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温かいスープに焼きたてのパンでお腹を満たした白雪姫は満足そうに息をつきました。ちゃんとした料理を食べたのは数日ぶりだったからです。
森に来てからの食事といったら、焼いただけのお肉や木の実、果物のみ。味付けがされていて、自分以外が作った料理は久しぶりでした。
「ご飯、ありがとう。とても、美味しかった」
「良かったぁ~」
ニッコニコ小人にあらためてお礼を言って、白雪姫は席をたちました。
「お手伝いすることはある?」
「じゃあ、掃除をお願いするよ! 僕達、仕事に行かなきゃいけないからその間は留守番をよろしく!」
小人たちはこの森にある炭鉱で働いていました。
そこで、採れた鉱石を街で売ってお金を稼いでいたのです。
小人たちはツルハシにランタンなど、準備をととのえ家を出ました。
大きく手を振る白雪姫に小人たちはニコニコと手を振り返していました。ですが、怒りん坊の小人だけは「フンッ」とそっぽを向いてさっさと歩いていきました。
小人たちも困ったように首をかしげましたが、炭鉱へと歩きだしました。
森に来てからの食事といったら、焼いただけのお肉や木の実、果物のみ。味付けがされていて、自分以外が作った料理は久しぶりでした。
「ご飯、ありがとう。とても、美味しかった」
「良かったぁ~」
ニッコニコ小人にあらためてお礼を言って、白雪姫は席をたちました。
「お手伝いすることはある?」
「じゃあ、掃除をお願いするよ! 僕達、仕事に行かなきゃいけないからその間は留守番をよろしく!」
小人たちはこの森にある炭鉱で働いていました。
そこで、採れた鉱石を街で売ってお金を稼いでいたのです。
小人たちはツルハシにランタンなど、準備をととのえ家を出ました。
大きく手を振る白雪姫に小人たちはニコニコと手を振り返していました。ですが、怒りん坊の小人だけは「フンッ」とそっぽを向いてさっさと歩いていきました。
小人たちも困ったように首をかしげましたが、炭鉱へと歩きだしました。
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