上 下
73 / 117
2章

73 ヒカル、ミミ、ローラの合同訓練①

しおりを挟む
森の中で遭遇した翔と真保達。ミゼルはローラを観察してると来ているローブの質の良さや手に持っている球体の物質に興味を持った。

「ローラ、いいローブ持ってるわね。それと手に持っている球体なにそれ?」



いきなり質問されてびっくりしたローラだが一呼吸するとすらすら答えた。



「このローブは師匠から訓練の成果としてもらいました。あとこの魔道具は魔力わかる君レベル2で訓練の時に使うように師匠に言われました」



「それは俺が開発した魔力訓練用魔道具”魔力わかる君”のレベル2、でこっちがレベル1」



翔はミゼルに魔力わかる君レベル1を投げつけるとさらに説明を続ける。



「レベル1では後ろのつまみを回して10,30,50に合わしてその分だけ魔力を込める。するとそのガラスの中の色が変わって成否がわかるんだ。レベル2ではガラスに1~100の数字が出て、その魔力を1秒以内に込めるすると成否の後また数字が出るんだでローラはレベル1クリアしたからその褒美としてローブをプレゼントしたわけ」



真保達は魔力わかる君レベル1をさわりながら、魔力を込めて使ってみた。確かにこの魔道具を使えば遊び感覚で魔力制御の訓練をできるだろう。そこでふとミーシャは思ったことを翔に聞いた。



「これ、お店で売らないの?」



その質問に翔はえっと驚いた顔をしつつ少し考えた。



「全く考えていなかった。売れると思う」



「間違いなく売れるわね。騎士団や学校、冒険者ギルドから一般の家庭までほしがるわよ」



ミゼルのその言葉を聞き翔は決心した。

「ん~、わかった。じゃあまず冒険者ギルドと騎士団にサンプルを何個か渡してみよう。でローラはこんな感じで魔力制御を重点的に鍛えているけどそっちは何してたの?」



と今度は逆に翔は真保達に光、ミミのくれん内容について聞いた。



「私たちの方は魔力強化と魔力察知の方法ね。まず大雑把に魔力を知ってほしかったから」



真保達はこの2日間の訓練内容を語った。その話を聞いた後、翔は少し考えた後、真保達にある案を問いかけた。



「だったらさ、3人とも一緒に教えようか?ローラも強化魔法を教える前段階として魔力制御の強化してたし、後から魔力察知を教えようと思ったし」



「いいわね、そうしましょうか。いいかしら光君、ミミちゃん、ローラちゃん」



と聖が3人に確認を取ると3人は首を縦に振りうなずいた。



「じゃあ、決定。まず家の訓練室で話そうか」



といい翔は【ゲート】を使用し全員を自宅の訓練室まで転移した。



突然変わった視界にヒカル、ミミ、ローラは驚き目をパチパチしている。



「師匠、ここは?」



「ここって真保さん達の家の訓練所ですよね」



「これってまさか転移魔法なの?」



翔はあっ、やばと思いつつヒカルたちに説明した。



「ごめんごめん。いつもの癖でやっちゃった。ここは孤児院の近くにある俺たちの家の訓練室に俺の転移魔法【ゲート】で来たんだ」



と説明すると3人は目を輝かせた。



「師匠、転移魔法も使えるんですね」



「さすが光さん」



「転移魔法なんて初めて見たの」



「じゃあ3人に教えるんだけど相談の結果まず魔力わかる君レベル1を使って魔力制御からやろうか。はい、ヒカル、ミミ」



翔はヒカル、ミミに魔力わかる君レベル1をわたすと説明を続けた。



「やり方は後ろのメモリ10,30,50と変えていってそれぞれに適した魔力を流す。流した魔力によってガラスの中の色が変わって成否の判断をするんだ。合っているなら青、多ければ緑、少なければ赤ってかんじ。ローラ、見本を見してあげて」



翔がローラに頼むとローラは実際に使って見せた。



「うん、OK。ヒカル、ミミは各メモリを連続10回成功したら合格。ローラはレベル2に向けてもっと早く魔力を流せるように頑張ってみて」



2時間後



「はい、OK。ヒカル、ミミ合格」



「私は2日かかったのに」



 ローラはヒカルとミミの余りの速さの習得にしょんぼりしてしまった。そこへ真保がローラの方に手をおき慰めた。



「ローラ、気を落とすことはないわ。私たちが先に教えていた魔力強化と魔力探知で魔力をとらえる力が備わっていたからこんなに早く済んだのよ」



と真保は翔と変わって説明をし始めた。



「じゃあ、次の訓練に移りましょうか。最初に行っとくけどこの魔力強化と次の魔力察知はまだヒカルとミミはできてないから。まずは魔力強化からね。やり方はこんな感じ」



真保は魔力を放出した後その魔力を身にまとった。



「これが魔力強化ね。やり方は①魔力を放出する②放出した魔力を体の周りに安定した状態で留めるね。じゃあやってみて」



ヒカル、ミミ、ローラはやってみた。その結果



「ローラ、うまいうまい。あともうちょっとでできそうね。もう少し魔力を放出してみて。ローラとミミももうちょっとね。魔力量は十分だからもっとまんべんなく魔力をまとう感じ」



1時間後



「うん3人共OK。次の段階ね。今度はその状態を30分間維持して」



真保の言葉に3人は苦悶の表情を浮かべる。



「この状態を30分ですか?」



「さすがに無理なの」



「ヒカル、ミミとにかくやってみましょう」



10分後



「もうだめ」



ローラが最後に膝をついた。



3人の状態を見た真保は訓練の終了を宣言した。



「今日の訓練は終了ね。3人とも今日はご飯を食べていきなさい」



少し休憩したのち、翔達はヒカル、ミミ、ローラをリビングに案内した。テーブルの上には様々な料理が置かれており、いい匂いがした。



翔たちの気配に気づいたのかキッチンの奥からレオナとアリシア、ユーナが出てきた。



「もう訓練は終わったの?」



「今日の所わね。で夕食に招待したんだけど料理は大丈夫?そうだな」



翔はテーブルに並んだ料理を見て納得した。



「翔達ならそうするだろうと思って用意しといたわ」



翔がレオナ、アリシアと話しているとミミが翔の袖をひっぱってきた。



「あの翔さん、何でここにレオナ姫がいるの?」



「ああ、レオナも仲間でここに住んでるからな。後紹介しとくとこっちがアリシアでこっちがユーナ」



と紹介するとレオナ、アリシア、ユーナとヒカル、ミミ、ローラはお互い自己紹介を行った。



「じゃあ、食べようかいただきます」



「「いただきます」」



そしてこの日の夕食は少し騒がしくなった。



しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜

自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成! 理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」 これが翔の望んだ力だった。 スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!? ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。

転生弁護士のクエスト同行記 ~冒険者用の契約書を作ることにしたらクエストの成功率が爆上がりしました~

昼から山猫
ファンタジー
異世界に降り立った元日本の弁護士が、冒険者ギルドの依頼で「クエスト契約書」を作成することに。出発前に役割分担を明文化し、報酬の配分や責任範囲を細かく決めると、パーティ同士の内輪揉めは激減し、クエスト成功率が劇的に上がる。そんな噂が広がり、冒険者は誰もが法律事務所に相談してから旅立つように。魔王討伐の最強パーティにも声をかけられ、彼の“契約書”は世界の運命を左右する重要要素となっていく。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

処理中です...