恋せよ乙女のオカマウェイ!!

隆駆

文字の大きさ
12 / 47
性別が行方不明になりました

決まり文句は引用です。

しおりを挟む
そしてやってきたデート当日。


よし、ばっちりだ。

鏡の前に映る自分、それはどこからどうみても
「男」
肩口にベロアの赤いコートをひっかけ、イケてるちょい悪コーデを意識してみた。
帽子を顔の斜めに掲げ、ポーズ。

「ガイアが俺に光り輝けと言っている」

うん、決まった。
「……何やってんの?お前……」
「ちょ!!乙女の着替え中に入って来るなっていったでしょ!!」
「……乙女……?」
「乙女!宝塚だってあるんだから間違ってない!」
男装、そうこれは乙女の嗜みである。
決して男顔ゆえの開き直りではない。
「心配してきてみれば……。何をノリノリで準備してるんだ?」
「だって安っぽい服装していって馬鹿にされたらどうすんの!?笑いものにされたら私の指が持ってかれるんだよ!?」
「だからってそれはないだろ……」
「アルマーニのどこに問題が?」
「ありすぎだわ!!」
一体何をそこまで起こっているんだろう。
「だってこの一式、貴子さんが買ってきてくれたんだよ?スーツは私服でも着られるカジュアルなタイプだって。
シャツはちゃんとレディースだって言ってたし、これなら絶対侮られない!!」
「……目的を著しく履き違えてるな……」
はぁぁ、と深い溜息を吐く太一。
間違えてなどいない。
これはある意味戦争なのだ。
極道をなめたらあかん。
「まぁ……。その格好なら逆に安心かもしれないが……」
「でしょ?」
「…意味がわかってるのか?」
?なんのことだろう。
「で、結局どこに行くか決まったのか」
「その娘さんがデートがしたいって言ったらしくて、遊園地に決まった」
「デート…」
「あ、私とじゃないよ、なんか曽根さんに憧れてるんだって。可愛いよね」
曽根さんが困るはずだ。流石に恋にのぼせる小学生相手は大の大人にはキツイ。
それが絶対に機嫌を損ねられない上司の娘とあっては尚更だろう。
その子にとっては私はお邪魔虫だろうが、少しだけ我慢して欲しい。
できるだけ双方のフォローはしよう。

「お前、絶対に余計なことはするなよ」
「余計なことって何」
「余計なことは余計なことだ!!」

いいか、わかったな!と言い放つと同時に部屋を出て行く太一。

「……結局何がしたかったんだ?」

さっぱりわからないが、時計を見れば時間が迫っている。
遅刻するなど以ての外だ。
待ち合わせ場所まで急ごう。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

還暦妻と若い彼 継承される情熱

MisakiNonagase
恋愛
61歳の睦美と、20歳の悠人。ライブ会場で出会った二人の「推し活」は、いつしか世代を超えた秘め事へと変わっていった。合鍵を使い、悠人の部屋で彼を待つ睦美の幸福。 しかし、その幸せの裏側で、娘の愛美もまた、同じ男の体温に触れ始めていた。 母譲りの仕草を見せる娘に、母の面影を重ねる青年。 同じ男を共有しているとは知らぬまま、母娘は「女」としての業(さが)を露呈していく。甘いお土産が繋ぐ、美しくも醜い三角関係の幕が上がる。

理想の『女の子』を演じ尽くしましたが、不倫した子は育てられないのでさようなら

赤羽夕夜
恋愛
親友と不倫した挙句に、黙って不倫相手の子供を生ませて育てさせようとした夫、サイレーンにほとほとあきれ果てたリリエル。 問い詰めるも、開き直り復縁を迫り、同情を誘おうとした夫には千年の恋も冷めてしまった。ショックを通りこして吹っ切れたリリエルはサイレーンと親友のユエルを追い出した。 もう男には懲り懲りだと夫に黙っていたホテル事業に没頭し、好きな物を我慢しない生活を送ろうと決めた。しかし、その矢先に距離を取っていた学生時代の友人たちが急にアピールし始めて……?

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

処理中です...