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裏通りの薬剤師
何と言うか、間が悪いのですよ
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「どうして塩ではなく、砂糖だったのですか?」
私は書類の整理をしながらアウロさんに聞いてみました。母熊の子宮を小さくする為に使った砂糖の件です。
パッと考えたら塩の方が良いのではないかと思って、ずっとモヤモヤしていました。塩分と糖分を比べると、塩分の方が生きて行く為には必要ではないかと考えていたのです。
今日は比較的穏やかに、時が過ぎていました。こんな雑談も出来るほど、待合は落ち着いています。
でも、ハルさんだけは御指名の方が多く、ひとり目を回しながらお客さんを捌いていました。
“いつ、冒険で店を空ける事になるか分からないから”
と言って、ひとり店内を駆けずり回っています。お疲れ様です。
「なるほど。そこが気になったかい。生きる為に塩はとても大事だものね。でもさ、エレナ。最初にミスをした時の事を覚えているかい?」
覚えているも何も、忘れたくとも忘れる事は出来ません。ラーサさんに怒られて、目の前が真っ暗になったあの日。今、思い出しても恥ずかしくて、俯いてしまいそうになります。
「⋯⋯点滴のミスですよね。ちゃんと覚えています」
「あの時って、どうして異変が起きた?」
「はい⋯⋯大型種用の栄養剤を間違えて、小型種に点滴してしまったからです」
「どうして大型種用を小型種用に点滴してはいけなかった? 覚えているかい?」
どうして? ラーサさんの怒号を思い出します。今でも直ぐに憂鬱な気分になれますよ。
怖かったけど、怒られても仕方の無いミスでした。思い返すのはイヤですが、アウロさんに言われては仕方ありませんね。イヤな思い出を胸に手を当てて、思い返して行きます。
怖かったラーサさんの怒号。後にも先にもあの時だけでしたね。あの怒号がヒントですか? 何度思い返しても憂鬱ですよ。何て怒られたかな⋯⋯。
あ!! そっか!
「塩分を取り過ぎて危険になるからです」
「それ。塩を使ってしまうと、子宮から塩分を体内に取り込んでしまう。そうすると、体中の塩分が過多になってしまい、危険な状況を生んでしまうんだよ。糖分の取りすぎも良くはないけど、体を動かす力になるからね。糖分が多少過多になったとしても、塩分みたく危険になる事は無い。って感じだよ」
「ありがとうございます! なるほど。そういう事なのですね」
納得です。腰の皮バッグから小さなメモ帳を取り出します。
六冊目の最初に、早速アウロさんの言葉を書き込んで行きました。
◇◇
((ハルヲーー!!))
裏口から微かに聞こえるあの呼び声はキルロさん? どうしたのでしょうか?
事務作業の手を止め、裏口へと急ぎます。裏口を開けると、いつものニカっとした笑顔が現れました。
「よお! エレナ。ハルヲいる?」
「今、凄く忙しいので、急ぎで無いのなら出直した方がいいと思いますよ」
「う~ん」
キルロさんは腕を組んで少し唸って見せましたが、すぐにまた笑顔を見せました。
「いや、出直すの面倒だから、どっか隅の方で待てないかな?」
「それは構いませんが、いつになるか分かりませんよ」
「了解、了解」
「では、こちらへどうぞ」
私はキルロさんを客間へとお通しします。
「エレナ、またでっかくなってないか? 見る度にでかくなっている気がするんだけど」
「ふふん。絶賛、伸び盛りですよ」
「え? いやぁ~そこまでじゃ⋯⋯」
「ええー!」
私が膨れて見せると、キルロさんはいたずらっぽい笑みを返して来ました。まだまだ大きくなりますからね、今に見てろですよ。
「お、サンキュー。んじゃ、ここで待たせてもらうわ」
「分かりました。ハルさんに伝えておきます」
「おう! 宜しく」
私はテーブルの上にお茶を用意して、仕事へと戻ります。取り急ぎ、飛び回っているハルさんを捕まえないとですね。どこにいるのかな? 広い店内を駆けずり回っているハルさんを求めて、私も店内を走り回って行きました。
◇◇◇◇
「今日はこれで。症状は落ち着いているので、もう少しだけ投薬を続けましょう」
「店長さん、いつもありがとう。この仔、店長さんじゃないと、ぐずって大変なのよ」
「そうなの⋯⋯ウチの従業員はみんな優しいから大丈夫だよ」
ハルが撫でるとミスワンキャットは、プイと顔を背けた。
細身でしなやか、グレーの短毛は艶々と輝きを見せ、体調が戻っているのが確認出来た。
飼い主のおばさまの言葉を疑うわけではないけど、とても好かれているとは思えないんだよね。
わがままで有名なミスワンキャット。これでも、だいぶマシなのかしら?
コンコンと処置室の扉を叩く音に、少し困惑しながらもハルは顔を向けた。
こんな時に誰?
「どうぞ」
「失礼します。ハルさん、少し宜しいですか」
申し訳なさげに顔を覗かせるエレナに、微笑みながら扉へとそっと近づいた。
「どうしたの?」
「キルロさんが、客間でお待ちです」
「は? このクソ忙しい時に?!」
「出直す様に言ってはみたのですが、待つとおしゃって⋯⋯」
「はぁ~。全く何なのよ、あいつの間の悪さ」
「いやぁ⋯⋯」
盛大に肩を落とすハルと、返す言葉が見つからないエレナ。
目が泳ぎまくっているエレナの姿に諦めにも似た思いで、ハルは顔を上げて行った。
「エレナ、こちらの仔にフィラの葉と甘絃草を調薬してあげて」
「虫下しですね。あの仔の大きさだと0.2⋯⋯いや0.1で様子見ですか?」
「そうね。0.1単位でいいわ。急ぎの仔がまだ待っているんで、そっちが終わったら客間に顔を出すよ」
「お願いします⋯⋯では、こ、こちらへどうぞ。今、お薬を作ってお渡ししますね」
エレナの案内で、待合に戻って行くおばさまとミスワンキャット。ミスワンキャットは前を行くエレナを、ずっと激しく威嚇し続けていた。
なるほどね。あれに比べたら確かに大人しかったわ。
「さてと」
首をコキコキと鳴らし、腕をグルグル回して気合いを入れ直す。
待っている次の患畜へと、ハルは駆け出して行った。
◇◇◇◇
ハルの冷ややかな視線が、キルロに向いていた。
涎を垂らし、むにゃむにゃと眠りこけているそのだらしない姿に、ハルの怒りは爆発寸前だった。
必死に仕事を片付けて、客間に急いで来ればこの有様。こめかみはヒクヒクと引きつり、気持ち良さげに眠るキルロを睨みつける。
「おい! こら! 起きろ!」
幸せな顔して眠りやがって⋯⋯。
怒りのオーラに身の危険を感じたのか、キルロはもぞもぞと起き始めた。
「ぁ⋯⋯どうも⋯⋯」
「人がクソ忙しい中来てみれば、高いびきで寝ているとはね。さすが団長様、いい御身分ですな」
「ぁ⋯⋯いや⋯⋯お店がご盛況で何よりですね」
「チッ!」
ハルは舌打ちで返事をするとキルロはバツ悪そうに眦を掻いて見せた。
ソファーにちょこんと座り直し、小さくなるキルロを睨みながら乱暴に向かいのソファーへ体を預ける。ハルの自重でソファーが体を包むと、仕事の疲れがどっと体を襲い、客間にはしばしの沈黙が訪れた。
「で、今日は何よ?」
沈黙を打ち破るハルの冷めた言葉。
ハルはソファーに体を預けたまま、キルロを一瞥する事も無く問いかける。
「いやぁー、その⋯⋯」
「チッ! 早く言え!」
口ごもるキルロを一喝。キルロはシャンとソファーの上で背筋を伸ばし、ハルに相対して行った。
「はい! 裏通りの治療院での人員不足が深刻だと、マナルから救援要請がありまして、副理事長の助言を承りたく、はせ参じました!」
「ああん!? 副理事長として?? 何言ってんのよ⋯⋯って困っているのはマナルか」
「そうそう」
ヴィトリアの裏通りに鶴の一声で建てた無料の治療院。キルロの家族が時間を作って、手伝ってはくれているって話だけど、それだけでは賄えないって事か。
「そう言えば、マナルやカズナ達、兎人は上手くやっているの?」
「そっちは問題無い。学校の件も、滞り無く進んでいるってさ。まぁ、そっちでも人手は必要だし、慢性的に人手不足みたいだ。なぁ、誰かいないかな?」
「誰かって言われてもね⋯⋯」
「ま、だよな。とりあえず、様子見も兼ねてちょっと行って来るわぁ。冒険も、ちょうど無いし、今ならいいだろう」
ハルの脳裏にひとりの少女が過る。不敵な笑みでキルロの眼前にグイっと迫った。
「ひとり心当たりが無くは無い。本人が行くと言ったら、あんた連れて行きなさいよ」
「え? 誰? 誰??」
「飛び切り優秀な子よ」
ハルは困惑するキルロを見つめながら、ソファーに体を預け直し、少しばかりもったいぶって見せた。
私は書類の整理をしながらアウロさんに聞いてみました。母熊の子宮を小さくする為に使った砂糖の件です。
パッと考えたら塩の方が良いのではないかと思って、ずっとモヤモヤしていました。塩分と糖分を比べると、塩分の方が生きて行く為には必要ではないかと考えていたのです。
今日は比較的穏やかに、時が過ぎていました。こんな雑談も出来るほど、待合は落ち着いています。
でも、ハルさんだけは御指名の方が多く、ひとり目を回しながらお客さんを捌いていました。
“いつ、冒険で店を空ける事になるか分からないから”
と言って、ひとり店内を駆けずり回っています。お疲れ様です。
「なるほど。そこが気になったかい。生きる為に塩はとても大事だものね。でもさ、エレナ。最初にミスをした時の事を覚えているかい?」
覚えているも何も、忘れたくとも忘れる事は出来ません。ラーサさんに怒られて、目の前が真っ暗になったあの日。今、思い出しても恥ずかしくて、俯いてしまいそうになります。
「⋯⋯点滴のミスですよね。ちゃんと覚えています」
「あの時って、どうして異変が起きた?」
「はい⋯⋯大型種用の栄養剤を間違えて、小型種に点滴してしまったからです」
「どうして大型種用を小型種用に点滴してはいけなかった? 覚えているかい?」
どうして? ラーサさんの怒号を思い出します。今でも直ぐに憂鬱な気分になれますよ。
怖かったけど、怒られても仕方の無いミスでした。思い返すのはイヤですが、アウロさんに言われては仕方ありませんね。イヤな思い出を胸に手を当てて、思い返して行きます。
怖かったラーサさんの怒号。後にも先にもあの時だけでしたね。あの怒号がヒントですか? 何度思い返しても憂鬱ですよ。何て怒られたかな⋯⋯。
あ!! そっか!
「塩分を取り過ぎて危険になるからです」
「それ。塩を使ってしまうと、子宮から塩分を体内に取り込んでしまう。そうすると、体中の塩分が過多になってしまい、危険な状況を生んでしまうんだよ。糖分の取りすぎも良くはないけど、体を動かす力になるからね。糖分が多少過多になったとしても、塩分みたく危険になる事は無い。って感じだよ」
「ありがとうございます! なるほど。そういう事なのですね」
納得です。腰の皮バッグから小さなメモ帳を取り出します。
六冊目の最初に、早速アウロさんの言葉を書き込んで行きました。
◇◇
((ハルヲーー!!))
裏口から微かに聞こえるあの呼び声はキルロさん? どうしたのでしょうか?
事務作業の手を止め、裏口へと急ぎます。裏口を開けると、いつものニカっとした笑顔が現れました。
「よお! エレナ。ハルヲいる?」
「今、凄く忙しいので、急ぎで無いのなら出直した方がいいと思いますよ」
「う~ん」
キルロさんは腕を組んで少し唸って見せましたが、すぐにまた笑顔を見せました。
「いや、出直すの面倒だから、どっか隅の方で待てないかな?」
「それは構いませんが、いつになるか分かりませんよ」
「了解、了解」
「では、こちらへどうぞ」
私はキルロさんを客間へとお通しします。
「エレナ、またでっかくなってないか? 見る度にでかくなっている気がするんだけど」
「ふふん。絶賛、伸び盛りですよ」
「え? いやぁ~そこまでじゃ⋯⋯」
「ええー!」
私が膨れて見せると、キルロさんはいたずらっぽい笑みを返して来ました。まだまだ大きくなりますからね、今に見てろですよ。
「お、サンキュー。んじゃ、ここで待たせてもらうわ」
「分かりました。ハルさんに伝えておきます」
「おう! 宜しく」
私はテーブルの上にお茶を用意して、仕事へと戻ります。取り急ぎ、飛び回っているハルさんを捕まえないとですね。どこにいるのかな? 広い店内を駆けずり回っているハルさんを求めて、私も店内を走り回って行きました。
◇◇◇◇
「今日はこれで。症状は落ち着いているので、もう少しだけ投薬を続けましょう」
「店長さん、いつもありがとう。この仔、店長さんじゃないと、ぐずって大変なのよ」
「そうなの⋯⋯ウチの従業員はみんな優しいから大丈夫だよ」
ハルが撫でるとミスワンキャットは、プイと顔を背けた。
細身でしなやか、グレーの短毛は艶々と輝きを見せ、体調が戻っているのが確認出来た。
飼い主のおばさまの言葉を疑うわけではないけど、とても好かれているとは思えないんだよね。
わがままで有名なミスワンキャット。これでも、だいぶマシなのかしら?
コンコンと処置室の扉を叩く音に、少し困惑しながらもハルは顔を向けた。
こんな時に誰?
「どうぞ」
「失礼します。ハルさん、少し宜しいですか」
申し訳なさげに顔を覗かせるエレナに、微笑みながら扉へとそっと近づいた。
「どうしたの?」
「キルロさんが、客間でお待ちです」
「は? このクソ忙しい時に?!」
「出直す様に言ってはみたのですが、待つとおしゃって⋯⋯」
「はぁ~。全く何なのよ、あいつの間の悪さ」
「いやぁ⋯⋯」
盛大に肩を落とすハルと、返す言葉が見つからないエレナ。
目が泳ぎまくっているエレナの姿に諦めにも似た思いで、ハルは顔を上げて行った。
「エレナ、こちらの仔にフィラの葉と甘絃草を調薬してあげて」
「虫下しですね。あの仔の大きさだと0.2⋯⋯いや0.1で様子見ですか?」
「そうね。0.1単位でいいわ。急ぎの仔がまだ待っているんで、そっちが終わったら客間に顔を出すよ」
「お願いします⋯⋯では、こ、こちらへどうぞ。今、お薬を作ってお渡ししますね」
エレナの案内で、待合に戻って行くおばさまとミスワンキャット。ミスワンキャットは前を行くエレナを、ずっと激しく威嚇し続けていた。
なるほどね。あれに比べたら確かに大人しかったわ。
「さてと」
首をコキコキと鳴らし、腕をグルグル回して気合いを入れ直す。
待っている次の患畜へと、ハルは駆け出して行った。
◇◇◇◇
ハルの冷ややかな視線が、キルロに向いていた。
涎を垂らし、むにゃむにゃと眠りこけているそのだらしない姿に、ハルの怒りは爆発寸前だった。
必死に仕事を片付けて、客間に急いで来ればこの有様。こめかみはヒクヒクと引きつり、気持ち良さげに眠るキルロを睨みつける。
「おい! こら! 起きろ!」
幸せな顔して眠りやがって⋯⋯。
怒りのオーラに身の危険を感じたのか、キルロはもぞもぞと起き始めた。
「ぁ⋯⋯どうも⋯⋯」
「人がクソ忙しい中来てみれば、高いびきで寝ているとはね。さすが団長様、いい御身分ですな」
「ぁ⋯⋯いや⋯⋯お店がご盛況で何よりですね」
「チッ!」
ハルは舌打ちで返事をするとキルロはバツ悪そうに眦を掻いて見せた。
ソファーにちょこんと座り直し、小さくなるキルロを睨みながら乱暴に向かいのソファーへ体を預ける。ハルの自重でソファーが体を包むと、仕事の疲れがどっと体を襲い、客間にはしばしの沈黙が訪れた。
「で、今日は何よ?」
沈黙を打ち破るハルの冷めた言葉。
ハルはソファーに体を預けたまま、キルロを一瞥する事も無く問いかける。
「いやぁー、その⋯⋯」
「チッ! 早く言え!」
口ごもるキルロを一喝。キルロはシャンとソファーの上で背筋を伸ばし、ハルに相対して行った。
「はい! 裏通りの治療院での人員不足が深刻だと、マナルから救援要請がありまして、副理事長の助言を承りたく、はせ参じました!」
「ああん!? 副理事長として?? 何言ってんのよ⋯⋯って困っているのはマナルか」
「そうそう」
ヴィトリアの裏通りに鶴の一声で建てた無料の治療院。キルロの家族が時間を作って、手伝ってはくれているって話だけど、それだけでは賄えないって事か。
「そう言えば、マナルやカズナ達、兎人は上手くやっているの?」
「そっちは問題無い。学校の件も、滞り無く進んでいるってさ。まぁ、そっちでも人手は必要だし、慢性的に人手不足みたいだ。なぁ、誰かいないかな?」
「誰かって言われてもね⋯⋯」
「ま、だよな。とりあえず、様子見も兼ねてちょっと行って来るわぁ。冒険も、ちょうど無いし、今ならいいだろう」
ハルの脳裏にひとりの少女が過る。不敵な笑みでキルロの眼前にグイっと迫った。
「ひとり心当たりが無くは無い。本人が行くと言ったら、あんた連れて行きなさいよ」
「え? 誰? 誰??」
「飛び切り優秀な子よ」
ハルは困惑するキルロを見つめながら、ソファーに体を預け直し、少しばかりもったいぶって見せた。
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