38 / 107
遅かれ早かれ(side美夜飛)
24
しおりを挟む指がスムーズに抽挿を繰り返し、しばらくするとそれは三本に増えた。
「一気にカラダ、真っ赤になった……。もしかして、気持ちいいの……?」
「はっ、ぁや……ちが、よくない……っ」
息も絶え絶えに答えると、兼嗣の指はぐるりと円をえがいたり、探るように色んなところを押し動きだす。
ナカに埋められた質量が大きくなっても、拡がって柔軟にかたちを変える後ろは、やつの指を喜々と感受して。
指の根本まで突っ込まれると、奥まで拡張するように、上下左右に直腸を揺すってくる。
ローションのぬるぬるをまとった指の固い節や、長さ、皮膚の感触を感じて、びくびく断続的に腰が跳ねる。
勝手にうねり、のたうつ身体を支えようと、両手で枕を握りしめた。
「ぁっ、あ……ッは、ぅ、ぁあ゙……ッ!」
「……あ、ここ、コリコリするところある……。さっきから気持ちいいの、これだよね、前立腺」
ぜんりつせん……?
腹側の、少し浅いところ。
そこを指の腹で押し潰されると、全身に毒がまわったようにどろりと溶けそうになって、わけが分からなくて、奥歯を噛みしめる。
「ッひぃ──……ぁあっ、やめ、やめて……っ、それ、あぅ、んぅ……!」
指で器用にその一点をぐりぐりされて、腰がびくんっと波打った。
足の爪先にきゅっと力が入り、湧きあがる熱の波に歯の根が震えて、ガチガチと噛み合わない。
涎と嗚咽を漏らしながら、身体中を支配し、暴れ狂う愉悦に耐える。
「っいぁ、く、ぅゔ……な、に、ッん、何が……ぁ、あぁん……っ!」
「……っ、たまんない、な……」
自分の身体に、何が起こっているのか分からなかった。
兼嗣は自身から口を離し、代わりに手のひらで痛いくらいに扱いてくる。
濃いピンク色に充血した亀頭、赤くなった尿道口が、解放を待ちわびてぱくぱくと口を開いている。
おびただしい量のカウパーが自分の顔にまでパタパタ飛び散って、悦んでいるようなそれに情けなくて消えたくなった。
5
お気に入りに追加
284
あなたにおすすめの小説

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…




【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。


言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる