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宣言と祭り(フィエスタ)
人任せの説得はもどかしく
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ズルズルと重い足取りの兵士がひとり、近づいて来る。マッシュはその重い足取りを、笑顔で迎え入れた。
「いやぁ、悪いなぁ。そんなに緊張しないでくれ、おまえさんを傷つけようなんてサラサラ考えてはいないさ」
マッシュは、優しく肩を抱き耳元で呟いた。
そんな一言で緊張が解れるわけはなく、男は剣吞な視線を向けるだけ。
「ま、そうだよな。オレはマッシュだ。おまえさんの名を教えてくれ」
「⋯⋯ヨルセン」
「そうか、ヨルセンか⋯⋯。んじゃ、ヨルセン、ちょっと付き合ってくれ。大丈夫、何もしない、ちょっと教えて欲しい事があるんだ」
ヨルセンの肩を抱いたまま、待合の中へ。敵陣のど真ん中に放り込まれた感覚に、ヨルセンの表情は増々固くなり、激しい緊張と動揺を見せていた。その様子にいち早く反応を見せたのが、ニウダ。すぐさま駆け寄り、ヨルセンに寄り添った。
「大丈夫だ。この人達は何もしない。それどころか、オレ達ヒューマンを救おうと尽力してくれているのだ。その中には、おたくら兵隊も含まれている。だから、この人達を信用して、言う通りにしてくれないか?」
同族であるニウダの言葉にも、警戒心が解ける事は無く、緊張のままに視線は泳いでいた。
「あのよ、あのよ。腹減ったぞ」
成り行きを見守る重い空気を打ち破る、緊張感の無いユラの一言。一同がドッと溜め息を漏らし、過ぎた緊張を吐き出した。
知らず知らずのうちに空気が張り詰め過ぎていたのかも知れない。そんな思いが、一同の溜め息に込められていた。
「そう言えば、朝食を取って無かったわね。昨日の残りを頂きましょうか!」
「おおー食おうや」
ハルは努めて明るく言い放ち、場の空気を和らげて行く。
ハルとフェインが準備を始め、ニウダもその輪へ加わると、次か次へと皿に盛りつけて行った。
「おまえさんも食えよ、食いながら話そう」
マッシュはヨルセンに温かなシチューとパンを手渡した。少し躊躇を見せるヨルセンにニウダは優しく語り掛ける。
「優雅な生活とまではいかないが、ここなら食うに困る事は無い。冷めない内に頂こう」
ヨルセンは回りの様子を伺いながら、ひと口。その後は、むせ返るほど一気にシチューを流し込み、パンに嚙り付く。
空になった皿を見つめた。
空っぽだった胃にシチューが沁み込んで行くのが分かる。
空だった思考が、ニウダの言葉に逡巡して行った。
空っぽだった生活が満たされるなんて事があるのか?
ヨルセンの心は揺れる。
「何だ、そんなに腹減っていたのか。おかわりもあるぞ、遠慮せず食え」
マッシュは空になった皿に湯気立つシチューをなみなみと注ぎ、再びヨルセンに手渡した。ヨルセンは、皿を見つめ落ち着いた様子を見せる。先程まで見せていた緊張が、少しばかり解れたようだ。
「⋯⋯くず野菜が入った冷たいスープ。噛み千切るのが、大変な硬くて小さなパン。オレ達は兵士だから、パンが付いた。他の奴らには、スープだけだ。いつも腹を空かしていて、口に入る物なら何でも口にした⋯⋯なぁ、ここではどうして腹一杯食える?」
どうして? 余りに当たり前の事過ぎて、一同が答えあぐねていると、ニウダが微笑みながら答えた。
「オーカじゃないから。ここがオーカじゃないから、それだけの話さ。あなた達もオーカを出れば、腹一杯食える。こんな事は、わけない事なんだよ」
「オーカじゃない⋯⋯」
うわごとのように呟いたヨルセンの言葉は、待合に吸い込まれて行く。
ヤクロウの言葉通り、今まで考えた事すら無かったのだろう。
「て、事でだ。兵隊達の意志を確認したい。ヨルセン、まずはおまえさんが、オーカを出る覚悟はあるか?」
突然のマッシュの言葉に戸惑いしか無かった。考えた事も、想像した事すら無い事を、どう捉えればいいのか考えあぐねる。
「出る覚悟? いきなり言われても⋯⋯そんな事、考えた事も無い⋯⋯」
「ま、そうか。じゃあ、聞き方を変えよう。おまえさんは腹一杯飯を食いたいか?」
マッシュのその言葉には、頷くしか無い。空腹な毎日より、腹一杯食べられる毎日を選ぶ。そこに迷いは無かった。
「なら、ここに名前を書いて、オーカを出るんだ。それで、腹一杯の飯が毎日食える」
「ここに名前を書くだけで?」
「そうだ」
「本当に?」
「本当⋯⋯にするには、おまえさんの力が必要だ。手を貸してくれないか?」
一同の視線がヨルセンに向く。ヨルセンは差し出された用紙を凝視し、しばらく動かなかった。唐突に顔を上げ、一同の視線を見回すと何かを決意する。すぐにペンを握り、目の前の用紙に自分の名を書き込んで行った。
「これで、おまえさんも人らしい生活に向けて一歩進んだ」
「それで、あとは何をすればいい?」
「いいね、話が早い。一度隊に戻り、オーカを離れてもいいって奴らをリストアップするんだ。赤マントに勘づかれない様に気を付けろ。説得はする必要は無い。揺れている奴はこちらで説得しよう」
「どうやって?」
「まずは、住人の手伝いをするフリをして、あの場から離れさせる。あ! ハル、フェイン、ユラ、住人達に兵士が顔出す事を伝えて来てくれ」
「了解。ねえ、何か食べる物で、もてなした方が良くない?」
「だな、さすがハル。その辺はハル、任せた」
「じゃあ、フェイン、ユラ行こう」
「頼んだぞ。あ! カズナ、ネスタの所までひとっ走りお願い出来るか? 用紙が足らんかも知れん、貰って来てくれ」
「分かっタ」
カズナ達が裏口から消えて行く姿を、ヨルセンは茫然と眺めていた。
「どうした? ボーっとして。何か気掛かりでもあるのか?」
「あ、いや、何か、事が急激に転がり過ぎて⋯⋯」
「頭がついていかんか。まぁ、そこは頑張ってくれとしか言えんな。おまえさんの働きに掛かっている部分も大きい」
「わ、分かりました。取り敢えず戻って、みんなの感触を確認して来ます」
「頼んだぞ」
さて、どれくらい戦力を削れるかな? 全員って事は無いにしろ、ほぼほぼこっちに流れてくれるとありがたいんだがな。
小窓からヨルセンの様子を確認すると、兵隊達に何かを囁いているのが見える。
赤マントに悟られるなよ。自分でどうにもならんと、もどかしさが半端無いな。
待つ事しか出来ないもどかしさに、マッシュは苦笑いを浮かべるだけだった。
「戻ったぞ」
「えらい早いな」
あっと言う間に戻って来たユラに、マッシュは目を剥いた。
「そうか?」
「兵隊達が行っても大丈夫か?」
「大丈夫だ。腹空かした奴らが来るから、飯出してやってくれって言ったら、みんな“あいよ!”って言っていたぞ」
「なるほど」
ハハ、さすがドワーフ。こんな時はストレートな物言いが一番だな。
ユラの話に感嘆していると、ヨルセンが静かに待合に現れる。その微妙な表情から、思った様な返りが無かったのだと分かった。
「どんな感じだ?」
「諸手を挙げてと言う者は極々わずかです。懐疑的ですが、本当ならば考えてみると言う人間が20名ほど。懐疑的な人間が5名、聞く耳すら持っていません」
「なるほど」
思っていた以上に渋いな。もう少し食いつくかと思ったけど。
難しい顔で逡巡するマッシュの姿にヨルセンは不安を隠せなかった。
「あ、あのう。もし、数名だけだったとしても、受け入れて貰えるのでしょうか? きっと向こうの戦力を削る為なのですよね? 人数が少ないと大した効果が無いわけで⋯⋯その⋯⋯」
「大丈夫だ。そこは心配しなさんな。たとえひとりだったとしても全力でサポートする」
「⋯⋯良かった」
「取り敢えず、5、6名の班を作って住人達の家へ手伝うフリで向かわせるんだ。班分けは、乗る気な奴を頭にして、聞く耳を持っている奴と組ませろ。聞く耳を持っていない奴らはオレが、住人の元へと連れて行く。ヨルセンは各班を回って、様子をチェックしてくれ」
「分かりました。すぐに編成して来ます」
とは言ったものの、聞く耳を持たない奴らをどうしたものか。
「なぁ、ユラ。面倒見の良さそうな住人はいないか?」
「いるぞ。鍋持って来てくれたおばちゃんが、“手ぐすね引いて待っているよ”って言っていたぞ」
「そうか」
再び逡巡するマッシュの元へ、ヨルセンが直ぐに戻って来た。
「編成は終わりました。ただ⋯⋯ハーベル様が、かなりイラついています」
「ハーベル?」
「ハーベル・マグダウェル様、赤いマントのお方です」
「悠長に構えてはいられんか。あ、ヨルセン、今は“様”なんて付けなくていいからな。ドワーフエルフと眼鏡のおさげが、案内してくれる。彼女達の指示に従ってくれ。オレ達はこっちだ、おーい、ユラ。案内してくれ」
「おう」
悠長に構えてはいられないと言っても、肝心の団長がどうなっているのか、全く分からんからな。今まで通りに時間を稼ぐしかないのか。
ヨルセンの言葉からイヤな圧を感じ取り、マッシュは赤いマントからあえて視線を外して行った。
「いやぁ、悪いなぁ。そんなに緊張しないでくれ、おまえさんを傷つけようなんてサラサラ考えてはいないさ」
マッシュは、優しく肩を抱き耳元で呟いた。
そんな一言で緊張が解れるわけはなく、男は剣吞な視線を向けるだけ。
「ま、そうだよな。オレはマッシュだ。おまえさんの名を教えてくれ」
「⋯⋯ヨルセン」
「そうか、ヨルセンか⋯⋯。んじゃ、ヨルセン、ちょっと付き合ってくれ。大丈夫、何もしない、ちょっと教えて欲しい事があるんだ」
ヨルセンの肩を抱いたまま、待合の中へ。敵陣のど真ん中に放り込まれた感覚に、ヨルセンの表情は増々固くなり、激しい緊張と動揺を見せていた。その様子にいち早く反応を見せたのが、ニウダ。すぐさま駆け寄り、ヨルセンに寄り添った。
「大丈夫だ。この人達は何もしない。それどころか、オレ達ヒューマンを救おうと尽力してくれているのだ。その中には、おたくら兵隊も含まれている。だから、この人達を信用して、言う通りにしてくれないか?」
同族であるニウダの言葉にも、警戒心が解ける事は無く、緊張のままに視線は泳いでいた。
「あのよ、あのよ。腹減ったぞ」
成り行きを見守る重い空気を打ち破る、緊張感の無いユラの一言。一同がドッと溜め息を漏らし、過ぎた緊張を吐き出した。
知らず知らずのうちに空気が張り詰め過ぎていたのかも知れない。そんな思いが、一同の溜め息に込められていた。
「そう言えば、朝食を取って無かったわね。昨日の残りを頂きましょうか!」
「おおー食おうや」
ハルは努めて明るく言い放ち、場の空気を和らげて行く。
ハルとフェインが準備を始め、ニウダもその輪へ加わると、次か次へと皿に盛りつけて行った。
「おまえさんも食えよ、食いながら話そう」
マッシュはヨルセンに温かなシチューとパンを手渡した。少し躊躇を見せるヨルセンにニウダは優しく語り掛ける。
「優雅な生活とまではいかないが、ここなら食うに困る事は無い。冷めない内に頂こう」
ヨルセンは回りの様子を伺いながら、ひと口。その後は、むせ返るほど一気にシチューを流し込み、パンに嚙り付く。
空になった皿を見つめた。
空っぽだった胃にシチューが沁み込んで行くのが分かる。
空だった思考が、ニウダの言葉に逡巡して行った。
空っぽだった生活が満たされるなんて事があるのか?
ヨルセンの心は揺れる。
「何だ、そんなに腹減っていたのか。おかわりもあるぞ、遠慮せず食え」
マッシュは空になった皿に湯気立つシチューをなみなみと注ぎ、再びヨルセンに手渡した。ヨルセンは、皿を見つめ落ち着いた様子を見せる。先程まで見せていた緊張が、少しばかり解れたようだ。
「⋯⋯くず野菜が入った冷たいスープ。噛み千切るのが、大変な硬くて小さなパン。オレ達は兵士だから、パンが付いた。他の奴らには、スープだけだ。いつも腹を空かしていて、口に入る物なら何でも口にした⋯⋯なぁ、ここではどうして腹一杯食える?」
どうして? 余りに当たり前の事過ぎて、一同が答えあぐねていると、ニウダが微笑みながら答えた。
「オーカじゃないから。ここがオーカじゃないから、それだけの話さ。あなた達もオーカを出れば、腹一杯食える。こんな事は、わけない事なんだよ」
「オーカじゃない⋯⋯」
うわごとのように呟いたヨルセンの言葉は、待合に吸い込まれて行く。
ヤクロウの言葉通り、今まで考えた事すら無かったのだろう。
「て、事でだ。兵隊達の意志を確認したい。ヨルセン、まずはおまえさんが、オーカを出る覚悟はあるか?」
突然のマッシュの言葉に戸惑いしか無かった。考えた事も、想像した事すら無い事を、どう捉えればいいのか考えあぐねる。
「出る覚悟? いきなり言われても⋯⋯そんな事、考えた事も無い⋯⋯」
「ま、そうか。じゃあ、聞き方を変えよう。おまえさんは腹一杯飯を食いたいか?」
マッシュのその言葉には、頷くしか無い。空腹な毎日より、腹一杯食べられる毎日を選ぶ。そこに迷いは無かった。
「なら、ここに名前を書いて、オーカを出るんだ。それで、腹一杯の飯が毎日食える」
「ここに名前を書くだけで?」
「そうだ」
「本当に?」
「本当⋯⋯にするには、おまえさんの力が必要だ。手を貸してくれないか?」
一同の視線がヨルセンに向く。ヨルセンは差し出された用紙を凝視し、しばらく動かなかった。唐突に顔を上げ、一同の視線を見回すと何かを決意する。すぐにペンを握り、目の前の用紙に自分の名を書き込んで行った。
「これで、おまえさんも人らしい生活に向けて一歩進んだ」
「それで、あとは何をすればいい?」
「いいね、話が早い。一度隊に戻り、オーカを離れてもいいって奴らをリストアップするんだ。赤マントに勘づかれない様に気を付けろ。説得はする必要は無い。揺れている奴はこちらで説得しよう」
「どうやって?」
「まずは、住人の手伝いをするフリをして、あの場から離れさせる。あ! ハル、フェイン、ユラ、住人達に兵士が顔出す事を伝えて来てくれ」
「了解。ねえ、何か食べる物で、もてなした方が良くない?」
「だな、さすがハル。その辺はハル、任せた」
「じゃあ、フェイン、ユラ行こう」
「頼んだぞ。あ! カズナ、ネスタの所までひとっ走りお願い出来るか? 用紙が足らんかも知れん、貰って来てくれ」
「分かっタ」
カズナ達が裏口から消えて行く姿を、ヨルセンは茫然と眺めていた。
「どうした? ボーっとして。何か気掛かりでもあるのか?」
「あ、いや、何か、事が急激に転がり過ぎて⋯⋯」
「頭がついていかんか。まぁ、そこは頑張ってくれとしか言えんな。おまえさんの働きに掛かっている部分も大きい」
「わ、分かりました。取り敢えず戻って、みんなの感触を確認して来ます」
「頼んだぞ」
さて、どれくらい戦力を削れるかな? 全員って事は無いにしろ、ほぼほぼこっちに流れてくれるとありがたいんだがな。
小窓からヨルセンの様子を確認すると、兵隊達に何かを囁いているのが見える。
赤マントに悟られるなよ。自分でどうにもならんと、もどかしさが半端無いな。
待つ事しか出来ないもどかしさに、マッシュは苦笑いを浮かべるだけだった。
「戻ったぞ」
「えらい早いな」
あっと言う間に戻って来たユラに、マッシュは目を剥いた。
「そうか?」
「兵隊達が行っても大丈夫か?」
「大丈夫だ。腹空かした奴らが来るから、飯出してやってくれって言ったら、みんな“あいよ!”って言っていたぞ」
「なるほど」
ハハ、さすがドワーフ。こんな時はストレートな物言いが一番だな。
ユラの話に感嘆していると、ヨルセンが静かに待合に現れる。その微妙な表情から、思った様な返りが無かったのだと分かった。
「どんな感じだ?」
「諸手を挙げてと言う者は極々わずかです。懐疑的ですが、本当ならば考えてみると言う人間が20名ほど。懐疑的な人間が5名、聞く耳すら持っていません」
「なるほど」
思っていた以上に渋いな。もう少し食いつくかと思ったけど。
難しい顔で逡巡するマッシュの姿にヨルセンは不安を隠せなかった。
「あ、あのう。もし、数名だけだったとしても、受け入れて貰えるのでしょうか? きっと向こうの戦力を削る為なのですよね? 人数が少ないと大した効果が無いわけで⋯⋯その⋯⋯」
「大丈夫だ。そこは心配しなさんな。たとえひとりだったとしても全力でサポートする」
「⋯⋯良かった」
「取り敢えず、5、6名の班を作って住人達の家へ手伝うフリで向かわせるんだ。班分けは、乗る気な奴を頭にして、聞く耳を持っている奴と組ませろ。聞く耳を持っていない奴らはオレが、住人の元へと連れて行く。ヨルセンは各班を回って、様子をチェックしてくれ」
「分かりました。すぐに編成して来ます」
とは言ったものの、聞く耳を持たない奴らをどうしたものか。
「なぁ、ユラ。面倒見の良さそうな住人はいないか?」
「いるぞ。鍋持って来てくれたおばちゃんが、“手ぐすね引いて待っているよ”って言っていたぞ」
「そうか」
再び逡巡するマッシュの元へ、ヨルセンが直ぐに戻って来た。
「編成は終わりました。ただ⋯⋯ハーベル様が、かなりイラついています」
「ハーベル?」
「ハーベル・マグダウェル様、赤いマントのお方です」
「悠長に構えてはいられんか。あ、ヨルセン、今は“様”なんて付けなくていいからな。ドワーフエルフと眼鏡のおさげが、案内してくれる。彼女達の指示に従ってくれ。オレ達はこっちだ、おーい、ユラ。案内してくれ」
「おう」
悠長に構えてはいられないと言っても、肝心の団長がどうなっているのか、全く分からんからな。今まで通りに時間を稼ぐしかないのか。
ヨルセンの言葉からイヤな圧を感じ取り、マッシュは赤いマントからあえて視線を外して行った。
応援ありがとうございます!
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