったクッションを掴んで抱き込んだ。
まだおさまっていなかったようだ。
「ハル? 何されたか聞いているんだけど?」
「いや……何も……」
「ふぅん──嘘つくんだ」
背中越しに冷気を感じる。
後ろを振り向いてはいけない……。
両肩に手を置いて、背後から耳に唇を寄せてくる。
「僕と約束したよね? 僕以外の人としないって」
低い声で囁かれて、慌てて否定した。
「最後まではしてない!」
グッと肩を引かれて、ドサリと床に倒された。
どいつもこいつも俺を押し倒しやがって……。
抱きこんでいたクッションを掴まれてポイッと放り投げられた。
涼の顔が逆さまに覗き込んでくる。
ニッコリ笑った涼に得体の知れない恐怖を感じた。
「最後まではしてないけど、何かはされたんだ」
また墓穴を掘ったんですね……?
いつもと違う逆さまのキスをされる。
さっきの雅哉の切なすぎるキスを思い出してしまう。
「やめろよ……そういう気分じゃないんだ……」
「勃ってるくせに?」
説得力はないですよね……。
有無を言わせない涼の圧に負けた。
仕方なくキスを受け入れていると、涼の動きがピタリと止まる。
「何これ……」
「は?」
涼が見る視線の先には、鎖骨にくっきり付いたキスマーク。
冷や汗が止まらない。
そのまま素早く服を捲られた。
腹を見れば、キスマークが点々とある。
「宣戦布告ってわけね」
クスクスと笑う涼が怖い。
「どうしてやろうか?」
それは雅哉を……? それとも俺を……?
「二人とも」
どうして俺の考えていることがわかるのか不思議だ。
「僕のハルをこんなにして……」
「雅哉もきっと反省してるって!」
「何バカな事言ってんの?」
チュッ、チュッと繰り返されるキスは、段々と顎、首、胸元へ移動する。
腹まで来て──ガブリッ。
「いたっ!」
雅哉のキスマークの上を咬まれてしまった。
歯形がついたそこを何度も舐められて、ジンジンする痛みに顔を歪ませる。
そして、別の場所へ移動して──ガブリッ。
「いてぇよ!」
躾のなってない犬か!
「雅哉まで許すのがハルだから、それはどうもできない。キスマークなんか付けられたら痛い思いをするって体に覚えさせなきゃ」
まさか……キスマーク全部に咬みつく気なのか?
恐怖に慄いた。
「待てって! もう分かったから! 咬むのはやめて……!」
涙目で必死に訴える。
涼は、少し考えてから俺の服を脱がした。
既に勃ち上がっていたモノが現れて恥ずかしい。
涼も服を脱いで自分のモノを晒す。
逆さまのまま覆い被さってくれば、涼のモノが目の前にあって顔を逸らしそうになる。
涼のモノはまだ、シーンッとして鳴りを潜めていた。
「舐めて。僕を先にイカせたら許してあげる」
そう言って俺のモノをゆっくりと扱く。
俺に拒否権はない。観念して涼のモノに手を伸ばした。
まだ勃ち上がっていないそれを、一度口に含んで飴玉のように転がして舐め回して濡らす。
口を離して、唾液でテラテラと輝く涼のモノを握って上下に扱けば、段々と硬く大きくなる。
形を確かめるように扱いて、あふれてきた先走りの蜜をチロチロと舐めとる。
裏筋を丹念に舐めて、亀頭を口に含んで今度は先程食べた棒付きアイスのように舐め回す。
アイスの様に甘くはないけれど、涼の味がする。
涼のモノは、口の中でまた大きくなった。
俺のモノを扱いていた手の力が少し強くなった。
そっちの快楽で集中できなくなりそうだ。
仰向けで舐めるのって難しい……。
それでもどうにか口の中で吸いながら、腹筋を使って頭を上下に動かす。
「っ……ハルッ……いいよ。気持ちいい……」
一生懸命奉仕していれば、涼も俺のモノを口に含んだ。
いつもと反対の口内の感触は、やけに気持ちが良くて、すぐにイキそうになる。
俺が先にイッたらダメなんじゃ?
そう思ってイクのを我慢する。
「ハル……すごいね。ふふっ……ギンギンで噴火しそうだよ」
そういう報告はいらない。
涼を先にイカせないといけない。
必死で奉仕しているのに、涼の口が俺の邪魔をする。
これ、明らかに上の方が有利だろ……。
「んんっ──んっ──はんっ」
涼のモノを口に含んだまま喘ぐ。
ジュポッ……ジュポッ……チュルッ。
チュク……ジュル……チュバッ。
どちらの舐めしゃぶる音も部屋に響いて快楽を煽る。
先に絶頂が来てしまったのはやっぱり俺だった。
「ンンンッ! ンンッ──ンはっ、ダメだ……イクッ!」
思わず涼のモノから口を離してしまった。
涼は、イッてしまった俺の精液を、相変わらず一滴残らず吸い上げてから体を起こした。
「ふふっ。先にイッたらダメでしょ。まだまだ許さないから覚悟してね」
もう無理です……。
絨毯の上に横になって、雅哉が出て行ったドアを見つめていた。
これからどんな顔をして雅哉に会えばいいんだ?
次に雅哉に会った時、今までと同じであって欲しいと思う。
大きなため息をついて、ボーッとしていたら、部屋のドアがガチャリと開けられた。
涼が心配そうに覗き込んできた。
「今、雅哉がすごい勢いで帰ったみたいだけど、何かあった?」
あり過ぎて反応できない。
「ハル?」
「あ……ああ……ちょっと……ケンカ。大丈夫だから、放っておいて」
ゴロリと反対むきになって、涼に背を向けた。
出て行って欲しいと言ったつもりだったけれど、涼は少しの沈黙の後、部屋の中に入ってきた。
俺の背中側に座り込んだ気配がした。
「ハル? もしかして──雅哉に告白でもされた?」
「は⁉︎」
驚いて上半身を起こし、涼の方に体を向ける。
「やっぱりそうなんだ。雅哉なんてただのヘタレだと思ってたんだけどね──(煽りすぎたか?)」
「涼は、雅哉の気持ちを知っていたのか?」
涼は、その質問に答えずに、目を細めて視線を俺の下半身に向けた。
「ねぇ──勃ってるね。何されたの?」
しまった!
慌てて涼に背をむけてそこにあったクッションを掴んで抱き込んだ。
まだおさまっていなかったようだ。
「ハル? 何されたか聞いているんだけど?」
「いや……何も……」
「ふぅん──嘘つくんだ」
背中越しに冷気を感じる。
後ろを振り向いてはいけない……。
両肩に手を置いて、背後から耳に唇を寄せてくる。
「僕と約束したよね? 僕以外の人としないって」
低い声で囁かれて、慌てて否定した。
「最後まではしてない!」
グッと肩を引かれて、ドサリと床に倒された。
どいつもこいつも俺を押し倒しやがって……。
抱きこんでいたクッションを掴まれてポイッと放り投げられた。
涼の顔が逆さまに覗き込んでくる。
ニッコリ笑った涼に得体の知れない恐怖を感じた。
「最後まではしてないけど、何かはされたんだ」
また墓穴を掘ったんですね……?
いつもと違う逆さまのキスをされる。
さっきの雅哉の切なすぎるキスを思い出してしまう。
「やめろよ……そういう気分じゃないんだ……」
「勃ってるくせに?」
説得力はないですよね……。
有無を言わせない涼の圧に負けた。
仕方なくキスを受け入れていると、涼の動きがピタリと止まる。
「何これ……」
「は?」
涼が見る視線の先には、鎖骨にくっきり付いたキスマーク。
冷や汗が止まらない。
そのまま素早く服を捲られた。
腹を見れば、キスマークが点々とある。
「宣戦布告ってわけね」
クスクスと笑う涼が怖い。
「どうしてやろうか?」
それは雅哉を……? それとも俺を……?
「二人とも」
どうして俺の考えていることがわかるのか不思議だ。
「僕のハルをこんなにして……」
「雅哉もきっと反省してるって!」
「何バカな事言ってんの?」
チュッ、チュッと繰り返されるキスは、段々と顎、首、胸元へ移動する。
腹まで来て──ガブリッ。
「いたっ!」
雅哉のキスマークの上を咬まれてしまった。
歯形がついたそこを何度も舐められて、ジンジンする痛みに顔を歪ませる。
そして、別の場所へ移動して──ガブリッ。
「いてぇよ!」
躾のなってない犬か!
「雅哉まで許すのがハルだから、それはどうもできない。キスマークなんか付けられたら痛い思いをするって体に覚えさせなきゃ」
まさか……キスマーク全部に咬みつく気なのか?
恐怖に慄いた。
「待てって! もう分かったから! 咬むのはやめて……!」
涙目で必死に訴える。
涼は、少し考えてから俺の服を脱がした。
既に勃ち上がっていたモノが現れて恥ずかしい。
涼も服を脱いで自分のモノを晒す。
逆さまのまま覆い被さってくれば、涼のモノが目の前にあって顔を逸らしそうになる。
涼のモノはまだ、シーンッとして鳴りを潜めていた。
「舐めて。僕を先にイカせたら許してあげる」
そう言って俺のモノをゆっくりと扱く。
俺に拒否権はない。観念して涼のモノに手を伸ばした。
まだ勃ち上がっていないそれを、一度口に含んで飴玉のように転がして舐め回して濡らす。
口を離して、唾液でテラテラと輝く涼のモノを握って上下に扱けば、段々と硬く大きくなる。
形を確かめるように扱いて、あふれてきた先走りの蜜をチロチロと舐めとる。
裏筋を丹念に舐めて、亀頭を口に含んで今度は先程食べた棒付きアイスのように舐め回す。
アイスの様に甘くはないけれど、涼の味がする。
涼のモノは、口の中でまた大きくなった。
俺のモノを扱いていた手の力が少し強くなった。
そっちの快楽で集中できなくなりそうだ。
仰向けで舐めるのって難しい……。
それでもどうにか口の中で吸いながら、腹筋を使って頭を上下に動かす。
「っ……ハルッ……いいよ。気持ちいい……」
一生懸命奉仕していれば、涼も俺のモノを口に含んだ。
いつもと反対の口内の感触は、やけに気持ちが良くて、すぐにイキそうになる。
俺が先にイッたらダメなんじゃ?
そう思ってイクのを我慢する。
「ハル……すごいね。ふふっ……ギンギンで噴火しそうだよ」
そういう報告はいらない。
涼を先にイカせないといけない。
必死で奉仕しているのに、涼の口が俺の邪魔をする。
これ、明らかに上の方が有利だろ……。
「んんっ──んっ──はんっ」
涼のモノを口に含んだまま喘ぐ。
ジュポッ……ジュポッ……チュルッ。
チュク……ジュル……チュバッ。
どちらの舐めしゃぶる音も部屋に響いて快楽を煽る。
先に絶頂が来てしまったのはやっぱり俺だった。
「ンンンッ! ンンッ──ンはっ、ダメだ……イクッ!」
思わず涼のモノから口を離してしまった。
涼は、イッてしまった俺の精液を、相変わらず一滴残らず吸い上げてから体を起こした。
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