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今日はいい日です
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「したいに決まってるだろ!?!?!!」
「!!」
滅多に聞かないハリス様の大きな声に驚いて身体が跳ねた。でも驚いたのは一瞬の事で、ハリス様も僕と同じ気持ちだった事に嬉しくなり頬が緩んでしまった。
「アルを傷付けたく無いから我慢してっ...なのにアルがそんなに煽るような事を言うから...っ!」
「あっ...!」
ハリス様が僕のお尻を掴んだ。決して痛くは無いけれど普段のハリス様と比べると凄く荒々しい手つきで、かなり余裕が無いんだと知ってドキドキした。
「いいんだな?挿れても..っ!」
「はいっ!挿れて下さい!」
「っ…コンドーム付けないと…少し待ってくれ」
「要らないです」
「え?」
僕の言葉を聞いてハリス様の身体が硬直した。
「付けなくて良いですよ」
お店でも殆どのお客さんに生で挿れられていたから、僕にとっては何でもない事だった。けれどハリス様にとっては驚愕する様な事だったみたいで、困惑した様な声で話した。
「だが...中で射精をすると、お腹を壊して体調が悪くなると...」
「あまり時間を置かずに洗えば大丈夫です」
「だ、だが...アルの事、大切にしたいから」
「付けない方がハリス様は気持ち良いですよ?」
「!」
ハリス様が悩んだ顔をしていた。何かを葛藤しているようで、少しの間無言だった。
「...終わったら、俺がちゃんと中を綺麗にするからな」
「? 自分で出来ますよ?」
「俺のせいでアルに手間を掛けさせたくない。やらせてくれ」
「..分かり、ました」
僕もハリス様のお手を煩わせたくなかったけれど、ハリス様から強い意志を感じたので譲歩する事にした。
「うん」
僕を返事を聞いたハリス様は、優しい笑顔を浮かべた。けれどそれも一瞬の事で、すぐに雄の顔に戻った。
「はぁっ..挿れるぞ..アル」
ぐにっっ!!
「っ」
大きな鬼頭をアナルに押し付けられて驚いた。小ぶりの臀部をハリス様の大きな手の平で押さえられて、逃げられないんだと思うとペニスに吸い付くようにアナルが動いてしまった。
ひくっ...きゅぅっ...!
「~っ..」
気が付いたハリス様が興奮した顔で眉を顰めていた。わざとじゃないって分かっているから怒る事も出来ないみたいで、ペニスがより一層硬くなっただけだった。
「痛かったら、ちゃんと言ってくれよ」
「はい、勿論です」
今からハリス様とセックスをするんだと思うと、胸が高鳴った。大好きな人が僕の中に挿れてくれる...僕で興奮してペニスを硬くしてくれているんだ、と言う事実がどうしようもなく嬉しくて、ハリス様の事をじっと見つめた。ハリス様も僕の事を見ていて、見つめ合う様な形になって恥ずかしかった。ハリス様の目には僕はどう見えてるんだろう。僕がハリス様の事が好きだってバレてないといいな。
「出来るだけ、優しくするから...」
「好きに動いて下さっていいですよ」
「!!」
ハリス様はまた、何かを堪える様に顔を大きく顰めた。僕は変な事を言ってしまったかと考えたけれど、心当たりが無かった。
「だからっ...煽るな!」
「?」
どうやら、好きに動いて欲しいと言ってしまった事が駄目だったらしい。煽ったつもりも無いし、ハリス様の好きに動いて欲しい事は本当だった。だってハリス様に我慢して欲しく無いから。
「挿れるよ、アル」
「はいっ!」
ハリス様が、僕の両方の太腿を手の平で押さえた。これで僕が自分で持っていなくても脚を開いたままに出来る。それは逆に脚を閉じられなくなったとも捉える事が出来て、ハリス様に身体を押さえ付けられている状況に熱い吐息が漏れた。太腿に触れているハリス様の大きな手の平が、火傷しそうな程に熱く感じた。
ぐっ...ぬぷぷっ...!!
アナルに当てられていた鬼頭が、ゆっくりと中に入る。実際に挿れられると、思っていたよりもサイズがずっと大きくて怯える様に腰がビクリと跳ねた。けれどハリス様が時間をかけて慣らしてくれたお陰で痛みは全く感じなかった。大きく膨らんだハリス様の鬼頭は、順調にアナルの中へと入って来た。
ぐぷっ....!!
「はぁっ...はぁ...っ」
「~~..くっ...!」
僕も余裕が無いけれど、ハリス様は僕以上に余裕の無い表情を浮かべていて、一体どうしたんだろうかと心配になった。
「ハ..リス様..?痛い、ですか...?」
アナルの括約筋は、自分でも分かってしまう程にハリス様の陰茎を締め付けていた。それが苦痛を与えてしまっているんじゃ無いかと心配になったんだけど...。
「違うっ...!」
きゅうっ...!ぎゅうっ...!!
「っっ...気持ち良すぎるんだ...!」
「え...?」
それは良い事なんじゃ無いかと思ってしまった。
長時間慣らされたアルの直腸はとろとろに熱くなり、それとは逆に括約筋は痛くは無い強さできつく締め付ける。何よりも男根を誘うようにアナル全体がうねり、名器と言っても過言じゃない程に挿れているだけでも物凄い快感を与えてきた。
「(ハリス様、気持ち良さそう)」
ハリス様の感じている顔なんて、本当に珍しいと思った。非常に整った顔が気持ち良さを堪える様に歪んでいる姿を見て、言葉に出来ないくらいに嬉しかった。
ぐぐぐっ...!!
「んあっっ~!?」
更に奥まで進められると、先程とは比べ物にならない気持ち良さを感じた。その辺りには丁度、前立腺があった。今は鬼頭の先が微かに触れている程度だけれど、前立腺の手前の粘膜を圧迫されているだけでもジンジンとお腹の奥が熱くなって身悶えした。大きく突き出た雁首で前立腺を押されたら、きっと耐えられない。呼吸するだけでも中が擦れて感じてしまうので、浅い深呼吸を繰り返しながらハリス様に言った。
「まっ...止まって..くださいっ...」
「どうした?痛いのか?」
僕の言葉を聞いた瞬間にハリス様は動きを止めてくれた。
「痛くはっ...なぃ、です」
きゅんっ...きゅうぅっ...
話している間にも粘膜がペニスを締め付ける事は止められなかった。
「なら、苦しいか?」
ハリス様も余裕が無いだろうに、僕に対して優しく気遣ってくれていた。
「ちがぃ、ます...」
僕の言葉を聞いて、ハリス様は困惑したような表情を浮かべた。身体が熱くて、僕ははぁはぁと落ち着きなく荒い息を吐き出した。
「それなら、どうしてもっと奥に挿れてはいけないんだ..?」
溢れ出そうになる唾液をどうにかコクンと飲み込んだ後、僕は言葉を口にした。
「気持ちよすぎるから、です...」
「っ!」
ハリス様は動揺したのか、僕の太腿を持つ力が強くなった。
ぎゅっ...きゅうっ...!
「んっ...このまま、いれたらっ..前立腺に当たってしまって...気持ち良すぎる..からっ...」
だからこれ以上挿れないで欲しいと願った。ハリス様の顔を見ると獲物を射抜くようなギラついた目をしていて、驚いて反射的に中のペニスを更に締め付けてしまった。
「今のは、アルが悪いからな....?」
「はぇっ...?」
ハリス様、何を言って....っ!?!?
僕の理解が追い付くよりも早く、ハリス様の屹立したそれが無遠慮に押し込まれた。
ぎゅうぅううっっ!!!
「~~っあああああっっ!!!」
硬く膨らんだ前立腺が、無常にも鬼頭に押し潰されてしまった。お腹の中に感じた事のない程の甘い快感が広がって、馬鹿みたいな嬌声をあげる事しか出来なくなった。
「っ..すご..」
直腸内のあまりの締め付けに、ハリス様も声を漏らした。けれど、今の僕にそれを気付く余裕なんて微塵も残っていなかった。腰がびくびくと跳ね、無意識に逃げようとする肢体を窘めるようにハリス様の大きな手によって下半身を押さえ付けられた。
ぐりりっ...きゅううんっっ!!
「んああぁぁー~っっ!!はあああっっ!~っっ!!」
前立腺っ、気持ち良すぎる...!!
中のペニスは一切抜き差しされていなくて、ハリス様も全く動いていなかった。けれどそのせいで大きな雁首がずっと前立腺を押し潰し続けていて、逃げられない快感が常にアルの身体を襲っていた。
ビクビクビクビクッッ!!
「ひあぁああっ...!!」
どくんどくんと前立腺が熱く脈打つ感覚さえ感じた。潰され刺激された前立腺は、それでも元の形に戻ろうと必死にハリス様の鬼頭を押し返すせいで、自ら刺激を生み出してしまっていた。元々硬く膨らんでいた前立腺が、更にこりこりに大きく肥大する。あまりの気持ち良さにアルは眼を瞬かせて身体を震わせる事しか出来なかった。
「あぁぁああんっっ~!!」
唯一自由な両手でシーツを握り締めた。アルがベッドメイクをして元はぴんと張っていた真っ白で肌触りの良いシルクのシーツに、大きな皺が出来ていた。気持ち良さを耐える為に力一杯布を握り締めているせいで指先が赤く染まる。そんな取り乱したアルの様子を、ハリスは興奮しながらじっと見ていた。けれど自分の事で精一杯でその視線に気付く事は無く、身体の奥から昇ってくる感じた事のない快感に怯えていた。
「(なにかっ...来るっっ!!)」
前立腺を刺激され、火照った身体はどんどん上り詰めていった。目の前がチカチカ点滅して、脚先に力が入りぴんと伸びた。勃起したアルのペニスからは我慢汁が垂れ、透明な糸を引いていた。
前立腺、気持ちいい...っこんなの、知らないっ...!!
きゅううぅぅううんっっ!!!
アナルの中がペニスを食い千切らんばかりに締め付けた。一際大きく腰を跳ねさせた後、声にならない喘ぎ声を上げながら射精した。
ぴゅっ!ぷぴゅっ...とぷっ...!!
「~~~っっっ!!!」
男性器への刺激を無しに射精したせいか、吐精の勢いは弱々しかった。睾丸がぎゅうっとせり上がり、前立腺も呼吸するかのようにドクンドクンと震えた。押し出されるようにして漏れ出す精液は、自慰行為に疎くオナニーをあまりしていない所為か粘性のある濃い白色をしていた。
まさか挿れただけでアルが射精をするとは思ってもいなかったハリスは、驚いた顔でイっている途中のアルを見ていた。
びゅっ...きゅうっきゅぅぅうっっ!!
「ふうぅぅううっっ~~っ!!!」
生まれて初めて感じる強い快感に、目に涙を滲ませながら吐精した。固定されたままのペニスが変わらず前立腺を刺激し続けていて、上りきった身体は落ち着く事を知らなかった。
射精した精液が、同じく真っ白なアルのお腹の上を濡らした。健康な証である量の多い精液が滑らかな肌に掛かり、ゆっくりと時間をかけて下へと流れていった。ぐしゃぐしゃな上気した顔で喘ぐアルの姿は、とても美しくて卑猥だった。何よりも自身の陰茎でアルが酷く取り乱していると言う事実が、ハリスの支配欲を掻き立てた。アルが射精している途中なので、ハリスは腰を動かしピストンをしないよう堪える事に苦労した。
とぷっ...ぷっ....
ようやく精を吐き終えたペニスは、疲れ果てたようにくたりと横になった。
「はぁっ..はぁっ...」
アル自身も身体から力が抜けて、荒い呼吸を繰り返した。それでもまだ直腸内に残ったペニスが緩い快感を生み出し、時折身体が震えた。
「アル...イったんだな」
「っっ!」
ハリス様の言葉に、やっと状況が追い付いた。そうだ、まだセックスが始まってないと言うのに挿れられただけで絶頂してしまったんだ。
「ぁ...」
恥ずかしくてハリス様の顔が見る事ができなかった。今まで中で感じた事も無かったのに、前立腺を押されただけで射精してしまうなんて、こんなのまるで淫乱のようだった。
「ご、ごめんなさっ..」
「どうして謝るんだ?俺はアルが気持ち良くなってくれて嬉しいよ」
「ハリス様..」
顔を上げて見たハリス様の表情は、優しいものだった。
「可愛い」
「っ//」
射精中の僕の顔は酷いものだった筈なのにそんな事を言ってくれるなんて。どう返事して良いか分からず戸惑っている僕を、ハリス様は特に気にしてないみたいだった。
「...初めてアナルで..イきました..」
「!...そうか」
ハリス様の言葉にこくりと頷いた。
「(そうだよな、初めて...か)」
アルがペニスを挿れられて初めて絶頂した相手が自分だと言う事を知ったハリスは、何とも言えない愉悦を感じた。
「アル...もっと奥に挿れても良いか?」
ぐちっ...!
「ぁんっ!?」
少しだけ動かされて硬くなったままのペニスを意識した。
「いい..ですよ..」
まだイったばかりの身体は全然落ち着いていないけれど、ハリス様がペニスを動かせなくて苦しそうだったから頷いてしまった。
「ありがとう」
その言葉を言い終わる前にハリス様はペニスをお腹の奥へと挿し込んだ。
ぐぷぷぷっっ...
「あっぁぁああっっ!!」
前立腺のもっと奥へと長大すぎる存在感が入り込んできた。それは決して苦しいだけじゃなく、ペニスが少し進むたびに太い竿が前立腺も浅い部分も全部を擦り上げて快感を生み出していた。
「ふうっっ~...ふうぅっ...!!」
全身を強張らせてペニスが全てお腹の中に入る時を待った。射精したばかりの僕の陰茎は既に硬さを取り戻していて、僕のお腹の上で身じろぎをする度にぷるぷると跳ねていた。
「はっ..きもちいい」
「!」
ハリス様の独り言のような小さな声が耳に入った。僕のアナルで気持ち良さを感じてくれているんだと思うと、心の中が暖かくなって嬉しかった。
ペニスが奥に進めば進むほど指で慣らせなかった部分の締まりが強く、痛くはない絶妙な強さで竿全体を締め付けた。店で働いていた時は毎日何人もに抱かれていたせいで穴が緩んでガバガバになっていたが、約半年間使われずにいたアナルは元の形を取り戻していた。
「(今、ハリス様とセックスしてるんだ)」
ずっと憧れていた好きな人と性行為をしていると言う事実に、態度に出さないように気を付けながら心の中で凄く喜んだ。ハリス様のものが僕のお腹の中に入ってる...凄く大きくて、熱い...っ。その存在を確かめる為に、中をきゅっと締め付けるとハリス様は気持ち良さそうに唸り声を上げた。それがまた嬉しくて心が満たされた。
「全部っ..入りましたか..?」
「..いいや、まだだ」
「ぇっ!」
アルの薄いお腹の中は既にいっぱいで、突然入ってきた異物を排除しようと直腸がペニスを締め付け蠕動運動を繰り返していた。信じられない気持ちでハリス様の事を見ると、どこか申し訳なさそうな顔をしていた。
「まだ、三分の一くらい残ってる」
「っ!!」
改めてハリス様のペニスの大きさに驚いた。お腹の中は既にいっぱいいっぱいで、感覚的にはもう入らないと思えたけれど...僕はハリス様に気持ち良くなって欲しいと思った。少し無理をする事になるけれど、そんなのどうって事なかった。
「アル..?」
そのハリス様の声は、突然背中に回された僕の脚に困惑しているようだった。
「ハリスっ..様...」
僕も名前を呼び返した。ハリス様の顔を見て、やっぱり好きだなぁと改めて思った。
グググッ...ぐぷっグチチッッ!!
ハリス様の背後に回した両脚に力を入れ、今度は僕の方からハリス様のペニスを中へと挿れた。
「んぐっっ..~~っ!!」
直腸の粘膜を無理矢理開かれる苦しさを感じた。それでも僕のペニスが萎えなかったのは、その苦しみの中に快感も感じてしまっていたからだった。
「なっっ!?」
ハリス様は驚いた声を上げ、咄嗟に腰を引こうとしたけれど間に合わなかった。それは、痛いくらいに勃起したものがアナルの中に全て入っていく気持ち良さに一瞬動きが止まってしまったから。
「っっはあっ...!はぁっ...!!」
やっと、全部入った。お腹の中が破裂しそうなくらいに苦しいけれど、僕の身体の中でドクンドクンと呼吸するみたいに震えているハリス様の性器の存在感を感じて、異常かもしれないけれど、この苦しさまでもが嬉しかった。だってハリス様と一つになれたんだと実感できるから。
「っアル!なんでっこんな事...」
ハリス様は余裕のない表情で怒ったような声を上げた。
「はっ..ハリスっ様に..気持ち良く、なって欲しくて...」
「っ」
僕の言葉に面食らったような顔をした。
それでも無理に全部挿れた事は叱らないといけないので、ハリスは言おうとしたがそれより先にアルが口を開いた。
「あと..僕が..全部、挿れて欲しくて...っ」
「!!」
勿論ハリス様に気持ち良くなってもらいたい理由もあったけれど、それと同時にハリス様の全部が欲しかった。ペニスを全部挿れなくてもセックスが出来ることは知っていたけれど、それは何故だか嫌だった。この気持ちは独占欲、なんだろうか。ハリス様と僕が付き合う日なんて一生来ないと分かっているから、せめて少しでもハリス様の事が欲しかった。
「...そう..か」
余りにも可愛すぎるアルの理由に、ハリスは叱る言葉を見失ってしまった。
「..しばらくは動かさずに慣らすからな」
「はい」
ペニスを全部中に挿れたまま、二人はじっとしていた。流れる静寂まで心地よくて、今だけはハリス様は僕の事だけを見てくれているんだと感じて嬉しかった。
「ぁ...はぁっ..」
それでもお腹が苦しい事に変わりはなくて、呼吸するだけでも精一杯だった。自分のお腹を見ると、ぽっこりとペニスの形に膨らんでいて驚いた。
「アル、苦しいか?大丈夫か?」
僕の身体を気遣うようにハリス様が言った。
「..大丈夫です」
本当は少し苦しいけれど、心配をかけさせない為に笑顔を浮かべた。
「本当か?少し抜いても良いんだぞ..?」
「...」
折角挿れたのに、抜きたくなかった。こんなの恥ずかしいと思うけれど、もっとハリス様を感じていたかったから。僕の事を気遣うハリス様にアナルの奥からペニスを抜かれない為に、お願いをした。
「ハリス様..きす、して欲しいです」
「...」
「?」
てっきり二つ返事でして貰えると思っていたのに、ハリス様からの反応が無くて不安になった。このお願いは変だっただろうか...気持ち悪かった?
「だめ..ですか..?」
無意識に不安そうに眉を顰めて泣きそうな顔になった。そんな捨てられた子犬のようなアルの表情にハリスは焦った。
「ちがっ..良いに決まってる!」
「!!」
良かった、拒否された訳じゃなかったんだと知って心底安心した。
「アルが可愛すぎて返事が出来なかっただけだ」
「?」
僕は、そう思われるような事を言ったんだろうか。キスを強請る事自体が可愛い行動だったと言う自覚が全く無くて、よく分からなかった。それでも可愛いと言ってもらえた事に単純に喜んだ。
ハリス様が僕に顔を近付ける。目を閉じると、ハリス様の唇が僕の唇に重ねられた。
「!!」
滅多に聞かないハリス様の大きな声に驚いて身体が跳ねた。でも驚いたのは一瞬の事で、ハリス様も僕と同じ気持ちだった事に嬉しくなり頬が緩んでしまった。
「アルを傷付けたく無いから我慢してっ...なのにアルがそんなに煽るような事を言うから...っ!」
「あっ...!」
ハリス様が僕のお尻を掴んだ。決して痛くは無いけれど普段のハリス様と比べると凄く荒々しい手つきで、かなり余裕が無いんだと知ってドキドキした。
「いいんだな?挿れても..っ!」
「はいっ!挿れて下さい!」
「っ…コンドーム付けないと…少し待ってくれ」
「要らないです」
「え?」
僕の言葉を聞いてハリス様の身体が硬直した。
「付けなくて良いですよ」
お店でも殆どのお客さんに生で挿れられていたから、僕にとっては何でもない事だった。けれどハリス様にとっては驚愕する様な事だったみたいで、困惑した様な声で話した。
「だが...中で射精をすると、お腹を壊して体調が悪くなると...」
「あまり時間を置かずに洗えば大丈夫です」
「だ、だが...アルの事、大切にしたいから」
「付けない方がハリス様は気持ち良いですよ?」
「!」
ハリス様が悩んだ顔をしていた。何かを葛藤しているようで、少しの間無言だった。
「...終わったら、俺がちゃんと中を綺麗にするからな」
「? 自分で出来ますよ?」
「俺のせいでアルに手間を掛けさせたくない。やらせてくれ」
「..分かり、ました」
僕もハリス様のお手を煩わせたくなかったけれど、ハリス様から強い意志を感じたので譲歩する事にした。
「うん」
僕を返事を聞いたハリス様は、優しい笑顔を浮かべた。けれどそれも一瞬の事で、すぐに雄の顔に戻った。
「はぁっ..挿れるぞ..アル」
ぐにっっ!!
「っ」
大きな鬼頭をアナルに押し付けられて驚いた。小ぶりの臀部をハリス様の大きな手の平で押さえられて、逃げられないんだと思うとペニスに吸い付くようにアナルが動いてしまった。
ひくっ...きゅぅっ...!
「~っ..」
気が付いたハリス様が興奮した顔で眉を顰めていた。わざとじゃないって分かっているから怒る事も出来ないみたいで、ペニスがより一層硬くなっただけだった。
「痛かったら、ちゃんと言ってくれよ」
「はい、勿論です」
今からハリス様とセックスをするんだと思うと、胸が高鳴った。大好きな人が僕の中に挿れてくれる...僕で興奮してペニスを硬くしてくれているんだ、と言う事実がどうしようもなく嬉しくて、ハリス様の事をじっと見つめた。ハリス様も僕の事を見ていて、見つめ合う様な形になって恥ずかしかった。ハリス様の目には僕はどう見えてるんだろう。僕がハリス様の事が好きだってバレてないといいな。
「出来るだけ、優しくするから...」
「好きに動いて下さっていいですよ」
「!!」
ハリス様はまた、何かを堪える様に顔を大きく顰めた。僕は変な事を言ってしまったかと考えたけれど、心当たりが無かった。
「だからっ...煽るな!」
「?」
どうやら、好きに動いて欲しいと言ってしまった事が駄目だったらしい。煽ったつもりも無いし、ハリス様の好きに動いて欲しい事は本当だった。だってハリス様に我慢して欲しく無いから。
「挿れるよ、アル」
「はいっ!」
ハリス様が、僕の両方の太腿を手の平で押さえた。これで僕が自分で持っていなくても脚を開いたままに出来る。それは逆に脚を閉じられなくなったとも捉える事が出来て、ハリス様に身体を押さえ付けられている状況に熱い吐息が漏れた。太腿に触れているハリス様の大きな手の平が、火傷しそうな程に熱く感じた。
ぐっ...ぬぷぷっ...!!
アナルに当てられていた鬼頭が、ゆっくりと中に入る。実際に挿れられると、思っていたよりもサイズがずっと大きくて怯える様に腰がビクリと跳ねた。けれどハリス様が時間をかけて慣らしてくれたお陰で痛みは全く感じなかった。大きく膨らんだハリス様の鬼頭は、順調にアナルの中へと入って来た。
ぐぷっ....!!
「はぁっ...はぁ...っ」
「~~..くっ...!」
僕も余裕が無いけれど、ハリス様は僕以上に余裕の無い表情を浮かべていて、一体どうしたんだろうかと心配になった。
「ハ..リス様..?痛い、ですか...?」
アナルの括約筋は、自分でも分かってしまう程にハリス様の陰茎を締め付けていた。それが苦痛を与えてしまっているんじゃ無いかと心配になったんだけど...。
「違うっ...!」
きゅうっ...!ぎゅうっ...!!
「っっ...気持ち良すぎるんだ...!」
「え...?」
それは良い事なんじゃ無いかと思ってしまった。
長時間慣らされたアルの直腸はとろとろに熱くなり、それとは逆に括約筋は痛くは無い強さできつく締め付ける。何よりも男根を誘うようにアナル全体がうねり、名器と言っても過言じゃない程に挿れているだけでも物凄い快感を与えてきた。
「(ハリス様、気持ち良さそう)」
ハリス様の感じている顔なんて、本当に珍しいと思った。非常に整った顔が気持ち良さを堪える様に歪んでいる姿を見て、言葉に出来ないくらいに嬉しかった。
ぐぐぐっ...!!
「んあっっ~!?」
更に奥まで進められると、先程とは比べ物にならない気持ち良さを感じた。その辺りには丁度、前立腺があった。今は鬼頭の先が微かに触れている程度だけれど、前立腺の手前の粘膜を圧迫されているだけでもジンジンとお腹の奥が熱くなって身悶えした。大きく突き出た雁首で前立腺を押されたら、きっと耐えられない。呼吸するだけでも中が擦れて感じてしまうので、浅い深呼吸を繰り返しながらハリス様に言った。
「まっ...止まって..くださいっ...」
「どうした?痛いのか?」
僕の言葉を聞いた瞬間にハリス様は動きを止めてくれた。
「痛くはっ...なぃ、です」
きゅんっ...きゅうぅっ...
話している間にも粘膜がペニスを締め付ける事は止められなかった。
「なら、苦しいか?」
ハリス様も余裕が無いだろうに、僕に対して優しく気遣ってくれていた。
「ちがぃ、ます...」
僕の言葉を聞いて、ハリス様は困惑したような表情を浮かべた。身体が熱くて、僕ははぁはぁと落ち着きなく荒い息を吐き出した。
「それなら、どうしてもっと奥に挿れてはいけないんだ..?」
溢れ出そうになる唾液をどうにかコクンと飲み込んだ後、僕は言葉を口にした。
「気持ちよすぎるから、です...」
「っ!」
ハリス様は動揺したのか、僕の太腿を持つ力が強くなった。
ぎゅっ...きゅうっ...!
「んっ...このまま、いれたらっ..前立腺に当たってしまって...気持ち良すぎる..からっ...」
だからこれ以上挿れないで欲しいと願った。ハリス様の顔を見ると獲物を射抜くようなギラついた目をしていて、驚いて反射的に中のペニスを更に締め付けてしまった。
「今のは、アルが悪いからな....?」
「はぇっ...?」
ハリス様、何を言って....っ!?!?
僕の理解が追い付くよりも早く、ハリス様の屹立したそれが無遠慮に押し込まれた。
ぎゅうぅううっっ!!!
「~~っあああああっっ!!!」
硬く膨らんだ前立腺が、無常にも鬼頭に押し潰されてしまった。お腹の中に感じた事のない程の甘い快感が広がって、馬鹿みたいな嬌声をあげる事しか出来なくなった。
「っ..すご..」
直腸内のあまりの締め付けに、ハリス様も声を漏らした。けれど、今の僕にそれを気付く余裕なんて微塵も残っていなかった。腰がびくびくと跳ね、無意識に逃げようとする肢体を窘めるようにハリス様の大きな手によって下半身を押さえ付けられた。
ぐりりっ...きゅううんっっ!!
「んああぁぁー~っっ!!はあああっっ!~っっ!!」
前立腺っ、気持ち良すぎる...!!
中のペニスは一切抜き差しされていなくて、ハリス様も全く動いていなかった。けれどそのせいで大きな雁首がずっと前立腺を押し潰し続けていて、逃げられない快感が常にアルの身体を襲っていた。
ビクビクビクビクッッ!!
「ひあぁああっ...!!」
どくんどくんと前立腺が熱く脈打つ感覚さえ感じた。潰され刺激された前立腺は、それでも元の形に戻ろうと必死にハリス様の鬼頭を押し返すせいで、自ら刺激を生み出してしまっていた。元々硬く膨らんでいた前立腺が、更にこりこりに大きく肥大する。あまりの気持ち良さにアルは眼を瞬かせて身体を震わせる事しか出来なかった。
「あぁぁああんっっ~!!」
唯一自由な両手でシーツを握り締めた。アルがベッドメイクをして元はぴんと張っていた真っ白で肌触りの良いシルクのシーツに、大きな皺が出来ていた。気持ち良さを耐える為に力一杯布を握り締めているせいで指先が赤く染まる。そんな取り乱したアルの様子を、ハリスは興奮しながらじっと見ていた。けれど自分の事で精一杯でその視線に気付く事は無く、身体の奥から昇ってくる感じた事のない快感に怯えていた。
「(なにかっ...来るっっ!!)」
前立腺を刺激され、火照った身体はどんどん上り詰めていった。目の前がチカチカ点滅して、脚先に力が入りぴんと伸びた。勃起したアルのペニスからは我慢汁が垂れ、透明な糸を引いていた。
前立腺、気持ちいい...っこんなの、知らないっ...!!
きゅううぅぅううんっっ!!!
アナルの中がペニスを食い千切らんばかりに締め付けた。一際大きく腰を跳ねさせた後、声にならない喘ぎ声を上げながら射精した。
ぴゅっ!ぷぴゅっ...とぷっ...!!
「~~~っっっ!!!」
男性器への刺激を無しに射精したせいか、吐精の勢いは弱々しかった。睾丸がぎゅうっとせり上がり、前立腺も呼吸するかのようにドクンドクンと震えた。押し出されるようにして漏れ出す精液は、自慰行為に疎くオナニーをあまりしていない所為か粘性のある濃い白色をしていた。
まさか挿れただけでアルが射精をするとは思ってもいなかったハリスは、驚いた顔でイっている途中のアルを見ていた。
びゅっ...きゅうっきゅぅぅうっっ!!
「ふうぅぅううっっ~~っ!!!」
生まれて初めて感じる強い快感に、目に涙を滲ませながら吐精した。固定されたままのペニスが変わらず前立腺を刺激し続けていて、上りきった身体は落ち着く事を知らなかった。
射精した精液が、同じく真っ白なアルのお腹の上を濡らした。健康な証である量の多い精液が滑らかな肌に掛かり、ゆっくりと時間をかけて下へと流れていった。ぐしゃぐしゃな上気した顔で喘ぐアルの姿は、とても美しくて卑猥だった。何よりも自身の陰茎でアルが酷く取り乱していると言う事実が、ハリスの支配欲を掻き立てた。アルが射精している途中なので、ハリスは腰を動かしピストンをしないよう堪える事に苦労した。
とぷっ...ぷっ....
ようやく精を吐き終えたペニスは、疲れ果てたようにくたりと横になった。
「はぁっ..はぁっ...」
アル自身も身体から力が抜けて、荒い呼吸を繰り返した。それでもまだ直腸内に残ったペニスが緩い快感を生み出し、時折身体が震えた。
「アル...イったんだな」
「っっ!」
ハリス様の言葉に、やっと状況が追い付いた。そうだ、まだセックスが始まってないと言うのに挿れられただけで絶頂してしまったんだ。
「ぁ...」
恥ずかしくてハリス様の顔が見る事ができなかった。今まで中で感じた事も無かったのに、前立腺を押されただけで射精してしまうなんて、こんなのまるで淫乱のようだった。
「ご、ごめんなさっ..」
「どうして謝るんだ?俺はアルが気持ち良くなってくれて嬉しいよ」
「ハリス様..」
顔を上げて見たハリス様の表情は、優しいものだった。
「可愛い」
「っ//」
射精中の僕の顔は酷いものだった筈なのにそんな事を言ってくれるなんて。どう返事して良いか分からず戸惑っている僕を、ハリス様は特に気にしてないみたいだった。
「...初めてアナルで..イきました..」
「!...そうか」
ハリス様の言葉にこくりと頷いた。
「(そうだよな、初めて...か)」
アルがペニスを挿れられて初めて絶頂した相手が自分だと言う事を知ったハリスは、何とも言えない愉悦を感じた。
「アル...もっと奥に挿れても良いか?」
ぐちっ...!
「ぁんっ!?」
少しだけ動かされて硬くなったままのペニスを意識した。
「いい..ですよ..」
まだイったばかりの身体は全然落ち着いていないけれど、ハリス様がペニスを動かせなくて苦しそうだったから頷いてしまった。
「ありがとう」
その言葉を言い終わる前にハリス様はペニスをお腹の奥へと挿し込んだ。
ぐぷぷぷっっ...
「あっぁぁああっっ!!」
前立腺のもっと奥へと長大すぎる存在感が入り込んできた。それは決して苦しいだけじゃなく、ペニスが少し進むたびに太い竿が前立腺も浅い部分も全部を擦り上げて快感を生み出していた。
「ふうっっ~...ふうぅっ...!!」
全身を強張らせてペニスが全てお腹の中に入る時を待った。射精したばかりの僕の陰茎は既に硬さを取り戻していて、僕のお腹の上で身じろぎをする度にぷるぷると跳ねていた。
「はっ..きもちいい」
「!」
ハリス様の独り言のような小さな声が耳に入った。僕のアナルで気持ち良さを感じてくれているんだと思うと、心の中が暖かくなって嬉しかった。
ペニスが奥に進めば進むほど指で慣らせなかった部分の締まりが強く、痛くはない絶妙な強さで竿全体を締め付けた。店で働いていた時は毎日何人もに抱かれていたせいで穴が緩んでガバガバになっていたが、約半年間使われずにいたアナルは元の形を取り戻していた。
「(今、ハリス様とセックスしてるんだ)」
ずっと憧れていた好きな人と性行為をしていると言う事実に、態度に出さないように気を付けながら心の中で凄く喜んだ。ハリス様のものが僕のお腹の中に入ってる...凄く大きくて、熱い...っ。その存在を確かめる為に、中をきゅっと締め付けるとハリス様は気持ち良さそうに唸り声を上げた。それがまた嬉しくて心が満たされた。
「全部っ..入りましたか..?」
「..いいや、まだだ」
「ぇっ!」
アルの薄いお腹の中は既にいっぱいで、突然入ってきた異物を排除しようと直腸がペニスを締め付け蠕動運動を繰り返していた。信じられない気持ちでハリス様の事を見ると、どこか申し訳なさそうな顔をしていた。
「まだ、三分の一くらい残ってる」
「っ!!」
改めてハリス様のペニスの大きさに驚いた。お腹の中は既にいっぱいいっぱいで、感覚的にはもう入らないと思えたけれど...僕はハリス様に気持ち良くなって欲しいと思った。少し無理をする事になるけれど、そんなのどうって事なかった。
「アル..?」
そのハリス様の声は、突然背中に回された僕の脚に困惑しているようだった。
「ハリスっ..様...」
僕も名前を呼び返した。ハリス様の顔を見て、やっぱり好きだなぁと改めて思った。
グググッ...ぐぷっグチチッッ!!
ハリス様の背後に回した両脚に力を入れ、今度は僕の方からハリス様のペニスを中へと挿れた。
「んぐっっ..~~っ!!」
直腸の粘膜を無理矢理開かれる苦しさを感じた。それでも僕のペニスが萎えなかったのは、その苦しみの中に快感も感じてしまっていたからだった。
「なっっ!?」
ハリス様は驚いた声を上げ、咄嗟に腰を引こうとしたけれど間に合わなかった。それは、痛いくらいに勃起したものがアナルの中に全て入っていく気持ち良さに一瞬動きが止まってしまったから。
「っっはあっ...!はぁっ...!!」
やっと、全部入った。お腹の中が破裂しそうなくらいに苦しいけれど、僕の身体の中でドクンドクンと呼吸するみたいに震えているハリス様の性器の存在感を感じて、異常かもしれないけれど、この苦しさまでもが嬉しかった。だってハリス様と一つになれたんだと実感できるから。
「っアル!なんでっこんな事...」
ハリス様は余裕のない表情で怒ったような声を上げた。
「はっ..ハリスっ様に..気持ち良く、なって欲しくて...」
「っ」
僕の言葉に面食らったような顔をした。
それでも無理に全部挿れた事は叱らないといけないので、ハリスは言おうとしたがそれより先にアルが口を開いた。
「あと..僕が..全部、挿れて欲しくて...っ」
「!!」
勿論ハリス様に気持ち良くなってもらいたい理由もあったけれど、それと同時にハリス様の全部が欲しかった。ペニスを全部挿れなくてもセックスが出来ることは知っていたけれど、それは何故だか嫌だった。この気持ちは独占欲、なんだろうか。ハリス様と僕が付き合う日なんて一生来ないと分かっているから、せめて少しでもハリス様の事が欲しかった。
「...そう..か」
余りにも可愛すぎるアルの理由に、ハリスは叱る言葉を見失ってしまった。
「..しばらくは動かさずに慣らすからな」
「はい」
ペニスを全部中に挿れたまま、二人はじっとしていた。流れる静寂まで心地よくて、今だけはハリス様は僕の事だけを見てくれているんだと感じて嬉しかった。
「ぁ...はぁっ..」
それでもお腹が苦しい事に変わりはなくて、呼吸するだけでも精一杯だった。自分のお腹を見ると、ぽっこりとペニスの形に膨らんでいて驚いた。
「アル、苦しいか?大丈夫か?」
僕の身体を気遣うようにハリス様が言った。
「..大丈夫です」
本当は少し苦しいけれど、心配をかけさせない為に笑顔を浮かべた。
「本当か?少し抜いても良いんだぞ..?」
「...」
折角挿れたのに、抜きたくなかった。こんなの恥ずかしいと思うけれど、もっとハリス様を感じていたかったから。僕の事を気遣うハリス様にアナルの奥からペニスを抜かれない為に、お願いをした。
「ハリス様..きす、して欲しいです」
「...」
「?」
てっきり二つ返事でして貰えると思っていたのに、ハリス様からの反応が無くて不安になった。このお願いは変だっただろうか...気持ち悪かった?
「だめ..ですか..?」
無意識に不安そうに眉を顰めて泣きそうな顔になった。そんな捨てられた子犬のようなアルの表情にハリスは焦った。
「ちがっ..良いに決まってる!」
「!!」
良かった、拒否された訳じゃなかったんだと知って心底安心した。
「アルが可愛すぎて返事が出来なかっただけだ」
「?」
僕は、そう思われるような事を言ったんだろうか。キスを強請る事自体が可愛い行動だったと言う自覚が全く無くて、よく分からなかった。それでも可愛いと言ってもらえた事に単純に喜んだ。
ハリス様が僕に顔を近付ける。目を閉じると、ハリス様の唇が僕の唇に重ねられた。
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