12 / 117
1章
12 大工たちの世界最高峰の実力チェック
しおりを挟む
翌日
ツンツン、ツンツン
翔が右腕にわずかな痛みを感じて目を覚ますと手紙を持った鳥たちがベッドの脇にとまっていた。
「あ、早速返信持ってきてくれたんだ」
そう、この鳥たちは昨日王城から出たときに各地に送った鳥たちである。この鳥たちは天界、魔界、人界の知人の大工に手紙を送り返事を届けてくれたのである。
「ええと、3組とも家を建ててくれると。でなるべく早く相談したいと。だったら・・・」
翔はすぐに返事の手紙を書き鳥たちに届けてもらった。
(今日は大工のみんなのために準備をするか)
そうして翔がいろいろ準備をしているとそれぞれの場所に行ってきた鳥たちが帰ってきた。
「ええと、3組とも大丈夫と」
翌日、正午翔は教会周辺の土地にいた。そばにはレオナ、ルート、サクヤ、ジル、そして子供達がいた。
「じゃあ、呼ぶか」
翔は魔力を練り始め呪文を唱えた。
「時空間魔法:ディメンションゲート」
すると翔の目の前に3つの空間の歪みが現れた。その歪みを見ながらレオナは翔に話しかける。
「翔、この歪みから人が出てくるの?」
「ああ、そろそろ来るはず」
翔がそういうとそれぞれの門から誰かが出てきた。
1組目は身長130cmぐらいで身長以上の大きさのハンマーを担いだドワーフが多く所属する【建設会社ガレキ】
2組目は特徴的な耳を持つエルフが多く所属する【ツリーフォール】
3組目は背中に翼をもつ天族たちが所属する【グラスエデン】
その光景を見ながらルードは感激する。
「すごい!ここに各世界トップランクの大工がそろったじゃないか」
「ええ、前代未聞の建設になりますね」
それはそうだろう。彼らは各世界のトップ大工で場所が離れていることもあり一緒の仕事をする機会はなかった。彼らはそれぞれの門から出てきて、各グループの先頭の人が顔を合わせるとその場の空気が変わった。そして
いきなり周りの人々が先頭の人の前に金属、木材、石英の塊を出した。先頭の人はその建材に向けてノミ、ナイフ、ハンマーなどの工具を振るい何かを創りだした。
その光景を見てレオナは翔にどうしたらいいのか聞いてきた。
「止めなくていいの、翔?」
「多分大丈夫、レオナ。あれはおそらく互いの腕の確認だと思うから」
5分後、3体の女神像ができた。先頭の3人はそれぞれの像を観察したり触り始めた。そして
「いい腕だ。わしの名はガルズ。建設会社ガレキの総棟梁をしておる。翔のために今回の仕事よろしく頼む」
「こちらこそ。私の名はエリザベート。ツリーフォールの社長をしています。翔様のために最高の一軒を作りましょう」
「はい、一緒に働けて感激です。私の名はシーラ。グラスエデンの社長をしています」
と握手をしながらお互いの腕をたたえ合った。すると周りの大工たちもお互い挨拶を始めた。その光景を見て翔はレオナに話しかける。
「ほらね、あれが大工ならではの実力チェックの方法なんだよ」
「知らなかったわ。なかなか独特な方法ね」
「まぁ、確かに」
軽くあいさつを終えた大工たちは翔達に近づいてくる。
「おおい、翔、そろそろ今回の仕事の話をしようじゃないか」
「そうですよ、翔様。どんな物件にしますか?」
「どんな要望も私たちで叶えますよ」
「それは心強い。改めて俺のわがままに付き合ってもらってありがとう。とりあえず今日は係わる人々の自己紹介をしつつ親睦を深めるためにパーティをしよう」
そして翔はカバンから様々な飲み物を出す。こうして初めて行われる大工の共演の初めての作業は英気を養うための歓迎会だった。
メルトホルン共和国南に広がる森林、ペガサスに乗った黒髪の美少女と銀狼に乗った金髪のエルフが疾走していた。
「もう少しでメルトホルンね」
「ええ、やっと会えるわ」
メルトホルン共和国東の草原、フクロウに乗った黒髪のポニーテールの美少女と白い猫に乗った黒髪のポニーテールの美少女が疾走していた。
「もう少し」
「待ってなさいよ」
メルトホルン共和国北に広がる海上で背中に翼の生えた天族の美少女が飛行していた。
「待っててね」
今メルトホルン共和国で何かが起こる。
ツンツン、ツンツン
翔が右腕にわずかな痛みを感じて目を覚ますと手紙を持った鳥たちがベッドの脇にとまっていた。
「あ、早速返信持ってきてくれたんだ」
そう、この鳥たちは昨日王城から出たときに各地に送った鳥たちである。この鳥たちは天界、魔界、人界の知人の大工に手紙を送り返事を届けてくれたのである。
「ええと、3組とも家を建ててくれると。でなるべく早く相談したいと。だったら・・・」
翔はすぐに返事の手紙を書き鳥たちに届けてもらった。
(今日は大工のみんなのために準備をするか)
そうして翔がいろいろ準備をしているとそれぞれの場所に行ってきた鳥たちが帰ってきた。
「ええと、3組とも大丈夫と」
翌日、正午翔は教会周辺の土地にいた。そばにはレオナ、ルート、サクヤ、ジル、そして子供達がいた。
「じゃあ、呼ぶか」
翔は魔力を練り始め呪文を唱えた。
「時空間魔法:ディメンションゲート」
すると翔の目の前に3つの空間の歪みが現れた。その歪みを見ながらレオナは翔に話しかける。
「翔、この歪みから人が出てくるの?」
「ああ、そろそろ来るはず」
翔がそういうとそれぞれの門から誰かが出てきた。
1組目は身長130cmぐらいで身長以上の大きさのハンマーを担いだドワーフが多く所属する【建設会社ガレキ】
2組目は特徴的な耳を持つエルフが多く所属する【ツリーフォール】
3組目は背中に翼をもつ天族たちが所属する【グラスエデン】
その光景を見ながらルードは感激する。
「すごい!ここに各世界トップランクの大工がそろったじゃないか」
「ええ、前代未聞の建設になりますね」
それはそうだろう。彼らは各世界のトップ大工で場所が離れていることもあり一緒の仕事をする機会はなかった。彼らはそれぞれの門から出てきて、各グループの先頭の人が顔を合わせるとその場の空気が変わった。そして
いきなり周りの人々が先頭の人の前に金属、木材、石英の塊を出した。先頭の人はその建材に向けてノミ、ナイフ、ハンマーなどの工具を振るい何かを創りだした。
その光景を見てレオナは翔にどうしたらいいのか聞いてきた。
「止めなくていいの、翔?」
「多分大丈夫、レオナ。あれはおそらく互いの腕の確認だと思うから」
5分後、3体の女神像ができた。先頭の3人はそれぞれの像を観察したり触り始めた。そして
「いい腕だ。わしの名はガルズ。建設会社ガレキの総棟梁をしておる。翔のために今回の仕事よろしく頼む」
「こちらこそ。私の名はエリザベート。ツリーフォールの社長をしています。翔様のために最高の一軒を作りましょう」
「はい、一緒に働けて感激です。私の名はシーラ。グラスエデンの社長をしています」
と握手をしながらお互いの腕をたたえ合った。すると周りの大工たちもお互い挨拶を始めた。その光景を見て翔はレオナに話しかける。
「ほらね、あれが大工ならではの実力チェックの方法なんだよ」
「知らなかったわ。なかなか独特な方法ね」
「まぁ、確かに」
軽くあいさつを終えた大工たちは翔達に近づいてくる。
「おおい、翔、そろそろ今回の仕事の話をしようじゃないか」
「そうですよ、翔様。どんな物件にしますか?」
「どんな要望も私たちで叶えますよ」
「それは心強い。改めて俺のわがままに付き合ってもらってありがとう。とりあえず今日は係わる人々の自己紹介をしつつ親睦を深めるためにパーティをしよう」
そして翔はカバンから様々な飲み物を出す。こうして初めて行われる大工の共演の初めての作業は英気を養うための歓迎会だった。
メルトホルン共和国南に広がる森林、ペガサスに乗った黒髪の美少女と銀狼に乗った金髪のエルフが疾走していた。
「もう少しでメルトホルンね」
「ええ、やっと会えるわ」
メルトホルン共和国東の草原、フクロウに乗った黒髪のポニーテールの美少女と白い猫に乗った黒髪のポニーテールの美少女が疾走していた。
「もう少し」
「待ってなさいよ」
メルトホルン共和国北に広がる海上で背中に翼の生えた天族の美少女が飛行していた。
「待っててね」
今メルトホルン共和国で何かが起こる。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる