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1章

9 メルトホルン国王との謁見

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-王城-

 翔は街中と同様に城に使える人からお礼を言われながら、レオナ・バルトと共に謁見の間の扉に着いた.。そしてバルトは謁見の間の中に声を掛ける。
「レオナ殿下、天魔翔様をお連れしました」

 すると

ぎぎっ

 扉が開いた。その扉の先にはメルトホルン共和国国王アルフレッド・バン・メルトホルンと王妃エリザベス・ベル・メルトホルンが玉座に座っていた。その隣にはメルトホルン共和国第一王子エドワード・リア・メルトホルンが立っていた。

 翔は謁見の間に入るとアルフレッドの前まで進むと再開の挨拶を始めた。

「天魔翔、陛下の招集により参上しました」

 謁見の間には他に何人かの貴族がいたため、余計な争いが起きないようにアルフレッドさんの前にひざまずこうとしたら、アルフレッドは手で制した。

「ひざまずかなくてよいぞ、翔。すでにおぬしと儂は立場が同じじゃ。いやもしかすると創造神様と運命神様の加護を持っている翔の方が立場は上かもしれないな、かっかっかっ」

 とアルフレッドは軽く笑うと会話を続ける。

「さて、無事に帰ってきてうれしいぞ。翔」

「ええ、本当に心配したわ。レオナなんて時折門の方を向いてため息をついていたんですもの」

「もう、母さん。そんなことは言わなくていいわよ」

 とエリザベスはレオナの話を混ぜ合わせつつ翔の帰還を喜んだ。

「ありがとうございます。アルフレッドさん、エリザベスさん。無事神界より帰ってきました」

 と返事をすることによりやっと翔の終末神ワイズ討伐の旅は終了した。

 少し翔とアルフレッド達が翔がいなかった時の国の話をするとエドワードが

「翔兄様はこれからどうするんですか?」

 と翔のこれからの予定について聞いてきた。

「そうだなぁ。終末神討伐が一段落した自宅があるこの国で暮らすのは決めてたから、まず生活基盤を整えるために土地を購入してお店でも建てようかなと考えてるんだ」

 翔がそう答えるとアルフレッドは顎を触りながらうなづく。

「ほう、お店か?どこに建てるか決めているのか翔?」

「そうですね。できれば孤児院の近くに建てたいと思ってます」

「何の店をするのかしら?」

「レストランと道具屋などがある地球でいうデパートをしてみたいですね」

それからいろんなことを話した後、翔とレオナはアルフレッド達に別れを告げる。

「ではそろそろお暇さしていただきます」

「そうか、ではまたな」

こうしてアルフレッド達との謁見は終了した。



少し時間は遡り

-エルフの国アージェンダイル周辺の森-

「「え、翔君が」」

-魔界首都ゼルドロス周辺の湖-

「「神域から」」

-天界首都マーシャル-

「メルトホルンに帰ったって?」

ある翔の関係者たちに上級神たちが翔の帰還を伝えていた。





王城から出てきた翔は先ほどアルフレッド達に伝えた計画について考えていた。

(まずは土地の購入からかな)

翔は店を建てるための土地を確保するために市民街にある知り合いの商店べリオス商会本店に向かった。
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