美しくも脆き世界

乃蒼•アローヤンノロジー

文字の大きさ
上 下
1 / 6
辿り着いた場所で。

さようなら。自分勝手で理不尽な、世界と彼女と神々よ。

しおりを挟む
 
「フザんなよ!!!」

 目の前が真っ赤になった。
 湧き上がる怒りを抑える事などせずに俺の大きく振りかぶった腕が、固く握っていた拳が未だ目を閉じるあおの顔面を目掛ける——が……

「ごめんね」
「――ッつ!!」
「マコト兄ちゃん!!」

 蒼の顔面に拳が到達することはなかった。身体は衝撃波によってそのまま後方へと吹き飛ばされ、悠人はるとが叫ぶ。
 身体が叩きつけられるまで忘れてしていた。
 そうだ——蒼には俺たちの攻撃など全く通用しない。過去に同じように痛みを与えられて教えられていた筈なのに。
 ……でも。それ程までに冷静では居られなかった。衝撃で開いた頬の傷から流れる血が邪魔で、服で拭いながら蒼を睨み付けて俺は吠えた。

「どうしてだよ!! なんでだよ!! 言ってたじゃん!! アイツ倒せば全部元通りになるって!! みんな帰れるって言ってたじゃん!! 言ってたじゃん、蒼‼︎」

『じゃぁさ、此処の世界の神様倒せば俺も皆も帰れるわけ?』
『……そうだね。皆、元の場所に帰れるね』

 覚えている。
 あの夜……宿屋で彼に問おったこの旅の終わりの結末を。
 蒼から返ってきた「帰れる」という答えを。
 それを忘れたとは言わせない。

 その答えがあったから、俺は希望を持って「元の世界に帰ったら」と皆に問いかけて「何をしたいか」と残りの旅を頑張ってきたんだ。

 あちらの世界で再会しよう、と皆と約束した。

 佐助さすけに約束した。
 飛行機に乗って会いに行くから、悠人も連れて一緒にTSUBAMEのライブに行こうって。

 教官と先生に約束した。
 二人が日本にきた時、案内できるようにちゃんと勉強しておくよって。

 クオと約束した。
 近くにいるから——沢山話そうって。
 この旅のことやあの頃の思い出……お前が好きだって言っていた赤い小屋のケーキを一緒に食べながら……青空の下でお茶会をしながら——

 沢山約束したんだ——……
 元の世界に帰ったらって——……

 なのに……

「皆何処だよ!! 返せよ!!」
 俺の怒りに満ちた目は蒼だけを見る。いつの間に開いていた蒼の目も俺だけを見ている。
 蒼の目に怯えは無い。俺の目などに怯えに値しないと言うように——余裕ではなく憐れみを含めた目を俺への向ける。その目が俺の感情をますます爆発させていく。

「返せったら返せ!!」
「キミも知っているだろう? 彼らが此処に来た理由。いや、此処に呼ばれる条件を……」
「返せったら!! 嘘つき!!」

 蒼が話す。
 俺はひたすら「返せ」と叫び続ける。

 周りに転がり落ちている短刀や投擲道具やグローブや帽子——消えていった人たちが残していったものを我武者羅に拾って、数々の暴言と共に蒼へと投げていく。
 投げたものは蒼には絶対に届かない。その小さな身体に当たる前に見えない壁に阻まれ、衝撃波によってこちらへと跳ね返ってくる。
 物を投げることは俺にとって危険な行為——だが、止めなかった。

「返せって!! 裏切者!!」
「あの世界を捨てることで……いや、彼ら自身が自分の死を受け入れることでこちらの世界に来ることを」
「返せよ!! 馬鹿!!」
「キミも知っているだろう」
「返しやがれ!! クソたれ!!」
「例え元の世界に帰っても、始まりはそこからだ」
「返せったら——!!」

「彼らは……

 カラン——……

「返、せ……」

 蒼に投げるはずだったナイフは俺の手を離れ、軽く跳ねて音を立てる。
 帰ったと同時に終わる——それが何を意味するのか。
 そんなこと……すぐにわかった。

 目元が熱くなる感覚がする。
 頬が濡れている感覚がする。
 ——涙を流しているんだ。

 先程まで蒼へと物を投げていた手と暴言を吐き続けた声が震え、俺の方から蒼から逃げるように目を背けた。
 膝を付いて溢れてくる涙を止めようと乱暴に擦るが止まることはない。押さえつけても覆っても、その手には涙が貯まっていく。

 誰もが俺たちの姿を静観していたと思う。誰も……俺たちと旅を共にしてきた悠人でさえ、俺と蒼の間に入ることができず、ただ見守っていた。

 蒼から述べられた真実——
 つまり、それは——

「俺は……アイツ等に……もう一度死ねって言ったのか……」

 楽しく語り合った夢は「死ね」と。
 いつか辿り着くゴールは「死」へと。
 楽しそうに「こっちだよ」と誘いざなって——

(俺は、アイツ等に『死ね』と言っていたのか——?)

「それは違うよ」

 蒼は静かに唇を開く。

「あの子たちはわかっていた。……だから、キミを帰したかったんだよ」
「わかっていた……? わかっていたなら、なんで此処まで来たんだよ。帰して……何があるんだよ……」

 何の意味があるんだ。
 あの世界には二度と戻れないのに。
 此処に辿り着いてしまっては、この世界が無くなってしまうのに。
 二度目の人生を壊してしまうのに。

 それなのに——……

「意味はあるさ」
「無いよ……」

 皆の命を犠牲にして。皆の気持ちを傷つけてあの世界に帰った俺に、何の意味がある?

 平凡で欠伸ばかりの日々を過ごす、何の力も無い、何もしない。
 世界を揺るがすこともひっくり返すことも出来ない、世界にとって数ある人間の一つである俺なんかに。
 何の意味があるっていうんだよ……?

 こんな何にも出来ない人間に何の価値があるっていうんだよ……⁉︎

「俺は仲間の命に値する人間じゃない!!」
「あの子たちの想いを否定するな!!」

 聞いたことのない蒼の怒鳴り声と共に胸倉を捕まれた。子どもの身体とは思えないほどの強い力で引き寄せられ、額と額が衝突する。
 目の前には目元を吊り上げ、先ほどの俺など比にならないのであろう、『怒り』に満ちた蒼の目。
 その目に涙が止まる。

「君が『生きたい』と!! 『あの世界で皆と一緒に生きたい』、と言ったから!! 友となったキミが!! 仲間となったキミが!! 大好きなキミが!! あの世界に帰っても自分たちを忘れずに再び会いたいと言ってくれたから!! だから、あの子たちは戦ったんだ!! キミの為に戦ったんだ!!」
「……!!」
「ボクは言ったよな!! ボクにはキミをあの世界に帰す義務があるって!! それはキミだけじゃない、あの子たちの想いも含まれている!! そしてキミにも義務がある!! あの子たちが命と引き換えに守り切り、元の世界に帰ったキミの義務は!!

 値する人間、ではなく値する『生』。つまりは、生き様。
「人間の想いはボクたちですら解くことは出来なかった。人の想いは世界の理をも越える。片割れの変わりゆく姿にボクは確かにそう思った。だけど、人間一人の力などたかが知れている。人間なんて小さくて弱い存在だ。『誰か』がいるから強くなれるんだ。『

 人は脆いから。その身体も精神こころも。些細なことで深く傷を負い、死んでしまうぐらい脆くて弱い。
 だけど、人は強いから。強い想いと覚悟があれば。身体は精神こころを信頼して動いてくれる。
『人』は『矛盾』。『矛盾』は『人』。

「『誰か』とは目に見えなきゃいけないものなのかい?」

 人が死ぬ時、きっと多くの人が「いつまでも貴方を見守っている」「心の中に生きている」、と言うであろう。
 その人の身が滅んでも、記憶がその人を忘れない限りいつまでも自分の中に生き続ける。
 それが姿であれ、言葉であれ、声であれ、何であれ。死んでしまった人の何かであれば。その何かを忘れなければ傍にいることと一緒だ、と。
 そう——蒼は俺に言いたいのであろうか。

「あの子たちは帰ったキミに、歴史に残るような立派な人間になって欲しいんじゃない。自分たちのことを、自分たちの生き様を忘れないで……自分たちが生きれなかった世界でキミの『生』を全うして欲しいだけだ」

怒りで暴れ、大声を出し、暴言を吐き、涙を流し、絶望して、そして真っ白となった頭の中に蒼の言葉が流れ込んだ。

「そんなの……自分勝手だ……」

「……‼︎」

 蒼の言葉——伝えたい想いはわかるんだ。わかるから……命を懸けて自分を此処まで連れてきて、微笑みながら消えていった仲間たちの顔が頭から離れない。
 一度真っ白となった頭だからこそ理解できる。本当にアイツ等は自分たちのその後をちゃんと分かっていて最後まで着いてきてくれたことを。あの世界に帰った俺がアイツ等の生き様を忘れずに生きていって欲しいと願っていたことも。あの最後の微笑みが物語っていたことを理解できた。

 だけど……理解しても受け入れることは出来ない。
 再び、涙が溢れ出してくる。

「皆、全部、自分勝手だ……。勝手に連れてきたくせに、勝手に旅に出させたくせに……。勝手に付いてきて、勝手に本当のことわかって勝手に納得して……俺に何も言わないで勝手にいなくなって、勝手に俺に義務なんか作って……」

 自分勝手過ぎる。自分自身のことなんて放っておいて俺のことを皆が勝手に決めて、帰った後の俺の人生も勝手に決めて。

「そんな勝手に決められた義務なんて知らねぇよ……、義務なんて果たさないから……だから、……」

「……」
 蒼は何も言わなかった。
 あの憐れむような目も。
 怒りで吊り上がった目も。
 もう俺には向けていない。
 蒼も……泣きそうな目をしている。

 胸倉を掴んでいた手がゆっくり解け、俺は座り込む。
 もう何も投げる気もない。
 ただ……「返してくれよ」とばかり口から溢れる。
 壊れたわけじゃない。それ以外、蒼に何も言えなくなった。

 ゆっくりと首元に手を運び、短い間だけれどもつけ慣れてしまったゴーグルに触れる。
 戦いで割れてしまったレンズを撫でる。

『元の世界に戻ったらなぁ……取り合えず——絵を描きたいなぁ。絵の仕事とか憧れるんだけど、俺の画力じゃ無理かなぁ』

『愛しています……、王門くん……』

「返してくれよ……」

 溢れる涙をそのままに。
 俺は蒼を、蒼は俺を。
 お互いに見つめ合う。
 
「な、なんだ!?」
 時間がどれ程経ったのかかわからない。長い間見つめ合ったのか、長い間時間が止まっていたのか。突然揺れ出した世界に悠人の声を始め、周りが騒ぎ始めた。
「とうとう此処も時間が来たみたいだね」
 見つめ合っていた蒼の目は閉じられ、再び開いた時はこの夜空の中と評した空間を見渡した。
「時間?」
「言っただろう? この世界は崩壊し始めているって。この空間が崩壊すると同時にキミたちは元の時間、。君たちは本来の——本当の時間の世界に帰れる」

 蒼の言葉が終わると同時に空間内から亀裂が入ったであろう大きな音が聞えてきた。
 本当にこの空間が壊れていくのであろう。崩れていく空間に怯えながら、それでも元の世界に帰れる嬉しさを抱きながら周りは近くにいる者と手を強く握り合った。

「マコト兄ちゃん……」

 悠人が近づいてきて俺に手を差し伸べる。立ち上がる手助けをしようとしていたのかもしれないが、俺はその手を握らなかった。

 だって——俺はまだ蒼を見ているんだ。

「返してくれよ」
「マコト兄ちゃん……無理だよ」

 悠人の顔は見えない。だけど、耳に入ってきた声は震えていた。

 空間は崩れていく。
 夜空は徐々に白くなっていき、光が射し込んでくる。それはまるで、夜が明けるみたいで——差し込む光が俺たちを照らしていく。
 その光を背後に立つのは、俺が帰りたいと願った世界の主——名は……無い。

 俺は地球の色から、ソイツを『蒼』と呼ぶ。

 世界の主として彼を『神』と呼ぶべきかと悩んだが、ソイツは『神』と呼ばれるのを嫌う。
 自分たちが本当に神ならば、このような愚かな行為はしなかったであろうから、と。
 自分が本当に神ならば、どんな願いをも叶えることができたはずであろうから、と。

「なぁお願いだよ、『神様』……お願いだ。返してくれよ……、俺、まだ果たしていない約束が沢山あるんだ……」

 約束は必ず果たさなければならないって、親にも先生にも教わったんだ。小さな子どもにでも分かる、絶対に忘れてはいけない、大切なことなんだ。
 お願いだよ。人の想いは世界の理をも越えるなら叶えてくれよ。あの世界でもう一度出会える奇跡を起こしてくれよ。

「ごめんね……、マコト」
「返してくれよ」
「ボクたちは愚かだった」
「返してくれよ」
「自分勝手で理不尽な世界を作って」
「返してくれよ」
「多くの人を……君を巻き込んで」
「返してくれよ」
「どうか……」

「この何も出来ない、力のない『神』を呪って恨んでくれ……」

 世界が崩壊する。世界が消滅する。
 夜が明ける。光が包み込んでいく。

「謝って欲しいんじゃない。返してくれ」

「なぁ、佐助。俺たちまだTSUBAMEのライブに行ってないんだぜ?お前が御勧めだっていっていたレトロゲームだってまだ名前すら教えてくれて無かったじゃんか」

「教官は京都の街見てみたいっていってたじゃん。新選組がいた屯所にも行きたいって。日本刀が置いてある博物館にも行きたいって」

「先生、京都の紅葉だけじゃなくて料理も楽しみにしていたの俺知ってるんだからな。だから、一緒に京都で食べ歩きしようって俺考えてたんだぜ」

 足場が崩れ去り、俺の身体が光りの中に浮かぶ。

「クオ——阿部さん、今度はどんな絵を描く予定だったんだ? 今度はどんな話を考えて……どんな曲を聞いて考えて描くつもりだったんだ? なぁ、今度はどんな道具使って描く予定だったんだ?次はさぁ、もっと大きなスケッチブックに、皆で旅したことを描いてみようぜ。なぁ、下手でもいいから皆で……」


 そして、真っ白な光の世界に俺は消えていった。


 next 美しくも脆き世界 第一章
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

超文明日本

点P
ファンタジー
2030年の日本は、憲法改正により国防軍を保有していた。海軍は艦名を漢字表記に変更し、正規空母、原子力潜水艦を保有した。空軍はステルス爆撃機を保有。さらにアメリカからの要求で核兵器も保有していた。世界で1、2を争うほどの軍事力を有する。 そんな日本はある日、列島全域が突如として謎の光に包まれる。光が消えると他国と連絡が取れなくなっていた。 異世界転移ネタなんて何番煎じかわかりませんがとりあえず書きます。この話はフィクションです。実在の人物、団体、地名等とは一切関係ありません。

異世界無宿

ゆきねる
ファンタジー
運転席から見た景色は、異世界だった。 アクション映画への憧れを捨て切れない男、和泉 俊介。 映画の影響で筋トレしてみたり、休日にエアガンを弄りつつ映画を観るのが楽しみな男。 訳あって車を購入する事になった時、偶然通りかかったお店にて運命の出会いをする。 一目惚れで購入した車の納車日。 エンジンをかけて前方に目をやった時、そこは知らない景色(異世界)が広がっていた… 神様の道楽で異世界転移をさせられた男は、愛車の持つ特別な能力を頼りに異世界を駆け抜ける。 アクション有り! ロマンス控えめ! ご都合主義展開あり! ノリと勢いで物語を書いてますので、B級映画を観るような感覚で楽しんでいただければ幸いです。 不定期投稿になります。 投稿する際の時間は11:30(24h表記)となります。

異世界に転移す万国旗

あずき
ファンタジー
202X年、震度3ほどの地震と共に海底ケーブルが寸断された。 日本政府はアメリカ政府と協力し、情報収集を開始した。 ワシントンD.Cから出港した米艦隊が日本海に現れたことで、 アメリカ大陸が日本の西に移動していることが判明。 さらに横須賀から出発した護衛艦隊がグレートブリテン島を発見。 このことから、世界中の国々が位置や向きを変え、 違う惑星、もしくは世界に転移していることが判明した。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~

みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】 事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。 神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。 作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。 「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。 ※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

処理中です...