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北へ
治癒と接触
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詠唱が止まらない。
最北のレグレレクィエス(王の休養)は野戦病院と化していた。
難を逃れたいくつかのテントの中に並ぶ尋常でないベッドの数が、異常な光景を見せる。
応急処置を施した者を次々に運び込んでいく。怪我人を抱える者もまた怪我人だった。
比較的軽傷だった者が、肩を貸し、そっと抱えベッドへと運んでいた。
キルロもエーシャもマーラもそして【イリスアーラレギオ(虹の翼)】の治療師、ラランとリコスもこの惨状に歯止めを掛ける為に駆け回っている。
「【癒白光】」
「【癒光】」
「【癒光】」
「【癒復回光《レフェクト・サナティオ・トゥルボ》】」
テントの中はヒールの光が溢れていた。
その間をハルヲとフェイン、その後ろをキノが駆け回る。
点滴を準備し、薬を与え、怪我と回復の具合は見て回った。
怪我人と瓦礫の山に復旧するまでどれだけ時間が必要になるの?
ハルヲは辺りを見渡しながら、溜め息を漏らしていく。
ベッドから静かな寝息が溢れ出すと、レグレクィエス(王の休養)にも落ち着きが戻って来た。
無傷の人間を探す方が難しい。
体の一部を欠損してしまい、前線への復帰が厳しい者もひとりやふたりではなく、間に合わなかった者もひとりやふたりではなかった。
間に合わなかった者達を広場に集め、丁重に寝かせて行く。
涙を流し、佇む者があとを絶たない。
キルロは魔力の切れた気だるい体で、その姿をぼんやりと眺め、無力感に苛まれていた。
「王子、お疲れ様」
「シル⋯⋯」
穏やかな表情を浮かべてはいるが、その弓なりの双眸に悲しみが伺える。
あの一件以来、どこか寂し気な印象が抜けない。
仕方ないとはいえ、何も出来ない自分がもどかしくもあった。
「シルもお疲れ様、大変だったな。しかし、詠唱ひとつでこの惨状とは。セルバのパーティーは、そう簡単にはいかないよな」
「そうね。ある意味【ノクスニンファレギオ(夜の妖精)】の精鋭部隊ですもの、敵に回ったら厄介でしかないわ。もうちょっとの所までは行けただけに悔しいわね」
シルは溜め息まじりの笑みを見せる。
せめてもの強がりをその笑みから感じた。
「こんな魔法を連発されたら、どうにもなんねえ。どうしたもんかね」
「確かに強力だけど、詠唱に時間かかるし、何より射程が短いので対峙した状態では使えないわ。それでも厄介な魔術師が数名いるので面倒だけど、同じ手は食らわない」
その口調から悔しさが滲み出た。
しかし、立て直すにしても時間が少し必要だ。
最前線のアントワーヌも気になるし、復旧に補充、課題がここに来て山積みで頭が痛い。
「シル、少し休め」
「私は平気よ。王子こそ休みなさい。今、ここを支えるのはあなたよ」
キルロはシルの大仰にも取れる言葉に肩をすくめる。
魔力、体力の削れた体で出来る事なんてたかが知れている。ここは魔力の回復に努めるかな。
積んである資材に腰掛け、ぼんやりとしているとキノが隣にチョコンと腰掛け、足をブラブラと振って見せた。
「キノもお疲れ様。ハルヲの所はいいのか?」
「うん」
「そうか。疲れてないか?」
「うん。大丈夫」
「めちゃくちゃだな」
「うん。みんな泣いている」
「そうだな」
「キルロ、しっかりやれ」
「うん? ハハ、そうだな。頑張るよ」
「うん」
今は悲しみが覆う、やがてそれは憤りになる。
キノとの短い会話で少しばかり頭が微睡むと、気の張った心が少し解けた。
ミルバ達帰還組が必死に体を動かし、瓦礫を片づけている。
前線から戻ったばかりなのに⋯⋯。
止めようと思ったが、きっと体を動かす事で悲しみに抗っているのだ。
そっとしておこう。
ここに来て反勇者の動きが活発すぎる。
オットの所、シルの所、メイレル、そしてここ⋯⋯。
血が多く流れた。
そういった意味ではウチは狙われてはいない。
そうだ、最初はアッシモから仲間になれと誘っていた。
邪魔にもならない小さな存在とでも思われている?
【ヴィトーロインメディシナ】の金が目当てというのは、あるが何か釈然としない。
ふいに眉間をグニっと指差された。
キノが皺を寄せていたキルロの眉間を、指でグニグニと押していく。
「ちょ、ちょっと、キノ!」
「ダメよ。キルロ、ここをシワシワするの。フィリシアがダメって」
「わかった、わかったってー」
やっと離れてくれたキノを睨む。
全く。
ただ、おかげで何かすっきりした。
うだうだ考えるより、今すべき事をするだけだ。
「シャロン!」
キルロは資材から飛び降りると、シャロンの姿を探した。
遠目に指示を出しているシャロンの姿が目に入る。
「シャロン! ちょっといいか?」
「どうされました?」
「中央にこの状況を伝えて欲しいんだが、どうかな?」
シャロンはニコリと微笑んで見せた。
穏やかな表情をキルロに返す、キルロはその意味が分からず困惑の表情を見せる。
「なんか変? だった?」
「あ、いえいえ。ハルが同じ事を言っていたので、すでに中央に使いを出していますよ。なんか似た者同士って感じですね」
そう言うとまたシャロンが微笑んだ。
キルロはバツ悪そうに頭を掻いて、照れを隠す。
ま、オレが考え付く事なんて、みんな思いつくか。
嘆息しながら、忙しく動き回るミルバやマッシュに見入っていった。
わずかな灯りが、坑道に埋まる白精石にキラキラと小さな反射を見せていた。
人ひとりがやっとの狭い坑道を三人の男が、黙って進んでいる。
厳しく結ぶ口元から声を発する者はおらず、黙々と重い足を引き摺っていた。
吐く息は荒く、体力の限界はとうに超えている。
ただ、もう考える事を止め、足を動かす事だけに集中していた。
やがて、遠くに見える灯りが大きくなって来ると、ボロボロの三人は顔見合わせ、最後の踏ん張りを見せていく。
灯りの中へと飛び込むと、複数のエルフが、睨みを利かせていた。
「アッシモ、アシッモじゃないか。どうした? こんな所に」
セルバの大仰なセリフ回し、歓迎されていない事は一目瞭然だった。
フラフラと力なく睨み返す。
「食いもんと水、あとセロにヒールを頼む⋯⋯」
それだけ言って、目の前の椅子にへたり込んだ。
その姿にセルバは眉をひとつ動かし、団員に顎で指示を出す。
目の前に出された食料を胃袋に詰め込んで行くと、徐々に生気が戻って来る。
セルバは黙ってその姿を椅子にもたれ眺めていた。
開けた空間に書斎机に簡単な書棚、椅子とテーブルにソファが雑然と置かれている殺風景な空間。
どこに繋がっているのか、いくつかの洞口が見受けられ。
空間の中にはヒリつく緊張感が流れていた。
「やっと落ち着いた。助かったよ。セルバ」
「ああ」
セルバのパーティーから剣呑な雰囲気は消えない、その姿にアッシモが嘆息する。
「おいおい、オレ達が必死こいた作った空間で寛いでいるんだ、歓迎しろとは言わんが、もう少しあるだろう。今にも刺し殺されそうな雰囲気だぞ」
「歓迎するのは難しいが、確かに君の言う事には一理ある。利用しているのはこちらだからな」
「だろう、だったら⋯⋯」
「だから、言う通りにした。いい加減君達の尻ぬぐいは勘弁して欲しいのだけどね」
アッシモの言葉に被せるようにセルバは冷たい声色を被せた。
その姿にアッシモは、再び嘆息する。
クックとセロはエルフ達を睨み返し、再び一触即発の雰囲気が醸し出されて行く。
「飯出したくらいで、随分な口ぶりだな」
「そんな事ではない。レグレクィエス(王の休養)で待ち伏せされていた。お前がしくじったからだ」
「はぁ?! そんな訳あるか!! お前らとの接点がバレるミスは犯してないわぁっ! お前が勝手にしくじったんだ!」
穏やかに話していたアッシモも、ヒートアップしていった。
さらに雰囲気は険悪さを増していく。
無表情なセルバと激高するアッシモが睨みあう。
その間にひとりのエルフが割り込んだ。
「まぁまぁ、ここでやり合っても互いにメリットはありませんよ。元々、互いに利点があるから手を組んでいるだけで、慣れ合う必要はないのですから、もうバレた所で何も変わりませんよ。違いますか?」
ジャックが薄気味悪い作り笑いを浮かべながら、ふたりを交互に見やった。
水を差されたふたりは大人しくなっていく。
「まぁ、そりゃあそうだ。慣れ合う必要はないしな」
「さて、今後の動きですが、悟られてないでしょうね」
「反勇者なんて言っているうちは大丈夫。ヤツらはなんもわかっちゃいねえさ」
「確かに」
アッシモとセルバ、ふたり瞳の奥が氷のような冷酷さを覗かせ、冷たい感情を見せていった。
最北のレグレレクィエス(王の休養)は野戦病院と化していた。
難を逃れたいくつかのテントの中に並ぶ尋常でないベッドの数が、異常な光景を見せる。
応急処置を施した者を次々に運び込んでいく。怪我人を抱える者もまた怪我人だった。
比較的軽傷だった者が、肩を貸し、そっと抱えベッドへと運んでいた。
キルロもエーシャもマーラもそして【イリスアーラレギオ(虹の翼)】の治療師、ラランとリコスもこの惨状に歯止めを掛ける為に駆け回っている。
「【癒白光】」
「【癒光】」
「【癒光】」
「【癒復回光《レフェクト・サナティオ・トゥルボ》】」
テントの中はヒールの光が溢れていた。
その間をハルヲとフェイン、その後ろをキノが駆け回る。
点滴を準備し、薬を与え、怪我と回復の具合は見て回った。
怪我人と瓦礫の山に復旧するまでどれだけ時間が必要になるの?
ハルヲは辺りを見渡しながら、溜め息を漏らしていく。
ベッドから静かな寝息が溢れ出すと、レグレクィエス(王の休養)にも落ち着きが戻って来た。
無傷の人間を探す方が難しい。
体の一部を欠損してしまい、前線への復帰が厳しい者もひとりやふたりではなく、間に合わなかった者もひとりやふたりではなかった。
間に合わなかった者達を広場に集め、丁重に寝かせて行く。
涙を流し、佇む者があとを絶たない。
キルロは魔力の切れた気だるい体で、その姿をぼんやりと眺め、無力感に苛まれていた。
「王子、お疲れ様」
「シル⋯⋯」
穏やかな表情を浮かべてはいるが、その弓なりの双眸に悲しみが伺える。
あの一件以来、どこか寂し気な印象が抜けない。
仕方ないとはいえ、何も出来ない自分がもどかしくもあった。
「シルもお疲れ様、大変だったな。しかし、詠唱ひとつでこの惨状とは。セルバのパーティーは、そう簡単にはいかないよな」
「そうね。ある意味【ノクスニンファレギオ(夜の妖精)】の精鋭部隊ですもの、敵に回ったら厄介でしかないわ。もうちょっとの所までは行けただけに悔しいわね」
シルは溜め息まじりの笑みを見せる。
せめてもの強がりをその笑みから感じた。
「こんな魔法を連発されたら、どうにもなんねえ。どうしたもんかね」
「確かに強力だけど、詠唱に時間かかるし、何より射程が短いので対峙した状態では使えないわ。それでも厄介な魔術師が数名いるので面倒だけど、同じ手は食らわない」
その口調から悔しさが滲み出た。
しかし、立て直すにしても時間が少し必要だ。
最前線のアントワーヌも気になるし、復旧に補充、課題がここに来て山積みで頭が痛い。
「シル、少し休め」
「私は平気よ。王子こそ休みなさい。今、ここを支えるのはあなたよ」
キルロはシルの大仰にも取れる言葉に肩をすくめる。
魔力、体力の削れた体で出来る事なんてたかが知れている。ここは魔力の回復に努めるかな。
積んである資材に腰掛け、ぼんやりとしているとキノが隣にチョコンと腰掛け、足をブラブラと振って見せた。
「キノもお疲れ様。ハルヲの所はいいのか?」
「うん」
「そうか。疲れてないか?」
「うん。大丈夫」
「めちゃくちゃだな」
「うん。みんな泣いている」
「そうだな」
「キルロ、しっかりやれ」
「うん? ハハ、そうだな。頑張るよ」
「うん」
今は悲しみが覆う、やがてそれは憤りになる。
キノとの短い会話で少しばかり頭が微睡むと、気の張った心が少し解けた。
ミルバ達帰還組が必死に体を動かし、瓦礫を片づけている。
前線から戻ったばかりなのに⋯⋯。
止めようと思ったが、きっと体を動かす事で悲しみに抗っているのだ。
そっとしておこう。
ここに来て反勇者の動きが活発すぎる。
オットの所、シルの所、メイレル、そしてここ⋯⋯。
血が多く流れた。
そういった意味ではウチは狙われてはいない。
そうだ、最初はアッシモから仲間になれと誘っていた。
邪魔にもならない小さな存在とでも思われている?
【ヴィトーロインメディシナ】の金が目当てというのは、あるが何か釈然としない。
ふいに眉間をグニっと指差された。
キノが皺を寄せていたキルロの眉間を、指でグニグニと押していく。
「ちょ、ちょっと、キノ!」
「ダメよ。キルロ、ここをシワシワするの。フィリシアがダメって」
「わかった、わかったってー」
やっと離れてくれたキノを睨む。
全く。
ただ、おかげで何かすっきりした。
うだうだ考えるより、今すべき事をするだけだ。
「シャロン!」
キルロは資材から飛び降りると、シャロンの姿を探した。
遠目に指示を出しているシャロンの姿が目に入る。
「シャロン! ちょっといいか?」
「どうされました?」
「中央にこの状況を伝えて欲しいんだが、どうかな?」
シャロンはニコリと微笑んで見せた。
穏やかな表情をキルロに返す、キルロはその意味が分からず困惑の表情を見せる。
「なんか変? だった?」
「あ、いえいえ。ハルが同じ事を言っていたので、すでに中央に使いを出していますよ。なんか似た者同士って感じですね」
そう言うとまたシャロンが微笑んだ。
キルロはバツ悪そうに頭を掻いて、照れを隠す。
ま、オレが考え付く事なんて、みんな思いつくか。
嘆息しながら、忙しく動き回るミルバやマッシュに見入っていった。
わずかな灯りが、坑道に埋まる白精石にキラキラと小さな反射を見せていた。
人ひとりがやっとの狭い坑道を三人の男が、黙って進んでいる。
厳しく結ぶ口元から声を発する者はおらず、黙々と重い足を引き摺っていた。
吐く息は荒く、体力の限界はとうに超えている。
ただ、もう考える事を止め、足を動かす事だけに集中していた。
やがて、遠くに見える灯りが大きくなって来ると、ボロボロの三人は顔見合わせ、最後の踏ん張りを見せていく。
灯りの中へと飛び込むと、複数のエルフが、睨みを利かせていた。
「アッシモ、アシッモじゃないか。どうした? こんな所に」
セルバの大仰なセリフ回し、歓迎されていない事は一目瞭然だった。
フラフラと力なく睨み返す。
「食いもんと水、あとセロにヒールを頼む⋯⋯」
それだけ言って、目の前の椅子にへたり込んだ。
その姿にセルバは眉をひとつ動かし、団員に顎で指示を出す。
目の前に出された食料を胃袋に詰め込んで行くと、徐々に生気が戻って来る。
セルバは黙ってその姿を椅子にもたれ眺めていた。
開けた空間に書斎机に簡単な書棚、椅子とテーブルにソファが雑然と置かれている殺風景な空間。
どこに繋がっているのか、いくつかの洞口が見受けられ。
空間の中にはヒリつく緊張感が流れていた。
「やっと落ち着いた。助かったよ。セルバ」
「ああ」
セルバのパーティーから剣呑な雰囲気は消えない、その姿にアッシモが嘆息する。
「おいおい、オレ達が必死こいた作った空間で寛いでいるんだ、歓迎しろとは言わんが、もう少しあるだろう。今にも刺し殺されそうな雰囲気だぞ」
「歓迎するのは難しいが、確かに君の言う事には一理ある。利用しているのはこちらだからな」
「だろう、だったら⋯⋯」
「だから、言う通りにした。いい加減君達の尻ぬぐいは勘弁して欲しいのだけどね」
アッシモの言葉に被せるようにセルバは冷たい声色を被せた。
その姿にアッシモは、再び嘆息する。
クックとセロはエルフ達を睨み返し、再び一触即発の雰囲気が醸し出されて行く。
「飯出したくらいで、随分な口ぶりだな」
「そんな事ではない。レグレクィエス(王の休養)で待ち伏せされていた。お前がしくじったからだ」
「はぁ?! そんな訳あるか!! お前らとの接点がバレるミスは犯してないわぁっ! お前が勝手にしくじったんだ!」
穏やかに話していたアッシモも、ヒートアップしていった。
さらに雰囲気は険悪さを増していく。
無表情なセルバと激高するアッシモが睨みあう。
その間にひとりのエルフが割り込んだ。
「まぁまぁ、ここでやり合っても互いにメリットはありませんよ。元々、互いに利点があるから手を組んでいるだけで、慣れ合う必要はないのですから、もうバレた所で何も変わりませんよ。違いますか?」
ジャックが薄気味悪い作り笑いを浮かべながら、ふたりを交互に見やった。
水を差されたふたりは大人しくなっていく。
「まぁ、そりゃあそうだ。慣れ合う必要はないしな」
「さて、今後の動きですが、悟られてないでしょうね」
「反勇者なんて言っているうちは大丈夫。ヤツらはなんもわかっちゃいねえさ」
「確かに」
アッシモとセルバ、ふたり瞳の奥が氷のような冷酷さを覗かせ、冷たい感情を見せていった。
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