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第十八話・違う国に来たかのよう
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十二区にたどり着ける気がしないので、ばてたフリーに待つよう伝え、ニケひとりでお店に道を聞きに行った時まで遡る。
白いコンフェイト(金平糖)が人気の店のようだ。ニケは店内を見回す。見覚えがあるような肖像画があったが特に気にせず中へと進む。
人気店らしく客が多く、なかなか店員に声をかけられなかった。忙しそうであるし、ここはさっさと店を後にして、別の場所で聞いた方が早いかもしれない。
特にこのおばさまがずっと店員さんとおしゃべりをしていて、店員を逃す気配が全くないのだ。
(こりゃ駄目だな)
小さく息を吐き、くるりと背を向けたときだった。
「サク……いらっしゃいませ。お客さま」
自分以外にも客はいたが、なぜかニケは自分に声をかけられたのだと感じた。振り返るとその通りで、店の奥から子どもの背丈ほどのおばあさんが出てきて、目が合う。
他の店員は「お、大奥様っ」と驚いているが、おばあさんは真っすぐニケも元へやってくる。足を動かさず床を滑るような、すーっとした静かな動きで。まるで廊下を行く幽霊のように思えて、ニケの体温が下がる。
「どのようなお菓子をお探しでしょう」
ニケを見てほほ笑む。
それはキミカゲのようにヒトを安心させる笑みだった。
ホッとできたニケは素直に道を尋ねると、おばあさまはおおげさに手を振った。
「十二区はいま、大変に危険です。行くのはお控えくださいまし」
「あ、えっと。叔母の薬を届けにきただけですぐに帰りますし、用心棒もいるのでご安心を。お菓子を買いに来たわけではなく、申し訳ないのですが」
「そうですか……? いえ、まったく構いませんよ。あ、そうそう。せっかく来ていただいたのですから、このコンフェイトを持って行ってください」
と言い、ニケの手に店名が書かれた包みを握らせる。
「……良いのですか?」
「ふふっ。これを他のヒトにあげるなりして、うちの店の名を広めてくださると助かりますねぇ」
イタズラ好きの童女のように皺だらけの顔でにやっと笑うと、おばあさまはこそこそと耳打ちする。
「最近は新しく入ってきた洋菓子に押され気味ですからね。宣伝できる機会を逃したくないのですよ。くっくっくっ」
なんとも逞しいおばあさまである。それかニケが気を遣わないようにと言ってくれているだけか。ニケも同じ接客業、これには見習うものがある。
「ありがとうございます。あの……」
僕も凍光山(危険地帯)で宿をやっているので是非いらしてください、と言いたかったのだが、肝心の宿がまだ直っていない。
再建の目処が立っていないのに宣伝していいものだろうか。二秒ほど悩んでいると、おばあさまがふっと、昔を懐かしむ顔になった。
「いいんですよ。またいつでもいらしてください。……アビゲイル様によろしくお伝えください」
さらっと言われた言葉に、黒い耳がぴくっと反応する。
「え……?」
アビゲイルとはニケの祖父の名前だ。今日会ったばかりのおばあさまが、なぜニケの家族構成を知っているのか。
これでもかと目を見開くニケに、おばあさまは目じりを下げる。店の入り口付近で話しているのもアレなので、店にある椅子に並んで腰かける。
「私の友人の赤犬族の娘。猟師をやっていたんですが、魔獣に襲われて動けなくなったところを、若き日のアビゲイル様に救われたのですよ」
「ああ……えっと、おじいちゃ、お爺様?」
おばあさまは小さく笑う。
「惚れっぽい子でしてね。それ以降、がんがんアタックしておりましたけどアビゲイル様、もう奥さんをもらっておりましたのに、諦めきれないって泣いてね。ちょっと、いえ、かな~り揉めたんですよ」
「……」
「アビゲイル様にも奥様にも多大な迷惑をかけてしまって。私の友人が、申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げる老婆に、ニケは慌てる。
「ええっ? いえいえそんな。そんなっ?」
そんな産まれる前のことで謝られても困る。
ニケはむんっと腕を組む。
「貴女もあなたのご友人も悪くありませんよ」
「えっ……?」
「僕の祖父がかっこよすぎるのがいけないのです」
自慢するべきか嘆くべきか、実は祖父のこういった女性がらみの話はよく聞く。たしかに皺だらけになっても、祖父は何と言うか、男前だった。
ニケの言葉に、おばあさまは目を丸くする。
そして、優しくほほ笑んだ。
「ふふっ。しっかりしておられますこと。私は煙羅(えんら)族のファイマと申します。貴方様のお名前を聞いても?」
煙羅族。煙のようにこの世に現れたり消えたりする実体のない身体を持ち、幽鬼族のようにこの世とあの世の境に住むと言われている種族。生と死があいまいで、個体によって短命だったり長命だったりとばらつきがある。分類上、闇の民に分けられるが大人しい気質の者が多い。
道理でさっきの怪しい移動方法。煙羅族は地に足をつけず、滑るように移動する。
「僕はニドルケ。赤犬族です。……というか、よくわかりましたね。僕と祖父って、あまり似ていないと思うのですが」
ファイマは静かに頷く。
「サクラフレサ様にそっくりでしたから。つい、声をかけてしまいました」
(おばあちゃんの名前……)
そうか。僕っておばあちゃん似なのか。ということは、あの肖像画の人物って……。
ニケの視線に気づいたのか、ファイマはゆっくりと顔を上げ、笑みを深くする。
「はい。若き日のアビゲイル様です。……といっても、私の友人が記憶を頼りに描いたものなのですがね」
でしょうね。すさまじく美化されています、と言いたいのを飲み込む。祖父は良い男だったがあそこまでキラキラしていない。まあ、ファイマの友人の目にはこう見えていたのだろう。
ファイマの優しい眼差しに、もしおばあちゃんが生きていればこんな感じなのかな? とニケはもう少しこの居心地の良さに浸っていたかった。
しかしそうもいかず、椅子からぴょんと降りる。
「それでは、連れを待たせているので、失礼いたします」
「おやまあ。ガールフレンドですか?」
「いえ」
白髪の巨人です。
「コンフェイトとお話、ありがとうございました」
「お会いできてうれしゅうございました。いつでもいらしてください。ニドルケ様」
優しい笑顔に見送られ、ニケは店を後にする。外に出ると眩しい陽射しから手で目を庇う。柳の下でひからびかけているフリーの元まで行くと、ぺしぺしと膝を叩く。
「おい。待たせたな」
「……あ、ニケか。あまりに可愛いからお迎え(天使)かと思った。ふっ、世界一だね。世界中に自慢してやりたい。こんな素晴らしいほっぺとひとつ屋根の下で暮らしてるんです! って。えっへっへっへっへっ」
水路に叩き落とした方がいいだろうか。
「道分かったから行くぞ。……もう少し休むか?」
笠を手で押さえて立ち上がる。
「いや。大丈夫。行こう行こう。ニケの顔を見たら元気出たわ」
「じゃあ、毎日見ないとな」
「え? 毎秒見ていいって? ニケったら太っ腹なんだから~」
暑さでやられているなこれは。これ以上酷くなる前に冷やすべきだ。
「おい。今からお前さんを水路に落とすから、荷物は濡れないようにこの辺に置いとけ」
地面を指差すニケに向かい、きっちり九十度でお辞儀する。
「すいません。許してください。何でもしますから」
「じゃあ、黙ってついてこい」
ついて来いと言った途端、にこにこ笑顔になるフリーにため息をついて歩き出す。
もと来た道を少し戻り、大通りを左に曲がる。
数分もしないうちに建物のグレードが下がり、ヒトの数も減っていく。
顔をしかめ、フリーは口元を押さえる。
「なんだか徐々に、なんだろう……。嫌な感じと言うか、見られてる気がしてきた」
「抗争中らしいし、当然だな。変な輩に絡まれる準備をしておけ」
「絡まれるの決定なんですか……?」
乾いた笑いを漏らすフリーと違い、ニケは少し緊張していた。進むごとに視線が増えてく気がするし、いかにもという連中がたむろしている。ゴミが散らかっている場所もあれば、鎮火したばかりの建物の残骸もある。
違う国にきたかのようだ。ここは本当に尖龍国なのか。
「ヒトの数減ったね」
「一般市民は怖がって建物の中にいるんだろう? あんまりキョロキョロするな」
「あ、そうだね。荷物をしっかり見てなくちゃ」
ニケが会話に気を取られ、フリーは荷物に意識を移した瞬間。
扉を蹴り破り、一人の妙に着飾った男が飛び出してきた。
「うわっ」
「フリー?」
男はもろにフリーと衝突する。ニケが見ている前でフリーもろとも転倒するが、すぐさま立ち上がった男が怒鳴る。
「邪魔だ!」
そこで――蹴り破られた扉の向こうからぬっと何かが出てくる。
それは頭から暑そうな黒い布を被った人物だった。種族の特徴は分からないが、甘ったるいにおいがする。
布の隙間から覗く目が、ぎょろっと扉を蹴破った男を捉える。
「くそっ!」
「逃がさん。精神を壊し、人形にしてやろう」
布の人物が手をかざす。凄まじい光が炸裂する。目の前に太陽が現れたような光に、フリーは思わず腕で目を庇う。
だから、守れなかったんだ。一番大事なヒトを。
着飾った男は咄嗟にニケの腕を掴んで引き寄せると、その身を盾にして光を防いだ。
「――うっ」
そのせいで、ニケは一番近くで光を浴びた。
黒いモヤのようなものが、ニケの心にするりと入り込んだ。
白いコンフェイト(金平糖)が人気の店のようだ。ニケは店内を見回す。見覚えがあるような肖像画があったが特に気にせず中へと進む。
人気店らしく客が多く、なかなか店員に声をかけられなかった。忙しそうであるし、ここはさっさと店を後にして、別の場所で聞いた方が早いかもしれない。
特にこのおばさまがずっと店員さんとおしゃべりをしていて、店員を逃す気配が全くないのだ。
(こりゃ駄目だな)
小さく息を吐き、くるりと背を向けたときだった。
「サク……いらっしゃいませ。お客さま」
自分以外にも客はいたが、なぜかニケは自分に声をかけられたのだと感じた。振り返るとその通りで、店の奥から子どもの背丈ほどのおばあさんが出てきて、目が合う。
他の店員は「お、大奥様っ」と驚いているが、おばあさんは真っすぐニケも元へやってくる。足を動かさず床を滑るような、すーっとした静かな動きで。まるで廊下を行く幽霊のように思えて、ニケの体温が下がる。
「どのようなお菓子をお探しでしょう」
ニケを見てほほ笑む。
それはキミカゲのようにヒトを安心させる笑みだった。
ホッとできたニケは素直に道を尋ねると、おばあさまはおおげさに手を振った。
「十二区はいま、大変に危険です。行くのはお控えくださいまし」
「あ、えっと。叔母の薬を届けにきただけですぐに帰りますし、用心棒もいるのでご安心を。お菓子を買いに来たわけではなく、申し訳ないのですが」
「そうですか……? いえ、まったく構いませんよ。あ、そうそう。せっかく来ていただいたのですから、このコンフェイトを持って行ってください」
と言い、ニケの手に店名が書かれた包みを握らせる。
「……良いのですか?」
「ふふっ。これを他のヒトにあげるなりして、うちの店の名を広めてくださると助かりますねぇ」
イタズラ好きの童女のように皺だらけの顔でにやっと笑うと、おばあさまはこそこそと耳打ちする。
「最近は新しく入ってきた洋菓子に押され気味ですからね。宣伝できる機会を逃したくないのですよ。くっくっくっ」
なんとも逞しいおばあさまである。それかニケが気を遣わないようにと言ってくれているだけか。ニケも同じ接客業、これには見習うものがある。
「ありがとうございます。あの……」
僕も凍光山(危険地帯)で宿をやっているので是非いらしてください、と言いたかったのだが、肝心の宿がまだ直っていない。
再建の目処が立っていないのに宣伝していいものだろうか。二秒ほど悩んでいると、おばあさまがふっと、昔を懐かしむ顔になった。
「いいんですよ。またいつでもいらしてください。……アビゲイル様によろしくお伝えください」
さらっと言われた言葉に、黒い耳がぴくっと反応する。
「え……?」
アビゲイルとはニケの祖父の名前だ。今日会ったばかりのおばあさまが、なぜニケの家族構成を知っているのか。
これでもかと目を見開くニケに、おばあさまは目じりを下げる。店の入り口付近で話しているのもアレなので、店にある椅子に並んで腰かける。
「私の友人の赤犬族の娘。猟師をやっていたんですが、魔獣に襲われて動けなくなったところを、若き日のアビゲイル様に救われたのですよ」
「ああ……えっと、おじいちゃ、お爺様?」
おばあさまは小さく笑う。
「惚れっぽい子でしてね。それ以降、がんがんアタックしておりましたけどアビゲイル様、もう奥さんをもらっておりましたのに、諦めきれないって泣いてね。ちょっと、いえ、かな~り揉めたんですよ」
「……」
「アビゲイル様にも奥様にも多大な迷惑をかけてしまって。私の友人が、申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げる老婆に、ニケは慌てる。
「ええっ? いえいえそんな。そんなっ?」
そんな産まれる前のことで謝られても困る。
ニケはむんっと腕を組む。
「貴女もあなたのご友人も悪くありませんよ」
「えっ……?」
「僕の祖父がかっこよすぎるのがいけないのです」
自慢するべきか嘆くべきか、実は祖父のこういった女性がらみの話はよく聞く。たしかに皺だらけになっても、祖父は何と言うか、男前だった。
ニケの言葉に、おばあさまは目を丸くする。
そして、優しくほほ笑んだ。
「ふふっ。しっかりしておられますこと。私は煙羅(えんら)族のファイマと申します。貴方様のお名前を聞いても?」
煙羅族。煙のようにこの世に現れたり消えたりする実体のない身体を持ち、幽鬼族のようにこの世とあの世の境に住むと言われている種族。生と死があいまいで、個体によって短命だったり長命だったりとばらつきがある。分類上、闇の民に分けられるが大人しい気質の者が多い。
道理でさっきの怪しい移動方法。煙羅族は地に足をつけず、滑るように移動する。
「僕はニドルケ。赤犬族です。……というか、よくわかりましたね。僕と祖父って、あまり似ていないと思うのですが」
ファイマは静かに頷く。
「サクラフレサ様にそっくりでしたから。つい、声をかけてしまいました」
(おばあちゃんの名前……)
そうか。僕っておばあちゃん似なのか。ということは、あの肖像画の人物って……。
ニケの視線に気づいたのか、ファイマはゆっくりと顔を上げ、笑みを深くする。
「はい。若き日のアビゲイル様です。……といっても、私の友人が記憶を頼りに描いたものなのですがね」
でしょうね。すさまじく美化されています、と言いたいのを飲み込む。祖父は良い男だったがあそこまでキラキラしていない。まあ、ファイマの友人の目にはこう見えていたのだろう。
ファイマの優しい眼差しに、もしおばあちゃんが生きていればこんな感じなのかな? とニケはもう少しこの居心地の良さに浸っていたかった。
しかしそうもいかず、椅子からぴょんと降りる。
「それでは、連れを待たせているので、失礼いたします」
「おやまあ。ガールフレンドですか?」
「いえ」
白髪の巨人です。
「コンフェイトとお話、ありがとうございました」
「お会いできてうれしゅうございました。いつでもいらしてください。ニドルケ様」
優しい笑顔に見送られ、ニケは店を後にする。外に出ると眩しい陽射しから手で目を庇う。柳の下でひからびかけているフリーの元まで行くと、ぺしぺしと膝を叩く。
「おい。待たせたな」
「……あ、ニケか。あまりに可愛いからお迎え(天使)かと思った。ふっ、世界一だね。世界中に自慢してやりたい。こんな素晴らしいほっぺとひとつ屋根の下で暮らしてるんです! って。えっへっへっへっへっ」
水路に叩き落とした方がいいだろうか。
「道分かったから行くぞ。……もう少し休むか?」
笠を手で押さえて立ち上がる。
「いや。大丈夫。行こう行こう。ニケの顔を見たら元気出たわ」
「じゃあ、毎日見ないとな」
「え? 毎秒見ていいって? ニケったら太っ腹なんだから~」
暑さでやられているなこれは。これ以上酷くなる前に冷やすべきだ。
「おい。今からお前さんを水路に落とすから、荷物は濡れないようにこの辺に置いとけ」
地面を指差すニケに向かい、きっちり九十度でお辞儀する。
「すいません。許してください。何でもしますから」
「じゃあ、黙ってついてこい」
ついて来いと言った途端、にこにこ笑顔になるフリーにため息をついて歩き出す。
もと来た道を少し戻り、大通りを左に曲がる。
数分もしないうちに建物のグレードが下がり、ヒトの数も減っていく。
顔をしかめ、フリーは口元を押さえる。
「なんだか徐々に、なんだろう……。嫌な感じと言うか、見られてる気がしてきた」
「抗争中らしいし、当然だな。変な輩に絡まれる準備をしておけ」
「絡まれるの決定なんですか……?」
乾いた笑いを漏らすフリーと違い、ニケは少し緊張していた。進むごとに視線が増えてく気がするし、いかにもという連中がたむろしている。ゴミが散らかっている場所もあれば、鎮火したばかりの建物の残骸もある。
違う国にきたかのようだ。ここは本当に尖龍国なのか。
「ヒトの数減ったね」
「一般市民は怖がって建物の中にいるんだろう? あんまりキョロキョロするな」
「あ、そうだね。荷物をしっかり見てなくちゃ」
ニケが会話に気を取られ、フリーは荷物に意識を移した瞬間。
扉を蹴り破り、一人の妙に着飾った男が飛び出してきた。
「うわっ」
「フリー?」
男はもろにフリーと衝突する。ニケが見ている前でフリーもろとも転倒するが、すぐさま立ち上がった男が怒鳴る。
「邪魔だ!」
そこで――蹴り破られた扉の向こうからぬっと何かが出てくる。
それは頭から暑そうな黒い布を被った人物だった。種族の特徴は分からないが、甘ったるいにおいがする。
布の隙間から覗く目が、ぎょろっと扉を蹴破った男を捉える。
「くそっ!」
「逃がさん。精神を壊し、人形にしてやろう」
布の人物が手をかざす。凄まじい光が炸裂する。目の前に太陽が現れたような光に、フリーは思わず腕で目を庇う。
だから、守れなかったんだ。一番大事なヒトを。
着飾った男は咄嗟にニケの腕を掴んで引き寄せると、その身を盾にして光を防いだ。
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