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65 情報屋マリー
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さて突発的なイベントは終わったからいろいろしていこう。まずはスキル選択から。アップデートによりスキルの設定が変わった。まず【軽武器の心得】や【火の魔法(初級)】、【鍛冶】などのLvアップでスキルを獲得できるスキルを親スキル、覚えれるスキルを子スキルと分けられるようになった。更に戦闘中は親スキルは30個まで使うことができ、親スキルのストックは60個までとなってる。さらにいらないスキルをSPに変換できるようになった。現在4パターンまでスキルセットを登録できるのでいろいろ調整した結果、探索用、採取用、戦闘用、生産用の3つのスキル編成になった
■【名前】ケン
■【職業】メイン:開拓者
サブ1 :素材収集家
サブ2 :異質なテイマー
控え :魔物牧場の主 ???な錬金術師
■【ステータス】
HP:950/950(+250)
MP:900/900(+100)
水分:100/100%
満腹度:100/100%
アタック:200 (+50)
ガード :220 (+300)
マジック:110(+100)
スピード:120(50)
テクニック:150
レジスト:30
SP :25
■【スキル】
【セット1:探索用】
・開拓者Lv3
・素材収集家Lv1
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・マジックバックLv6
・マップLv☆
・軽武器の心得Lv☆
・弓の心得Lv☆
・武の心得Lv☆
・中級投擲術Lv1
・水の魔法(中級)Lv1
・光の魔法(中級)Lv1
・身体能力強化術Lv1
・回避術Lv1
・隠蔽Lv3
【セット2:採取用】
・開拓者Lv3
・素材収集家Lv1
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・ソナーLv2
・マジックバックLv6
・マップLv☆
・軽武器の心得Lv☆
・重武器の心得Lv☆
・弓の心得Lv☆
・武の心得Lv☆
・中級投擲術Lv1
・中級気功術Lv1
・身体能力強化術Lv1
・中級伐採術Lv1
・中級採取術Lv1
・中級採掘Lv1
・上級水泳Lv3
・上級潜水Lv3
・水中適応Lv3
・中級釣りLv1
【セット3:戦闘用】
・開拓者Lv3
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・マジックバックLv6
・軽武器の心得Lv☆
・短剣術LV2
・重武器の心得Lv☆
・弓の心得Lv☆
・武の心得Lv☆
・中級投擲術Lv1
・火の魔法(中級)Lv1
・水の魔法(中級)Lv1
・風の魔法(中級)Lv1
・土の魔法(中級)Lv1
・雷の魔法(中級)Lv1
・光の魔法(中級)Lv1
・中級気功術Lv1
・身体能力強化術Lv1
・回避術Lv1
・上級水泳Lv3
・上級潜水Lv3
・水中適応Lv3
【セット4:生産用】
・開拓者Lv3
・素材収集家Lv1
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・マジックバックLv6
・軽武器の心得Lv☆
・重武器の心得Lv☆
・中級気功術Lv1
・身体能力強化術Lv1
・株分Lv5
・中級採取術Lv1
・中級農業Lv1
・工作Lv☆
・中級木工Lv1
・中級調合Lv1
・中級鍛冶Lv1
・中級料理Lv1
よし、スキルも調整できたから、お店を見て回ろうかな。『センター』では基本商店はお金=G(ゴールド)で取引される。お金の入手法としては素材の売買、クエストの報酬のみで、魔物を倒したからと言って基本お金はもらえない。ちなみに僕の所持Gは0、うん、貧乏。とりあえずアイテムを売ってお金を稼ぎたいところだ。
早速商人がいるエリアに行ってみる。『センター』には商業ギルドが建設されている区間にいくつかの商店が並んでいる。その区画にはNPCだけではなく地面に風呂敷を敷きプレイヤーも商人としてアイテムを売っている。ただ価格設定や商品の種類はプレイヤー次第なので、少し見て回ろうかな。
いくつかの店を見てるとNPCが売っている商品は大体ランク1~2のアイテムだった。おそらく今はそのぐらいのランクが基準なんだろう。だったら『ミルキーフライの上質な糸玉:ランク4』(最近ランクが1上がった)ってすごく高く売れるのでは?僕がそんなことを考え歩いていると
「そこの人、少しアイテム見ていかない?」
声を掛けられた。声がした方を向くとそこには一人の女性が座布団に座りながらこちらを見ている。マーカーは青、プレイヤーだ。マーカーとは頭の上に付いている一目見て区別するための機能でプレイヤーなら青、NPCなら緑、敵対しているなら赤、従魔なら水色となっている。声を掛けてきた女性は上が白いシャツにしたが長めのスカート、眼鏡をかけていてミミはとがっている。種族はおそらくエルフだろう。
僕は女性の方に向かい商品を見ているとNPCの売店やプレイヤーの売店では売られていないいくつかのアイテムも置いてあった。まあ、どれも数点を除いてランクは1~2だが。
「どう?良い品ぞろえでしょ?珍しいものとしてはグレイターポイズンスパイダーの素材ね。ランク3の強殻もあるわよ」
本当だ。『大毒蜘蛛の強殻』も売ってる。値段は10万G、高!
「こんなに高いんですね?」
「まあね。グレイターポイズンスパイダーを倒せたプレイヤー自体少ないし、強殻自体ドロップ率は低そうだから。でもパーティーが組めるようになって少しずつ出回るかもね」
「へえ。お姉さんは倒したの?」
「いえ、まだよ。もうちょっとしたらパーティー組んで倒そうと思ってるの」
うん。少し話したかんじいい人っぽいかな。さっきから気になってること聞こうかな?
「質問いいですか?」
「何かしら?スリーサイズは教えられないわよ?」
「なんで僕に声を掛けたんですか?こんな初期装備なのに?」
「ああ、それね。私アップデート後からこの場所でこんな感じにお店を開いていたのよ。だからいろいろなプレイヤーを見てきたわ。当然あなたみたいな初期装備の子もいたわ。でもそんな子たちはすぐに防具屋を探して、防具に着替えて出てくるの。でもあなたは防具屋を探さず1時間ほどお店を見回っていたでしょ。最初はだれか待ってるのかと思ったけど時間を気にしてる感じもしなかったし。不思議に思っているとさっき見た掲示板を思い出したのよ」
「掲示板?」
「ええ、これよ」
女性はとある掲示板のウインドウを見せてくれた。そこには『謎の初期装備冒険所ギルド内部に連行される。付き添いは美人受付嬢エルネア様』『何か不正か?初の犯罪者?』『初期装備今度は商業ギルドに現る!付き添いはまたしてもエルネア!』『初期装備見失う。どこいった?』
うわぁ、何これ?やばくない。見せてもらった掲示板にはまるで犯罪者の様な扱いで謎の初期装備について書かれていた。その掲示板を読んだ後、僕が周りを見るとサッと目をそらす人物や興味深げにこちらを見てくるプレイヤーもいた。
「そういうことで『謎の初期装備』かもしれないかつ不思議な事をしていた君に声を掛けたってわけ。で、君って『謎の初期装備』なの?」
「答えようによってはどうなります?」
「違うなら周りのプレイヤーたちは散っていって、私がフレンド申請をするわね。もし『謎の初期装備』の真相を話してくれたら私が情報拡散してあげる。これでも私は情報拡散力はあるのよ。一応情報やとして情報の売り買いもしているから。どう?」
うーん、この人に頼んだ方がいいかな。だって周りをよく見たら結構人いるし。でもジョブについては濁そうかな。僕は女性にジョブについては珍しいジョブだと濁して冒険者ギルドと商業ギルド、ついでバレンタイン家の事について話した。途中、周囲から「でたらめだろ?」「嘘ついてるのでは?」と懐疑的な意見が横やりとして入ってきたが、その都度女性の人にらみで黙り込んでいく。
僕が話し終えると
「なるほど、そんなことがあったの。この話掲示板に拡散してもいいかしら?メインストーリーにも関係ありそうだし」
「はい」
「ありがと。これは情報料よ」
女性がそういうと目の前にウインドウが出る。
『マリーから5万G送られてきました』
「これは?」
「情報料よ。言ったでしょ情報も売買してるって。これは今教えてくれた情報の正当な報酬よ。あと改めて私はマリー情報屋兼商人よ。よければこれからもいい情報やアイテムがあったら売ってくれないかしら?」
『マリーからフレンド申請が送られてきました』
僕はお金を受け取り、フレンド申請もOKを出すと
「改めまして、ケンです。こちらこそよろしくお願いします」
「さて、なにか他にも情報か売ってくれるアイテムはある?買ってくれてもいいわよ?」
「じゃあいくつか聞きたいことがあるんですけど?」
「OK。ちょっと待ってね」
マリーさんから『通話』のウインドウが飛んで来る。これはアップデートで追加された機能でNPC、プレイヤー間で決められたメンバーのみで話す機能で、今回は僕とマリーさんのみ聞こえるように設定されていた。同じような機能で『チャット』などもある。
さて僕とマリーさんが『通話』を始めたのが分かると周りにいたプレイヤーは散っていった。その様子を見ながらマリーさんは話を続ける。
「さて、聞きたいことって何?」
「まずこの素材を売りたいんですけど?」
僕はアイテムボックスから残っていた『大毒蜘蛛の毒刺突脚』をとりだした。それを見たマリーさんは目を開くとじっくり観察を始める。
「これってグレータ―ポイズンスパイダーの素材?それもランク3じゃない。初めて見たわ。倒したの、グレータ―ポイズンスパイダー?」
「はい」
「それはすごいわね。さっきも言った通りグレータ―ポイズンスパイダーを倒したプレイヤーは少ないのよ。ちょっと触ってもいいかしら?」
僕がうなずくとマリーは『大毒蜘蛛の毒刺突脚』に手を伸ばしていく。そこで僕はあることを思い出し僕はマリーさんを止める。
「ちょっと待ってください。マリーさん『毒無効』持ってますか?」
「!どうしたの、一体?『毒耐性無効』なんて持ってないわよ」
「この『大毒蜘蛛の毒刺突脚』なんですけどそのまま持ったら毒状態になるんです。加工する時も毒無効が無ければ毒状態になってしまうんです」
「ええ~!そうなの。初めて知ったわ。よくわかったわね」
「【鑑定】の加工技術に書いてましたよ」
「加工技術?そんなの鑑定にはないわよ?」
「え?【素材鑑定】を覚えれば見えますよ」
「【素材鑑定】って何?そういえばスキル屋にあったわね、そんなスキル」
「スキル屋って何ですか?」
少し混乱してきた。ちょっと整理しよう。まずスキル屋とはスキルオーブを売っているお店で冒険者ギルドと商業ギルドに一軒ずつある。このスキルオーブは使用すれば特定のスキルを覚えることができる。ただし現在そこまで数は揃えられていない。
次に僕が【素材鑑定】を覚えた経緯について覚えているだけ説明するとマリーは考え出す。
「フレンドが【鍛冶師】で【鉱石知識】を覚えているプレイヤーがいるけど【素材鑑定】を覚えたとは聞いていないわね。色々試してみないとわからないけどおそらく【素材鑑定】の条件は【鑑定】といくつかの【~知識】を覚える事じゃないかしら?今度誰かに聞いてみましょ。とりあえず少し待ってくれるかしら。ちょっと【素材鑑定】のスキルオーブ買ってくるわ」
マリーさんは僕を置いて駆け出していった。
■【名前】ケン
■【職業】メイン:開拓者
サブ1 :素材収集家
サブ2 :異質なテイマー
控え :魔物牧場の主 ???な錬金術師
■【ステータス】
HP:950/950(+250)
MP:900/900(+100)
水分:100/100%
満腹度:100/100%
アタック:200 (+50)
ガード :220 (+300)
マジック:110(+100)
スピード:120(50)
テクニック:150
レジスト:30
SP :25
■【スキル】
【セット1:探索用】
・開拓者Lv3
・素材収集家Lv1
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・マジックバックLv6
・マップLv☆
・軽武器の心得Lv☆
・弓の心得Lv☆
・武の心得Lv☆
・中級投擲術Lv1
・水の魔法(中級)Lv1
・光の魔法(中級)Lv1
・身体能力強化術Lv1
・回避術Lv1
・隠蔽Lv3
【セット2:採取用】
・開拓者Lv3
・素材収集家Lv1
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・ソナーLv2
・マジックバックLv6
・マップLv☆
・軽武器の心得Lv☆
・重武器の心得Lv☆
・弓の心得Lv☆
・武の心得Lv☆
・中級投擲術Lv1
・中級気功術Lv1
・身体能力強化術Lv1
・中級伐採術Lv1
・中級採取術Lv1
・中級採掘Lv1
・上級水泳Lv3
・上級潜水Lv3
・水中適応Lv3
・中級釣りLv1
【セット3:戦闘用】
・開拓者Lv3
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・マジックバックLv6
・軽武器の心得Lv☆
・短剣術LV2
・重武器の心得Lv☆
・弓の心得Lv☆
・武の心得Lv☆
・中級投擲術Lv1
・火の魔法(中級)Lv1
・水の魔法(中級)Lv1
・風の魔法(中級)Lv1
・土の魔法(中級)Lv1
・雷の魔法(中級)Lv1
・光の魔法(中級)Lv1
・中級気功術Lv1
・身体能力強化術Lv1
・回避術Lv1
・上級水泳Lv3
・上級潜水Lv3
・水中適応Lv3
【セット4:生産用】
・開拓者Lv3
・素材収集家Lv1
・錬金術Lv1
・異質なテイマーLv1
・魔物牧場の主Lv1
・鑑定Lv5
・危険感知Lv3
・魔力感知Lv3
・夜目Lv☆
・マジックバックLv6
・軽武器の心得Lv☆
・重武器の心得Lv☆
・中級気功術Lv1
・身体能力強化術Lv1
・株分Lv5
・中級採取術Lv1
・中級農業Lv1
・工作Lv☆
・中級木工Lv1
・中級調合Lv1
・中級鍛冶Lv1
・中級料理Lv1
よし、スキルも調整できたから、お店を見て回ろうかな。『センター』では基本商店はお金=G(ゴールド)で取引される。お金の入手法としては素材の売買、クエストの報酬のみで、魔物を倒したからと言って基本お金はもらえない。ちなみに僕の所持Gは0、うん、貧乏。とりあえずアイテムを売ってお金を稼ぎたいところだ。
早速商人がいるエリアに行ってみる。『センター』には商業ギルドが建設されている区間にいくつかの商店が並んでいる。その区画にはNPCだけではなく地面に風呂敷を敷きプレイヤーも商人としてアイテムを売っている。ただ価格設定や商品の種類はプレイヤー次第なので、少し見て回ろうかな。
いくつかの店を見てるとNPCが売っている商品は大体ランク1~2のアイテムだった。おそらく今はそのぐらいのランクが基準なんだろう。だったら『ミルキーフライの上質な糸玉:ランク4』(最近ランクが1上がった)ってすごく高く売れるのでは?僕がそんなことを考え歩いていると
「そこの人、少しアイテム見ていかない?」
声を掛けられた。声がした方を向くとそこには一人の女性が座布団に座りながらこちらを見ている。マーカーは青、プレイヤーだ。マーカーとは頭の上に付いている一目見て区別するための機能でプレイヤーなら青、NPCなら緑、敵対しているなら赤、従魔なら水色となっている。声を掛けてきた女性は上が白いシャツにしたが長めのスカート、眼鏡をかけていてミミはとがっている。種族はおそらくエルフだろう。
僕は女性の方に向かい商品を見ているとNPCの売店やプレイヤーの売店では売られていないいくつかのアイテムも置いてあった。まあ、どれも数点を除いてランクは1~2だが。
「どう?良い品ぞろえでしょ?珍しいものとしてはグレイターポイズンスパイダーの素材ね。ランク3の強殻もあるわよ」
本当だ。『大毒蜘蛛の強殻』も売ってる。値段は10万G、高!
「こんなに高いんですね?」
「まあね。グレイターポイズンスパイダーを倒せたプレイヤー自体少ないし、強殻自体ドロップ率は低そうだから。でもパーティーが組めるようになって少しずつ出回るかもね」
「へえ。お姉さんは倒したの?」
「いえ、まだよ。もうちょっとしたらパーティー組んで倒そうと思ってるの」
うん。少し話したかんじいい人っぽいかな。さっきから気になってること聞こうかな?
「質問いいですか?」
「何かしら?スリーサイズは教えられないわよ?」
「なんで僕に声を掛けたんですか?こんな初期装備なのに?」
「ああ、それね。私アップデート後からこの場所でこんな感じにお店を開いていたのよ。だからいろいろなプレイヤーを見てきたわ。当然あなたみたいな初期装備の子もいたわ。でもそんな子たちはすぐに防具屋を探して、防具に着替えて出てくるの。でもあなたは防具屋を探さず1時間ほどお店を見回っていたでしょ。最初はだれか待ってるのかと思ったけど時間を気にしてる感じもしなかったし。不思議に思っているとさっき見た掲示板を思い出したのよ」
「掲示板?」
「ええ、これよ」
女性はとある掲示板のウインドウを見せてくれた。そこには『謎の初期装備冒険所ギルド内部に連行される。付き添いは美人受付嬢エルネア様』『何か不正か?初の犯罪者?』『初期装備今度は商業ギルドに現る!付き添いはまたしてもエルネア!』『初期装備見失う。どこいった?』
うわぁ、何これ?やばくない。見せてもらった掲示板にはまるで犯罪者の様な扱いで謎の初期装備について書かれていた。その掲示板を読んだ後、僕が周りを見るとサッと目をそらす人物や興味深げにこちらを見てくるプレイヤーもいた。
「そういうことで『謎の初期装備』かもしれないかつ不思議な事をしていた君に声を掛けたってわけ。で、君って『謎の初期装備』なの?」
「答えようによってはどうなります?」
「違うなら周りのプレイヤーたちは散っていって、私がフレンド申請をするわね。もし『謎の初期装備』の真相を話してくれたら私が情報拡散してあげる。これでも私は情報拡散力はあるのよ。一応情報やとして情報の売り買いもしているから。どう?」
うーん、この人に頼んだ方がいいかな。だって周りをよく見たら結構人いるし。でもジョブについては濁そうかな。僕は女性にジョブについては珍しいジョブだと濁して冒険者ギルドと商業ギルド、ついでバレンタイン家の事について話した。途中、周囲から「でたらめだろ?」「嘘ついてるのでは?」と懐疑的な意見が横やりとして入ってきたが、その都度女性の人にらみで黙り込んでいく。
僕が話し終えると
「なるほど、そんなことがあったの。この話掲示板に拡散してもいいかしら?メインストーリーにも関係ありそうだし」
「はい」
「ありがと。これは情報料よ」
女性がそういうと目の前にウインドウが出る。
『マリーから5万G送られてきました』
「これは?」
「情報料よ。言ったでしょ情報も売買してるって。これは今教えてくれた情報の正当な報酬よ。あと改めて私はマリー情報屋兼商人よ。よければこれからもいい情報やアイテムがあったら売ってくれないかしら?」
『マリーからフレンド申請が送られてきました』
僕はお金を受け取り、フレンド申請もOKを出すと
「改めまして、ケンです。こちらこそよろしくお願いします」
「さて、なにか他にも情報か売ってくれるアイテムはある?買ってくれてもいいわよ?」
「じゃあいくつか聞きたいことがあるんですけど?」
「OK。ちょっと待ってね」
マリーさんから『通話』のウインドウが飛んで来る。これはアップデートで追加された機能でNPC、プレイヤー間で決められたメンバーのみで話す機能で、今回は僕とマリーさんのみ聞こえるように設定されていた。同じような機能で『チャット』などもある。
さて僕とマリーさんが『通話』を始めたのが分かると周りにいたプレイヤーは散っていった。その様子を見ながらマリーさんは話を続ける。
「さて、聞きたいことって何?」
「まずこの素材を売りたいんですけど?」
僕はアイテムボックスから残っていた『大毒蜘蛛の毒刺突脚』をとりだした。それを見たマリーさんは目を開くとじっくり観察を始める。
「これってグレータ―ポイズンスパイダーの素材?それもランク3じゃない。初めて見たわ。倒したの、グレータ―ポイズンスパイダー?」
「はい」
「それはすごいわね。さっきも言った通りグレータ―ポイズンスパイダーを倒したプレイヤーは少ないのよ。ちょっと触ってもいいかしら?」
僕がうなずくとマリーは『大毒蜘蛛の毒刺突脚』に手を伸ばしていく。そこで僕はあることを思い出し僕はマリーさんを止める。
「ちょっと待ってください。マリーさん『毒無効』持ってますか?」
「!どうしたの、一体?『毒耐性無効』なんて持ってないわよ」
「この『大毒蜘蛛の毒刺突脚』なんですけどそのまま持ったら毒状態になるんです。加工する時も毒無効が無ければ毒状態になってしまうんです」
「ええ~!そうなの。初めて知ったわ。よくわかったわね」
「【鑑定】の加工技術に書いてましたよ」
「加工技術?そんなの鑑定にはないわよ?」
「え?【素材鑑定】を覚えれば見えますよ」
「【素材鑑定】って何?そういえばスキル屋にあったわね、そんなスキル」
「スキル屋って何ですか?」
少し混乱してきた。ちょっと整理しよう。まずスキル屋とはスキルオーブを売っているお店で冒険者ギルドと商業ギルドに一軒ずつある。このスキルオーブは使用すれば特定のスキルを覚えることができる。ただし現在そこまで数は揃えられていない。
次に僕が【素材鑑定】を覚えた経緯について覚えているだけ説明するとマリーは考え出す。
「フレンドが【鍛冶師】で【鉱石知識】を覚えているプレイヤーがいるけど【素材鑑定】を覚えたとは聞いていないわね。色々試してみないとわからないけどおそらく【素材鑑定】の条件は【鑑定】といくつかの【~知識】を覚える事じゃないかしら?今度誰かに聞いてみましょ。とりあえず少し待ってくれるかしら。ちょっと【素材鑑定】のスキルオーブ買ってくるわ」
マリーさんは僕を置いて駆け出していった。
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