上 下
48 / 70

48 2度雷が落ちる男

しおりを挟む
さてヒミコの能力を確認したので、せっかく浜辺に来たから海で貝を集めることにした。

「私も貝とる!」

 ヒミコも僕の後を追って海に入って貝を採りだした。その姿を見て僕はいそいでヒミコに近づいていく。

「ヒミコ、水の中に入っても大丈夫なの?」
「うん。力が強くなったからこの程度の水なら大丈夫」

 詳しく話を聞くと進化により魔力が少ない水の中では普通に動けるらしい。しかし魔力の宿った水魔法やスキルには今まで通り弱いらしい。使う魔法に関してもプレイヤー僕たちと同じようにバトルスキル、火属性の魔法については威力が落ちるらしい。

 ヒミコと二人で貝を採っていると海側の空から黒い雲が見えてきて

ゴロゴロゴロ

と音が聞こえてくる。

「お兄ちゃん、あれ何?」
「あれは雷雲って言ってあれが見えたら雨が降るから安全な場所にいたほうがいいんだよ」
 ヒミコの質問に答えていると今の状況を思い出す。
状態、僕、ヒミコ、ずぶ濡れ。
状況、海の水に脚をつけている、浜出までは遠い、海の上に雷雲。
回想、『スローグ』釣りをメインとするゲームで雷が海に落ちると釣り糸を伝って麻痺することが合った。
結果、ヤバくない?

 僕は急いでヒミコに「後で説明するから」と伝え【送還】した。そして装備を外し身を軽くした後、砂浜に戻ろうとしたが

ドーーン

「くっ」
遠くで雷が見えた瞬間体に電撃が走り、状態異常【麻痺】になった。う、動けない。【麻痺】の時間は5分、遠くにあった黒い雲はゆっくり近づいて【麻痺】の残り時間は10秒、そして頭上には稲光が見える黒雲がある。つまり

ド――――――ン

雷が直撃した。


 次に目を覚ましたのは小屋の前だった。
「お兄ちゃん、大丈夫!」
 転送したヒミコが近づいて来たので先ほどの説明をしてあげた。はあ~、まさか雷に直接撃たれるとは思わなかったな~。現実じゃ100万分の1とかの確率でしょ。それに何かのイベントかと思ったけどただの即死トラップじゃん。
 でもおそらくあんな感じに雷が降り注ぐフィールドがあるかもしれない。さっきの雷の対策をするなら避雷針か耐電性の装備がいるよな。まあ今日はこれで休もう。

■【名前】ケン
■【ステータス】
 HP:50/800(+50)
 MP:10/750
 水分:40/100%
 満腹度:30/100%
 アタック:190 (+50)
 ガード :480 (+300)
 マジック:87
 スピード:85
 テクニック:82
 レジスト:27

 ■【スキル】
□【アクティブスキル】
 □バトルスキル
 ・スラッシュ(Ⅳ)
 ・ダブルスラッシュ(Ⅳ)
 ・ソニックスラッシュ
 ・強打(Ⅲ)
 ・正拳突き(Ⅲ)
 ・三連拳
 ・強蹴(Ⅲ)
 ・回し蹴り(Ⅲ)
 ・インパクト
 ・フルザッパー
 ・ストライクショット(Ⅱ)
 ・ダブルショット
 ・気功術:足(Ⅳ)
 ・気功術:腕(Ⅳ)
 ・気功術:硬化
 ・強化投擲(Ⅱ)
 ・クイックスロー
 ・ダブルスロー
 ・ステップ(Ⅲ)
 ・パリィ
 ・大跳躍


 □マジックスキル
 ・ファイアボール(Ⅳ)
 ・ファイアランス(Ⅳ)
 ・アタックアップ
 ・ウインド(Ⅳ)
 ・ウインドカッター(Ⅲ)
 ・マッドショット(Ⅱ)
 ・ガードアップ
 ・ライト(Ⅱ)
 ・フラッシュ(Ⅲ)

 □補助スキル
 ・鑑定Lv5
 ・気配察知Lv4
 ・強化伐採
 ・夜目Lv3
□【パッシブスキル】
 ・マジックバックLv4
 ・マップLv4
 ・軽武器の心得Lv☆
  ・装備補正小(軽武器)
 ・短剣術LV1
   ・短剣二刀流
 ・重武器の心得Lv3
  ・装備補正小(重武器)
 ・弓の心得Lv3
  武器補正(弓)
 ・武の心得Lv3
 ・中級投擲術Lv1
  ・放物線
 ・火の魔法(初級)Lv☆
 ・風の魔法(初級)Lv☆
 ・土の魔法(初級)Lv4
 ・光の魔法(初級)Lv3
 ・テイマーLv1
 ・気功術Lv4
 ・身体能力強化術Lv1
  ・スピード強化(小)
  ・HP強化(微)
  ・アタック強化(微)
  ・ガード強化(微)
  ・レジスト強化(微)
 ・回避の心得Lv4
 ・隠蔽Lv3 
 ・株分Lv2
 ・伐採Lv4
  ・伐採の目
  ・伐採数ボーナス(微)
 ・採取術Lv4
  ・採取の目
  ・採取数ボーナス(微)
 ・採掘Lv2
  ・採掘の目
 ・上級水泳Lv1
 ・上級潜水Lv1
 ・水中適応Lv1
  ・水中戦闘
 ・釣り人Lv3
  ・魚介知識
 ・工作Lv3
 ・薬師Lv3
  ・薬草知識
 ・鍛冶Lv2
  ・鉱石知識
 

 
■【装備】
 盾 :大毒蜘蛛の盾(+50)
 頭 :大毒蜘蛛の帽子(+50)
 体 :大毒蜘蛛の上着(+50)
 脚 :大毒蜘蛛のズボン(+50)
 足 :大毒蜘蛛の靴(+50)
 アクセサリー:カバン
        ウルフの鞘革
        木の矢筒
        大地猪の腕輪

■【称号】
 漂流せし者
 鑑定をするもの
 魔物との共存
 スキルを強化する者
 アイテムビギナーコレクター
 スキル見習い
 食材を見つける者
 魔物を探す者
 クラフター
 薬を知る者
 防具見習い
 想定を超える者


18日目

ザーザーザーザー

 朝起きてみると水が打ち付ける音が聞こえた。外に出てみると雨が降っていた。『WMMI』で初めての天候:雨だよ。現実の雨みたいに冷たいや。少しミルキーフライ達がどうしてるか見てこよう。
 まずはコッコ達。コッコ達は屋根のある場所で固まって暖まっていた。外じゃ寒すぎるよな。まだ小屋の中の方が雨風がしのげてましかもしれないよな。僕とヒミコはコッコ達を担ぎ小屋の中に連れて行った。でも今度ニワトリ小屋作ってあげよう。

 次にミルキーフライ達を見に行ったら糸と木材で作られた家で幼虫たちと雨宿りしていた。ミルキーフライ達はいつもこんな感じに雨を防いでいたんだろうな。
 さて雨ということはいつもと違う状況。だったら探索しなくちゃ。ヒミコと一緒に雨の中森を歩いている。そして一つ気づいた。雨の中で移動していると状態異常【ずぶ濡れ】になった。【ずぶ濡れ】では移動速度低下、体温低下?するらしい。体温低下は初めて見る。ヘルプ先生にきいても
『長時間いると何かが起こります』
というよくわからない説明だった。何かって何?

 気を取り直してとりあえず木の頂上まで登り周辺を見渡してみる。ん~特に変わったことは何もないかな。そして別の場所を見に行こうとすると

ドーン

 突然、僕の登っていた隣の木に雷が落ちた。慌てて上空を見ると先ほど落ちてきた雷によりあけられた雨雲の穴から帯電している黒い雨雲が見えた。僕は何かを察するとすぐにヒミコを【転送】する。するとすぐに

ド―――――ン

 僕の元に雷が降ってきた。

 次に目を覚ましたのは小屋のベッドの上だった。僕は近寄ってくるヒミコとコッコ達を制して外に出て上を向くと

「このくそ雷雲どもがーーー」

 大声をあげストレスを解消する。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~

朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。 お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない… そんな中、夢の中の本を読むと、、、

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

とある元令嬢の選択

こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。

【書籍化進行中、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。

朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。 婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。 だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。 リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。 「なろう」「カクヨム」に投稿しています。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話

束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。 クライヴには想い人がいるという噂があった。 それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。 晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。

処理中です...