テンプレ通りに悪役令嬢ものを書いてみた

希臘楽園

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【11】悪役令嬢は沙汰が下される

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今回の騒ぎについて王家から沙汰が下された。

まずノルベルト殿下は被害者であるが、勝手に私との婚約を破棄した事、
ウィチタの術中に簡単にはまってしまう精神的脆弱性が次期国王として相応しくないと判断され、王太子の座を剥奪、王太子には新たに第1王子マーヴィン殿下が就く事になった。
実母であるナターシャ王妃はこう述べられた。
「ノルベルトを甘やかして育ててしまったのは私にも責があります。
これは私自身に対するけじめでもあります」

私がノルベルト殿下との婚約破棄後、マーヴィン殿下と交わした婚約は有効とされた。
私は再び王太子の婚約者に返り咲いたのだ。


騒ぎの大元となったウィチタは、禁呪となっている闇属性魔法の使用、王家やシェフィールド公爵家を愚弄した事など罪が重なって、当初は処刑も止む無しの裁定だったが、まだ14歳と若い事も考慮して禁錮に減刑。それでも厳しい監視の元に生きていかなくてはならなくなった。
もちろんワイツウェル公爵家の籍からは外された。


ワイツウェル公爵家も当然ながら無関係という訳にはいかない。
ウィチタという悪女を出した事で、爵位返上お家取潰しの危機も懸念されたが、四大公爵家の一つがそうなっては影響力が大きいとして、現公爵であり宰相の父ウィリアムは隠居を命じられ、兄ウォーレンが公爵位を継いだ。宰相としてはまだまだ経験不足なので官僚達が補佐に入る。
実の娘を失ったも同然のヴァイオレット夫人は、健気に夫ウイリアムを支えていくと言ってくれた。


聖女である事がバレてしまったステラは、当然ながらシェフィールド家から追求される事になったが、私に仕えるとして固辞し続けた。
結局、有事の際は私の許可の元、協力するとして話は纏まった。
ここまで妥協出来たのもソフィア様が根回ししてくれたのだと思う。


ちなみにイングリッドはノルベルト殿下の護衛をしていたニコル様に思い切ってプロポーズしたのだが、あえなく断られた。その理由が
「すまない。私も実は女なんだ」というもので、ショックのあまりイングリットは3日程寝込んだ。
父親のネルソン公爵ナイジェル様に言わせると、
「いくら従兄妹であっても男女がいつも一緒にいるのは問題だろう」と男装させる事になったのだそう。



旅行に出る為に以降は予約投稿します。
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