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本編

閑話4  ※

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「んんっ・・・やだぁ・・もっと・・」

イオリの可愛らしいもの言いに、私を欲してくれる気持ちに、つい唇を奪ってしまった。
イオリは、私の”湯浴みさせたい”という言葉に、風呂に入ろうと誘ってくれた。恥ずかしがり屋のイオリが、そう言ってくれたのだ。
私の理性も欲望も、どちらも歓喜に箍を外してしまいそうだ。

霧散してしまいそうな理性をかき集め、軽く触れて離れようとする私に、イオリがイヤイヤとむずがるように私の首に腕を回し、お互いの唇の少し空いた距離をぐっと引き寄せ、パクリと私の下唇を食む。

”あむ・・はむっ・・・ちゅぅっ・・・”

イオリは、羞恥と照れでなかなか自分からキスをしてはくれない。行為の最中、前後不覚に陥ると自らキスを求めたり、深く唇を合わせる事はあるが。

だから、素面でこのように求めたり可愛らしくキスをしてくれるのは、貴重な機会だと思う。
イオリのキスを抱き寄せられるまま味わうが、むずがる彼の唇に我慢出来ずにグッと深く舌を絡め、イオリの甘さを味わう。

私の膝の上に座り、上向いてキスに夢中になっているイオリの、捲れ上がった上衣の裾から手を忍ばせ、滑らかでしっとりと掌に馴染む肌に触れ、撫でて指先で辿る。

「んっ・・・ぁん・・」

イオリは余程キスが善いのか、肌に悪戯をする私をそのままに、お互いの呼吸も唾液も混ざり合うほど深いキスを繰り返す。

しばらくイオリの脇腹や背で遊ばせていた掌を、そっと胸に移動させ、敏感な先端を指先でクイッと押し潰す。

「んぁ・ん、んん・・やっぁんん!」

胸への刺激に、可愛い声をあげるイオリの声を聞きたくて唇を解く。前をはだけさせ上半身を午後の光に晒すイオリを見る。綺麗な肌をうっすら朱に染め、少し触れただけの胸の突起は、可愛らしく膨らみ濃い朱を纏っていた。

「ここにもたくさん口付けても?」

指先でそっと摘み、刷り込むように刺激すれば、快感に堪えるように俯きぴくぴくと震える。

私はゆっくりと顔を近づけ朱色の実に口付けてから、そっと口に含み舌で転がす。

「あっ・・っう・ん、、っ」

イオリは伸び上がるように上向き、震えながら善い声をあげる。・・・そろそろ、体勢が不安定になってきた。座っているソファーにイオリをそっと横たえる。クリーム色のクッションに、イオリの漆黒の髪がふわりと広がり、くたりとソファーに体を預けてこちらを見る。

無防備にはだけられたシャツの下は、まだ身に付けたままだ。しかし、下腹のさらに下は膨らみを呈し、イオリの快楽と欲望が見てとれる。
私が愛でた胸は、濡れた濃い朱色の実が愛撫をねだるようにぷくりと膨らんでいる。
もっと口付け強く吸い上げ、舌で舐め溶かしてしまいたい。イオリの唇から聞こえる甘い可愛い声を、もっと聞きたい。

少しの時間、真上からイオリの媚態を見つめていると、イオリが腕を伸ばして私を引き寄せぎゅっと抱きつく。

「イルファン、もっと・・いっぱい。俺も、ずっとイルファンが足りなくて、欲しくて・・・今すぐに欲しいから・・っ」

ああ、イオリもそう思ってくれていたのか。それならば、私も欲するままに求めても良いだろうか。

常であれば、はっきり見える程の光源がある場所では“恥ずかしいから嫌だ”と、必ず明かりを落としていた。私は夜目が利くが、今ほど鮮やかにイオリの肢体を目にしたのは初めてだ。

まだ彼の体を隠している衣服が忌々しく、急く気持ちで乱暴にならぬように気を配りながら、下衣を取り去っていく。
下着のウエスト部分に指を掛け、ゆっくりと引き下ろせば、布に引っ掛かるようにイオリの昂りが弾かれるようにぷるりと飛び出す。
そのまま下着を取り去れば、イオリの全てと色彩が目に映る。その姿に、急に強いを感じ、衝動と欲望を押さえ付けるため、自分の衣服を脱ぎ去りながら、イオリの唇を奪う。


可愛らしい言葉を紡ぐ唇を深く味わいながら、イオリに体を押し付けるように覆い被されば、臍に彼の昂りが触れる。体の位置をずらし、同じように昂る私のモノを合わせると一緒に指を絡めて扱きたてる。
キスと胸への愛撫で健気に濡らしているイオリと、イオリに触れ彼の艷姿に欲望を滾らせた私の昂りは、クチュクチュと滑る音をたてる。

「あぁっ・・あぅっん・・あっ!」

快楽に無意識であろう逃げようとする体を、腕で体幹で下肢で留めて指先で窪みを優しく捏ねれば、イオリは素直に受け入れ甘く鳴きながら蜜を溢れさせた。

そのまま、イオリの蜜に濡れた指で後ろの蕾をゆるゆると撫でる。

「ふっ・・・あっ・・っうんっ・・」

最後にイオリを抱いてから、しばらく触れる事が出来なかったそこは、初めての時の様に不馴れに頑なに閉じた蕾のようだ。
だが、唇に首筋に胸に口付けと舌で愛撫を繰り返せば、何かを思い出したかのようにゆっくりと柔らかく開き、ナカの指に健気に吸い付きうねり始めれば、私はもう抑える事など出来るはずもなかった。

「イオリ・・愛している。もう、抑えられないーー欲しい」

「俺もっ俺もだいすきっ・・欲しいからぁ・・・あぁっ、これぇっ・・・!」

指を抜き去り、ズブリと勃ち上がりきったモノを綻んだ蕾に全て埋め込む。張り出した先で、キツく締まるナカを押し広げながら真奥へ向かい貫く。

キツく締め付けては、やわやわと絡み付くように動くイオリの中で、暴走しないよう自身を抑えつけながら、受け入れた刺激で震えるイオリを抱き締めてそっと口付ける。

眉根をよせ、乱れた呼吸に胸を喘がせる様子は痛ましくも見えるが、乱れる呼吸を繰り返す唇は紅く色づき喘ぐ胸の先端はぷっくりとして濃い朱に染まっている。下腹には同じく色付いて勃ち上がり、雫を溢れさせる昂りを見ればイオリが私と同じ様に、悦楽を得ている事が解る。

イオリが落ち着くまでは、と疼く腰を押さえナカを奥まで貪ろうと逸る自身を抑える。ドクドクと激しい血流までも感じるようだ。
不意にイオリの漆黒の瞳が開く。そっと頬に手を伸ばし、指先で撫でるとふにゃりと笑う。

「イルファン・・・もう大丈夫だから、もっと、俺をイルファンでいっぱいに・・・して?」
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