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遅かれ早かれ(side美夜飛)
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しおりを挟む「ね、これ、当たってるっ、奥、俺の先っぽに……っ」
「やっ、ぃやだ……ッ、怖ぇっ、なに、なに……っ」
兼嗣のがギリギリ届く、一番奥。
そこに臍の裏側のような、感覚が鋭すぎて痛いようなところがあって、触ってはいけない剥き出しの粘膜がある気がして。
ぱちゅぱちゅ可愛らしい音を立てて、最奥をツンツンされると痛くて、今にもそこを抉られそうなのが怖い。
むせび泣き、喘ぎながら訴える。
「……は、これ、たぶん、結腸……っ?」
「やっ、ぁあ……っ、んぁ、なに、なにそれ……怖ぇっ、いやだぁ……っ」
「奥っ、当たって……っ、先っぽ、吸いついて、くる……っ」
言いながら、兼嗣は俺のナカの感触に虜になったように、律動は止めてくれない。
ぱんぱんと軽快な音が忌々しくて恥ずかしい。
「いや、ィやだあっ、そんなの、ぁぐっ、知らねえ……っ、いらない、こんな、ぁあッ、こわいぃ……っ!」
「あぁ、泣かないで……っ、みーちゃん、みやび、」
肩を押されて、膝を開かれる。
庇うように背中を丸め、横を向いてゆるく体育座りするような体勢から、自分を明け渡すような正常位にされる。
ナカで兼嗣の角度がぐるんって変わって、その刺激に背が弓なりに曲がった。
脊椎から脳天まで、ぞくぞくと快感が貫く。
膝を曲げて開かれた両足の間では、自分のモノがピタピタと腹について滑稽に揺れ、充血しながら愛液の糸を垂れ流していた。
だめだ。どんどん、悪化していく。
「あぅっ、おく……、奥やだ、おまえの、硬ぇっ、いた、ぁあ……っ」
「……ごめんね、可哀想なのに、苦しいくらいかわいい……すき、すきだよ、みーちゃんのこと、ずっと、ずっと……っ」
「やめろ、やめて……っ、も、そこ、だめっ、」
熱でふやけた脳みそでは、うすら寒い言葉も甘く鼓膜を震わせた。
──お願いだから、もういやだ。そう、言おうとした瞬間、ずりゅんっと奥の奥まで、先端が入ってしまって。
「──ひァっ、ァあ゙ッ……?!」
兼嗣は夢中で腰を前後させているから、それは雁首を引っ掛けながらすぐに出て行って、そしてまた、最奥を突きあげる。
耳の奥まで劈く、痛みに似た刺激。
目の前がチカチカと明るくなったり暗くなったりする。
「やッ──……、ら、ァ……っ、ぁア……ッ!」
「っは、奥、だめなら……っ、ここは? 前立腺、さっきは良さそうだった……」
「っうぁ゙──ッ! あ゙、ぁっ、あッ、んァ……っ!」
兼嗣は背を伸ばし、今度は腹側の浅いところを狙う。
そこは、指でさえ気が狂いそうになり、身悶えたところだ。
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