3 / 15
本編
3
しおりを挟む
腕にはまった腕輪を撫でながらそう答えた。
『はっ?!』
「本当に知らなかったのですね。陛下はご存知でしたよ?」
これは、私が10歳ぐらいの時かな?
魔法付与の練習でできた偶然の産物。
本当は魔力を抑えるための魔道具を作ろうとしてたんだけど、そこから色々あって『拘束の腕輪』は作られました。
「こんなの解除するなんて簡単ですよ? だって、元々は私の魔力を抑えるために作ったんですから。これが、吸える量よりもたくさんの魔力を流しちゃえば」
ほら、と自分の腕にはまっている腕輪を見せる。
そこには、ヒビが入り壊れかけた腕輪がぶら下がっていた。
目の前には、王太子たちのポカンとした間抜け面が並んでいた。
紳士、淑女の皆様、その顔はやめた方がいいよ?
「と、これはどうでもいい話ですよね。さて、ここからが本題です!」
いま、私は満面の笑みを浮かべているだろう。
淑女の言葉遣いじゃなくて、素の口調を使っているけど気づいてないし。
「さて、それでは質問です。ロゼ商会は知っていますか? 王国一の商会でとっても有名ですよね」
『もちろん、知っている。だが、それがどうした』
「ではでは、商会長が誰かはご存知ですか?」
わざと馬鹿にするように告げれば、面白いように顔を真っ赤にさせて睨んできます。
まぁ、全く怖くはないんだけどね。
ふふ、商会長が誰かはしらないよねー?
だって、世間の皆様も知らないんだもん。仕方ないよね。
『はっ?!』
「本当に知らなかったのですね。陛下はご存知でしたよ?」
これは、私が10歳ぐらいの時かな?
魔法付与の練習でできた偶然の産物。
本当は魔力を抑えるための魔道具を作ろうとしてたんだけど、そこから色々あって『拘束の腕輪』は作られました。
「こんなの解除するなんて簡単ですよ? だって、元々は私の魔力を抑えるために作ったんですから。これが、吸える量よりもたくさんの魔力を流しちゃえば」
ほら、と自分の腕にはまっている腕輪を見せる。
そこには、ヒビが入り壊れかけた腕輪がぶら下がっていた。
目の前には、王太子たちのポカンとした間抜け面が並んでいた。
紳士、淑女の皆様、その顔はやめた方がいいよ?
「と、これはどうでもいい話ですよね。さて、ここからが本題です!」
いま、私は満面の笑みを浮かべているだろう。
淑女の言葉遣いじゃなくて、素の口調を使っているけど気づいてないし。
「さて、それでは質問です。ロゼ商会は知っていますか? 王国一の商会でとっても有名ですよね」
『もちろん、知っている。だが、それがどうした』
「ではでは、商会長が誰かはご存知ですか?」
わざと馬鹿にするように告げれば、面白いように顔を真っ赤にさせて睨んできます。
まぁ、全く怖くはないんだけどね。
ふふ、商会長が誰かはしらないよねー?
だって、世間の皆様も知らないんだもん。仕方ないよね。
21
お気に入りに追加
2,464
あなたにおすすめの小説
悪役断罪?そもそも何かしましたか?
SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。
男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。
あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。
えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。
勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。

まさか、婚約者の心の声が聞こえるなんて……~婚約破棄はしない、絶対に~
紫宛
恋愛
子猫を膝の上に乗せ撫で、気が付いたら婚約者の心の声が聞こえていた……!
(殿下は、妹が好きなのかしら?私とは、もうダメなのかしら?こんなに好きですのに……)
「え?」
(殿下、お慕いしておりますから……離れていかないで、お願いですわ)
悲しげな声で訴える声に顔を上げるが、彼女の顔は変わっておらず相変わらずの無表情。
だが、心の声は悲しげ。
神の悪戯か……理由は分からないが、この声を頼りに彼女との関係を修復しよう。
婚約破棄?
するわけが無いだろう。
私を愛してくれる大事な女性が、ここにいるのだから。
※素人作品ですが、皆様の暇潰しになれば幸いです※

王族に婚約破棄させたらそりゃそうなるよね? ……って話
ノ木瀬 優
恋愛
ぽっと出のヒロインが王族に婚約破棄させたらこうなるんじゃないかなって話を書いてみました。
完全に勢いで書いた話ですので、お気軽に読んで頂けたらなと思います。

そのご令嬢、婚約破棄されました。
玉響なつめ
恋愛
学校内で呼び出されたアルシャンティ・バーナード侯爵令嬢は婚約者の姿を見て「きたな」と思った。
婚約者であるレオナルド・ディルファはただ頭を下げ、「すまない」といった。
その傍らには見るも愛らしい男爵令嬢の姿がある。
よくある婚約破棄の、一幕。
※小説家になろう にも掲載しています。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています

原産地が同じでも結果が違ったお話
よもぎ
ファンタジー
とある国の貴族が通うための学園で、女生徒一人と男子生徒十数人がとある罪により捕縛されることとなった。女生徒は何の罪かも分からず牢で悶々と過ごしていたが、そこにさる貴族家の夫人が訪ねてきて……。
視点が途中で切り替わります。基本的に一人称視点で話が進みます。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

妻を蔑ろにしていた結果。
下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。
主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる