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鍛冶師と調教師ときどき勇者
愚者
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ふたりの勇者は頭から血を流していた。
止めどなく流れ落ちる血が、足元を汚す。
唯一の光が赤く塗り潰され、微かな希望も塗り潰される。
抗う心があっても、もはや足掻く事しか出来ないもどかしさ。
刃を支えに今一度立ち上がる。
絶望に対峙する為に、後に続く道を作る為に。
瞬速の首がアルフェンを襲う、前衛のクラカンが血濡れたアルフェンを渾身の力で後ろへと投げ捨てた。
投げ終わったクラカンは力尽き、その場に膝をつく。
眼前を黒龍の頭が横切り、生きた心地などするはずはない。
血と埃で体中を汚すタントとミース。ヨロヨロとアルフェンの元へ向かい手を貸していく。もはや立つ事さえままならぬアルフェンに手を伸ばす。
立つのすらやっとの状態。
赤龍に対峙するアステルスもまた同じ。
見た目のダメージで言えばアステルスの方が酷く見えた。
肩で荒い呼吸を繰り返す血塗れの勇者達。
希望が赤く塗り潰されていく。
その場で立ちすく事しか出来ない多くの人々が、拳をきつく結んだ。
悔しさと不甲斐なさが襲い、その場に絶望が黒く影を落とし始めた。
「アルフェンの目。じゃあ、アステルスは? 僕の能力は何だと思う?」
アントワーヌはおちょくる分けでもなく、柔和な顔をキルロとハルヲに向けた。
アルフェンのオッドアイのように他のふたりに何かしらの能力があってもおかしくはない。
キルロはハルヲの前に待てと手をかざした。
一瞬、怪訝な顔を見せたがハルヲは大人しく剛弓を下ろす。
「さっぱり分からねえな。だけどその口ぶり、三人揃わなければ道は拓かれないって事か」
「へぇー。意外と察しがいいね。その通りだよ。アルフェンが見い出し、アステルスは最後の扉を開く。ちなみに今、僕が手にしているこれは、本来ならアステルスが持っているはずの白い聖剣。綺麗だよね」
アントワーヌはその白い聖剣を目の前でかざして見せた。
キラキラと白く輝くしなやかな剣。今のアントワーヌには全く持って似つかわしくない美しさを見せる。
「それじゃあ、その剣があれば最後の扉を開けられるって事? そんな話をしていいの? 私達に?」
「構わないよ。だって、アステルスがここにいないからね。君達ではきっと使えないよ」
笑顔を向けるアントワーヌにハルヲは背筋に冷たい物を感じた。
全てを自分の手の平で転がしている全能感に酔っている。
全てが芝居じみた嘘臭さで覆われていた。
自分の思惑通りになると信じている。
気持ち悪い。
生理的な嫌悪感を起こさせるアントワーヌの一挙手一投足にハルヲは顔をしかめていく。
「それでお前の能力って結局なんだ?」
イラつくキルロの言葉にもアントワーヌは柔和な顔を返す。
「アステルスが今持っている滅龍剣。あれは本来、僕がもつべき物。僕の能力は龍を殺す者。龍に唯一仇なす者。分かったかい、これで。アステルスとアルフェンがいくら頑張ったところで龍を倒す事は出来ないんだ。思い出してみてよ、アルフェンは一番南、国や街に近い所で君を探した。アステルスは中心部で腕を磨き、僕は最北で龍を探した。そして見つけた。でね、思ったんだ。いつでも殺せるなら今じゃなくていいかなぁって。結局、勇者なんておだてられても救世主の引き立て役でしかない。そんな風に感じ出したら、なんだか龍に抗うのが馬鹿らしくなってね」
悪びれる素振りもなく淡々と語る様がハルヲは薄気味悪かった。
少し浮かべる笑みも、世界を潰すという当事者意識は感じられない。
はぁっとキルロは盛大な溜め息をついた。
「ぜんぜん分からん! 何ひとつわかんねえ。そもそも、アルフェンはやるって言ったらあいつはやる。お前、弟だぞ。そんな事も知らねえのか?」
アントワーヌの眉がピクリと微かに動いた。
キルロの言葉が自分の手の平から零れていく。
救世主たるキルロの言葉がアントワーヌの心にさざ波を起こした。
絶望に黒く塗り潰すはずが、あっさりと跳ね返されアントワーヌの表情が困惑を見せて行く。
最北のレグレクィエス(王の休養)。
運び込まれる人は後を絶たない。
飽和状態の救護テントに飛び込む前線の逼迫した状況。
稀代の治療師ヒルガ・ヴィトーロインとアルタ・ヴィトーロインのふたりは額に大粒の汗を滲ませながら愚直にヒールを落としていった。
救われた命はどれほどなのか、本人達は知る由もなく、ただただ光球を落とし続ける。
その様子にラランは思った、まるで聖者のようだと。
人を救い続けるその様に⋯⋯。
治療を終え、笑顔を浮かべる者に向ける本物の笑顔。
それに救われる思いがした。
「まるで、聖者のようです。凄いです」
ラランの賛辞に少し驚いた顔をヒルガが見せた。
少し照れたように、少し寂しそうにラランに笑顔を返す。
「ハハハ、御冗談を。我々はこれしか出来ないただの【愚者】ですよ。さぁ、頑張りましょう」
そう、ひとつの事しか出来ないただの愚者。それは謙遜でもなくヒルガの、ヴィトーロイン家の本意だった。
北に出向いたキルロを思う。
あいつもひとつの事しか出来ない、諦めの悪いただの愚者だ。
だからやり通せ、やり通せるはず。
愚直に、真っ直ぐに、思う通りに進め。
愚者らしく余計な事は考えなくていい。
ヒルガは一瞬だけ北を向いた。
進め。
そしてまた光球を落としていった。
ミルバの大剣が、唸りを上げた。
東方から敵の横腹を突いてはいるが、思うように進まない様に苛立ちを募らせる。
手練れの揃う敵集団。その中に瞳が濁り、人外の力で襲い掛かる者達を散見していた。
「齧っているヤツだ」
ヤクラスが隣で告げると、また敵へと飛び込んで行く。
聞いた話とは違う気もするが、あの瞳の濁りは間違いない。
アッシモがさらに改良を重ねたのか?
さもありなん。
細かい事考えても始まらんしな。駆逐するのみ。
ミルバは目を見開き、敵の渦へと飛び込む。
その刃は敵を恐怖に陥れていく。
ひと振りで甚大な被害を産み出す、厄介な存在。
それに対応するのは至極当たり前の事。
ミルバの前に狼人の女がしかめっ面で現れた。
「ああー! ミルバかー、面倒くさいなー」
「ファミラ!」
ミルバがその名を言い終わる前に、ファミラが突っ込む。
両手に握る曲刀で斬り上げる。
ミルバは大剣を盾にして、一度距離を取った。
面倒なヤツが現れたとミルバの顔が険しくなっていく。
ミルバとファミラが睨み合う。
ファミラの口元には薄い笑みが零れた。
ミルバを前にしても変わらぬ余裕に、ミルバは警戒を最大限に上げていく。
猫人のカダが鋭い突きを見せた。
さすがアントワーヌのパーティー、一筋縄でいかん。
西方でリグがカダと激しく切り結んでいる。
東方のミルバと同じく思うように事は進んでいなかった。
その要因のひとつでもあるひとりの猫人。こやつを押さえん事にはどうにもならん。
パワーで押すリグをしなやかに躱すカダ。その相性はすこぶる悪かった。
盾の隙間を縫い、カダの切っ先がリグに届く。
リグは何度となく顔をしかめた。カダの瞳はおごる事なく冷静。
さすがだのう。リグは構え直し再び対峙する。
ずれた兜を少し直し、カダから視線を外さない。
カダの視線は左右に上下に激しく動き、リグの穴をあぶり出す。
視線が絡まないのもやり辛さの一因でもあった。
次の一手、その予測が全く立たない。
カダは剣を頭の後ろまで引き、左手を前に差し出す奇妙な構えを見せた。
なんじゃ?
刹那、眼前に飛び込む切っ先。
なんつうスピード。
リグは反射的に頭を下げ、兜でその切っ先を受け止めた。
弾き飛ばされる兜と、額から流れ落ちる血。
兜がなかったらやばかったのう。
カダが仕留められると思っていたのか、舌打ちをして構え直した。
リグとカダの視線が絡んでいく。
オット達【ブラウブラッタレギオ(青い蛾)】が最後尾の馬車を潰した。
いるはずのアントワーヌの姿がなかった事にオットはつまらなそうな表情を見せる。
本命は譲るか。
「ちょっと、残念だね」
誰に言うでもなく口から零れていった。
ドワーフのウルスと強靭な体躯を誇るトアンがぶつかり合い、エルフの女とドルチェナが激しく切り結んでいる。
「オット、何余裕かましてやがる」
細身の男が切っ先を向けた。
オットがいつもの冷えた笑みを見せる。
「グラス、君じゃあ、役不足だ」
グラスの口から血が滴る。
地面へとくずれ落ちるグラスの影から犬人のシモーネが現れた。
赤く濡れた切っ先を軽く振り、キョロキョロと回りを見渡している。
「シモーネ悪いね。ここはちょっと任すよ。あっちがちょっと苦戦しているみたいだから行って来るよ」
オットがリベル達の方を指差した。
シモーネは覗き込むように、オットの指す方へと視線を向けた。
「うん。いいよ、いってらっしゃーい」
シモーネはオットに小さく手を振ると、また敵の背中へと飛び込んだ。
義足のバネが超人的な飛躍を見せ、オットはリベル達の元へと疾走する。
止めどなく流れ落ちる血が、足元を汚す。
唯一の光が赤く塗り潰され、微かな希望も塗り潰される。
抗う心があっても、もはや足掻く事しか出来ないもどかしさ。
刃を支えに今一度立ち上がる。
絶望に対峙する為に、後に続く道を作る為に。
瞬速の首がアルフェンを襲う、前衛のクラカンが血濡れたアルフェンを渾身の力で後ろへと投げ捨てた。
投げ終わったクラカンは力尽き、その場に膝をつく。
眼前を黒龍の頭が横切り、生きた心地などするはずはない。
血と埃で体中を汚すタントとミース。ヨロヨロとアルフェンの元へ向かい手を貸していく。もはや立つ事さえままならぬアルフェンに手を伸ばす。
立つのすらやっとの状態。
赤龍に対峙するアステルスもまた同じ。
見た目のダメージで言えばアステルスの方が酷く見えた。
肩で荒い呼吸を繰り返す血塗れの勇者達。
希望が赤く塗り潰されていく。
その場で立ちすく事しか出来ない多くの人々が、拳をきつく結んだ。
悔しさと不甲斐なさが襲い、その場に絶望が黒く影を落とし始めた。
「アルフェンの目。じゃあ、アステルスは? 僕の能力は何だと思う?」
アントワーヌはおちょくる分けでもなく、柔和な顔をキルロとハルヲに向けた。
アルフェンのオッドアイのように他のふたりに何かしらの能力があってもおかしくはない。
キルロはハルヲの前に待てと手をかざした。
一瞬、怪訝な顔を見せたがハルヲは大人しく剛弓を下ろす。
「さっぱり分からねえな。だけどその口ぶり、三人揃わなければ道は拓かれないって事か」
「へぇー。意外と察しがいいね。その通りだよ。アルフェンが見い出し、アステルスは最後の扉を開く。ちなみに今、僕が手にしているこれは、本来ならアステルスが持っているはずの白い聖剣。綺麗だよね」
アントワーヌはその白い聖剣を目の前でかざして見せた。
キラキラと白く輝くしなやかな剣。今のアントワーヌには全く持って似つかわしくない美しさを見せる。
「それじゃあ、その剣があれば最後の扉を開けられるって事? そんな話をしていいの? 私達に?」
「構わないよ。だって、アステルスがここにいないからね。君達ではきっと使えないよ」
笑顔を向けるアントワーヌにハルヲは背筋に冷たい物を感じた。
全てを自分の手の平で転がしている全能感に酔っている。
全てが芝居じみた嘘臭さで覆われていた。
自分の思惑通りになると信じている。
気持ち悪い。
生理的な嫌悪感を起こさせるアントワーヌの一挙手一投足にハルヲは顔をしかめていく。
「それでお前の能力って結局なんだ?」
イラつくキルロの言葉にもアントワーヌは柔和な顔を返す。
「アステルスが今持っている滅龍剣。あれは本来、僕がもつべき物。僕の能力は龍を殺す者。龍に唯一仇なす者。分かったかい、これで。アステルスとアルフェンがいくら頑張ったところで龍を倒す事は出来ないんだ。思い出してみてよ、アルフェンは一番南、国や街に近い所で君を探した。アステルスは中心部で腕を磨き、僕は最北で龍を探した。そして見つけた。でね、思ったんだ。いつでも殺せるなら今じゃなくていいかなぁって。結局、勇者なんておだてられても救世主の引き立て役でしかない。そんな風に感じ出したら、なんだか龍に抗うのが馬鹿らしくなってね」
悪びれる素振りもなく淡々と語る様がハルヲは薄気味悪かった。
少し浮かべる笑みも、世界を潰すという当事者意識は感じられない。
はぁっとキルロは盛大な溜め息をついた。
「ぜんぜん分からん! 何ひとつわかんねえ。そもそも、アルフェンはやるって言ったらあいつはやる。お前、弟だぞ。そんな事も知らねえのか?」
アントワーヌの眉がピクリと微かに動いた。
キルロの言葉が自分の手の平から零れていく。
救世主たるキルロの言葉がアントワーヌの心にさざ波を起こした。
絶望に黒く塗り潰すはずが、あっさりと跳ね返されアントワーヌの表情が困惑を見せて行く。
最北のレグレクィエス(王の休養)。
運び込まれる人は後を絶たない。
飽和状態の救護テントに飛び込む前線の逼迫した状況。
稀代の治療師ヒルガ・ヴィトーロインとアルタ・ヴィトーロインのふたりは額に大粒の汗を滲ませながら愚直にヒールを落としていった。
救われた命はどれほどなのか、本人達は知る由もなく、ただただ光球を落とし続ける。
その様子にラランは思った、まるで聖者のようだと。
人を救い続けるその様に⋯⋯。
治療を終え、笑顔を浮かべる者に向ける本物の笑顔。
それに救われる思いがした。
「まるで、聖者のようです。凄いです」
ラランの賛辞に少し驚いた顔をヒルガが見せた。
少し照れたように、少し寂しそうにラランに笑顔を返す。
「ハハハ、御冗談を。我々はこれしか出来ないただの【愚者】ですよ。さぁ、頑張りましょう」
そう、ひとつの事しか出来ないただの愚者。それは謙遜でもなくヒルガの、ヴィトーロイン家の本意だった。
北に出向いたキルロを思う。
あいつもひとつの事しか出来ない、諦めの悪いただの愚者だ。
だからやり通せ、やり通せるはず。
愚直に、真っ直ぐに、思う通りに進め。
愚者らしく余計な事は考えなくていい。
ヒルガは一瞬だけ北を向いた。
進め。
そしてまた光球を落としていった。
ミルバの大剣が、唸りを上げた。
東方から敵の横腹を突いてはいるが、思うように進まない様に苛立ちを募らせる。
手練れの揃う敵集団。その中に瞳が濁り、人外の力で襲い掛かる者達を散見していた。
「齧っているヤツだ」
ヤクラスが隣で告げると、また敵へと飛び込んで行く。
聞いた話とは違う気もするが、あの瞳の濁りは間違いない。
アッシモがさらに改良を重ねたのか?
さもありなん。
細かい事考えても始まらんしな。駆逐するのみ。
ミルバは目を見開き、敵の渦へと飛び込む。
その刃は敵を恐怖に陥れていく。
ひと振りで甚大な被害を産み出す、厄介な存在。
それに対応するのは至極当たり前の事。
ミルバの前に狼人の女がしかめっ面で現れた。
「ああー! ミルバかー、面倒くさいなー」
「ファミラ!」
ミルバがその名を言い終わる前に、ファミラが突っ込む。
両手に握る曲刀で斬り上げる。
ミルバは大剣を盾にして、一度距離を取った。
面倒なヤツが現れたとミルバの顔が険しくなっていく。
ミルバとファミラが睨み合う。
ファミラの口元には薄い笑みが零れた。
ミルバを前にしても変わらぬ余裕に、ミルバは警戒を最大限に上げていく。
猫人のカダが鋭い突きを見せた。
さすがアントワーヌのパーティー、一筋縄でいかん。
西方でリグがカダと激しく切り結んでいる。
東方のミルバと同じく思うように事は進んでいなかった。
その要因のひとつでもあるひとりの猫人。こやつを押さえん事にはどうにもならん。
パワーで押すリグをしなやかに躱すカダ。その相性はすこぶる悪かった。
盾の隙間を縫い、カダの切っ先がリグに届く。
リグは何度となく顔をしかめた。カダの瞳はおごる事なく冷静。
さすがだのう。リグは構え直し再び対峙する。
ずれた兜を少し直し、カダから視線を外さない。
カダの視線は左右に上下に激しく動き、リグの穴をあぶり出す。
視線が絡まないのもやり辛さの一因でもあった。
次の一手、その予測が全く立たない。
カダは剣を頭の後ろまで引き、左手を前に差し出す奇妙な構えを見せた。
なんじゃ?
刹那、眼前に飛び込む切っ先。
なんつうスピード。
リグは反射的に頭を下げ、兜でその切っ先を受け止めた。
弾き飛ばされる兜と、額から流れ落ちる血。
兜がなかったらやばかったのう。
カダが仕留められると思っていたのか、舌打ちをして構え直した。
リグとカダの視線が絡んでいく。
オット達【ブラウブラッタレギオ(青い蛾)】が最後尾の馬車を潰した。
いるはずのアントワーヌの姿がなかった事にオットはつまらなそうな表情を見せる。
本命は譲るか。
「ちょっと、残念だね」
誰に言うでもなく口から零れていった。
ドワーフのウルスと強靭な体躯を誇るトアンがぶつかり合い、エルフの女とドルチェナが激しく切り結んでいる。
「オット、何余裕かましてやがる」
細身の男が切っ先を向けた。
オットがいつもの冷えた笑みを見せる。
「グラス、君じゃあ、役不足だ」
グラスの口から血が滴る。
地面へとくずれ落ちるグラスの影から犬人のシモーネが現れた。
赤く濡れた切っ先を軽く振り、キョロキョロと回りを見渡している。
「シモーネ悪いね。ここはちょっと任すよ。あっちがちょっと苦戦しているみたいだから行って来るよ」
オットがリベル達の方を指差した。
シモーネは覗き込むように、オットの指す方へと視線を向けた。
「うん。いいよ、いってらっしゃーい」
シモーネはオットに小さく手を振ると、また敵の背中へと飛び込んだ。
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