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痛い恋

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ほっそりした手首を掴んで抑えてあげると、あの子はもう俺のおもちゃ。二年以上俺の気持ち弄んだんだもん。これくらい当然だよね?

「今日はどんなことしよっか?」
「やめて……」

うつ伏せに倒れてるあの子の足の間を膝で擦ってあげると、腰をひいて逃げようとしてる。避けられても嫌われてもいい。もう、この子に好かれたいって思ってない。
ただ、俺だけのものでいてくれたら、それでいいんだ。

「あれぇ?もう濡れてない?」
「……!」

下着の隙間から指を入れて奥へねじ込むと、少しずつぬるぬるし始めた。後ろからでも顔が赤くなってるのが分かる。指を増やして動きを激しくしてやると、あの子はガクガク震えながらイっていた。

「ひっあぁっ!」
「すごー。見て?俺の指。ぬるぬる」

せっかくよく見える場所に移動してあげたのにあの子は顔をそらす。口の中に指を入れて、舌に擦りつけてあげた。

「舐めて綺麗にして?」
「……」

あの子は抵抗しない。大人しく、ちろちろと俺の指を舐めている。
仕方ないよね。俺に襲われたとき、恥ずかしい写真たくさん撮られたもんね。
でも、俺だって初めはそんなつもりじゃなかった。この子のことが好きだって気づいてからは、どうすれば好きになってもらえるかとか、付き合ったらデートはどこに行こうとか、そんな可愛い妄想をよくしてた。
この子が最初から俺を受け入れていれば、こんなことにはなってなかったよ。

「美味しい?」
「……」
「言ってよ。俺の指美味しいって。俺のこと大好きって言えたら写真一枚消してあげる」
「……さんの、指……美味しい……」

俺の指を口から離して、あの子はぽそりとそう言った。心臓がどくんと跳ねる。とっくに興奮していた下半身が、益々ガチガチになるのが分かる。

「俺のこと、好き?」
「……好き……」

嘘だって分かってるのに、胸がいっぱいになる。俺も、俺の方が、ずっと前から、君のことが……

「俺も好きだよ……」

まるで恋人同士のように優しく唇を重ねた。指を握り合わせて、そっと髪を撫でてあげて。
本当は、こんな風に愛し合いたかった。

「もし妊娠したら、責任とってあげるね」
「え……ちょっと……」

ゴムもつけずに中に挿れた。妊娠しちゃえばいい。そうして、俺を選ばざるを得なくなればいいんだ。

「やぁ……っ」
「はぁ……一回イったからかな?中、すごいよ……」

一定のリズムで中を突き続けていると、あの子が反応する場所が分かるようになる。そこをしつこく攻め続けると、あの子はのけぞって快感から逃げようとしていた。

「あっ!あっ!」
「出していい?」
「だめ…っ」
「じゃあ俺のこと好きって言って?ほら、腕回してさぁ」

あの子の腕を俺の背中に回させて、抱きついてるような格好にさせる。ぴったりとくっついたあの子の体温と匂い。

「……さんのことが、好き……」

ダメだ。やっぱり胸がキュンとする。この子のことが好きだ。愛してるんだ。
この子も俺のこと好きになってくれたらよかったのに。他の男といい感じになったりしなきゃよかったのに。ちゃんと俺と付き合って、普通のカップルみたいに愛し合う関係になれたらよかったのに。

「結婚しよ?ちゃんと養うから……」
「そんな……っ」
「俺のこと好きって言ったじゃん。俺も好き。両想いだね!これからよろしくね!」

早口で捲し立てて、あの子を攻め続けた。抱き合って口づけあって、カップルみたいにイった。
結局中に出しちゃったけど、あの子はもうそんなことも分からないくらいクタクタになっていた。
疲れたように目を閉じるあの子と、その様子を見つめる俺。側から見れば、カップルそのものなんだろうな。

「何で最初からこうならなかったんだろ……」

俺が悪いのかな?でも、だったらなんで俺がこんな辛い想いしてるんだろう?毎日この子の姿を見かけるたびに、暖かくなる胸とぞわりと湧き上がる罪悪感に苛まれてる俺は、被害者じゃないの?

「……妊娠してるといいねー」

返事のないあの子の髪を弄びながら、涙が溢れるのを感じた。
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