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遅かれ早かれ(side美夜飛)
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しおりを挟む「やめ、やだ……ッ、いやだ、こんなの……っ、うぁあ……ッ!」
後ろを指で抽挿され、自身の先端に舌が差し込まれる。
ちゅうぅ、とピンポイントに吸われて、竿のもっと奥に溜まった先走りまで吸い出される感覚に、腰から太ももまでガクガク痙攣した。
「ッ──!」
この刺激だけなら、もうこれでイってた。
でも、尻にいたっては本当に引きつって不快で、それが、いっそ自身への快感に集中したくても邪魔をしてくる。
体内はどんどん熱くなるのに、欲を吐き出せるほどの決定打もなくて、なのに、身体は火照る。ずっと。
ずっと、熱がこもって、腰がだるくて、奥もじんじんして、つらい。
「う、ぁ……あぁ、兼嗣、かねつ、ぐ……っ、はなし、て、も、もう……っ、」
イきたい、そう、ついに口走りそうになったとき、なんの前触れもなく突然後ろから指が抜き去られ、代わりに何か無機質なものが触れる。
それはなんの抵抗もなく、指のせいで緩んだナカにぬるりと入ってくる。
小指よりもずっと細くて短いそれに、心当たりがあった。
シーツの上に転がっていた、個包装のローションだ。
「っあ、ぁあ……ッ、待て、いやだ、それ、そんなの、入れんな……っやめ──……!」
逃げる腰をしっかり抑え、抗議する間もなく注入される。
「……いや、ぁ……っ、」
ぼんやりしていた思考に水を差す冷たい感触が、腹のナカをじわりと満たし、とろりとしたのが隅々まで行き渡っていく。
全部は入りきらずに、きゅんきゅん開閉した括約筋の赤いふちから、たらりと液体が漏れる。
「気持ちわるいの?」
「んっ、ん……っ、」
上下に首を振って、素直にこくこく頷いた。
兼嗣はそんな俺の様子を眺めながら、穴から零れたローションを二本の指ですくい、体内に戻して、栓をする。
そしてそれがずるりと動きはじめた次の瞬間にはもう、そこからただ熱い感覚だけが、熱された鉄の棒みたいな衝撃が、強烈に背筋を貫いて。
「……──ァ、ァあ゙……っ、! や、ッは、っ、ッ……!」
首や手足が筋張るほど、身をよじる。
……なんだ、これ。ローションに何か、入ってたのか。
冷たさはすぐに気にならなくなって、もはや熱しか感じない。
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