年下殿下の溺愛～俺は意地でも勝つつもり～

ブライダルハネムーン

ブライダルハネムーン 2―1 ※微

・・・・おはようございます、伊織です。


ベッドに転がったままで、スミマセン。躰が持ち上がりません。ついでに、腕に力を入れても、ぷるぷるするばかりで、役に立ちませんね。

そんな動けない俺の躰に腕を絡ませて抱き締め、腹が立つ程に長い脚を俺の脚に絡ませて上機嫌で頭に、額に・・唇にキスを落とす、翠色の瞳の超絶美貌の王子殿下は、俺の伴侶・・・旦那様です。

その旦那様イルファンが俺をベッドで・・・躰を物理的に拘束しているから動けないのではなく、身体の機能がダメなのです。



昨日、婚姻の儀式を執り行い、国王陛下お義父様に正式に承認してもらって。
王宮のイルファンの別宮で、懐石料理を食べて・・・それで、設えられた寝室で、あれだ・・・その、初夜、を過ごした。

初夜のベッドでめいっぱい愛されまくった後その翌朝が、今のこの状態だ・・・


「伊織・・・愛おしい私の半身伴侶。素晴らしい夜であった・・・初めての可愛らしい伊織との褥は、自分を抑え制御コントロールする事がどうにも不可能でな。・・・自制も加減も・・・伊織の愛らしさには無力な・・・まして、あの初々しい伊織と・・・淫蕩に乱れた艶つやと艷あでやかな伊織と・・・」


俺を抱き締めながら、ものすごく恥ずかしい台詞をばんばん囁いてくれる、そのテノールも・・・超絶ステキです。耳が・・・ヤバいです。


・・・うぅ・・・あんなに抱か愛されたのに・・・また躰が反応しちゃいそう・・

だって、イルファンとベットでこうしてて、反応しないでいるなんてムリがある。

・・・それに、こんなになる程・・・シたのに、まだ欲情しちゃう俺って・・・恥ずかしすぎる・・・っ！どんだけ性欲強いんだ・・・えっちにも程がある・・・



「・・・伊織・・・やはり、躰が痛むか・・？・・・昨夜は、途中から加減も自制もできぬ程に・・・伊織に溺れてしまったからな・・・初夜の伊織は可愛らしくみだ・・・」

「どこも痛くないよ？！ただ、その・・・躰に力が入らなくて、動けないだけ！」

わぁぁぁ～！もう、恥ずかしいからっ！
その、形の良い唇から・・・腰に響くテノールで昨夜のベッドのそういうコトを言わないでっ・・・

口を手で塞いでしまいたいけど、まだ腕がぷるぷるしていて動かせないし、食い気味で返すしかない。
俺の焦りにも美貌の王子殿下旦那様は、心配そうにその貌を曇らせるけど・・・翠色の瞳はきらきらしてるのはナゼかな・・・？

「・・・そうか、私が伊織に溺れてしまった愛し過ぎたのだから、伴侶として責任を・・・愛する伊織を慈しむ事を赦して欲しい。まずは・・・」

俺の背に這わされていた大きな掌が、脇腹を腰を撫でながら降りて行き、するりと俺の・・・昂ぶってしまっていた屹立に指を絡めきゅっと握りこんだ。

「・・・ふぅっ・・・んっ！」


記憶が途中で途切れるほどの、イルファンに溺れるような初夜を過ごした昨夜のままに、下着すら着けていない素肌にそのまま触れられて、甘えた声が飛び出してしまった。


・・・気付かれない様にしてたって、やっぱりバレちゃうんだ・・・それに、すこし体勢を変えてぎゅっと抱き締められれば・・・イルファンも・・・俺と同じだって分かった。