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第一章
ボロボロになったジン
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今から70年前だろうか──
70年前…つまり今の自分は生きていない。
前世てことになる。
あたしは無実の人を殺していた。
ある人の命令でだ。
どっちにしろ死ぬのは自分でもわかっていた。
苛まれてもいいからって心を閉ざしていた。
恨まれてるの分かってるから。
全部自分が悪い。できることならここでやめたい。殺したくない。
こんな私がいても意味ないって。
彼女の名前はジン。本当の名前はゴミル。
女を捨てられ男として育った。
ある男の子がやってきて彼女はナイフをもっている。
「誰?」
その瞳はまるで猛獣のようで光はない。
「ジン…あたしだよ?」
はっとなった。思い出した。
ユラ…………。
姉妹のように遊んでいた。いじめられ居場所もない私に一番支えてくれた友達。あのときは嬉しかった。でもごめん!
「誰だよ!!ぼくに関わんな!!」
どうして?忘れっちゃったの?
「あんたたち誰?」
刃物を持った知らない男たちがやってきた。
「おまえヴィンと仲いいんだろ?」
ヴィンて、もしかしてジンのこと?
「ヴィンて誰?知らない!」
私は嫌な予感がして怖くて後ずさりする。
「は?とぼけんじゃねえぞ」
刃物を振り下ろした。
殺される…!!
そう覚悟したとき―――
ガッと誰かが横切った
「っっぐ」
「おい!大丈夫か!??」
心配そうな仲間の声が聞こえた。
「ぼくの大事な友達よく殺そうとしてくれたよな」
ユラはジンに抱えられていたのだった。
「え?ジン⁉」
「大丈夫?ユラ」
ジンは見せないようにしてくれていた。
なんでここにと言おうとした
「たまたま通ったらユラが狙われそうになってたから」
「ていうか今あたしの名前…………。」
「忘れるわけないでしょ!今でも大切な友達!」
ジンは叫んだ。
「ならなんであのとき…。」
冷たくつきはなったの?
「危険だから。あたしといたら危険すぎる。なんかあったとき守れないこともあるから。」
気まずそうに言った。
「これつけて!」
瞬殺だ。
「ちょっとごめん!」
浮いた気がした
「ここなら安全だから」
そうきき外す。
「そんなことよりさっき庇ってくれたんだよね。」
え!気づいてたの?
「あ、う、うん!」
気まずそうにユラはうなずく。
「必要ないから」
「え。」
顔を上げた。
「助けてもらわなくても平気だから。」
ふんと顔を背けた。
「ぼくを狙ってくる人もおおい。あたしと関わるとさっきみたいに狙われる。危険だよ」
さっきみたいに…。ユラはジンの言葉にドクンッと血の気がした。
「それに、あたしはどっちにしろあと数ヶ月後で死ぬ。」
「え…。嘘…。」
ジンの言葉にユラは絶句する。
「嘘じゃない。いつまでもずっと一緒にいれると思ったら大間違い。きみとあたしは住む世界が違う。」
そう言ってジンはその場を去る。
ジンは考え事をしながら歩いてると気配を感じ取りはっとした。
その頃──
嘘だよね?ジン…。
せっかく会えたと思ったのに。
私はジンと仲が良かった。小学校で初めての友達だった。
容姿は男の子みたいで男の子として育てられたけど本当は女子だってことを私にだけ特別に教えてくれた。
それからたくさんの思い出ができた。
小学校卒業後家の影響で引っ越すことになった。
久々に出生地の近くに戻ることになり、私は嬉しくて喜んだ。
でもいざ行ってみると昔あった家はなくなり、工事中になっていてジンはいなかった。
私はしばらくショックを受けていた。
でもジンには会いたくてひたすら探し続けた。
気付けば3年が経っていた。
そしてようやくジンの情報が掴めた。
だけどあの子に会うのは危険すぎるからやめた方が良いと忠告された。
私は、意味が分からすどいうことかと思いそしてやってきた。
「誰?」
えっ?これがジン?
でも確かにジンだ!ようやく会えた!
「ジン!私だよ!」
するとナイフを突き出してきた
「誰だよ?不審者!」
えっ?
「帰れ!」
その瞳はあの優しいジンじゃなかった
「だ・か・ら!さっさと帰れ!殺すぞ」
たとえ住む世界が違うんだとしても…。
やっぱりやだよ!
ジンの元に行こうと決意したとき私は見てしまった。
包丁で人を刺してるジンの姿を──!!
私はあのときのトラウマが蘇った。
ドサッ
くらくらする。私は倒れた。
70年前…つまり今の自分は生きていない。
前世てことになる。
あたしは無実の人を殺していた。
ある人の命令でだ。
どっちにしろ死ぬのは自分でもわかっていた。
苛まれてもいいからって心を閉ざしていた。
恨まれてるの分かってるから。
全部自分が悪い。できることならここでやめたい。殺したくない。
こんな私がいても意味ないって。
彼女の名前はジン。本当の名前はゴミル。
女を捨てられ男として育った。
ある男の子がやってきて彼女はナイフをもっている。
「誰?」
その瞳はまるで猛獣のようで光はない。
「ジン…あたしだよ?」
はっとなった。思い出した。
ユラ…………。
姉妹のように遊んでいた。いじめられ居場所もない私に一番支えてくれた友達。あのときは嬉しかった。でもごめん!
「誰だよ!!ぼくに関わんな!!」
どうして?忘れっちゃったの?
「あんたたち誰?」
刃物を持った知らない男たちがやってきた。
「おまえヴィンと仲いいんだろ?」
ヴィンて、もしかしてジンのこと?
「ヴィンて誰?知らない!」
私は嫌な予感がして怖くて後ずさりする。
「は?とぼけんじゃねえぞ」
刃物を振り下ろした。
殺される…!!
そう覚悟したとき―――
ガッと誰かが横切った
「っっぐ」
「おい!大丈夫か!??」
心配そうな仲間の声が聞こえた。
「ぼくの大事な友達よく殺そうとしてくれたよな」
ユラはジンに抱えられていたのだった。
「え?ジン⁉」
「大丈夫?ユラ」
ジンは見せないようにしてくれていた。
なんでここにと言おうとした
「たまたま通ったらユラが狙われそうになってたから」
「ていうか今あたしの名前…………。」
「忘れるわけないでしょ!今でも大切な友達!」
ジンは叫んだ。
「ならなんであのとき…。」
冷たくつきはなったの?
「危険だから。あたしといたら危険すぎる。なんかあったとき守れないこともあるから。」
気まずそうに言った。
「これつけて!」
瞬殺だ。
「ちょっとごめん!」
浮いた気がした
「ここなら安全だから」
そうきき外す。
「そんなことよりさっき庇ってくれたんだよね。」
え!気づいてたの?
「あ、う、うん!」
気まずそうにユラはうなずく。
「必要ないから」
「え。」
顔を上げた。
「助けてもらわなくても平気だから。」
ふんと顔を背けた。
「ぼくを狙ってくる人もおおい。あたしと関わるとさっきみたいに狙われる。危険だよ」
さっきみたいに…。ユラはジンの言葉にドクンッと血の気がした。
「それに、あたしはどっちにしろあと数ヶ月後で死ぬ。」
「え…。嘘…。」
ジンの言葉にユラは絶句する。
「嘘じゃない。いつまでもずっと一緒にいれると思ったら大間違い。きみとあたしは住む世界が違う。」
そう言ってジンはその場を去る。
ジンは考え事をしながら歩いてると気配を感じ取りはっとした。
その頃──
嘘だよね?ジン…。
せっかく会えたと思ったのに。
私はジンと仲が良かった。小学校で初めての友達だった。
容姿は男の子みたいで男の子として育てられたけど本当は女子だってことを私にだけ特別に教えてくれた。
それからたくさんの思い出ができた。
小学校卒業後家の影響で引っ越すことになった。
久々に出生地の近くに戻ることになり、私は嬉しくて喜んだ。
でもいざ行ってみると昔あった家はなくなり、工事中になっていてジンはいなかった。
私はしばらくショックを受けていた。
でもジンには会いたくてひたすら探し続けた。
気付けば3年が経っていた。
そしてようやくジンの情報が掴めた。
だけどあの子に会うのは危険すぎるからやめた方が良いと忠告された。
私は、意味が分からすどいうことかと思いそしてやってきた。
「誰?」
えっ?これがジン?
でも確かにジンだ!ようやく会えた!
「ジン!私だよ!」
するとナイフを突き出してきた
「誰だよ?不審者!」
えっ?
「帰れ!」
その瞳はあの優しいジンじゃなかった
「だ・か・ら!さっさと帰れ!殺すぞ」
たとえ住む世界が違うんだとしても…。
やっぱりやだよ!
ジンの元に行こうと決意したとき私は見てしまった。
包丁で人を刺してるジンの姿を──!!
私はあのときのトラウマが蘇った。
ドサッ
くらくらする。私は倒れた。
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