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鍛冶師と調教師ときどき勇者
前夜
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疲弊し傷ついた人々の前に【イリスアーラレギオ(虹の翼)】団長ウォルコット・スライスが立った。
陽も落ち始め、辺りも暗くなり始めた夜の入口。
戦士達の気持ちが消えてしまったのではないかという心配をウォルコットは笑い飛ばす。
「ウチを舐めて貰っちゃあ困る。そんなヤワなやつはここにはいない」
そう言って首を垂れる一同の元へ歩み寄って行った。
その姿を一瞥し、顔を上げる者、視線だけを向ける者、また首を垂れる者。
その姿をウォルコットは見渡し、口角を上げる。
「まだ、目は生きているな。今はしっかり休め。補給も届いた、援軍も来た。負ける要素は何もない。次が本当の最後だ、しっかり備えろ」
戦士達から淀みが消えていく、ギラついた目に力が入っていく。
それだけ言って、ウォルコットはその場から離れて行った。
これが団長の器ってやつなのか。
この様子を見つめるキルロが、畏敬の視線を向けていく。
「さぁ! みなさんこれを飲んで下さい。回復薬と元気になる薬です!」
エレナが袋から次々にアンプルを手渡していく。
戦う事が出来なくなってしまった戦士達とエレナが、激励と笑顔と共に次々に配っていた。
少女の笑顔に、戦士達も自然と笑みがこぼれていった。たとえそれが少女を前にした強がりだとしても、顔を上げるには充分と言える。
張り詰めていたレグレクィエス(王の休養)の空気が少しばかり弛緩していく。
いい感じだ。
キルロは弛緩する空気に目を閉じ、その空気に身を委ねる。
松明に火が灯り、薪のパチパチと爆ぜる音がそこら中で鳴り始めた。
夜が始まる。
明日には全て終わる、いや終わらす。
大きなテントの中では、オットを中心に策士と曲者達が円座になっていた。
マッシュとハルヲ、シル、ドルチェナ、ミルバの所からはヤクラス、リグとタント、それにアルフェンもその輪に加わった。
「アルフェン、伝承に前文があるよね」
オットが口火を切ると、アルフェンは黙って頷く。
「そいつはどういった内容なんだ」
「要約すると、元はひとつの種だったのに白と黒のふたつに割れた。白は白精石だと考えていたけど、ここに来て考えが変わったよ。白はキノ、黒は何だか分からないけど黒素を作るもの⋯⋯吐き出すもの、そんな感じの事が読み取れる」
マッシュはオットの言葉を聞き入った。
ハルヲは真っ黒いキノを想像してしまい一瞬緊張感を失う、頭を振って切り替えていく。
あ、でもあながち間違いではないのかな? ただ、【最果て】に何かがあるのは間違いない。
「キノを帰してあげれば、黒素が薄くなる? 無くなる? のかしら」
「そうだと思いたいし、そうだと思って動くしかないよね。伝承は何代にも渡り、言い伝えられたもの。実際の所は分からないというのが正直な話だね」
ハルヲはアルフェンの答えに頷く、アルフェンはその様子を見て続けた。
「ハルヲンスイーバ。君はクエイサーと共にキノを運んで欲しい。君にしか出来ない事だからね。僕達はお願いする事しか出来ない」
「それは何度も聞いているけど、何だかピンと来ないのよね」
「あら、代わる? 代わってあげるわよ、ハル~。私が王子と逃避行決めてもいいのよ」
シルが不適な笑みを浮かべ、ハルヲの顔へグイと寄って来た。
ハルヲは必死にシルの顔を避けるが、ニコニコと執拗なまでにシルは食い下がる。
「ほら、そこ遊ばない」
タントが呆れ顔で諌めるとシルは“はいはい”と大きな溜め息を吐いた。
しかし、何で私なのかな? アルフェン達は多くを語らないが、本当に伝承に沿って動きを決めているようだ。
エルフとドワーフのハーフなんて中途半端な存在が伝承に関わっているとは思えない。
クエイサーかな? サーベルタイガー、聖獣⋯⋯⋯。
という事は、私はおまけみたいなものね、そこまで気を張らなくてもいいのかな。
「それで、実際オレ達はどう動く?」
ヤクラスの言葉にオットは少しばかり逡巡する。
一瞬見せた真剣な表情。
いつもの柔和な表情に戻るとヤクラスに向いた。
「ウォルコットの所は主力だからね、フィンとリベル達と共にガチンコでお願いしたいね。ヤクラスの所はミルバだろ、小細工はいらない。というか出来ないでしょう」
「何も言えねえ。ウチの大将に小細工は無理だ」
ヤクラスはミルバの姿を思い出し、頭を抱えた。
「フィンの所が大きな罠を仕掛けている。小物は大方そこで片付く。この間は飛竜の群れもいたのだって? 今回は、空からはないから小物に関していえばこの間の方が厄介かも知れないね」
「問題は罠を越えて来るヤツらじゃな」
「そうだね。黒青といえば黒龍、赤黒いのは赤龍って考える。と言っても共に伝説級、お伽噺の世界の話で、本当にそうかどうかはこの目で見るまで確認出来ないけど。出来る事ならお目にかかりたくない者達だね。総出で当たりたいけど、向こうがそれを許してくれるのかって話」
「まぁ、大人しく見ていてくれる事はないのう。しかし、そんな伝説級が人の言う事を利くのか?」
リグが腕を組んで顔をしかめる。
そんなバカでかいヤツをテイム出来るとは思えなかった。
「調教師の立場から言わせて貰えば、多分テイムと呼べるものではないわ。ドルチェナが見た白精石の壁、それを嫌って前に進んでいるだけでしょう。歩みが遅いのは首輪をつけているわけではないので、何かボロが出ればすぐに自分達も噛み付かれる。だから慎重に歩みを進めているのでしょうね」
ハルヲの言葉を聞いて、マッシュがニヤリと顔を上げる。
「ハルの言う通りだな。本丸は白精石の壁より前には出ないって事だよな」
「マッシュ、何が言いたいんだい?」
「本丸のアントワーヌ達の動ける幅は少ない、裏から回れればヤツらを袋のネズミに出来るんじゃないか」
マッシュとオットの視線が絡む。
「なるほど、前に逃げ道はないものね」
マッシュの言葉にオットが不適に口元を歪ました。
今回の戦いは、全滅させる必要はない。
アントワーヌ達を討ってしまえば、龍を無理して叩く必要はないし、キノを帰せれば向こうは手詰まりを起こす。
「向こうがこっちの動きを呼んでいる可能性は?」
タントは険しい表情を見せる。オットやマッシュほど楽観的には考えていない。
同じ勇者のパーティーであるアントワーヌの厄介さを心得ていた。
「多分ない。もしあれば、キノを狙って何かしらの手を打っていたはずだ」
マッシュの言葉を受けても、タントの顔は晴れない。
顎に手をやり逡巡する素振りを見せる。
その姿にオットも怪訝な表情を見せた。
「タント、何か引っ掛かるのかい?」
「何も準備していないとは思えないな。こっちの一枚上行く可能性はある、用心するに越した事はない」
厳しい目を向け、言葉を放つタントに気圧され、マッシュとオットは何度も頷いた。
「楽観過ぎも、警戒過ぎも良くないわ。タントの言うように向こうはこっちが全てを把握しているのを分かっている。それを踏まえてアントワーヌ達はきっと手を打ってくるって考えればいいじゃない。目先が一個変わるだけよ」
煮詰まりそうな思考をシルがほぐして行った。
弓なりの双眸にいつもの柔和な笑みを浮かべ見渡していく。
「確かにそうだね。ちょっと決めつけてしまっていたよ。もう少し柔軟に考えよう」
「そうそう、それそれ」
オットの言葉にシルが満足気な笑みを向けた。
黒素が濃いせいなのか、入口から覗く景色の闇が濃く感じる。
顔中泥だけにした、【ブルンタウロスレギオ(鉛の雄牛)】の団員達が戻って来た。
「ご苦労様」
入口をくぐる者達にキルロは声を掛けていく。
最後に入口をくぐった泥だらけのフィンにも声を掛ける。
「お疲れさん。どうだった?」
「最後の方は暗くなっちまったけど、まあ、細工は流流ってやつじゃな」
「前の雰囲気はどうだ?」
「相変わらず、何か鬱陶しいやな。ピリっとヤバイ空気もしよった」
「そうか、とりあえず休んでくれ。明日も頼むよ」
「疲れたし、そうさせて貰う」
フィンは兜を脱ぎながら休息の為、テントへと向かった。
その後ろ姿を見つめながら、心音の高鳴りを感じる。
近づく決戦の時、誰が予想したろう勇者と戦う事になるなんて。
誰が思った、自分が世界を救う鍵になるなんて。
「⋯⋯⋯止めた、考えるの。分かんねえもの。あ、帰ったら炉に火を入れなきゃな」
誰に言うでもなく呟き、星の見えない天を仰ぎ見た。
陽も落ち始め、辺りも暗くなり始めた夜の入口。
戦士達の気持ちが消えてしまったのではないかという心配をウォルコットは笑い飛ばす。
「ウチを舐めて貰っちゃあ困る。そんなヤワなやつはここにはいない」
そう言って首を垂れる一同の元へ歩み寄って行った。
その姿を一瞥し、顔を上げる者、視線だけを向ける者、また首を垂れる者。
その姿をウォルコットは見渡し、口角を上げる。
「まだ、目は生きているな。今はしっかり休め。補給も届いた、援軍も来た。負ける要素は何もない。次が本当の最後だ、しっかり備えろ」
戦士達から淀みが消えていく、ギラついた目に力が入っていく。
それだけ言って、ウォルコットはその場から離れて行った。
これが団長の器ってやつなのか。
この様子を見つめるキルロが、畏敬の視線を向けていく。
「さぁ! みなさんこれを飲んで下さい。回復薬と元気になる薬です!」
エレナが袋から次々にアンプルを手渡していく。
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張り詰めていたレグレクィエス(王の休養)の空気が少しばかり弛緩していく。
いい感じだ。
キルロは弛緩する空気に目を閉じ、その空気に身を委ねる。
松明に火が灯り、薪のパチパチと爆ぜる音がそこら中で鳴り始めた。
夜が始まる。
明日には全て終わる、いや終わらす。
大きなテントの中では、オットを中心に策士と曲者達が円座になっていた。
マッシュとハルヲ、シル、ドルチェナ、ミルバの所からはヤクラス、リグとタント、それにアルフェンもその輪に加わった。
「アルフェン、伝承に前文があるよね」
オットが口火を切ると、アルフェンは黙って頷く。
「そいつはどういった内容なんだ」
「要約すると、元はひとつの種だったのに白と黒のふたつに割れた。白は白精石だと考えていたけど、ここに来て考えが変わったよ。白はキノ、黒は何だか分からないけど黒素を作るもの⋯⋯吐き出すもの、そんな感じの事が読み取れる」
マッシュはオットの言葉を聞き入った。
ハルヲは真っ黒いキノを想像してしまい一瞬緊張感を失う、頭を振って切り替えていく。
あ、でもあながち間違いではないのかな? ただ、【最果て】に何かがあるのは間違いない。
「キノを帰してあげれば、黒素が薄くなる? 無くなる? のかしら」
「そうだと思いたいし、そうだと思って動くしかないよね。伝承は何代にも渡り、言い伝えられたもの。実際の所は分からないというのが正直な話だね」
ハルヲはアルフェンの答えに頷く、アルフェンはその様子を見て続けた。
「ハルヲンスイーバ。君はクエイサーと共にキノを運んで欲しい。君にしか出来ない事だからね。僕達はお願いする事しか出来ない」
「それは何度も聞いているけど、何だかピンと来ないのよね」
「あら、代わる? 代わってあげるわよ、ハル~。私が王子と逃避行決めてもいいのよ」
シルが不適な笑みを浮かべ、ハルヲの顔へグイと寄って来た。
ハルヲは必死にシルの顔を避けるが、ニコニコと執拗なまでにシルは食い下がる。
「ほら、そこ遊ばない」
タントが呆れ顔で諌めるとシルは“はいはい”と大きな溜め息を吐いた。
しかし、何で私なのかな? アルフェン達は多くを語らないが、本当に伝承に沿って動きを決めているようだ。
エルフとドワーフのハーフなんて中途半端な存在が伝承に関わっているとは思えない。
クエイサーかな? サーベルタイガー、聖獣⋯⋯⋯。
という事は、私はおまけみたいなものね、そこまで気を張らなくてもいいのかな。
「それで、実際オレ達はどう動く?」
ヤクラスの言葉にオットは少しばかり逡巡する。
一瞬見せた真剣な表情。
いつもの柔和な表情に戻るとヤクラスに向いた。
「ウォルコットの所は主力だからね、フィンとリベル達と共にガチンコでお願いしたいね。ヤクラスの所はミルバだろ、小細工はいらない。というか出来ないでしょう」
「何も言えねえ。ウチの大将に小細工は無理だ」
ヤクラスはミルバの姿を思い出し、頭を抱えた。
「フィンの所が大きな罠を仕掛けている。小物は大方そこで片付く。この間は飛竜の群れもいたのだって? 今回は、空からはないから小物に関していえばこの間の方が厄介かも知れないね」
「問題は罠を越えて来るヤツらじゃな」
「そうだね。黒青といえば黒龍、赤黒いのは赤龍って考える。と言っても共に伝説級、お伽噺の世界の話で、本当にそうかどうかはこの目で見るまで確認出来ないけど。出来る事ならお目にかかりたくない者達だね。総出で当たりたいけど、向こうがそれを許してくれるのかって話」
「まぁ、大人しく見ていてくれる事はないのう。しかし、そんな伝説級が人の言う事を利くのか?」
リグが腕を組んで顔をしかめる。
そんなバカでかいヤツをテイム出来るとは思えなかった。
「調教師の立場から言わせて貰えば、多分テイムと呼べるものではないわ。ドルチェナが見た白精石の壁、それを嫌って前に進んでいるだけでしょう。歩みが遅いのは首輪をつけているわけではないので、何かボロが出ればすぐに自分達も噛み付かれる。だから慎重に歩みを進めているのでしょうね」
ハルヲの言葉を聞いて、マッシュがニヤリと顔を上げる。
「ハルの言う通りだな。本丸は白精石の壁より前には出ないって事だよな」
「マッシュ、何が言いたいんだい?」
「本丸のアントワーヌ達の動ける幅は少ない、裏から回れればヤツらを袋のネズミに出来るんじゃないか」
マッシュとオットの視線が絡む。
「なるほど、前に逃げ道はないものね」
マッシュの言葉にオットが不適に口元を歪ました。
今回の戦いは、全滅させる必要はない。
アントワーヌ達を討ってしまえば、龍を無理して叩く必要はないし、キノを帰せれば向こうは手詰まりを起こす。
「向こうがこっちの動きを呼んでいる可能性は?」
タントは険しい表情を見せる。オットやマッシュほど楽観的には考えていない。
同じ勇者のパーティーであるアントワーヌの厄介さを心得ていた。
「多分ない。もしあれば、キノを狙って何かしらの手を打っていたはずだ」
マッシュの言葉を受けても、タントの顔は晴れない。
顎に手をやり逡巡する素振りを見せる。
その姿にオットも怪訝な表情を見せた。
「タント、何か引っ掛かるのかい?」
「何も準備していないとは思えないな。こっちの一枚上行く可能性はある、用心するに越した事はない」
厳しい目を向け、言葉を放つタントに気圧され、マッシュとオットは何度も頷いた。
「楽観過ぎも、警戒過ぎも良くないわ。タントの言うように向こうはこっちが全てを把握しているのを分かっている。それを踏まえてアントワーヌ達はきっと手を打ってくるって考えればいいじゃない。目先が一個変わるだけよ」
煮詰まりそうな思考をシルがほぐして行った。
弓なりの双眸にいつもの柔和な笑みを浮かべ見渡していく。
「確かにそうだね。ちょっと決めつけてしまっていたよ。もう少し柔軟に考えよう」
「そうそう、それそれ」
オットの言葉にシルが満足気な笑みを向けた。
黒素が濃いせいなのか、入口から覗く景色の闇が濃く感じる。
顔中泥だけにした、【ブルンタウロスレギオ(鉛の雄牛)】の団員達が戻って来た。
「ご苦労様」
入口をくぐる者達にキルロは声を掛けていく。
最後に入口をくぐった泥だらけのフィンにも声を掛ける。
「お疲れさん。どうだった?」
「最後の方は暗くなっちまったけど、まあ、細工は流流ってやつじゃな」
「前の雰囲気はどうだ?」
「相変わらず、何か鬱陶しいやな。ピリっとヤバイ空気もしよった」
「そうか、とりあえず休んでくれ。明日も頼むよ」
「疲れたし、そうさせて貰う」
フィンは兜を脱ぎながら休息の為、テントへと向かった。
その後ろ姿を見つめながら、心音の高鳴りを感じる。
近づく決戦の時、誰が予想したろう勇者と戦う事になるなんて。
誰が思った、自分が世界を救う鍵になるなんて。
「⋯⋯⋯止めた、考えるの。分かんねえもの。あ、帰ったら炉に火を入れなきゃな」
誰に言うでもなく呟き、星の見えない天を仰ぎ見た。
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