弱みを握られた風紀委員は天敵に奴隷にされる

おみなしづき

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本編

揉めた

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 思わず圭虎の入ってきた扉の方に背を向ければ、獅貴にすかさず布団を掛けられた。
 隠してくれる気はあるらしい。

「獅貴? 誰かいるな? やってたのか?」
「そう。いい所邪魔された……」
「はぁ? いつもは途中で邪魔されたって、そんなのお構い無しのくせに何言ってんだ?」
「確かに──」

 獅貴の唸る声が聞こえる。
 こいつら、いつもこんな事やっているのか?
 本当に最悪だな……。
 ため息をつけば、勃っていた自分のモノが萎えていく。

「誰とだ? 俺もまぜろよ」
「やだ」
「は? お前がそんな事言うなんてな……」

 圭虎が近付いてくる足音と気配がする。
 まぜろってどういう事だ……おかしいだろ……。

「さっさとどこか行って」
「はぁ? ムカついて来た」
「近付くなよ」

 ベッドの横で睨み合っているようだった。
 どうしようかな……今眼鏡してないけど、出たら俺だってバレるかな。
 俺はさっきまで、獅貴にいいようにされていたんだよな……。
 本気で血迷っていたな……。
 
「出てけよ。続きしたいんだから」
「やだね。俺の部屋でもあるんだ」

 圭虎のやつ、早くどこか行け。
 なんなら獅貴もどこか行け。

 二人はごちゃごちゃと揉めているようだ。
 こいつらの声を聞いていたら段々と眠くなってくる……。
 昨日もバイトだったし……本格的に睡魔が……。
 布団の中であくびを噛み殺す。

「で? 誰なんだ?」
「手を出さなきゃ教えてもいい……」

 ダメだ……この布団……羽毛?
 すごい良いやつだな……ふかふか……。
 ふあぁ……ねむぃ……。

「やりたいに決まってんだろ」
「圭虎はそういうやつだから遊びで手を出すなって言ってんだよ」
「そんな事今まで言った事ないだろ? 良く考えてみろよ?」
「…………」
「──隙あり!」
「おい!」
 
 圭虎が布団の上の部分だけをめくったようだけれど、この時、俺はもう既に眠りに落ちていた。
 気持ち良さそうに寝ていたみたいだ。
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