58 / 290
男同士の内緒話②
しおりを挟む
「またその話かって顔だな?まぁそう言わずに聞けよ」
聞いてなんになるとは思ったが、一応は口をつぐむ。
「あの子はな、お前にとって必要だよ。あの馬鹿なところも含めて、俺達にはないものを持ってる」
……。
「お前には、お前と同じ目線でモノを見られる相手が必要だ。今の俺は彼女のおかげでようやくお前と同じ目線に立つことができた。だがそれも一時的なものらしい…」
その残念そうな口ぶりを意外に思う。
「大して面白いものでもないぞ…」
幽霊なんて、見えなければそれに越したことはない。
「お前のそれは諦めだ。所詮は同じモノを見ることのできる相手なんていない、ってな。自分と全然違う視界でモノを見ている相手とプライベートで四六時中一緒にいられるか?俺には無理だな」
「無理でもそうするしかないだろう」
――いや、そうしてきたんだ。
「例えばだがな、お前がそこに見えない落とし穴があるという。それを見ることのできない相手は信じずそこに落ちるだろう。その時、お前は何を思う?それみたことか?それとも、やっぱり、か」
――やっぱり、信じては貰えなかったか。
自分はきっとそう思うのだろうなと、言われなくてもわかっている。
「だが彼女なら違う。…まぁ、気づいててあえて自ら落ちていきそうなところはあるが、あの子なら、例えお前が見えない落とし穴に落ちたとしても、必ずお前をそこから引っ張り上げてくれるだろう。――――何やってるんですか部長!ってな」
想像できるだろ?と言われて、確かに簡単に声まで予想ができた。
「馬鹿な猫が飼い主の為に一生懸命頑張ってるんだ、そりゃ可愛くて仕方ないよなぁ…。――それが、恋愛感情に発展することはないと言い切れるか?」
「…少なくとも今の時点ではそのつもりはない」
彼女をそんな目で見たことは一度もないと断言できる。
「今の時点では、な。まだあの子をそばにおいて一ヶ月ちょっとだぜ?……いい加減、少しくらい自覚したほうがいい。お前はいつかあの子を手放せなくなる」
……俺が、彼女を?
「納得いかないって顔だな?…そう言っていられるのも今のうちだ。お前のそれはな、懐かれてる余裕だ。自分よりもあの子に信頼されてる幼馴染達を目の前にして、いつまでそれが持つかな?」
「彼女の幼馴染に嫉妬する、そういいたいのか」
確かに昨日、彼女自身の口からもそんな話は出たが…。
あの時に笑い飛ばした言葉が、今になって自分のもとに戻ってくる。
そうして、ようやくひとつ「あぁ」と納得がいった。
「…そうか。確かに、面白くはないかもしれないな…」
彼女相手には、「他の飼い主が見つかったなら構わない」といったが。
実際にこの目で、彼女が自分以外の人間に媚びて擦り寄る姿をみせられたとしたら。
――――気に入らない。
そう、思ってしまうのではないか。
「…少しは自覚してもらえたようでなによりだよ…」
「自覚…」
難しい顔で考え込む谷崎。
「ま、四六時中一緒にいるわけじゃないあの幼馴染よりはお前のほうが今は有利なんだ。今のうちにせいぜい手懐けておけよ」
「…わかってる」
恋愛がどうこうを抜きにしても、今更彼女のいない生活というのは考えづらい。
今だって、こうして何気なく生活できているのが彼女のおかげだということは理解している。
なにしろ、道を歩けば霊に取り憑かれるといった日常が彼女がやってきてから随分と変化を遂げた。
取り憑かれるとしても精々が害のない動物霊。
それさえも、彼女に頼めばあっという間に取り除いてくれる。
悩む必要すらなくなった。
「まぁ、問題は懐かれすぎてることだな。お前、あの子にオカン呼ばわりされてるからな…。
せめて名前で呼ばせるくらいにならないと男として意識はされないだろ」
「…それどころか俺の名前を覚えているかも怪しいな」
「さすがにそれは…」
「面と向かって『名前は知っているけど漢字が読めません』と言われたことがあるんだが」
しかも、苗字も間違っていた。
あれから彼女は一度も谷崎の名を呼んでいない。
それどころか、社外でも「部長」としか呼ばれた記憶がないのだが。
「…そういや俺も”主任”としか呼ばれたことがないな…」
後で名前を覚えているか確認しよう、と真面目な顔で呟く相原。
ぜひそうした方がいい。
恐らく半分位の確率で間違っているだろう。
「…それで、話を戻すがな。どこまで調べは付いた?」
これ以上脱線し続けるつもりもないと、話を一気に引き戻す。
さすがにはぐらかすつもりもないのか、ようやく相原が口を開く。
「…狐憑き、って知ってるか」
「あぁ、話にはな」
「室井の家には、どうも昔からその手の噂が付きまとっていたらしい。それと、女児殺し、だそうだ」
「……女児殺し…?」
狐憑きはともかく、そちらはどうにもきな臭い。
「室井家では幸希以前ほぼ女児に恵まれず、代わりに近隣から丁稚奉公がてら幼い女児を引き取ってくることが多かったらしい。まぁ、貧しい農村では厄介者扱いの女児なんていくらでもいたろうからな。相手には困らなかっただろうが…」
「殺し、とつくからにはその子供たちは皆…?」
「まぁ、当時のことだから何とも言えないが、大切には扱っていたらしい。
それでもなぜか女児たちは皆一様に体が弱く、ほとんどが7歳を前にしてなくなってしまったと言うんだ。
……7歳、聞き覚えがあるだろ?」
「…自宅で祀る、といっていた件か」
「あぁ、その通り。便利屋くんの調べによれば、室井家では引き取ってきた女児に対し、何か呪法的なものを施していた形跡があるんだそうだ。それによって彼女らは幼くして命を落とし…」
室井の家は、その間に繁栄を極めた。
「……怪しさ大爆発、ってな。まぁ、そのへんから狐憑きの噂が広まったんじゃないかってのが推測だが、便利屋くん曰く理由はもうひとつあるらしい。…なんでも、富山から室井家に入婿に入った男が、少々風変わりな稲荷信仰の持ち主だったみたいだ」
「稲荷信仰…」
なるほど、確かに狐だ。
「時代的なものもあったんだろうがな…。なにしろ当時は大飢饉後だ。五穀豊穣を司る稲荷を祀るってのはまぁわからない話じゃない。だが問題なのはここからだ。…どうもその男のいた村では、幼い女児を使った神降ろしが行われていたらしい」
―――――神降ろし。
それは、神を体の中に入れ、神託を受けたり、厄災を払ったりするという、あれだろうか。
簡単に言えば、イタコの神霊版だとでもいえばいいか。
「なんでもその村に強い霊力を持った少女が一人いたらしくてな…。飢饉の際にもいち早くそれを村人に伝えて蓄えをもたせていたって話だ。…おかげで男のいた村では奇妙なほど飢饉での死者が少なかったらしい。その後少女がどうなったのかはわからないが、彼女のおかげで命拾いをした男が、その信仰を室井家に持ち込んだ可能性は高い」
「だから、女児か」
「…そういうことなんだろうな」
霊力を持った少女の代わり。
だが、ただの村人の少女がそんなものを持ち合わせているはずがない。
だからこそ、何らかの呪法を彼女らに施した。
そう考えればひとまず筋は通っている。
「一応は当主の嫁にするって名目で引き取っていたみたいだからな。女児は一代につき1名。それで十分だったようだ。次の男の子が産まれると、また新しい女児を引き取り、育てる。その繰り返しだな。だが、近代に入ってくるとさすがにそれもままならなくなったのか、もしくは迷信として侮られたか…。とにかく、一時的にそれを行わない時期が出てくる。すると室井家はあっという間に衰退…。それを復活させたのが室井の祖父というわけだ」
「祖父?父親ではなくて、か?」
確か、室井家の再興は父親の代からだと聞いた覚えがあった。
「祖父の代で呪法のやり直しを行って、効果が出たのは次の代からってことだったのかもな。
とにかく、室井家には久方ぶりに女児が引き取られることになった。
――――それが、幸希と幸樹、2人の母親だ」
聞いてなんになるとは思ったが、一応は口をつぐむ。
「あの子はな、お前にとって必要だよ。あの馬鹿なところも含めて、俺達にはないものを持ってる」
……。
「お前には、お前と同じ目線でモノを見られる相手が必要だ。今の俺は彼女のおかげでようやくお前と同じ目線に立つことができた。だがそれも一時的なものらしい…」
その残念そうな口ぶりを意外に思う。
「大して面白いものでもないぞ…」
幽霊なんて、見えなければそれに越したことはない。
「お前のそれは諦めだ。所詮は同じモノを見ることのできる相手なんていない、ってな。自分と全然違う視界でモノを見ている相手とプライベートで四六時中一緒にいられるか?俺には無理だな」
「無理でもそうするしかないだろう」
――いや、そうしてきたんだ。
「例えばだがな、お前がそこに見えない落とし穴があるという。それを見ることのできない相手は信じずそこに落ちるだろう。その時、お前は何を思う?それみたことか?それとも、やっぱり、か」
――やっぱり、信じては貰えなかったか。
自分はきっとそう思うのだろうなと、言われなくてもわかっている。
「だが彼女なら違う。…まぁ、気づいててあえて自ら落ちていきそうなところはあるが、あの子なら、例えお前が見えない落とし穴に落ちたとしても、必ずお前をそこから引っ張り上げてくれるだろう。――――何やってるんですか部長!ってな」
想像できるだろ?と言われて、確かに簡単に声まで予想ができた。
「馬鹿な猫が飼い主の為に一生懸命頑張ってるんだ、そりゃ可愛くて仕方ないよなぁ…。――それが、恋愛感情に発展することはないと言い切れるか?」
「…少なくとも今の時点ではそのつもりはない」
彼女をそんな目で見たことは一度もないと断言できる。
「今の時点では、な。まだあの子をそばにおいて一ヶ月ちょっとだぜ?……いい加減、少しくらい自覚したほうがいい。お前はいつかあの子を手放せなくなる」
……俺が、彼女を?
「納得いかないって顔だな?…そう言っていられるのも今のうちだ。お前のそれはな、懐かれてる余裕だ。自分よりもあの子に信頼されてる幼馴染達を目の前にして、いつまでそれが持つかな?」
「彼女の幼馴染に嫉妬する、そういいたいのか」
確かに昨日、彼女自身の口からもそんな話は出たが…。
あの時に笑い飛ばした言葉が、今になって自分のもとに戻ってくる。
そうして、ようやくひとつ「あぁ」と納得がいった。
「…そうか。確かに、面白くはないかもしれないな…」
彼女相手には、「他の飼い主が見つかったなら構わない」といったが。
実際にこの目で、彼女が自分以外の人間に媚びて擦り寄る姿をみせられたとしたら。
――――気に入らない。
そう、思ってしまうのではないか。
「…少しは自覚してもらえたようでなによりだよ…」
「自覚…」
難しい顔で考え込む谷崎。
「ま、四六時中一緒にいるわけじゃないあの幼馴染よりはお前のほうが今は有利なんだ。今のうちにせいぜい手懐けておけよ」
「…わかってる」
恋愛がどうこうを抜きにしても、今更彼女のいない生活というのは考えづらい。
今だって、こうして何気なく生活できているのが彼女のおかげだということは理解している。
なにしろ、道を歩けば霊に取り憑かれるといった日常が彼女がやってきてから随分と変化を遂げた。
取り憑かれるとしても精々が害のない動物霊。
それさえも、彼女に頼めばあっという間に取り除いてくれる。
悩む必要すらなくなった。
「まぁ、問題は懐かれすぎてることだな。お前、あの子にオカン呼ばわりされてるからな…。
せめて名前で呼ばせるくらいにならないと男として意識はされないだろ」
「…それどころか俺の名前を覚えているかも怪しいな」
「さすがにそれは…」
「面と向かって『名前は知っているけど漢字が読めません』と言われたことがあるんだが」
しかも、苗字も間違っていた。
あれから彼女は一度も谷崎の名を呼んでいない。
それどころか、社外でも「部長」としか呼ばれた記憶がないのだが。
「…そういや俺も”主任”としか呼ばれたことがないな…」
後で名前を覚えているか確認しよう、と真面目な顔で呟く相原。
ぜひそうした方がいい。
恐らく半分位の確率で間違っているだろう。
「…それで、話を戻すがな。どこまで調べは付いた?」
これ以上脱線し続けるつもりもないと、話を一気に引き戻す。
さすがにはぐらかすつもりもないのか、ようやく相原が口を開く。
「…狐憑き、って知ってるか」
「あぁ、話にはな」
「室井の家には、どうも昔からその手の噂が付きまとっていたらしい。それと、女児殺し、だそうだ」
「……女児殺し…?」
狐憑きはともかく、そちらはどうにもきな臭い。
「室井家では幸希以前ほぼ女児に恵まれず、代わりに近隣から丁稚奉公がてら幼い女児を引き取ってくることが多かったらしい。まぁ、貧しい農村では厄介者扱いの女児なんていくらでもいたろうからな。相手には困らなかっただろうが…」
「殺し、とつくからにはその子供たちは皆…?」
「まぁ、当時のことだから何とも言えないが、大切には扱っていたらしい。
それでもなぜか女児たちは皆一様に体が弱く、ほとんどが7歳を前にしてなくなってしまったと言うんだ。
……7歳、聞き覚えがあるだろ?」
「…自宅で祀る、といっていた件か」
「あぁ、その通り。便利屋くんの調べによれば、室井家では引き取ってきた女児に対し、何か呪法的なものを施していた形跡があるんだそうだ。それによって彼女らは幼くして命を落とし…」
室井の家は、その間に繁栄を極めた。
「……怪しさ大爆発、ってな。まぁ、そのへんから狐憑きの噂が広まったんじゃないかってのが推測だが、便利屋くん曰く理由はもうひとつあるらしい。…なんでも、富山から室井家に入婿に入った男が、少々風変わりな稲荷信仰の持ち主だったみたいだ」
「稲荷信仰…」
なるほど、確かに狐だ。
「時代的なものもあったんだろうがな…。なにしろ当時は大飢饉後だ。五穀豊穣を司る稲荷を祀るってのはまぁわからない話じゃない。だが問題なのはここからだ。…どうもその男のいた村では、幼い女児を使った神降ろしが行われていたらしい」
―――――神降ろし。
それは、神を体の中に入れ、神託を受けたり、厄災を払ったりするという、あれだろうか。
簡単に言えば、イタコの神霊版だとでもいえばいいか。
「なんでもその村に強い霊力を持った少女が一人いたらしくてな…。飢饉の際にもいち早くそれを村人に伝えて蓄えをもたせていたって話だ。…おかげで男のいた村では奇妙なほど飢饉での死者が少なかったらしい。その後少女がどうなったのかはわからないが、彼女のおかげで命拾いをした男が、その信仰を室井家に持ち込んだ可能性は高い」
「だから、女児か」
「…そういうことなんだろうな」
霊力を持った少女の代わり。
だが、ただの村人の少女がそんなものを持ち合わせているはずがない。
だからこそ、何らかの呪法を彼女らに施した。
そう考えればひとまず筋は通っている。
「一応は当主の嫁にするって名目で引き取っていたみたいだからな。女児は一代につき1名。それで十分だったようだ。次の男の子が産まれると、また新しい女児を引き取り、育てる。その繰り返しだな。だが、近代に入ってくるとさすがにそれもままならなくなったのか、もしくは迷信として侮られたか…。とにかく、一時的にそれを行わない時期が出てくる。すると室井家はあっという間に衰退…。それを復活させたのが室井の祖父というわけだ」
「祖父?父親ではなくて、か?」
確か、室井家の再興は父親の代からだと聞いた覚えがあった。
「祖父の代で呪法のやり直しを行って、効果が出たのは次の代からってことだったのかもな。
とにかく、室井家には久方ぶりに女児が引き取られることになった。
――――それが、幸希と幸樹、2人の母親だ」
0
お気に入りに追加
968
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
地味女だけど次期社長と同棲してます。―昔こっぴどく振った男の子が、実は御曹子でした―
千堂みくま
恋愛
「まりか…さん」なんで初対面から名前呼び? 普通は名字じゃないの?? 北条建設に勤める地味なOL恩田真梨花は、経済的な理由から知り合ったばかりの次期社長・北条綾太と同棲することになってしまう。彼は家事の代償として同棲を持ちかけ、真梨花は戸惑いながらも了承し彼のマンションで家事代行を始める。綾太は初対面から真梨花に対して不思議な言動を繰り返していたが、とうとうある夜にその理由が明かされた。「やっと気が付いたの? まりかちゃん」彼はそう囁いて、真梨花をソファに押し倒し――。○強がりなくせに鈍いところのある真梨花が、御曹子の綾太と結ばれるシンデレラ・ストーリー。○第15回恋愛小説大賞に参加しています。もしよろしければ応援お願いいたします。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
お母様が国王陛下に見染められて再婚することになったら、美麗だけど残念な義兄の王太子殿下に婚姻を迫られました!
奏音 美都
恋愛
まだ夜の冷気が残る早朝、焼かれたパンを店に並べていると、いつもは慌ただしく動き回っている母さんが、私の後ろに立っていた。
「エリー、実は……国王陛下に見染められて、婚姻を交わすことになったんだけど、貴女も王宮に入ってくれるかしら?」
国王陛下に見染められて……って。国王陛下が母さんを好きになって、求婚したってこと!? え、で……私も王宮にって、王室の一員になれってこと!?
国王陛下に挨拶に伺うと、そこには美しい顔立ちの王太子殿下がいた。
「エリー、どうか僕と結婚してくれ! 君こそ、僕の妻に相応しい!」
え……私、貴方の妹になるんですけど?
どこから突っ込んでいいのか分かんない。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
モヒート・モスキート・モヒート
片喰 一歌
恋愛
「今度はどんな男の子供なんですか?」
「……どこにでもいる、冴えない男?」
(※本編より抜粋)
主人公・翠には気になるヒトがいた。行きつけのバーでたまに見かけるふくよかで妖艶な美女だ。
毎回別の男性と同伴している彼女だったが、その日はなぜか女性である翠に話しかけてきて……。
紅と名乗った彼女と親しくなり始めた頃、翠は『マダム・ルージュ』なる人物の噂を耳にする。
名前だけでなく、他にも共通点のある二人の関連とは?
途中まで恋と同時に謎が展開しますが、メインはあくまで恋愛です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる