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絶叫ナイト
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「んにゃぁぁぁぁぁ!!!!!!」
夜中の公園に、突如として幼女の悲鳴が響き渡った。
もちろん、幽体である以上、その声を聴く者は少ないのだが。
「嘘つき嘘つき嘘つきロリコンサイテ――――――!!!!!!」
高瀬が悲鳴を上げるのにもワケがある。
箱を開けたとたん、巨大な一匹の蛇が飛び出してきたのである。
「嘘はついてない。虫じゃなくてこれは爬虫類だ」
「一緒だよ!!!!」
屁理屈言うな、と飛び蹴りで男の膝を的確に射抜いてやる。
「ぐっ…」
がくんと前のめりに倒れながらも、掴んだ蛇を離さないのは流石である。
だが、その手からはしゅわしゅわと酸に溶かされたような煙が発生し、男の顔にも脂汗がにじんでいる。
「…俺が抑えてられるのにも限界がある。頼むから、早く何とかしてくれないか…?」
「うぅぅぅぅ…」
蛇嫌い。爬虫類怖い。
だけど目の前で人の掌がありえない音を立ててるのも怖い。
「抑えててよ…。絶対離さないで…」
「わかったから早くしてくれ。長く持たない」
そういった男が、蛇を強引に地面にねじ伏せ、その頭を押し付ける。
「くっ…」
急に激しく暴れだした蛇を相手に男の手が一瞬外れ、その隙に公園の茂みへと逃げ込もうとした、その時。
ためらっていた高瀬が一気に動いた。
「ちぇすと―――――!!!!!!」
ダンダンダン!!!ドン!!!
逃げようとする蛇の尻尾を片足で踏みつけ、もう片方の足で更に何度も叩きつけた挙句、動かなくなったところを頭めがけて一気に両足で叩き潰したのだ。
じゅわ~~~。
「うわ、溶けてるよ…やっぱ気持ち悪い…」
げぇ、っと蛇の残骸を見下ろし、すぐに横へと目をそらす。
直接踏みつけてしまった靴の裏は見るのが怖い。
やったことはないのだが、幽体離脱した状態で靴の着脱は果たして可能だろうか…?
「この靴、結構気に入ってたのに…」
薄らとだが覚えている、子供の時によく履いていたお気に入りの靴だ。
恐らく高瀬の記憶の中に一番よく残っていたのだろう。
「…靴くらい俺がかってやるさ…うっ…」
まるでありえないものを見たような顔で蛇の残骸を見つめていた男は、無邪気な高瀬のセリフに少しだけ笑みを作ると、すぐに先ほど蛇を掴んでいた手のひらを押さえ、呻き出す。
その時にチラリと見えたが、掌はまるで壊死しているかのように黒ずんでいた。
「ちょっとその手、貸してみ?」
手首を抑えうずくまっていた男を後ろから覗き込んでいた高瀬は、強引に男の腕を取ると、その掌を開かせる。
やはり、掌は真っ黒だ。
それだけではない。
血管の中には、まるでミミズのようなうねうねとした何かが動いている。
「呪詛の欠片だ…。しくじった」
俺のミスだ、触るな、という男の声を全く無視し、「え~と、こういう時はねぇ」と一人呟く高瀬。
己の腕を奪い返そうとする男の額に、片手で無情なデコピンを食らわせ、面食らった所で「思い出した!」と叫ぶ。
「そうそう、痛いの痛いの、とんでけ~!だった!」
フゥ・・・!
その言葉とともに手のひらに向かってそっと息を吹きかける高瀬。
その途端、まるで死人のような色をしていた手が嘘のように肌色を取り戻し、脈打つ血管が何事もなかったかのように正常に戻る。
「大成功~~」
わ~い、と無邪気に手を上げる高瀬。
それを呆気に取られた様子で見ていた男は、ハッとしたように自分の手で握っては開くを繰り返し、なんの後遺症もないことを確認すると、信じられないものを見る目で高瀬を見上げた。
「なんて支離滅裂な霊力だ…」
どうやら今高瀬が行った一連の動きは、通常ではとても考えられない事らしい。
「で、こっちは約束通り手伝ったんだから、そっちもちゃんと約束通りの働きはしてよね?」
ふんぞり返った高瀬は、ポケットから一枚のメモ用紙を取り出すと、それを男に手渡す。
男はそれを受け取り、そこでまた驚く。
「なんで霊体が、ただの紙を普通に持ち運べるんだ…?」
「それ、証拠だからね。ちゃんと紙に書かないと、霊体で書いたものじゃ記録に残らないでしょ」
だから実体に戻ってからもう一度メモを書き直し、それを持ってきた、と。
「あの子の記憶を私が見せてもらって、ナンバープレートはばっちり読み取れたから。
こんだけの情報があればいくらでも犯人特定できるでしょ?」
「記憶を…?そんなこともできるのか…」
「ちょっと、聞いてる?やってくれないならそれ返してよね。別の人に頼むから…」
ぼんやりと高瀬の言葉に聞き入っていたらしい男にしびれをきらし、子供特有の気の短さで、さぁ今すぐ返せと先ほど渡したばかりのメモを戻すよう迫るが、男はそのメモをしっかり懐にしまい込んでしまう。
「これは二人で交わした約束事だからな。きちんと履行するさ」
「…まぁ、それならいいけど」
こちらは犯人さえ捕まえてくれればそれで構わないのさ。
「特別サービスで自ら出頭するように仕向けてやるよ」
「おぉ~」
どういった手を使うつもりなのかはわからないが、それは有難い。
「んじゃ、これを最後に私に付きまとうのはもうやめてね~」
力を貸してやったんだから、もうこれで終わりにして欲しいと宣告する高瀬に、男は即座に首を振る。
「それは無理だ」
「あぁ??言っとくけど、今回は取引だから力を貸しただけだよ。いつもいつもこううまくいくとは思わないで」
自分を都合よく利用しようとするなら許さない、と力を込めて告げる。
「利用?違うな」
「?じゃあ何」
妙に晴れ晴れした表情の男を少々気味悪く思っていると、男は予想外の言葉を口にし始めた。
「惚れた」
「あ?」
「嫁に来てくれ」
「あぁ??」
「金ならある。好きなだけ使え」
「あぁぁ!?」
何言ってんだこいつと、あまりのことに顎が外れそうになった。
「その思い切りの良さがいい。決めた。俺の嫁になる女はお前だ」
「もしもーし。何勝手に決めてくれちゃってんの!?言っとくけど私今幼女だから!よ・う・じょ!。
その私を嫁に欲しいって最早単なるロリコンだよ!?」
「姿なんて関係ない。その霊力と気っ風のいい性格に惚れたんだ。たとえお前の本体が老女でも構わんぞ」
「ロリコンの次はまさかのババコン!?…っていうか人を勝手に年寄り扱いしないでもらえる!?」
失敬な、ともう一度男の膝の裏に攻撃を加える。
「ってことはやっぱりそれなりな年齢なんだな。20代…いっても30代前半か」
「勝手にプロファイルしないでぇぇ!!!」
しかもそれが当たっているのが癪に障る!口にはしないけど!
「今日はもう帰る!犯人の件、くれぐれもよろしく!」
「わかったわかった。また、な」
今日のところはしつこく迫る気はないのだろう。
あっさり引いた男に、「またという日はもう来ない」ときっぱり宣言して、「べーっ」と舌を出す。
時刻はもう3時を回っているはずだ。
そろそろ本体に戻らなくては。
「必ずお前に会いにいくから覚悟しておけよ」
「おとといきやがれ!」
来れるもんなら来てみろ、との思いを込めて言葉を叩きつけ、高瀬の姿が徐々に輪郭をなくしていく。
「…行ってやるさ。必ず、迎えにな」
ふっと不敵に笑った男の姿に寒気を覚えつつ、「ロリコン滅べっ!」と最後の罵倒を残して、高瀬の姿は完全に消えた。
あとに残るのは中身の消えた箱と男が一人。
「さて…と。つまらない仕事を、先に終わらせるとするか」
まずは、うまく処理が終わったことを依頼人に報告しなければならない。
これ一本で数百万の仕事だったと聞いたら、あれは驚いただろうか。
それとも強かに分け前をよこせと手を出してきたかもしれないが…。
どちらにせよ、逃がすつもりはない。
「厄介な男に惚れられたのが運の尽き・・・ってね」
夜中の公園に、突如として幼女の悲鳴が響き渡った。
もちろん、幽体である以上、その声を聴く者は少ないのだが。
「嘘つき嘘つき嘘つきロリコンサイテ――――――!!!!!!」
高瀬が悲鳴を上げるのにもワケがある。
箱を開けたとたん、巨大な一匹の蛇が飛び出してきたのである。
「嘘はついてない。虫じゃなくてこれは爬虫類だ」
「一緒だよ!!!!」
屁理屈言うな、と飛び蹴りで男の膝を的確に射抜いてやる。
「ぐっ…」
がくんと前のめりに倒れながらも、掴んだ蛇を離さないのは流石である。
だが、その手からはしゅわしゅわと酸に溶かされたような煙が発生し、男の顔にも脂汗がにじんでいる。
「…俺が抑えてられるのにも限界がある。頼むから、早く何とかしてくれないか…?」
「うぅぅぅぅ…」
蛇嫌い。爬虫類怖い。
だけど目の前で人の掌がありえない音を立ててるのも怖い。
「抑えててよ…。絶対離さないで…」
「わかったから早くしてくれ。長く持たない」
そういった男が、蛇を強引に地面にねじ伏せ、その頭を押し付ける。
「くっ…」
急に激しく暴れだした蛇を相手に男の手が一瞬外れ、その隙に公園の茂みへと逃げ込もうとした、その時。
ためらっていた高瀬が一気に動いた。
「ちぇすと―――――!!!!!!」
ダンダンダン!!!ドン!!!
逃げようとする蛇の尻尾を片足で踏みつけ、もう片方の足で更に何度も叩きつけた挙句、動かなくなったところを頭めがけて一気に両足で叩き潰したのだ。
じゅわ~~~。
「うわ、溶けてるよ…やっぱ気持ち悪い…」
げぇ、っと蛇の残骸を見下ろし、すぐに横へと目をそらす。
直接踏みつけてしまった靴の裏は見るのが怖い。
やったことはないのだが、幽体離脱した状態で靴の着脱は果たして可能だろうか…?
「この靴、結構気に入ってたのに…」
薄らとだが覚えている、子供の時によく履いていたお気に入りの靴だ。
恐らく高瀬の記憶の中に一番よく残っていたのだろう。
「…靴くらい俺がかってやるさ…うっ…」
まるでありえないものを見たような顔で蛇の残骸を見つめていた男は、無邪気な高瀬のセリフに少しだけ笑みを作ると、すぐに先ほど蛇を掴んでいた手のひらを押さえ、呻き出す。
その時にチラリと見えたが、掌はまるで壊死しているかのように黒ずんでいた。
「ちょっとその手、貸してみ?」
手首を抑えうずくまっていた男を後ろから覗き込んでいた高瀬は、強引に男の腕を取ると、その掌を開かせる。
やはり、掌は真っ黒だ。
それだけではない。
血管の中には、まるでミミズのようなうねうねとした何かが動いている。
「呪詛の欠片だ…。しくじった」
俺のミスだ、触るな、という男の声を全く無視し、「え~と、こういう時はねぇ」と一人呟く高瀬。
己の腕を奪い返そうとする男の額に、片手で無情なデコピンを食らわせ、面食らった所で「思い出した!」と叫ぶ。
「そうそう、痛いの痛いの、とんでけ~!だった!」
フゥ・・・!
その言葉とともに手のひらに向かってそっと息を吹きかける高瀬。
その途端、まるで死人のような色をしていた手が嘘のように肌色を取り戻し、脈打つ血管が何事もなかったかのように正常に戻る。
「大成功~~」
わ~い、と無邪気に手を上げる高瀬。
それを呆気に取られた様子で見ていた男は、ハッとしたように自分の手で握っては開くを繰り返し、なんの後遺症もないことを確認すると、信じられないものを見る目で高瀬を見上げた。
「なんて支離滅裂な霊力だ…」
どうやら今高瀬が行った一連の動きは、通常ではとても考えられない事らしい。
「で、こっちは約束通り手伝ったんだから、そっちもちゃんと約束通りの働きはしてよね?」
ふんぞり返った高瀬は、ポケットから一枚のメモ用紙を取り出すと、それを男に手渡す。
男はそれを受け取り、そこでまた驚く。
「なんで霊体が、ただの紙を普通に持ち運べるんだ…?」
「それ、証拠だからね。ちゃんと紙に書かないと、霊体で書いたものじゃ記録に残らないでしょ」
だから実体に戻ってからもう一度メモを書き直し、それを持ってきた、と。
「あの子の記憶を私が見せてもらって、ナンバープレートはばっちり読み取れたから。
こんだけの情報があればいくらでも犯人特定できるでしょ?」
「記憶を…?そんなこともできるのか…」
「ちょっと、聞いてる?やってくれないならそれ返してよね。別の人に頼むから…」
ぼんやりと高瀬の言葉に聞き入っていたらしい男にしびれをきらし、子供特有の気の短さで、さぁ今すぐ返せと先ほど渡したばかりのメモを戻すよう迫るが、男はそのメモをしっかり懐にしまい込んでしまう。
「これは二人で交わした約束事だからな。きちんと履行するさ」
「…まぁ、それならいいけど」
こちらは犯人さえ捕まえてくれればそれで構わないのさ。
「特別サービスで自ら出頭するように仕向けてやるよ」
「おぉ~」
どういった手を使うつもりなのかはわからないが、それは有難い。
「んじゃ、これを最後に私に付きまとうのはもうやめてね~」
力を貸してやったんだから、もうこれで終わりにして欲しいと宣告する高瀬に、男は即座に首を振る。
「それは無理だ」
「あぁ??言っとくけど、今回は取引だから力を貸しただけだよ。いつもいつもこううまくいくとは思わないで」
自分を都合よく利用しようとするなら許さない、と力を込めて告げる。
「利用?違うな」
「?じゃあ何」
妙に晴れ晴れした表情の男を少々気味悪く思っていると、男は予想外の言葉を口にし始めた。
「惚れた」
「あ?」
「嫁に来てくれ」
「あぁ??」
「金ならある。好きなだけ使え」
「あぁぁ!?」
何言ってんだこいつと、あまりのことに顎が外れそうになった。
「その思い切りの良さがいい。決めた。俺の嫁になる女はお前だ」
「もしもーし。何勝手に決めてくれちゃってんの!?言っとくけど私今幼女だから!よ・う・じょ!。
その私を嫁に欲しいって最早単なるロリコンだよ!?」
「姿なんて関係ない。その霊力と気っ風のいい性格に惚れたんだ。たとえお前の本体が老女でも構わんぞ」
「ロリコンの次はまさかのババコン!?…っていうか人を勝手に年寄り扱いしないでもらえる!?」
失敬な、ともう一度男の膝の裏に攻撃を加える。
「ってことはやっぱりそれなりな年齢なんだな。20代…いっても30代前半か」
「勝手にプロファイルしないでぇぇ!!!」
しかもそれが当たっているのが癪に障る!口にはしないけど!
「今日はもう帰る!犯人の件、くれぐれもよろしく!」
「わかったわかった。また、な」
今日のところはしつこく迫る気はないのだろう。
あっさり引いた男に、「またという日はもう来ない」ときっぱり宣言して、「べーっ」と舌を出す。
時刻はもう3時を回っているはずだ。
そろそろ本体に戻らなくては。
「必ずお前に会いにいくから覚悟しておけよ」
「おとといきやがれ!」
来れるもんなら来てみろ、との思いを込めて言葉を叩きつけ、高瀬の姿が徐々に輪郭をなくしていく。
「…行ってやるさ。必ず、迎えにな」
ふっと不敵に笑った男の姿に寒気を覚えつつ、「ロリコン滅べっ!」と最後の罵倒を残して、高瀬の姿は完全に消えた。
あとに残るのは中身の消えた箱と男が一人。
「さて…と。つまらない仕事を、先に終わらせるとするか」
まずは、うまく処理が終わったことを依頼人に報告しなければならない。
これ一本で数百万の仕事だったと聞いたら、あれは驚いただろうか。
それとも強かに分け前をよこせと手を出してきたかもしれないが…。
どちらにせよ、逃がすつもりはない。
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