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1章
60 ついに完成!異世界デパート”コレクト・スター”
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オオエド国へ行った数日後、朝食を食べてゆっくりしているリビングに3職人が入ってきた。
「翔」
「ついに完成したわ」
「お店が完成しました」
待ちに待った報告がリビングに響き渡った。
3職人に付いて建設予定地に行くとそこには更地しかなかった。
「へえ、結界を張ったんだ」
「ええ、びっくりさせたくて」
そう、建設予定地にはエルフと天族の職人により結界が張られていた。この結界はある一定以上の実力者以外にはこの建設予定地が更地に見えるように偽装した。
翔達が結界を抜けるとそこには・・・
「すごい」
まず見えてきたのは白いアーチ状の門だった。アーチ部分には植物のツタが巻き付いており赤や黄色、青、黄緑などの花が咲いていた。その門に沿って店を囲うように白い柵がつけられている。その門から先は石畳が並べられており、石畳の両脇には芝生が植えられていた。その石畳を歩くとお店の入り口に着いた。頭上には流れる星の模型に大きく”コレクト・スター”と描かれていた。
「どうだ。目立つだろう。最初、星型の枠に一文字づつ作ろうとしたんだがないかしっくりこなくてな」
「そこでいろいろ考えてみたんですけどいい案が浮かばずふと頭上を見ると流れ星が見えたんです」
「そこで私たち3人は突然アイデアが降ってきて、この看板ができたんです」
翔達は扉を開け店内に入った。最初に目に入ったのは中央にある噴水だった。その噴水には色ガラスで神の彫像が供えられていた。白銀色の創造神ネロ、運命神ティーナ、黄色の天空神ミスラ、緑色の大地神アース、青色の海洋神シーナである。
「創造神様は儂が」
「運命神様は私が」
「天空神様、大地神様、海洋神様は私が作りました。皆さんが神々の加護をいただいているのでその感謝と恩恵を得られますようにと」
その噴水を中心とし左右に一つずつ店が構えていた。
「まずは左側にあるのが工房:流星のアトリエじゃ。看板のイメージは星を金槌で叩くかんじじゃな。部屋は2部屋、手前が商品を売る販売所、奥が鍛冶場となってる。販売所ではフライパンや鍋などを飾る箇所、ガラス細工や金物を並べる場所を用意した。奥の工房は隣の部屋に音や熱を伝わらないように防音材や断熱材を使って部屋を作っておる。内部の設備にはドワーフ型、エルフ型、天族型の3タイプを用意した。これでどの鍛冶師が来ても大丈夫だろう。そこでなんだが」
ガルズは一度説明を止めた。
「ワシらの職人を何人かここで雇ってほしいんじゃ」
「初めて仕事をしていろいろ刺激が合っていい作品ができたんです」
「でも私たちの会社は離れているから、今度いつこんな機会があるかわからないんです。でも翔さんの【ゲート】があれば楽に移動できるし」
「そう考えるとこの場所が一番適してるんじゃ。どうか頼む」
と3職人は頭を下げてきた。
「3人共頭を上げてください。それならここに【ゲート】を置いて職人さんならいつでも出入りできるようにしますよ。だけど職人のうち、だれかがこの国の人に理不尽に迷惑を掛けたらすぐ閉じますからね」
「そうか、ありがとう。それに迷惑をかけるやつ?そんなんがいたら殴り飛ばしてやる」
「それじゃ、このお店の経営もお願いしようかな?」
「まかせて」
予想のできないところで定員を獲得し工房:流星のアトリエの説明は終わる。
「次は右のお店ね。ここは商店:星降る夜よ看板のイメージは夜空に光る星々よ。様々な商品が置けるように区分けしているわ。まず食器が置く場所ね、ここでは落としても大丈夫なように衝撃を吸収する特殊な布を使ったわ。次に筆記用具やノートなどを置く場所ね、ここは小さい物を置くことが多いから細かく区切りをつけといたわ。次に薬品を置く場所ね、ここでは結界を張る魔道具を置いてもし薬品をこぼしても他の区間に影響がないようにしているわ。ちなみに薬品を補完しとく場所にも同じ結界を張ってるわ。最後に食材や食品を置く場所ね。ここは置くものによって最適な温度が保てるようにメーターで温度調整できるようにしているわ」
「三重の雰囲気も落ち着いてるしいい感じ」
「そして、盗難防止のために翔から聞いたこんなシステムを導入したわ」
とエリザベートは仮商品のカップを取り出しお店の出入口から出た。すると
ピーーーーーー
と大きな音がデパート全体に響き渡った。
「翔、これって防犯ブザー?」
「ああ、地球にあった警報システムをエリザベート達に伝えたら似たようなものを作ってくれたんだ」
「翔から最初に聞いたときは驚いたよ。そんな方法があるのかと。でいろいろ試行錯誤した結果・・・この店の商品には魔道具である特定の魔力①を流すことにして、結界でその魔力が離れないようにするの。でカウンターで別の魔道具でその特定の魔力を別の魔力②に変換するの。でこの出入り口には魔力①の流れた商品が外に出ると警報が出るようにしてるの。魔力②は外に出るとなくなるように調整しているわ」
ドヤ顔で説明を終え、商店:星降る夜の説明は終わる.
「次はこっちです」
シーラの案内で1階の『従業員専用』と書かれた部屋に入るとそこには翔の【ゲート】が置かれていた。
「説明を忘れてましたけどこのデパートには翔さんの案を取り入れた特殊な扉があります。それがこれ『従業員専用』扉です。この扉自体特殊な魔道具で登録した人にしか入れない仕掛けになってます。でこの部屋の【ゲート】をくぐると」
そこには緑の草原が広がっていた。そばには大きな湖がありその近くに一つの小屋が建っていた。
「ここは農場。でも普通の農場ではありません。ここは翔さんが神族の方々により提供された空間で大地神アース様の加護がこの土地には施されてあります」
「えっ、本当?」
「ああ、ちょっと休息中相談してみたら作ってくれたんだ」
「驚くべきことはそれだけではありません。まずここは人界の土で畑は作られており季節は春で固定してます」
「ちょっと待って、季節を固定?環境を調整できるの?」
「はい。季節間の移動はあの3つの扉で行います」
とシーラが指さすとそこには桜色、黄色、赤色、青色の扉があった。それぞれ、春夏秋冬と対応していた。
「さっきからあの扉は何かと思ったけどそういう意味があったのね」
「そして先ほど『人界の土』だといいましたが、ここの他に『魔界の土』『天界の土』の空間があります」
「まさかそこも~?」
「はい。ここと同じく春夏秋冬と別れてます」
そう、つまり翔達は将来的にすべての土地のすべての季節の野菜、果物、植物を季節に関係なく手に入れることができるようになったということ。それだけではなくこの空間にはいくつかの秘密があった。一つは土、大地神アースだけではなく創造神であるネオ、運命神であるティーナの加護も授かっているのですべての作物が1日で収穫可能となる。さらにあの湖はその土地、その季節に生息するすべての魚介類が採取可能である。これにより翔達は魚介類も取り放題となる。ただし、ここは翔が許可した者しか入ることはできず、許可していない者があの【ゲート】をくぐると未来は2パターンに分かれる。①偶然、好奇心など悪意が無ければデパートの入り口に②悪意のあるものが入ると人界のある森の奥深くにある世界一臭い湖に落とされる。
「さあ、後は2階だな」
コレクト・スターの二階に上がると看板と暖簾が出迎えてくれた。
「2階は全て食堂:黄昏の彗星よ。看板は立て看板式で出入口は両端に一つずつ、その前には階段を作ってるわ。翔君からもらった無地の暖簾を染めて入り口には赤い生地を、出入り口には青色の生地を使ったわ」
エルフ特有の染め方で染め上げられた暖簾をくぐるといくつかの椅子が置いてあった。
「翔が注文した通りに入り口で待てるように10名分の椅子を用意しておいたわ。内部には2種類のテーブル区間、1つ目は衝立のある四角いテーブル、2つ目は丸テーブルの区間、そして外に大きい傘をつけたテーブルと普通の丸形テーブルを用意したわ」
ヴィジョンでの一般的なレストランのテーブルは丸形だった。翔は地球のファミレスであった敷居のあるテーブルとテラスにあった傘つきテーブルを3職人に相談し、黄昏の彗星に要してもらった。
「次に台所だが人が3人は余裕で通れるように広く作ったぞ。翔に言われた通りに魔道コンロ(魔石を動力としたコンロ)をまとめて設置したり、作った料理を置く場所、食べ終わった食器を流しへ送り込むシステムも作ったわい。これはなかなか苦労した」
キッチンの間取りは地球を参考にし、食べ終わった食器に関しては食器を置く場所をローラーに変え、お盆を置くだけで流しに届けるようにした。また流しも水はどんな汚れも吸い取る植物セイケツグラス常に攪拌されており、置いとくだけで汚れが落ちるように工夫されていた。
「どうだ、翔?」
「最高だよ、みんなありがとう」
その夜、翔達は黄昏の彗星のテラスに集まり、雑談をしていた。
「よく考えれば、この国に来て1カ月経つのね」
「ええ、やはり翔君を追いかけてきて正解でした」
「そうですね。1カ月しか経ってないですがいろいろなことがありました」
「みんなははどんなことが印象的だった?」
「私はあれだ、サルマン火山。まさか火口の溶岩に潜り先に進むなんて思わなかった」
「いや、あれは考えようがないわよ。上位のドラゴンとの戦いでは溶岩の塊を魔法壁で防いだかとはあるけど長時間は展開できないから」
「私は世界樹の話ですね。アージャンダイルにも初代の世界樹様の話はありませんでしたし」
「あの時は驚いたね~。まさか創造神様と運命神様に合えるなんて思わなかった~」
「私は色ガラスね。色ガラスは本当に手に入れられなかったから、その作り方がわかったのは本当にびっくりしたわ」
「いろいろな色が付いたガラスはキラキラしててきれいだった」
「私はやっぱりオオエドに行けたことかな」
「そうですね。やはり地球の食べ物が食べれるようになったのはうれしかったです」
「それだけじゃないでしょ、ひーちゃん。和菓子が食べれるようになったんだから」
「それは当り前ですわ。早急に再現してみるわ」
「翔は何が印象に残った?」
「うーん、メルトホルン共和国に帰ってきたことかな。死ぬ気はなかったけどワイズとの一戦は命がけだったから」
「本当に大変だったわね。それに翔が倒れた時は心臓が止まるかと思ったわ」
「あはは、ごめんって。でもこれからは平和な時代が来るし、いろんな場所に行ったり、コレクト・スターを盛り上げたりやることはいっぱいあるから、みんな手伝ってね?」
「「ええ」」
さてさて、みんなこんにちは、ネロだよ
コレクト・スターも完成して、翔達のビジョンでの生活拠点もできたことだしひと段落かな
ワイズに封印された時はどうなるかと思ったけど本当によかった
ここだけの話だけど、翔君がいなければあの最終戦で全滅していたから
あの戦いは翔君というイレギュラーがいたから運命が変わりあの結果になったんだね
さて、これから翔君たちがこの世界にどんな影響を与えるか見守ろうかな
ではみなさんさようなら
「翔」
「ついに完成したわ」
「お店が完成しました」
待ちに待った報告がリビングに響き渡った。
3職人に付いて建設予定地に行くとそこには更地しかなかった。
「へえ、結界を張ったんだ」
「ええ、びっくりさせたくて」
そう、建設予定地にはエルフと天族の職人により結界が張られていた。この結界はある一定以上の実力者以外にはこの建設予定地が更地に見えるように偽装した。
翔達が結界を抜けるとそこには・・・
「すごい」
まず見えてきたのは白いアーチ状の門だった。アーチ部分には植物のツタが巻き付いており赤や黄色、青、黄緑などの花が咲いていた。その門に沿って店を囲うように白い柵がつけられている。その門から先は石畳が並べられており、石畳の両脇には芝生が植えられていた。その石畳を歩くとお店の入り口に着いた。頭上には流れる星の模型に大きく”コレクト・スター”と描かれていた。
「どうだ。目立つだろう。最初、星型の枠に一文字づつ作ろうとしたんだがないかしっくりこなくてな」
「そこでいろいろ考えてみたんですけどいい案が浮かばずふと頭上を見ると流れ星が見えたんです」
「そこで私たち3人は突然アイデアが降ってきて、この看板ができたんです」
翔達は扉を開け店内に入った。最初に目に入ったのは中央にある噴水だった。その噴水には色ガラスで神の彫像が供えられていた。白銀色の創造神ネロ、運命神ティーナ、黄色の天空神ミスラ、緑色の大地神アース、青色の海洋神シーナである。
「創造神様は儂が」
「運命神様は私が」
「天空神様、大地神様、海洋神様は私が作りました。皆さんが神々の加護をいただいているのでその感謝と恩恵を得られますようにと」
その噴水を中心とし左右に一つずつ店が構えていた。
「まずは左側にあるのが工房:流星のアトリエじゃ。看板のイメージは星を金槌で叩くかんじじゃな。部屋は2部屋、手前が商品を売る販売所、奥が鍛冶場となってる。販売所ではフライパンや鍋などを飾る箇所、ガラス細工や金物を並べる場所を用意した。奥の工房は隣の部屋に音や熱を伝わらないように防音材や断熱材を使って部屋を作っておる。内部の設備にはドワーフ型、エルフ型、天族型の3タイプを用意した。これでどの鍛冶師が来ても大丈夫だろう。そこでなんだが」
ガルズは一度説明を止めた。
「ワシらの職人を何人かここで雇ってほしいんじゃ」
「初めて仕事をしていろいろ刺激が合っていい作品ができたんです」
「でも私たちの会社は離れているから、今度いつこんな機会があるかわからないんです。でも翔さんの【ゲート】があれば楽に移動できるし」
「そう考えるとこの場所が一番適してるんじゃ。どうか頼む」
と3職人は頭を下げてきた。
「3人共頭を上げてください。それならここに【ゲート】を置いて職人さんならいつでも出入りできるようにしますよ。だけど職人のうち、だれかがこの国の人に理不尽に迷惑を掛けたらすぐ閉じますからね」
「そうか、ありがとう。それに迷惑をかけるやつ?そんなんがいたら殴り飛ばしてやる」
「それじゃ、このお店の経営もお願いしようかな?」
「まかせて」
予想のできないところで定員を獲得し工房:流星のアトリエの説明は終わる。
「次は右のお店ね。ここは商店:星降る夜よ看板のイメージは夜空に光る星々よ。様々な商品が置けるように区分けしているわ。まず食器が置く場所ね、ここでは落としても大丈夫なように衝撃を吸収する特殊な布を使ったわ。次に筆記用具やノートなどを置く場所ね、ここは小さい物を置くことが多いから細かく区切りをつけといたわ。次に薬品を置く場所ね、ここでは結界を張る魔道具を置いてもし薬品をこぼしても他の区間に影響がないようにしているわ。ちなみに薬品を補完しとく場所にも同じ結界を張ってるわ。最後に食材や食品を置く場所ね。ここは置くものによって最適な温度が保てるようにメーターで温度調整できるようにしているわ」
「三重の雰囲気も落ち着いてるしいい感じ」
「そして、盗難防止のために翔から聞いたこんなシステムを導入したわ」
とエリザベートは仮商品のカップを取り出しお店の出入口から出た。すると
ピーーーーーー
と大きな音がデパート全体に響き渡った。
「翔、これって防犯ブザー?」
「ああ、地球にあった警報システムをエリザベート達に伝えたら似たようなものを作ってくれたんだ」
「翔から最初に聞いたときは驚いたよ。そんな方法があるのかと。でいろいろ試行錯誤した結果・・・この店の商品には魔道具である特定の魔力①を流すことにして、結界でその魔力が離れないようにするの。でカウンターで別の魔道具でその特定の魔力を別の魔力②に変換するの。でこの出入り口には魔力①の流れた商品が外に出ると警報が出るようにしてるの。魔力②は外に出るとなくなるように調整しているわ」
ドヤ顔で説明を終え、商店:星降る夜の説明は終わる.
「次はこっちです」
シーラの案内で1階の『従業員専用』と書かれた部屋に入るとそこには翔の【ゲート】が置かれていた。
「説明を忘れてましたけどこのデパートには翔さんの案を取り入れた特殊な扉があります。それがこれ『従業員専用』扉です。この扉自体特殊な魔道具で登録した人にしか入れない仕掛けになってます。でこの部屋の【ゲート】をくぐると」
そこには緑の草原が広がっていた。そばには大きな湖がありその近くに一つの小屋が建っていた。
「ここは農場。でも普通の農場ではありません。ここは翔さんが神族の方々により提供された空間で大地神アース様の加護がこの土地には施されてあります」
「えっ、本当?」
「ああ、ちょっと休息中相談してみたら作ってくれたんだ」
「驚くべきことはそれだけではありません。まずここは人界の土で畑は作られており季節は春で固定してます」
「ちょっと待って、季節を固定?環境を調整できるの?」
「はい。季節間の移動はあの3つの扉で行います」
とシーラが指さすとそこには桜色、黄色、赤色、青色の扉があった。それぞれ、春夏秋冬と対応していた。
「さっきからあの扉は何かと思ったけどそういう意味があったのね」
「そして先ほど『人界の土』だといいましたが、ここの他に『魔界の土』『天界の土』の空間があります」
「まさかそこも~?」
「はい。ここと同じく春夏秋冬と別れてます」
そう、つまり翔達は将来的にすべての土地のすべての季節の野菜、果物、植物を季節に関係なく手に入れることができるようになったということ。それだけではなくこの空間にはいくつかの秘密があった。一つは土、大地神アースだけではなく創造神であるネオ、運命神であるティーナの加護も授かっているのですべての作物が1日で収穫可能となる。さらにあの湖はその土地、その季節に生息するすべての魚介類が採取可能である。これにより翔達は魚介類も取り放題となる。ただし、ここは翔が許可した者しか入ることはできず、許可していない者があの【ゲート】をくぐると未来は2パターンに分かれる。①偶然、好奇心など悪意が無ければデパートの入り口に②悪意のあるものが入ると人界のある森の奥深くにある世界一臭い湖に落とされる。
「さあ、後は2階だな」
コレクト・スターの二階に上がると看板と暖簾が出迎えてくれた。
「2階は全て食堂:黄昏の彗星よ。看板は立て看板式で出入口は両端に一つずつ、その前には階段を作ってるわ。翔君からもらった無地の暖簾を染めて入り口には赤い生地を、出入り口には青色の生地を使ったわ」
エルフ特有の染め方で染め上げられた暖簾をくぐるといくつかの椅子が置いてあった。
「翔が注文した通りに入り口で待てるように10名分の椅子を用意しておいたわ。内部には2種類のテーブル区間、1つ目は衝立のある四角いテーブル、2つ目は丸テーブルの区間、そして外に大きい傘をつけたテーブルと普通の丸形テーブルを用意したわ」
ヴィジョンでの一般的なレストランのテーブルは丸形だった。翔は地球のファミレスであった敷居のあるテーブルとテラスにあった傘つきテーブルを3職人に相談し、黄昏の彗星に要してもらった。
「次に台所だが人が3人は余裕で通れるように広く作ったぞ。翔に言われた通りに魔道コンロ(魔石を動力としたコンロ)をまとめて設置したり、作った料理を置く場所、食べ終わった食器を流しへ送り込むシステムも作ったわい。これはなかなか苦労した」
キッチンの間取りは地球を参考にし、食べ終わった食器に関しては食器を置く場所をローラーに変え、お盆を置くだけで流しに届けるようにした。また流しも水はどんな汚れも吸い取る植物セイケツグラス常に攪拌されており、置いとくだけで汚れが落ちるように工夫されていた。
「どうだ、翔?」
「最高だよ、みんなありがとう」
その夜、翔達は黄昏の彗星のテラスに集まり、雑談をしていた。
「よく考えれば、この国に来て1カ月経つのね」
「ええ、やはり翔君を追いかけてきて正解でした」
「そうですね。1カ月しか経ってないですがいろいろなことがありました」
「みんなははどんなことが印象的だった?」
「私はあれだ、サルマン火山。まさか火口の溶岩に潜り先に進むなんて思わなかった」
「いや、あれは考えようがないわよ。上位のドラゴンとの戦いでは溶岩の塊を魔法壁で防いだかとはあるけど長時間は展開できないから」
「私は世界樹の話ですね。アージャンダイルにも初代の世界樹様の話はありませんでしたし」
「あの時は驚いたね~。まさか創造神様と運命神様に合えるなんて思わなかった~」
「私は色ガラスね。色ガラスは本当に手に入れられなかったから、その作り方がわかったのは本当にびっくりしたわ」
「いろいろな色が付いたガラスはキラキラしててきれいだった」
「私はやっぱりオオエドに行けたことかな」
「そうですね。やはり地球の食べ物が食べれるようになったのはうれしかったです」
「それだけじゃないでしょ、ひーちゃん。和菓子が食べれるようになったんだから」
「それは当り前ですわ。早急に再現してみるわ」
「翔は何が印象に残った?」
「うーん、メルトホルン共和国に帰ってきたことかな。死ぬ気はなかったけどワイズとの一戦は命がけだったから」
「本当に大変だったわね。それに翔が倒れた時は心臓が止まるかと思ったわ」
「あはは、ごめんって。でもこれからは平和な時代が来るし、いろんな場所に行ったり、コレクト・スターを盛り上げたりやることはいっぱいあるから、みんな手伝ってね?」
「「ええ」」
さてさて、みんなこんにちは、ネロだよ
コレクト・スターも完成して、翔達のビジョンでの生活拠点もできたことだしひと段落かな
ワイズに封印された時はどうなるかと思ったけど本当によかった
ここだけの話だけど、翔君がいなければあの最終戦で全滅していたから
あの戦いは翔君というイレギュラーがいたから運命が変わりあの結果になったんだね
さて、これから翔君たちがこの世界にどんな影響を与えるか見守ろうかな
ではみなさんさようなら
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