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最後のステラ
01 活火山温泉
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🌙
三日月を飛ばして訪れたのは活火山『ザンレックス』。
標高富士山と並ぶ頂からは常にドロドロとマグマが吹き出し、炎や岩系モンスターの住処となっている。あちこちで溶岩が川のように流れており、落ちたら死ぬしかない。だが同時に、貴重な鉱石もザクザクなので発展している街も近くにある。しかも温泉付き。
「ふう」
主人は堂々と入浴していた。日本人としては入るしかない。
宿内ではなく、外にある「ご自由に入り下さい」看板のある野良温泉。ごっちんたちがたまに温泉の土産話をするから、入りたかったんだよね。背伸びすればちらっと赤い光が見える。あれは溶岩。結構スリリングな場所にある温泉で、一部の溶岩愛好家から人気が高い。
髪はきちんとお団子にしてあるから、文句を言われる筋合いはないぞ。
「お嬢ちゃん。ここは男湯だけど……。お父さんはいないの?」
「俺は男だ」
「え? え? か、かわいい」
宿の温泉よりこっちの方が安いからな。その代わり脱衣所もろくに無いので、一応混浴だが実質男湯だ。
「ふい~」
吹き込む風もあちちなものだ。一般人なら五分も入っていればぽかぽかになる。
溶岩が近くを通っているためレベルが三十未満の方、入浴できませんと書かれたお湯でばしゃばしゃと顔を洗う。
マナー違反行為だが、ここは風も熱いのでたまに顔を濡らすことが推称されている。
「飲み物でもご馳走してあげようか? 温泉熱いでしょ? ザンザカのジュースが美味しいよ」
先ほど声をかけてきた男性がまだ真横にいる。
「いらん」
しっしっと手を振るが遠ざかっていかない。
「かわいい~。ねえねえ。家に来る? 果物あるよ?」
頬をぷにぷにとつついてくる。久々の命知らずだ。普段は金ランクという肩書がアホを遠ざけてくれていたからな。ふっ。シャドーリス以来の極大魔法の出番か。
「おごぼごべ!」
撃退しようと魔力を指先に集めたと同時、真横の男が急に湯に沈んだ。
「お触り禁止でーす。子どもは以外考慮せず、はた迷惑な魔法を使うからさぁ、そいつ。刺激しないで」
靴底で男の頭を踏みつけているのは、ファー付きのジャケットに細身のズボン。街に昼食でも食べに行くような軽装スタイル。鎧のような防具は一切身につけていない。必要ないからだ。
主人は青い目を瞬いた。
「テレスか」
「よっ。〈黄金〉」
同じく金ランク。土魔法の常軌を逸した使い手、〈泥の王〉テレスアリスだった。
「相変わらずつるっぺたーんだな」
じろじろと魔女っ娘ボディを眺めてくる。不快なので指先の魔力を発射しておいた。
「顔を吹っ飛ばすな!」
「やっぱ泥人形か……」
弾け飛んだ顔部分も飛び散った泥が独りでにせり上がっていき、人の顔らしきものを形作る。
テレスは常に泥人形を動かし、本体はこの世界のどこかにいるという照れ屋さんだ。自分そっくりの人形をリモコンで動かし、テレス自身は安全な場所にいる。こいつが金ランクになれたのも、強さはもちろんだが、災害救助に貢献しまくったというのが大きい。なんせ泥だ。どこでも入っていける。危険な毒ガス地帯だろうと、本体は家で紅茶飲んでいるのだから何も危なくはない。
こいつの本当の姿を知っているのは、恐らくギルマスだけだろう。目を見開いながら「緑眼だった?」とギルマスに聞いたが「いや違うな。目ぇ怖」と言っていたので興味が失せた。
半分は魔族だというのに、人助けしまくっている変わったやつだ。
「奇遇だな。お前も温泉か?」
せっせと身体を拭き、派手ローブを着こむ。首元のリボンを巻いていると、顔を元通りにしたテレスがタオルで髪を拭いてくれる。
「んお、気が効くな」
「へは。なっがい髪してんな。俺は道案内で来たんだけどね」
「変わった依頼を受けたんだな」
「? なーんか話、噛み合ってなくない?」
「どういう意味だ?」
振り返ると、チンピラにしか見えない男は笑いながら首を傾げていた。
「キャット様に聞いてないの? 残りの二種の一種が見つかったって」
「え?」
「案内してやれって言われたんだけどさ」
ちょ、ちょっと待て!
確かキャットが全魔族を集めて情報聞いたとかなんとか言ってたな。まさか。
「お前も召集されてたのか⁉」
「うん? キャット様直々の要請だぜ? うんこ中でも行くっての」
魔法帝の呼び出しには一ヶ月くらい無視していたくせに(俺も)。
「じゃあ、魔王のことは?」
「え? ああ。小さくなられていて驚いたけど。それがどうした?」
半分のこいつでもこの慕いようかよ。
殺す前にちょっとお話すれば良かったかな。全盛期のごっちんと。一体どんなカリスマお化けだったのやら。まあ、済んだことはいい。
「残りの一種を見つけたのは、お前なのか?」
テレスは勝手に髪を三つ編みしながら首を振る。
「いーや、違うね。でもそいつじゃソコに近づけないから、俺が抜擢された。『お前、あのアホと仲良いんだろ?』と不名誉な勘違いされたけど」
キャットの声真似が上手い。
「嫌なら断ればいいじゃん」
「ばっか。キャット様に声かけてもらえて、舞い上がってたらいつの間にか引き受けてたんだよ」
「何か引き受ける際は慎重にな」
俺も、初めて獣人に声をかけた時は心拍数200超えてて何言ったか覚えてないな。屋敷にケモ耳メイドさんがいたからな。獣人だあぁ! ってまだ3歳なのに叫んだな……。忘れよう。
「テレスが案内か。安心だわ」
「ギルマスは胃が痛そうだったけどな」
金ランク二名が依頼とは関係のない用事で首都を離れ、〈優雅灯〉は魔族討伐で離れている。今フリーなのは〈赤花〉のみだ。
「大丈夫だろ。うちは赤ランクも豊富だし」
金が四人もいるという贅沢に慣れすぎなんだよ。
「というか、お前は良いのか? アゲ……ゆ、〈優雅灯〉が討伐に向かってるんだぞ? あの野良魔族、確実に殺されるぞ?」
こいつも魔族だし、思うところがあるかもしれない。もしこいつが助命を乞うなら、あの魔族は見逃してやっても……
「スノゥのことか? あー、あいつは魔族内でも異端扱いだからなー」
「そうなんか?」
三つ編みの終わりにきゅっと可愛らしいリボンを結ぶ。こら、勝手に何してんの。
「あいつは魔族だろうと人間だろうと殺しちゃう奴だから。一回殺された方が良いって」
「一回殺されたら終わりだろ」
「いいよ。俺の親もあいつに殺されたんだ。……俺が殺したやりたいくらいだ」
一瞬とはいえ殺気を垂れ流したテレスに、温泉客が怯えて逃げ去っていく。チン〇丸出しで。
「……あーあ。お前のせいで客が減ったぞ」
「こ……ここにモンスターが出たら、格安で俺が引き受けるから」
「やっちまった」と苦笑いし、頬を掻く。毛先を見ると白いリボンが巻かれていた。
ふりふりと、見せつけるように毛先を振る。
「遊ぶな」
「いいじゃん。似合ってっよ」
「殺気をもらすほどなら、お前が魔族討伐に志願すりゃよかったのに。ディビィも喜んだろ」
「……俺は駄目だ。〈優雅灯〉がやってくれるって聞いてほっとしたんだ」
テレスは背を向ける。
「俺は魔族も人間も、大好きだから」
その声は迷子になった子どものようだった。
「あっそ。じゃあ行くぞ」
てくてく歩きだす魔女っ娘に、ツンツンヘアーの男はフッと笑う。
「お前のそういうとこだけ好きだぜ」
うるさい。一ミリたりとも好意を向けるな。
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「俺は男だ」
「え? え? か、かわいい」
宿の温泉よりこっちの方が安いからな。その代わり脱衣所もろくに無いので、一応混浴だが実質男湯だ。
「ふい~」
吹き込む風もあちちなものだ。一般人なら五分も入っていればぽかぽかになる。
溶岩が近くを通っているためレベルが三十未満の方、入浴できませんと書かれたお湯でばしゃばしゃと顔を洗う。
マナー違反行為だが、ここは風も熱いのでたまに顔を濡らすことが推称されている。
「飲み物でもご馳走してあげようか? 温泉熱いでしょ? ザンザカのジュースが美味しいよ」
先ほど声をかけてきた男性がまだ真横にいる。
「いらん」
しっしっと手を振るが遠ざかっていかない。
「かわいい~。ねえねえ。家に来る? 果物あるよ?」
頬をぷにぷにとつついてくる。久々の命知らずだ。普段は金ランクという肩書がアホを遠ざけてくれていたからな。ふっ。シャドーリス以来の極大魔法の出番か。
「おごぼごべ!」
撃退しようと魔力を指先に集めたと同時、真横の男が急に湯に沈んだ。
「お触り禁止でーす。子どもは以外考慮せず、はた迷惑な魔法を使うからさぁ、そいつ。刺激しないで」
靴底で男の頭を踏みつけているのは、ファー付きのジャケットに細身のズボン。街に昼食でも食べに行くような軽装スタイル。鎧のような防具は一切身につけていない。必要ないからだ。
主人は青い目を瞬いた。
「テレスか」
「よっ。〈黄金〉」
同じく金ランク。土魔法の常軌を逸した使い手、〈泥の王〉テレスアリスだった。
「相変わらずつるっぺたーんだな」
じろじろと魔女っ娘ボディを眺めてくる。不快なので指先の魔力を発射しておいた。
「顔を吹っ飛ばすな!」
「やっぱ泥人形か……」
弾け飛んだ顔部分も飛び散った泥が独りでにせり上がっていき、人の顔らしきものを形作る。
テレスは常に泥人形を動かし、本体はこの世界のどこかにいるという照れ屋さんだ。自分そっくりの人形をリモコンで動かし、テレス自身は安全な場所にいる。こいつが金ランクになれたのも、強さはもちろんだが、災害救助に貢献しまくったというのが大きい。なんせ泥だ。どこでも入っていける。危険な毒ガス地帯だろうと、本体は家で紅茶飲んでいるのだから何も危なくはない。
こいつの本当の姿を知っているのは、恐らくギルマスだけだろう。目を見開いながら「緑眼だった?」とギルマスに聞いたが「いや違うな。目ぇ怖」と言っていたので興味が失せた。
半分は魔族だというのに、人助けしまくっている変わったやつだ。
「奇遇だな。お前も温泉か?」
せっせと身体を拭き、派手ローブを着こむ。首元のリボンを巻いていると、顔を元通りにしたテレスがタオルで髪を拭いてくれる。
「んお、気が効くな」
「へは。なっがい髪してんな。俺は道案内で来たんだけどね」
「変わった依頼を受けたんだな」
「? なーんか話、噛み合ってなくない?」
「どういう意味だ?」
振り返ると、チンピラにしか見えない男は笑いながら首を傾げていた。
「キャット様に聞いてないの? 残りの二種の一種が見つかったって」
「え?」
「案内してやれって言われたんだけどさ」
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魔法帝の呼び出しには一ヶ月くらい無視していたくせに(俺も)。
「じゃあ、魔王のことは?」
「え? ああ。小さくなられていて驚いたけど。それがどうした?」
半分のこいつでもこの慕いようかよ。
殺す前にちょっとお話すれば良かったかな。全盛期のごっちんと。一体どんなカリスマお化けだったのやら。まあ、済んだことはいい。
「残りの一種を見つけたのは、お前なのか?」
テレスは勝手に髪を三つ編みしながら首を振る。
「いーや、違うね。でもそいつじゃソコに近づけないから、俺が抜擢された。『お前、あのアホと仲良いんだろ?』と不名誉な勘違いされたけど」
キャットの声真似が上手い。
「嫌なら断ればいいじゃん」
「ばっか。キャット様に声かけてもらえて、舞い上がってたらいつの間にか引き受けてたんだよ」
「何か引き受ける際は慎重にな」
俺も、初めて獣人に声をかけた時は心拍数200超えてて何言ったか覚えてないな。屋敷にケモ耳メイドさんがいたからな。獣人だあぁ! ってまだ3歳なのに叫んだな……。忘れよう。
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こいつも魔族だし、思うところがあるかもしれない。もしこいつが助命を乞うなら、あの魔族は見逃してやっても……
「スノゥのことか? あー、あいつは魔族内でも異端扱いだからなー」
「そうなんか?」
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「あいつは魔族だろうと人間だろうと殺しちゃう奴だから。一回殺された方が良いって」
「一回殺されたら終わりだろ」
「いいよ。俺の親もあいつに殺されたんだ。……俺が殺したやりたいくらいだ」
一瞬とはいえ殺気を垂れ流したテレスに、温泉客が怯えて逃げ去っていく。チン〇丸出しで。
「……あーあ。お前のせいで客が減ったぞ」
「こ……ここにモンスターが出たら、格安で俺が引き受けるから」
「やっちまった」と苦笑いし、頬を掻く。毛先を見ると白いリボンが巻かれていた。
ふりふりと、見せつけるように毛先を振る。
「遊ぶな」
「いいじゃん。似合ってっよ」
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「……俺は駄目だ。〈優雅灯〉がやってくれるって聞いてほっとしたんだ」
テレスは背を向ける。
「俺は魔族も人間も、大好きだから」
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